エステサロンなどの美容サロンの運営では、少しでも多くの顧客を獲得するための予約管理を徹底することが不可欠です。そのためにはエステサロン向けの予約システムを導入し、予約時間の被りなどによる機会損失を防ぐのもよいでしょう。
実は現在ではこのようなエステサロン向け予約システムの多様化が進んでおり、各々に異なるメリットがあるものです。ここでは、予約システムの特徴や機能の詳細、選ぶ際のポイントについて解説します。
エステサロンの予約システムってどんなもの?
エステサロンにおける予約システムの導入を検討する場合、その基本的な機能を理解しておくことが大事です。
エステサロンの利用客のほとんどは、予約をしたうえで来店します。店舗側はその管理を徹底することで予約時間の被りなどを回避し、効率的にサービスを提供できます。ここでは、予約システムの機能や導入するメリットについて見ていきましょう。
予約管理システムのおもな機能をご紹介
上述したように、エステサロン向けの予約管理システムは機能の多様化が進んでいます。そのため、目的に合うものを選ぶことが大切です。
ここでは予約管理システムを5つのタイプにわけ、それぞれのおもな機能について解説していきます。
顧客管理・カルテ機能
顧客管理・カルテ機能が備わった予約管理システムでは、個々の顧客の情報を管理できます。たとえば、名前や住所などの基本情報のほか、来店履歴や施術内容も記録できるため、電子カルテのように使用することも可能です。
このタイプの予約管理システムはペーパーレスでかさばらず、場所をとらないというメリットがあります。また、顧客情報の検索もしやすく、操作をしながらの電話対応などがスムーズにおこなえるといった点も大きなメリットでしょう。
予約管理・予約サイト一元管理機能
エステサロンによっては、複数の予約サイト(ホットペッパービューティー(サロンボード)・ミニモ・楽天ビューティー)を利用していることもあるでしょう。そのようなお店では、予約時間の被りが発生するかもしれません。一元管理機能が搭載された予約管理システムを導入すれば、そのような危険も解消できるでしょう。
また、このタイプの予約管理システムでは、顧客側から予約状況を確認できるメリットもあります。それに加え、スタッフの指名状況や出退勤状況の管理も可能なため、より効率的な運営が可能です。
- 複数の集客サイトを使っている
- それぞれの媒体で設定が面倒
- 予約のダブルブッキングが起こる
- 既存集客がおろそか
POSレジ・会計連携機能
エステサロン向けの予約システムには、さまざまな業種で活用されているPOSレジとの会計連携機能が搭載されたものもあります。このタイプを導入すると、店舗の設備としてレジを導入する必要がなくなり、iPadやスマートフォンでPOSレジシステムを利用することが可能です。
また、クレジット決済やポイント決済などのサービスと連携しやすい点も、このタイプのシステムのメリット。レジ締めや閉店後の業務時間を短縮できる点では、余計な人件費が削減できるメリットも得られるでしょう。
売上・集客分析機能
エステサロン向けの予約管理システムには、売上・集客分析機能が備わったものもあります。このタイプのシステムでは、文字どおり売上データの管理や毎日の集客状況の分析などがおこなえるため、顧客管理と連携させれば、売上レポートや会計処理の自動化による業務の効率化も可能です。
また、スタッフの指名状況や日々の売上データを分析することによって、経営戦略の再考やサービス内容の改善などが可能になる点も、このタイプのシステムのメリットでしょう。
メール・メッセージ配信機能
メール・メッセージ配信機能が搭載された予約管理システムは、一度来店した顧客の定着を図る際などに効果的です。このタイプのシステムでは、予約が完了した顧客に自動でメールやメッセージを送信したり、サンキューメールやクーポンなどを来店から一定期間で一斉送信したりできます。
また、LINEと連携できるタイプのものであればスタンプカード機能や予約のリマインド機能なども利用でき、顧客側にとってのメリットも多いといえるでしょう。
エステサロンに予約システムを導入するメリットとは?
エステサロン向けの予約管理システムは機能の多様化も進んでおり、導入することでお店側が得られるメリットは非常に多いです。24時間予約可能となるシステムであれば、営業時間外の予約受付も可能となり、機会損失も防げます。
つづいてはエステサロンにおいて、このような予約システムを導入するメリットを確認しておきましょう。
予約サイトやシステムで一元管理
エステサロンにおいてより多くの予約を獲得するためには、複数の予約サイト(ホットペッパーやミニモなど)の利用や電話での直接予約に対応することなどが必須となります。しかし、このような方法をとるとダブルブッキングのリスクも高まることから、その対策も講じなければなりません。
予約管理システムでは、複数の予約サイトなどから入る予約状況を1カ所に集約できます。そのため、ダブルブッキングのリスクを回避できるうえに、顧客との予約スケジュールの共有も可能となるでしょう。
予約状況やスタッフの空き状況が一目瞭然
エステサロン向けの予約管理システムには、予約台帳との自動連係が可能なものも数多くあります。このようなタイプのシステムでは、顧客の予約状況だけでなく店舗の混雑状況、スタッフの指名状況などの可視化が可能。たとえば、顧客がお店の予約状況を見て予約時間を決めるといったことも可能です。
また、このタイプの予約システムの場合、24時間いつでも予約ができるため、顧客側がお店の営業時間を気にせず予約を入れられるという点もメリットでしょう。
電話予約受付時のスムーズな対応やwebのみの予約でサービスの質が向上
エステサロンにおいて予約管理システムを導入すると、画面上で顧客情報を素早く検索できます。たとえば、電話で予約を受けた際に、会話をしながら顧客情報を検索するといったことも可能です。迅速かつ適格な顧客対応に活かせるでしょう。
また、webサイトでの受付のみの予約システムを取り入れていた場合、電話対応に人員を割く必要ありません。電話がかかってくるたびに施術の手を止める必要もなく、サービスの質を向上させられるという点もメリットとなるでしょう。
- 複数の集客サイトを使っている
- それぞれの媒体で設定が面倒
- 予約のダブルブッキングが起こる
- 既存集客がおろそか
エステサロンで予約システムを導入するためには?
エステサロン向けの予約システムにはさまざまなものがあり、どれを選べばよいかわからないという方も少なくありません。
つづいては、エステサロンで予約システムの導入を検討されている方向けに、選び方のポイントをご紹介します。
予約システム・顧客管理アプリを選ぶポイント
すでにエステサロンを経営している方や独立して自分のお店を持つことを考えている方は、予約システムの導入に関しても同時に検討してみるとよいでしょう。ここでは予約システム、および顧客管理アプリを選ぶ際のポイントを解説します。
無料か月額制か
エステサロン向けの予約システムには、クラウドサービスやアプリなどのタイプがあります。これらを導入する場合、初期費用の金額や月額制かどうか、さらには無料アプリで課金が必要かどうかといった点で比較するのがよいでしょう。
また、その際には予算と最低限必要な機能を明確にしておくことも必須となります。
既存のサービスと連携できるか
すでに開業しているエステサロンで新たに予約システムを導入する場合、これまでに使っていた集客サイトやメッセージアプリをそのまま使用したいという方も多いでしょう。
予約システムには連携サービスやオプションの追加機能もあるため、導入前にはそれらをよく比較することも大切です。(LINE公式アプリ、POSシステム、サロンボード、楽天ビューティー、minimonなど)
操作がしやすいか
業務効率の向上を目的としてエステサロンで予約システムを導入する場合、操作のしやすさを重視することが大切です。
とくに、今まで予約システムを使ったことがないスタッフがいる場合、全員が問題なく使用できるものを選ぶ必要があります。
設備の制御ができるかどうか
多くのエステサロンでは、設備管理をサロン内でおこなっています。このようなお店の場合、エステマシンなどの設備の予約制御ができるかどうかという点も、システム選びでは重要なポイントになります。
メニューと連動させたオプションの設定機能の有無
エステサロンでは個々の顧客の希望に合わせてプラン内容などを変え、臨機応変に対応することも求められます。
そのためには、予約時にメニューと連動したオプションの選択が可能な予約システムを導入するのがよいでしょう。
連携できる外部サービス・SNS
エステサロンで予約システムを導入する場合、外部連携機能を活用することで、より多くのメリットを得られるようになります。
たとえば、既存のホームページやSNS(LINE、インスタグラムなど)と予約システムを連携させれば、集客やサービスの質の向上へとつながるでしょう。つづいては、予約システムで連携できる外部サービス・SNSについてご紹介します。
Googleサービスとの連携
多種多様なサービスが展開されているGoogleとの連携は、エステサロンの運営においても大きな強みとなります。予約システムのなかにはGoogleの各種サービスとの連携ができるものも多く、これらも上手に活用していくとよいでしょう。
たとえば、Google検索やGoogleマップなどと連動したGoogleビジネスプロフィールを活用すれば、それらのサービスから直接予約を入れることも可能です。また、Googleビジネスプロフィールと連携すれば記事投稿などが可能なシステムもあり、お店からの情報の発信に役立てられます。
LINEと連携でメッセージ一斉配信
メッセージアプリのLINEとの連携が可能なエステサロン向け予約システムもあります。この機能を利用すれば、予約情報の一括管理や予約した顧客へのメッセージ配信、さらにはクーポンの配信などができるため、リピーターを増やす目的で利用するのもおすすめです。
また、この方法によるクーポンの配信はクーポンサイトを使用せずにLINEのアプリ内で完結できる点でもメリットがあり、サービスの簡素化を目的として導入するのもよいでしょう。
Instagramで指名予約
エステサロン向け予約システムには、Instagramとの連携ができるものもあります。Instagramとの連携により、サロンの施術メニューの紹介が可能。ちなみにリザービアの場合では、スタッフページの作成などもカンタンにおこなえるため、サロンの情報を広く発信するために導入されるケースも少なくありません。
また、このタイプの予約システムを導入するとInstagram上での予約も可能となり、集客だけでなくスタッフの指名率の向上においても多くのメリットが得られます。
- 指名予約を増やしたいスタイリスト/ネイリスト
- インスタグラムで集客したい方
- DMでのやりとりが面倒と感じている方
- 予約はリザービアで一元管理
複数の集客サイトの予約情報を集約
ホットペッパービューティなどの集客サイトに掲載し、そのシステムを利用している場合、新たな予約システムの導入において予約台帳も複数になってしまうことを懸念される方
も多いでしょう。
エステサロン向けの予約システムには、複数の予約サイトの情報を集約できるものもあります。複数のサイトの予約状況を一画面で確認することや、一元管理によるダブルブッキングの防止も可能です。そのため、このような予約システムはシステムの乗り換えや改善を検討されている方にもおすすめです。
エステサロンに予約システムを導入して顧客管理を効率化しよう
エステサロン向け予約システムは機能の多様化が進んでおり、予約情報の管理以外の業務でも活用できます。一方で予約システムには各々に機能上の特徴の違いもあることから、目的に合うものを選ぶことも大切です。
予約情報や顧客情報の管理、ほかのサービスとの連携などが可能な予約システムを導入して、さらなる業務の効率化を図ってみてはいかがでしょうか。