顧客情報や予約、売上管理、従業員の勤怠管理などサロンでは多くの情報を扱い、サロンワーク以外の業務も多いといわれています。これらの情報を一括で管理でき、かつ情報分析からマーケティングに応用できるのがPOSレジです。
ここではPOSレジの概要やPOSシステムの歴史、おもな機能、導入のメリットなどをくわしくご紹介します。
- 紙カルテを辞めたい
- 在庫管理を自動化したい
- レジ締めを楽にしたい
- リピート率を上げたい
目次
POS(販売時点情報管理)システム・POSレジとは?
POSシステムとは、複数のPOSレジと一括管理できるパソコンでなるシステム全体のことをいいます。
POSシステムを導入することによって、サロンワーク以外の業務や予約管理、顧客データ管理などをまとめて把握でき、マーケティングや集客に役立てることが可能です。ここでは、POSシステムの歴史やその仕組み、POSレジの概要などをくわしくご紹介します。
POSシステムの歴史
POSシステムの歴史は、1870年代にまでさかのぼります。1878年にアメリカのカフェ経営者がレジスターを発明し、これが世界ではじめてPOSシステムが誕生した瞬間です。
日本には約20年後の1897年に輸入され、百貨店やスーパーの普及にともなって、POSシステムも広く使われるようになりました。1995年にはPOSレジの開発によってパソコンによるペーパーレスの仕組みが確立し、利便性が飛躍的に向上することに。2000年代になると店舗と本部のシステムが連携できるようになり、複数店舗の販売状況の集約管理が実現します。
現在は、タブレットやスマートフォン上で使えるアプリ型のPOSレジが普及。利用できる時間や場所の自由度が上がり、いつでもどこでも情報の把握、管理、分析が可能となり、さまざまな業種で活用されています。
POSシステムの仕組み
POSシステムは販売時点情報管理と一般的に訳され、施術提供や商品販売での売上を記録し、確認や分析をおこなえる仕組みです。POSシステムはオンラインでの利用が基本であり、POSシステムを導入することによって、人気の施術や商品の傾向を把握、分析できるため、商品の仕入れや入れ替え、サービスメニューの見直し、変更などの判断材料にできます。
また、キャンペーンのタイミングを決める、繁忙期には人員を多く配置するなど、さまざまな対策を事前に講じることが可能です。
POSレジとは?
POSレジとは、POSシステムを備えたレジのことです。顧客への施術の提供、サロン商品の販売をおこなった情報を記録し、分析できます。あらかじめ、メニューや商品の料金はレジ内に登録してあるため、精算・会計時にはバーコードを読み込むだけで処理が完了。
ヒューマンエラーの削減や業務の効率化を図れ、かつ情報の分析によってマーケティングへの応用から集客アップ、売上増も使い方次第で実現できます。
POSシステムとPOSレジはどこが違うの?
POSレジは前述したようにPOSシステムを備えたレジのことですが、POSシステムは複数のPOSレジ、および一括管理するパソコンでなるシステム全体のことを指します。POSシステムでは、サービス提供や商品の販売によって売上が成立した時点での情報をデータとして残すことが可能です。
たとえば、「パーマのオーダーが1件」という情報から、オーダーした顧客の情報、日時、担当した従業員、クーポンの利用の有無など多くの情報をまとめて把握でき、さらに分析もできます。また、POSシステムは複数の店舗の売上情報も一括で管理でき、チェーン店など規模の大きなサロンでも使えるのが特徴です。
POSレジの種類
POSレジには大きく3種類存在するのをご存知でしょうか。
- レガシーPOS(据置型POS、ターミナルPOS)
- パソコン型POS
- タブレット型POS(タブレットレジ、iPadレジ)
どのPOSレジにも、優れた点とそうではない点があります。メリットとデメリットを含めて、各POSレジの特徴を確認しておきましょう。
レガシーPOS(据置型POS、ターミナルPOS)
レガシーPOSは、従来の据置型のレジにPOS機能を搭載したレジのことです。据置型POSやターミナルPOSとも呼ばれています。
近年導入する店舗が増えてきており、都会のコンビニエンスストアでよく見かけるようになったのが正にレガシーPOSです。
レガシーPOSのメリット
レガシーPOSのメリットにはまず、業種に合わせた自由度の高いカスタマイズをおこなえる点が挙げられます。使いやすさを追求したオーダーメイドのレジ構築が可能なタイプが多いため、非常に使い勝手がよいです。
1つや2つだけの機能を搭載しているのではなく、自動釣銭機能をはじめとしたキャッシュレス決済用端末、レシートプリンター、キャッシュドロアまで、すべて一台で完結できる機能が備わっています。
そして操作性のよさもレガシーPOSのメリットとして挙げられ、従業員が操作に苦戦することはほとんどありません。機械の操作が得意でない方も安心して利用できるでしょう。
レガシーPOSのデメリット
レガシーPOSは機能性に優れているぶん、ほかのPOSレジに比べて費用の高さがデメリットとなります。レガシーPOSを提供する企業にもよりますが、30万円から100万円前後の導入費が必要になるため、個人店舗で導入するのは負担が大きいでしょう。
また、そのほかにもレガシーPOSは従来のレジにPOS機能を搭載したタイプであるがために、持ち運びが困難というデメリットがあります。その大きさから広い設置スペースが必要であり、数年おきに買い替える必要がある点もレガシーPOSのデメリットでしょう。
パソコン型POS
パソコン型POSは、業務用PCにPOSソフトをダウンロードして利用するPOS機能を追加したパソコンのことです。
デスクトップで運用することが多いためレガシーPOSと同様に据置型となりますが、メリットやデメリットが異なります。
パソコン型POSのメリット
パソコン型POSのメリットとしてはじめに挙げられるのが、パソコンを使っておこなうほかの業務とも併用できる点です。POS専用のパソコンとして利用することにはならないため、1台のパソコンで切り替えながら業務をおこなえます。また、パソコンにはデータを集計するためのExcelといったソフトの使用が可能です。分析や管理を一本化できるので、業務効率も向上するメリットがあります。
加えて2台目以降のパソコンを取り付けたり、USB利用したりすることもでき、汎用性が高いです。追加でパソコン本体を購入しなければ、ソフトの導入費のみで済むため、レガシーPOSより費用を抑えられる点もメリットになります。
パソコン型POSのデメリット
パソコン型POSのデメリットはキャッシュレス決済用端末やレシートプリンター、キャッシュドロアなどを別途購入して取り付ける必要がある点です。
POSソフトをダウンロードしただけでは、必要最低限の機能しか使えません。そのため、周辺機器を提供するメーカーから取り寄せなければならないからです。必要な機器をまとめて購入できればよいものの、場合によっては別メーカーから購入せざるを得ないこともあります。
また、レガシーPOSのように数年おきに買い替えることが必要不可欠である点も、人によってはデメリットと感じるでしょう。
タブレット型POS(タブレットレジ、iPadレジ)
タブレット型POSは、業務用タブレットにPOSアプリをインストールして利用する、POS機能を追加したタブレット端末のことです。
iPadで利用する場合は「iPadレジ」、Androidタブレットやそのほかのメーカーのタブレットで利用する場合は「タブレットレジ」とも呼ばれています。タブレット型POSレジは、その両方を言い表した総称です。
参考記事:
タブレット型POSのメリット
タブレット型POSの最大のメリットは、ほかのPOSレジと比較して圧倒的に費用を安く抑えられる点です。タブレットを持っていない場合でも数万円ほどで購入でき、とくに個人店舗は一番負担なくPOSレジを利用できる方法となります。加えて専用アプリも無料のものがなかには存在するため、導入費や維持費もかからない場合が珍しくありません。
タブレット型POSは持ち運びにも優れており、設置するスペースに悩まれる心配もないです。また、タブレット本体やアプリ自体をかんたんにアップデートでき、つねに最新の状態で運用できる点もメリットといえます。
タブレット型POSのデメリット
コストを抑えられる点が魅力のタブレット型POSですが、その一方で無料アプリの場合、いろいろと機能が制限されていることがあります。
インストールや基本機能は無料で利用できても、追加機能を有料で設けている場合があるからです。痒いところで課金しなくてはならないことも多いため、課金は必要になることを念頭に入れておくとよいでしょう。
そしてPOSアプリは、業種ごとに最適なものを選ばなくてはいけない点がデメリットでもあります。POSアプリとひとえにいっても、その特徴はさまざまです。
美容室に特化したもの、エステに特化した役務管理ができるものなど。すべての業種に対応したアプリはなかなか存在しません。よって、POSアプリを選ぶ際には美容室やエステサロンに強いアプリを選ぶ必要があります。
予約管理POSレジで何ができる?
予約管理POSレジは、予約管理や予約アプリ、LINE連携予約、メニュー管理、クーポンなどさまざまな機能を搭載しているのが特徴です。
また、リザービアにはリザPOSやPOSレジ会計連携機能が備わっており、連動させるとさらに活用できる機能が広がります。ここでは、予約POSレジでできることを確認しておきましょう。
予約管理
予約管理POSレジでは、通勤時間やちょっとした空き時間などにスマホやタブレットから予約状況の確認や編集ができます。今までオフィスや会社に行かなければ行えなかった予約管理が一瞬でおこなうことが可能です。利用するサービスによっては、5分や10分刻みの予約管理ができるものもあります。
また、顧客データを残せるため、リアルタイムで予約状況の確認、管理をおこなうことも可能です。そのため、ダブルブッキングなどの予約ミスを防ぐことにも繋がります。
予約アプリ
予約管理POSレジでは、予約アプリの作成が可能です。公式アプリを作成できるので、プッシュ通知でサロンの最新情報を発信でき、リピーターと接点を持ちやすく、集客をスムーズにおこなえます。
また、WEBページよりも直感的な操作で検索や予約をおこなえるのも、ユーザーにとって使いやすいポイントです。
参考記事:
LINE連携予約
リザービアにはLINE連携予約機能があります。LINEとの連携でLINEユーザーは新たなアプリを取得せずに、かんたんに予約操作が可能。
サロン側においては、電話予約の削減やリピーター増加などさまざまなメリットがあります。リマインダー機能も使えるため、予約忘れ防止のための通知もおこなえて便利です。
メニュー管理
予約管理機能からメニューの管理もおこなえます。予約日を設定する際の帯の色やスタンプなどのサービスの調節なども可能です。
予約受付の開始日時や終了日時、Webキャンセル可能日時、同時予約制限や営業終了時刻などさまざまな管理運用がおこなえます。
クーポン
予約管理POSレジで、クーポンの設定をすることも可能です。クーポンには新規来店やリピーターの再来店促進などのメリットがありますが、POSレジではクーポンの使用可能日時や人数制限の設定ができます。
また、クーポンの表示をWEBページのみにするのか、公式アプリ内に限定するのかなどの細かい設定も可能です。顧客に応じたクーポンの提示・配布で、スムーズに集客をおこなえます。
参考記事:
予約の集計
予約管理がおこなえるので、予約の集計データも蓄積されます。これはサロンにとっては大きなメリットです。
どこから予約が多かったのか(アプリ、店舗、新規、既存、キャンセル数)、どのクーポンが使われているのかがわかれば、ニーズの高いメニューを推測できます。戦略的なマーケティングに繋げられ、利益を上げるための改善策も見つけやすくなるでしょう。
スタッフ管理
予約管理POSレジではスタッフ管理が可能で、スタッフの勤怠管理、シフト設定などができます。また、POSレジでは、顧客情報と従業員の情報を管理でき、顧客番号の入力でスタッフとマッチングさせることも可能。
さらにどのスタッフが会計処理をおこなったのかも残せるため、スタッフによる不正行動防止にも繋げられるでしょう。
口コミ
予約管理POSレジでは口コミ管理もおこなえるため、口コミ投稿機能を利用すればホームページと連動して口コミを表示することが可能です。
なかにはよくない口コミが投稿されることもあるかもしれませんが、真摯に受け止めて返信できれば、お店の信頼度アップに繋がるでしょう。口コミを見てサロン選びをする人もいるので、POSレジを使うことで口コミ管理業務をスムーズにおこなえます。
顧客管理
予約管理POSレジでは、顧客管理ができます。顧客のデータを保存できるため、リアルタイムに情報の確認が可能。
また、顧客情報の分析もおこなえるため、マーケティングや集客に応用し、サービス向上に向けた取り組みもできます。
参考記事:iPadやスマホでも操作できる美容室・美容院の顧客管理や売上管理アプリとは?おすすめシステムも紹介
メッセージの自動送信機能
予約管理POSレジでは、メールの自動送信機能が備わっています。予約完了やキャンセル手続きの完了メールを送信できるため、顧客にとっても安心です。
また、予約前日メールでドタキャン防止に備えられます。さらに電話とは異なり、相手の状況によって連絡できないということはなく、気兼ねなく送信できるのがメリットです。
参考記事:
会計・精算機能
予約管理POSレジには、会計・精算機能も備わっています。バーコードの読み取りにより、手打ちのレジで起こりがちな人的ミスを減らせ、正確な会計処理が実現。会計業務を効率的に済ませられれば、顧客の待ち時間も短縮でき、閉店後の残業時間も減らせるでしょう。
さらにキャンペーンや割引などで通常とは異なる金額になっている場合の処理もスムーズにでき、業務を簡略化できるため、集中してサロンワークをおこなえます。
売上分析機能
売上分析やレポート作成機能が備わっているのも、予約管理POSレジの特徴です。売上に関する情報が記録されており、顧客の年齢層や性別をはじめ、どのような施術をオーダーしているのか、専売商品の売れ筋などを分析します、レポート作成で売上情報を可視化し、分析によってマーケティングに応用することが可能です。
さらに売上を伸ばしていくためのサロンの課題を踏まえて、解決策を見出しやすいのも特徴。日々の業務をこなしながら、かんたんにデータ分析がおこなえるため、サロンの成長に役立てられます。
勤怠管理機能
予約管理POSレジのなかには、勤怠管理機能を備えているものもあります。従業員の出勤日数や休憩時間、有給休暇や出退勤の記録をすべて一括しておこなえるのが特徴。シフト管理も可能なので、タイムカードなど紙媒体での勤怠管理よりも効率よく、ミスも少なく正確におこなえます。
従業員の数が増えるほど勤怠管理業務の負担は大きくなりますが、POSレジで一括しておこなえれば、新たにシステムを導入せずに多くの情報を簡潔に、正確に把握することが可能です。
POSシステム・POSレジを導入する9個のメリット
POSシステムやPOSレジを導入することで、顧客満足度向上や売上分析、コスト削減、店舗のイメージづくり、複数店舗の一括管理、ヒューマンエラーの削減などさまざまなメリットがあります。
ここでは、POSシステムやPOSレジを導入する9つのメリットを確認しておきましょう。
1. 顧客満足度を向上させられる
POSレジを導入すると、顧客満足度を向上させられます。一番わかりやすいものだと、予約方法が挙げられるでしょう。POSレジには予約管理機能が基本的に搭載されているため、これまで以上に管理がしやすくなるからです。
たとえば、お客様が24時間好きなときに予約できるといったメリットがあります。電話での予約よりも効率がよく、店舗が混み合っている時間帯にお客様を待たせることがありません。
なかなか電話が繋がらないことに対してクレームが入る可能性も少なくなりますし、ご来店をされているお客様への配慮もでき、満足度を向上に繋がるでしょう。二重予約や予約漏れのミスも減らせ、スタッフも予約状況を管理しやすくなります。
2. 売上向上のための分析がかんたんになる
POSレジを導入すると、売上向上のための分析がかんたんになります。とくにボタン1つ押したりバーコードを読み取ったりするだけで、会計からデータの集計まで自動でおこなってくれる点がPOSレジの魅力です。
いままで紙を使って分析していた店舗も、POSレジを導入することによって時間を短縮できるようになり、集計ミスも防げるでしょう。自然に会計処理の時間が縮小されることからも、お客様を待たせずスムーズに案内できます。お客様の大切な時間を取らないため、満足度向上に繋がるはずです。
3. コストを削減できる
POSレジを導入すれば、コストを削減できます。もしPOSレジを導入せず、管理システムを複数導入するとなれば、管理が難しく必要なコストも多くなるでしょう。
しかしPOSレジには、美容室やエステサロンなどの店舗経営をしていくうえでの多様な機能が備わっているので、管理もしやすく必要なコストを削減できます。
また、売上を管理するための人材を雇わなくても済むため、人件費も削減することが可能。そのぶんの資金をほかの管理費にあてられるため、一石二鳥です。
4. 複数の店舗状況を一括で管理できる
複数の店舗状況を一括で管理できるのも、POSレジを導入するメリットです。いずれ店舗数の拡大を視野に入れている経営者や、現在複数店舗を構えていて悩みを抱えている経営者も多いはず。複数の店舗状況を一括で管理可能なPOSを導入すれば、どの店舗にいても別店舗の売上をかんたんに確認できます。
万が一、売上状況に突然おかしな店舗があった場合もその店舗に指示を出し、いち早く対策に乗り出すことが可能です。エリアごとの売上傾向を比較しながら確認できることから、さまざまな試作を実施できるでしょう。
フランチャイズ店舗がグループ店舗にある場合は、FC店舗を別管理できるPOSレジを選択すると、FCオーナーの権限、店長権限、本部権限など細かな権限管理ができるので利便性が向上します。
5. イメージどおりの空間作りがおこなえる
POSレジを導入することで、イメージに沿った空間作りがおこなえるようになります。大きなレジスターを店舗に置くとなるとデザインに偏りが出ますし、利便性はよくありません。どうしても内装デザインにぴったり合わないことがあります。サイズ感も大きく無駄に目立ってしまい、置き場所に悩むこともあるでしょう。
POSレジであればiPadやAndroidタブレットなどのスマートなデザインのタブレット型POSレジが存在します。タブレット型POSレジは設置場所に困らず見た目もよいため、イメージどおりの空間作りがおこなえるのが特徴です。さらには持ち運びがラクで、いろいろな用途に使用できる点もメリットといえます。
6. 補助金や助成金が活用できる
働き方改革推進の流れで、現場の業務の効率化が課題となっています。業務の効率化に役立つPOSレジですが、導入にはまとまった金額が必要となり、金銭的な面で導入を諦めざるを得ないケースも多いです。
このようなケースにも対応できるよう、POSレジの導入時には補助金や助成金を活用できるようになっています。具体的にはIT導入補助金や小規模事業者持続化補助金、業務改善助成金、働き方改革推進支援助成金などがあるので、活用できるかどうかを窓口に問い合わせてみるとよいでしょう。
参考記事:【2022年最新版】美容室やサロンで活用できるオススメの補助金や助成金とは
7. スタッフ管理ができる
POSレジでは、スタッフ管理ができます。すべてのPOSレジに搭載されているわけではありませんが、なかにはスタッフの出勤・退勤などの勤怠管理をおこなえるものが存在します。
おもにタイムレコーダーとして利用できるので、従来のタイムレコーダーとタイムカードを利用して勤怠管理をおこなっていた店舗は、その必要性がなくなるでしょう。
勤怠スケジュールを一括確認できるようにもなり、管理が以前よりラクになるでしょう。そしてレジを操作した担当者の名前も記録されることから、不正防止に繋げられるメリットもあります。
8. メニューや店頭販売商品ラインナップの改善ができる
POSレジでは売上分析ができるため、施術メニューや専売商品の見直しを図れ、売上アップのための対策を講じやすくなります。顧客が来店し、施術を受けて会計処理を済ませると、一連の情報がすべてPOSレジに集約され、データとして残るため、人気のオーダーや専売商品を容易に把握することが可能。
一方で、人気のないオーダーや商品についても明確となり、サービスの見直しや店頭の商品の入れ替えを適宜おこなうなどスムーズに対応できるようになるため、顧客満足度の高いサロン作りが実現するでしょう。
9. 打ち間違いが防げる
手打ち入力のレジの場合、打ち間違えなどの人的ミスが起こりやすく、正確な会計処理の妨げとなります。
一方でPOSレジは前もって商品の価格を登録しておくため、バーコードで商品やサービス情報を読み込めば、正確な会計処理をよりスピーディーにおこなうことが可能です。
また、手入力での作業よりもかんたんな操作なので、精算や会計処理におけるスタッフの業務負担を最小限に抑えられ、従業員の残業時間の削減にも繋がるでしょう。
予約管理POSレジの選び方
ひとことで予約管理POSレジといっても、さまざまな種類があります。また、サロンの規模やチェーン店のように複数店舗の情報をリアルタイムで共有したいときなどにも必要な機能は異なるでしょう。ここでは、予約管理POSレジの選び方をくわしくご紹介します。
最低限の機能が備わっているか
まず押さえておかなければならないのは、「どんな機能を導入したいか」です。クレジット、電子マネー決済の機能がほしいのか、売上データ・顧客データの記録機能がほしいのか、お店によって重きを置く部分は異なります。
まずは自分たちにとって、必要最低限の機能をしっかりリスト化しておきましょう。
操作性に優れているか
「今のシステムのどんなときに不便性を感じるか」ということも、大事な視点です。せっかく新しいシステムを導入するのですから「使いやすさ」は重要な指針になります。
導入してから「この機能もほしかった」「ここが使いづらい」となって別のPOSレジへの変更をする、となると費用も手間もかかってしまい大変です。導入前にPOSレジの操作性のチェックは忘れずにおこないましょう。
継続しやすい費用か
もちろん費用も重要な指針です。価格帯は企業やその機能性によってさまざまで、なかには月額0円から利用できるものから、月額数十万円以上かかる場合もあります。
使いやすくても費用が高額すぎては、利益を圧迫することになりかねません。お店の財政状況も確認しながら無理のない価格帯のものを選びましょう。
同業者の実績があるか
予約管理POSレジを選ぶ際には、同業者の実績の有無を確認することが大切です。リザービアでは、エステサロンやヘアサロン、トータルビューティーサロン、ネイルサロン、まつエクサロン、バーバーなど多くの店舗での導入実績があります。
実際にPOSレジを導入してどのような成果があったのかを把握でき、機能やオプションを選ぶうえでの参考にすることも可能です。
成功事例一覧
無料お試しがあるか
誰しもはじめてのことには、「自分に使いこなせるのか」「本当に使いやすいのか」と不安がつきまとうものです。そんなときに便利なのが無料お試し期間です。
新規システムの無料お試しをおこなっている企業は多数存在します。もちろんPOSレジにも無料お試し期間を設定している企業があるので、とにかくどんなものが試してみたい方はこちらを試してみてください。
サロンの規模に合っているか|拡張性はあるか
POSレジが、サロンの規模にマッチしているかどうかで選ぶことも大切です。たとえば、サロンの規模が小さければ、個人事業主や小規模の店舗が使いやすいタブレット型のPOSレジが適しています。
一方で、サロンの規模が中~大規模である、チェーン店があって複数店舗の情報を統括管理したい場合には、パソコン型やターミナル型のPOSレジがおすすめです。
運用やメンテナンスの負担はどれくらいか
POSレジの運用やメンテナンスの負担についても、確認しておくことが大切です。無料か、オプションか以外にも、スタッフは運用に対応可能か、万が一トラブルが起こった際の対応はどうなっているかまで確認しておくと安心でしょう。たとえば、導入の手順や使い方のデモなど、オンラインでのサポートがあるとスムーズに運用できるでしょう。
リザービアでは、24時間フリーダイヤルでの問い合わせが可能で、故障の場合は修理や交換に迅速に対応しているため、安心して導入できます。
POSレジを導入するまでの流れ
POSレジを導入してみようか検討している方に向けて、POSレジを導入するまでの全体的な流れを解説しましょう。
なお、パソコン型POSとタブレット型POSはソフトやアプリをダウンロードすればすぐに利用できるため、レガシーPOSを導入するまでの流れを主軸にご紹介します。
POSレジを提供する会社に問い合わせる
POSレジを提供している会社に直接問い合わせると、活用に際してのさまざまな疑問点をまとめて解決できます。自社にマッチした機能やオプションを提案してもらえるでしょう。
リザービアでは、資料請求を無料でおこなうことが可能です。公式ホームページの資料請求フォームに業種や店舗名、プロフィール、連絡先、質問などを入力するだけでかんたんに問い合わせられます。電話の前にまずは資料をみて、サービスの利用について検討したい方におすすめです。
見積もりをして比較検討したうえで契約する
希望条件や必要事項を伝え終えたら、次に見積もりを出してもらいます。このとき、1社のみではなく、複数社に見積もりを出してもらうのがおすすめ。なぜなら、問い合わせる前に閲覧したサイトに記載されていた費用とは違っていたり、会社ごとに費用形態が異なったりする場合があるからです。
POSレジは導入時に数万円初期費用が発生し、一度導入すると数年間は容易にシステムの変更をおこなうことが難しくなります。このとき、顧客データや売上データの移行やスタッフの教育コストが発生するからです。後悔しないためにも、じゅうぶんに比較検討することが重要になります。
現在店舗で抱えている問題や予算内に収まっているか、将来性も考慮したうえでどの会社のPOSレジなら相性がよさそうかを比較し、正式な契約書を交わして契約しましょう。
必要となる機器を購入して導入する
POSレジを提供する会社と契約を締結したあとは、その会社のPOSレジを導入する段階に移ります。導入する店舗やPOSレジの個数、そのほかにも必要となる周辺機器の発注をおこないましょう。
店舗によっては、専用のケーブルを引くための敷設工事も場合もあります。発注し、周辺機器が納品される目安は大半の場合、2~3週間ほどです。
POSレジの設置および設定をおこなう
システム一式が店舗へと納品されたら、POSレジを設置します。もし設置するのに自店のスタッフだけでは不安がある場合は、契約した会社のオプションサービスで設置作業のサポートをお願いするとよいでしょう。
別途料金が必要かどうか、設置サポートの有無も会社ごとに違うので、事前に確認しておくことをおすすめします。設置が完了したあとは初期設定をおこない、メニューデータやスタッフの情報を登録していく流れです。
POSレジをカスタマイズしていた場合は、動作不備がないかも確認します。なお、登録を代行してくれる会社も存在するため、設置するときと併せて検討しておくとより安心です。
POSレジの使い方を学習する
設置から設定まで終えたあとは、実際にPOSレジを使って練習していきます。予約管理はもちろん売上管理、外部ツールとの連携機能など多くのことをおこなえるため、はじめは時間がかかるはずです。
導入サポートをおこなっているPOS会社も多くありますので、その点も契約前に確認しておいたほうがよいでしょう。加えて、POSレジに何か問題が起きた際の365日サポートをおこなっている会社だと安心です。
サロンでのPOS利用が注目されている理由とは
今は、POSシステムおよびPOSレジを利用するサロンが増えているようです。ここでは、なぜPOSを利用するサロンが増えているのか、その理由をくわしく解説します。
会計のキャッシュレス化が進んでいる
支払において、現在は現金のみならず、クレジットカードや電子マネーなどといった会計のキャッシュレス化が進んでいることがひとつの理由として挙げられます。そのため、サロン側もキャッシュレス化に対応しなければ顧客離れが進んでしまう可能性があるからです。
実際にホットペーパービューティーアカデミーがおこなった調査によると、およそ4割の女性客が「キャッシュレス決済」を利用していると回答しています。このことからもわかるように、顧客はスムーズな会計ができることを望んでいるようです。
ネット予約の浸透
これまでサロンの予約は顧客からサロンに電話をかける、もしくは会計時に次回予約をおこなうのが一般的でした。
しかし、近年はインターネットの進展とともにポータルサイトを使った予約サービスなどが次々と誕生。これにより、インターネットを利用した予約を求めるお客様が増え、ネットに対応した予約管理機能が搭載されたPOSシステムも増えてきました。
補助金・助成金がある
業務上、経営上の課題を解決するためにITシステムの導入が必要な場合があります。しかし、 IT機器やITシステムの導入にはそれなりのコストがかかるものです。
そんなときに導入時にかかるコストを軽減する制度としてが、補助金や助成金があります。ここでは、おもにどんな種類の補助金や助成金があるかを確認しておきましょう。
IT導入補助金
業務上・経営上の課題や生産性向上に役立つITツールの導入経費の1/2までを負担してくれる制度です。
A塁型とB類型の2種類があり、A類型の補助額は30~150万円未満、B類型の補助額は150~450万円以下となっています。補助対象はソフトウェア費、クラウド利用料(1年分)、導入関連費です。
業務改善助成金
中小企業や小規模事業者の生産性向上を支援し、事業所内でもっとも低い賃上げを引き上げることを目的とした支援制度です。
ITシステム導入など、生産性向上のための設備投資をおこない、事業所内でもっとも低い賃上げを引き上げた場合、設備投資にかかった費用の一部を負担してくれます。
小規模事業者持続化補助金
各種制度変更に対応し、地域の雇用や産業を支えるために、小規模事業者が販路開拓などに取り組む経費の一部負担を目的とした補助金です。<通常枠>と<特別枠>があります。
この補助金は商工会、商工会議所の支援で計画書を作成し、審査を経て採択されたのちに補助金を受け取れるのが特徴です。
ものづくり補助金
中小企業が新商品や新サービスの開発および提供など、経営革新をするための新たな設備投資を支援することを目的にした補助金です。中小企業庁と独立行政法人中小企業基盤整備機構がおこなっています。
事業類型は「一般型(上限1000万円)」「グローバル展開型(上限3000万円)」「ビジネスモデル構築型(上限1億円)」の3種類です。
サロンにおすすめのPOSシステムを紹介
POSシステムの導入には、顧客に対するサービスの向上、補助金の面などからサロンにとって多くのメリットがあるのが特徴です。ここでは、サロンにおすすめのPOSシステムを3つご紹介します。
SalonAnswer
エクシードシステム株式会社が提供するサロン業界に特化したクラウド型のPOSシステムです。理美容業界歴25年のノウハウからサロン業界に特化したシステムとして、導入や利用において大きな負担とならないことを目指して開発されました。
直感的に操作できるわかりやすいデザイン
このシステムの最大の特徴は、直感的に操作できるわかりやすいデザインを採用していることです。複雑な操作にならないよう、必要な機能を各画面に配置しています。
サロンワークを考慮したデザインとなっているため、システムにくわしくないスタッフでも画面を見て直観的に操作することが可能です。
6,000件を超える導入実績
導入実績数が6,000件以上と豊富な点も、このシステムの特徴となっています。理美容業界に特化し、25年間に蓄積したノウハウがあるPOSシステムだからこそ、多くのサロンからの支持を得ているようです。
また、ASPICクラウドアワード2022で準グランプリを受賞するなど、高く評価されているという特徴もあります。
複数店舗間でもデータ共有可能
このシステムは多店舗展開ができ、複数店舗間でもデータの共有が可能です。顧客、予約、売上、分析結果などの各種データを集中管理でき、入力情報がリアルタイムで反映されるため、経営者やマネージャーの素早い意識決定ができるでしょう。
また、デジタル分析や戻り客分析、日報、月報など、サロン運営に必要な分析機能も用意されています。
iPad対応のクラウド型POS
このシステムは、パソコンにソフトやアプリをインストールする従来型のシステムとは異なり、データやアプリをクラウド上で管理しています。
さらにiPadに対応しているため、営業時間内に店舗から離れなくてはならないときでも、店内にいるスタッフの手を煩わせることなく、予約状況や売上状況を確認することが可能です。
IT導入補助金の対象
IT導入補助金は会計ソフトや受発注ソフト、決済ソフト、ECソフトが補助対象となっています。このため、これらの機能を備えたSalonAnswerはIT導入補助金の対象になるということです。
また、パソコン、タブレット、レシートプリンターなど、レジや決済に必要な機器であれば一部が補助してもらえます。
SalonMagic+
こちらは、前述のSalonAnswerと同じエクシードシステム株式会社のパソコン型POSシステムです。美容室POSシステムのプロとして美容室に必要な機能を搭載しており、全国約6,000店舗に選ばれ続けています。
WEB予約と連携できる
このシステムのWEB予約連携数は、業界最多数を誇っているのが特徴です。さらに各サロンの要望に答えられるよう、アプリ予約はもちろんのこと、他社のWEB予約連携にも対応しています。
また、WEB予約の種類によっては大手ポータルサイトと連携可能なものもあるので、導入前にどこのアプリや予約システムと連携できるのか確認しておくのがおすすめです。
スタッフの勤怠管理も可能
スタッフの勤怠管理も、SalonMagic+であればかんたんに対応できます。なぜなら、タイムレコーダーもシステムに内蔵されているからです。
そのため、勤務シフトやスケジュールもシステム内で管理できます。また、スタッフごとの出勤簿の印刷も可能です。
タブレットにも連携
iPadなどのタブレットとも連携し、電子カルテに撮影した施術写真も取り込むことが可能です。たとえば、前回の状態との比較など、顧客に施術の変化などを見せられるようになります。
このため、顧客への新たなメニューの提案など、顧客ごとの単価の向上につなげられる可能性があるでしょう。
初期費用は¥0
このシステムのスタンダードプランは、初期費用は0円です。また、月額料金も1万2,400円からとサロンにとってやさしい値段となっています。ただし、月額利用料は利用期間によってリース料率が変わることを理解しておくことが大切です。
多店舗を一元管理
SalonMagic+の本部管理機能を利用すれば、全店舗を一元管理できるようになります。リアルタイムで各店の予約や売上の状況、顧客情報のカルテ共有も可能となっているため、各店舗からの売上報告資料を作成する時間が削減できるなど、大幅な業務効率化が期待できるでしょう。
また、顧客情報やカルテなどを多店舗と共有ができるなど、多店舗を訪問した顧客に対してもスムーズに対応できます。
A’staff Cloud
株式会社アライド・システム(以下、アライド・システム)提供するサロンワークに特化したシステムです。小規模サロンに向いているクラウドPOSシステムであり、スマホは使えませんが、パソコンやタブレットなどのマルチデバイスで利用できます。
ノウハウの提供
どんなに素晴らしいシステムであっても、使いこなせなければ宝の持ち腐れとなってしまうでしょう。アライド・システムの場合、システムはあくまでも道具であり、それを活かすためのノウハウが重要と考えています。
その考えを実現するために、ユーザー向けの勉強会や誌上セミナー、季刊誌を通して売上げアップのためのノウハウも提供しているのが特徴です。
手厚いサポート
手厚いサポートをしてくれるのも、このシステムの特徴です。予約業務から売上管理、そして会計処理と、そのひとつひとつがサロンの業務に影響します。
アライド・システムでは、平日・祝祭日ともに対応できるサロン専用のサポートデスクを用意。はじめてのシステム導入やシステム移行までに対応できる体制が整っているため、導入後も安心です。
サロン専用のPOS用ハード提供も
ソフトウェアはもちろん、パソコンやレジ・レシート、ハンディなど、サロン専用のPOS用ハードウェアの提供もおこなっています。そのため、万が一ハードウェアが故障したとしても、素早い対応が可能です。
安心のセキュリティ
アライド・システムは、情報セキュリティの国内標準規格である「ISO/IEC27001:2013」の認証を取得しています。サロンのあらゆるデータを万全のセキュリティで保全しているため、安心して利用できるでしょう。
- 紙カルテを辞めたい
- 在庫管理を自動化したい
- レジ締めを楽にしたい
- リピート率を上げたい
POSシステムの導入でサロン業務をスムーズに!
POSシステムの導入によって、顧客データや売上に関するさまざまなデータを一括管理でき、リアルタイムな情報把握、分析によってマーケティングにも応用できます。
商品の在庫管理のほか、精算・会計処理の業務の効率化、ヒューマンエラーの削減など正確な業務の遂行にも役立つでしょう。
煩雑になりがちなサロンでの業務をシンプル化し、正確性やスピードの向上で従業員も顧客も満足できるサロンづくりを目指せます。ぜひこの機会に、POSシステムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。