美容院を開業する時の流れとは? 開業に必要な費用と内訳を紹介

美容院を開業する時の流れとは? 開業に必要な費用と内訳を紹介
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美容室を開業すると決めたら、開業届などの手続きをすることはもちろんですが、お店の準備もはじめなければいけません。流れや購入するもの、必要な資金などもしっかり押さえておきましょう。

また、開業にあたって予約システムの導入もおすすめします。末尾でお伝えするので、あわせてチェックしてみてください。

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美容院を開業する時の流れとは?

美容院を開業する時の流れとは?
では早速、美容院を開業する時の流れをひとつずつ押さえていきましょう。

【重要】保健所への相談が必要な自治体がある

前提として、美容院を開業する前に保健所の検査をクリアしなければなりません。そこで、店の設計(工事着工前)の段階で、構造設備基準に適しているかどうかという事前相談が必要な自治体(東京都など)もあります。

工事後に不備があってやり直さなければならないということのないように、先に必ず自治体の保健所の規定をチェックしましょう。

1. 市場調査を行う

美容院を出店したいエリアの市場調査を行います。どんな年齢層や属性の方が多く住んでいるのか、競合サロンはあるのかなどもチェックしましょう。

2. コンセプトを決める

1に基づき、ターゲットを明確にしてコンセプトを決めます。どんな相手に来てもらい、どんなサービスを提供し、どんなサロンにしたいのか、具体的なイメージを出すことが重要です。

3. 事業計画を立てる

2に基づき、より具体的な事業計画を立てましょう。融資を受ける場合に必須の「事業計画書」というものがありますが、融資を受けない場合でも、イメージを具体化するために作成するのがおすすめです。

4. 物件を選ぶ

出店したいエリアで物件を探し、条件が合うものを選びます。候補が見つかったら、必ず自分で足を運んで、物件の内外だけでなく周辺の環境や立地もチェックしましょう。

5. 資金を調達する

3や4の段階で、必要な資金が明確になってきます。そこで、資金を集める手段を考えなければなりません。後ほど詳しく紹介します。

6. 店舗工事の着工

内装・外装を含めた店舗工事を始めます。工事の時点で必要な美容器具など(後述)は、前もって注文して揃えておくことが必要です。

また、冒頭で触れたように、保健所の事前相談が必要な場合は保健所からのOKを受けてから着工しましょう。床面積や明るさ、消毒環境などの構造基準をクリアしていなければなりません。

7. 美容器具・備品などを発注する

工事に必要なものは6までに注文するので、それ以外の美容器具や備品などを発注します。どんなものが必要なのかは次章でお伝えするので、チェックしてみてください。

8. スタッフを採用する

スタッフを雇う場合は求人募集を行い、適切な人材を採用しましょう。

9. 開業に関する手続きを行う|保健所・消防署・税務署

オープンの前に、保健所や消防署から基準を満たしているかどうか検査してもらうことが必要です。また、税務署で行う手続きとして、開業届を出しましょう。従業員を雇う場合は、「給与支払事務所等の開設届出書」の提出や労働保険関係の手続きも欠かせません。

10. 集客を始める

オープンする前から、美容院の新規開店を伝えて集客を始めましょう。SNSや地域の情報誌、チラシなど、さまざまな集客手段から適したものを選んで実施することが大切です。

11. 事前シミュレーションを行う

スタッフと一緒に、オープン後の業務の流れや内容などをすり合わせ、シミュレーションを実施します。お客様ご来店からの動きの確認や、必要なものが揃っているかの最終チェックなどを念入りに行いましょう。

美容室開業までに必要なものリストを作ろう

美容室開業までに必要なものリストを作ろう
美容院では、営業するのに必要な設備や道具などがたくさんあります。そこで、開業前にリスト化して、準備できたものにチェックを入れていくのがおすすめです。具体的に必要なものを見ていきましょう。

施術に必要な大型の什器

まずは、カットやパーマといった施術に必要な大型の什器をリスト化します。施術に使う大型什器は、以下のとおりです。

  • 施術用椅子
  • シャンプー台
  • パーマ用機器
  • レジカウンター
  • 施術用ワゴン

上記以外にも、必要であれば美容師用の椅子やお客様用ドリンクの冷蔵庫などをリストに追加するとよいでしょう。

大型の什器は漏れがあるとあとから搬入や設置をするのがむずかしいため、事前に漏れなく確認しておくのがおすすめです。

大きな備品はお店の雰囲気作りにも

大型の什器はひとつひとつが店舗のなかで場所を取る割合が多いことから、来店されたお客様の目を引きます。そのため、予算とも相談する必要がありますが、店舗のコンセプトや雰囲気合うデザインのものを選ぶようにしましょう。

予算を抑えるために価格重視という点だけで什器を購入してしまうと、デザインが合わずに店舗の中で浮いたり、ちぐはぐな居心地の悪い店舗となったりする可能性があります。

白物家電やPCなどの機器類

大型の什器をリスト化したら、次は洗濯機や冷蔵庫といったいわゆる白物家電、PCなどの機器をリスト化しましょう。美容室に必要な白物家電や機器は、以下のようなものが該当します。

  • 洗濯機
  • 冷蔵庫
  • パソコン
  • 電話
  • レジ
  • ドライヤー

洗濯機や冷蔵庫のような大きな家電は、搬入の関係もあるため、優先して準備しておいたほうがよいでしょう。必要なもののなかでも、優先度を考えてリスト化しておくことが大切です。

デザインにこだわるよりもコスパで選ぼう

白物家電やPCなどの機器類は大型什器のように目を引くものではないため、必ずしも店舗のコンセプトや雰囲気に合わせる必要はありません。店舗に合わせたデザインよりも、コストパフォーマンスを重視しましょう。

その理由として、これらの備品はインテリアに関係なく、店舗のなかで目立たないように置かれるからです。そのため、店舗にそぐわないデザインでもあっても問題ないため、低価格のものを選び、開業にかかる費用を抑えることが重要となります。

インテリア用の什器・備品類

店舗の内装を彩るインテリア用の什器としては、以下のものが必要です。

  • 照明
  • 時計
  • お客様の待合用のソファ
  • 観葉植物
  • ゴミ箱

とくに時計や観葉植物は来店されたお客様が見られることもありますが、ガラス張りの開放的な店舗の場合は、店舗の外から見られる場合あるからです。

インテリアは店舗のセンスを見せるためにも有効ですので、おしゃれなデザインのものを選びましょう。

とりあえず必要のないものは後回しでもOK

ここでリストアップした什器は、開業時に必ず準備しておかなくても問題ありません。急いで準備して、店舗にそぐわないデザインを選んでしまうよりも、時間をかけて店舗のコンセプトや雰囲気に合うものを選んだほうがよいからです。

開業後は多忙になりますので、店舗の経営が落ち着いてからでも、今の店舗に合うものをじっくり探してみても問題ありません。

施術に必要な備品

カットやパーマといった実際の施術に必要な備品は、以下のとおりです。

  • シザー
  • コーム
  • パーマ用品(パーマロッドなど)
  • ドライヤー
  • ヘアーアイロン

これらは美容師が施術を行うために必要な備品となるので、漏れがないようにしっかりとリスト化してチェックしておくことをおすすめします。

施術用の備品は使い慣れたお気に入りのものを

施術に使う備品は、技術の提供に関わってくる重要なものです。そのため、単純にリスト化するだけでなく、使い慣れたメーカーやブランドのものやお気に入りのものにするなど、ほかの備品とは違った配慮が必要となります。

とくにシザーやコーム、ドライヤーといった備品は施術の技術や効率に大きく関係しますので、使い慣れたものを選択しましょう。

施術用の消耗品

パーマやカラーといった施術に使う消耗品には、以下のようなものがあります。

  • カラー剤
  • パーマ液
  • シャンプー
  • トリートメント
  • スタイリング剤
  • 施術用手袋
  • ケープ

消耗品であっても使い慣れているメーカーやブランドにすることは大事ですが、消耗品は購入する頻度が高いため、インターネットで手軽に購入できるものを選ぶと効率がよいでしょう。

こだわりがあるなら早めに発注しておこう

消耗品の場合は前もって準備しなくても、インターネットなどで開業間際に購入しても問題がない場合も多いです。

しかし、消耗品であっても使い慣れたものやこだわりがあるものの場合は、早めに発注しておかないと仕入れに間に合わない可能性もあります。そのため、消耗品は実際の納期も考慮して購入時期を考えておくようにしましょう。

店舗運営に必要な備品・消耗品

施術に直接関わりがなくとも、店舗を運営していくために必要な備品などは以下のとおりです。

  • トイレットペーパー
  • 洗剤
  • ハンドソープ
  • 雑誌
  • レジ周りの事務用品
  • 清掃用具
  • ショップカード
  • 予約管理システム

これらは店舗の運営を効率よくするため、または清潔に保つためには必要なものばかりですので、漏れなくリスト化しておきましょう。

ショップカードやスタンプカードは早めの準備を

店舗運営に必要な消耗品は近所のホームセンターやドラッグストアなど、身近なお店で手に入ることが多いため、購入を焦る必要はありません。

しかし、ショップカードなど店舗独自のものはデザインや製作、印刷といった工程があり、自作する場合でも、プロに依頼する場合でも納品までに時間がかかります。そのため、このような消耗品に関しては納期も考慮して準備することが大切です。

お客様をおもてなしするための備品

お待たせするお客様への気遣いはもちろん、店舗で快適に過ごしていただくために必要な備品があります。この場合、以下のものをリストにしておきましょう。

  • グラス
  • お茶菓子
  • ドリンク類
  • おしぼり
  • ブランケット
  • 雑誌
  • アメニティ

これらの備品はなくても問題はないですが、お客様に快適に過ごしてもらうためには必要となります。

歓迎の気持ちを伝え、お店の居心地を左右する

お客様をおもてなしするための備品は、ものによってはなくても問題ないものもあります。しかし、言葉だけでは伝えきれない来店への感謝の気持ちを表すには、これらの備品を準備しておくことが有効です。

店舗からの気持ちをしっかりお客様に伝えるためにも、これらの備品は店舗のコンセプトや雰囲気に合ったものを選びましょう。

開業にはどれくらいの費用がかかるの?

開業にはどれくらいの費用がかかるの?
ここからは、前章で紹介した物品の購入費などを含め、美容院の開業にはどれくらいの費用がかかるのかを解説します。

開業費の相場はどれくらい?

美容院の開業費用の相場は、一般的に1,000万~1,500万円といわれています。店舗の規模や家賃などでも変わるので、2つのパターンで見てみましょう。

1人で開業する場合|広さ10坪

スタッフを雇わず1人で開業する場合、店舗の広さは10坪程度が適切とされています。そのため、詳しい内訳は次の項で解説しますが、家賃や工事費、物品の購入費用などを合わせて700万~1,000万円前後です。

スタッフを雇って開業する場合|広さ20坪

スタッフを1~2人雇う場合、広さも20坪ほど必要になります。そのため、家賃も上がりスタッフの給料もかかるため、1,500~1,800万円前後を見ておきましょう。

開業に必要な費用項目と内訳を紹介

上記のような開業費用は、どんな内容から算出されるのでしょうか。1人営業の場合で、項目・内訳や目安金額を確認しましょう。

1. 物件取得費|賃料・保証金・礼金など

物件取得費とは、店舗の賃料・保証金・礼金などを含めた金額です。保証金は家賃の10ヶ月分ほどかかることもあるため、10坪規模での物件取得費としては100万円前後を考えておきましょう。

2. 工事費|内装・外装

内外装の工事費は、坪単価が40~50万円ほどといわれます。10坪なら400万~500万円。安く抑えたいなら、複数の業者から相見積を取りましょう。

3. 美容機器の費用|ドライヤーなど

ドライヤーや鏡など、施術に必要な美容器具の購入費もかかります。100万~200万円ほどを見ておくとよいでしょう。

4. 材料代|ヘアカラーなど

カラー剤・ヘアケア剤などの材料費は、20万~30万円ほど必要。目安となる原価率は10~15%とされているので、低く抑えられるとベターです。

5. 備品代|パソコン・タオルなど

パソコンやタオルなど、こまごました備品にかかる費用も必要です。30万円前後を見ておきましょう。

6. 広告宣伝費|HP・集客ツールなど

HPや集客用のポータルサイトなど、広告宣伝にも費用がかかります。20万円前後を目安として考えておくと安心です。

7. 求人費|エージェントサイト登録など

この項目はスタッフを雇う場合のものですが、エージェントサイトなどで人材を募集する場合は費用がかかることがあります。

8. 運転資金|軌道に乗るまでの費用

経営が軌道に乗るまで、当面の運転資金も用意しておきましょう。一般的に3ヶ月分は必要といわれるので、100万円前後を目安にしてみてください。

少しでも費用を抑えたい。備品を安く購入する方法

少しでも費用を抑えたい。備品を安く購入する方法
美容室の開業に、予想以上に費用がかかることは理解できたでしょう。しかしながら、費用がかかるからといって、ただ支払うばかりではたちまち予算を超えてしまい、経営までたどり着けなくなってしまいます。

そのようなことにならないためにも、費用を抑えられるものは抑えて、賢い予算の使い方をすることが大切です。ここでは、費用を安く抑えて購入するための方法を紹介します。

アウトレットを利用する

費用を安く抑えるために、アウトレットを利用する方法があります。アウトレットと聞くと中古品や欠陥品というイメージがあるかもしれませんが、新品と変わらないものが手に入る場合も多いです。

そのため、費用を安く抑えるには有効な方法となります。また、掘り出しものを見つけられることもあるので、一度利用してみるとよいでしょう。

リースなどを利用する

リースを利用する方法もあります。リースは月々に費用が発生しますが、準備をする段階で高額な費用が発生しないため、開業で予算が厳しい場合には有効な方法です。

たとえば、開業時はリースで費用を抑えて備品を揃えておき、経営が安定してきて予算がとれたら新しいものを購入するのもよいでしょう。

通販を利用する

通販を利用するのも、費用を安く抑えられる方法です。今はインターネット上にはさまざまな通販サイトがあり、いろいろなコストを削減しているためか、相場よりも安い価格で販売されている場合も多く見受けられます。

また、通販は配送も行ってくれるため、備品の購入のために実際の店舗を巡って探す必要もありません。

資金調達はどうやって行う?

資金調達はどうやって行う?
開業には莫大な費用がかかるため、自己資金では足りない場合も多いでしょう。そこで、前述でも触れていますが、資金調達が必要です。どんな方法があるのかを紹介します。

関連記事:美容室の開業費用は300万円で自己資金0不要って本当?開業時の資金融資についてまとめました!

1. 自分の貯蓄を利用する

まずは自分の貯蓄を利用する方法です。これまで得た給料を、開業に向けてコツコツと貯金してきた人も多いはず。全額は厳しくても、貯蓄から開業費用の一部をまかないましょう。

2. 親族から借りる

親や兄弟姉妹など、親族から借りる方法もあります。開業を応援して快く貸してくれる親族が周りにいれば、ありがたいものです。

3. 融資を受ける|日本政策金融公庫

融資を受ける方法も一般的です。一例として、日本政策金融公庫の新規開業資金を取り上げます。

新規開業者や開業から約7年以内の人に対し、設備資金や運転資金を最大7,200万円融資してもらえる制度。申請時に事業計画書などの必要書類を提出し、面談を経て、判断が下ります。

予約システムを導入するメリットとは?

予約システムを導入するメリットとは?
ここからは、予約システムについてお伝えしていきましょう。予約システムとは、インターネット上で予約の受付や管理ができるもの。24時間365日自動で予約を受けることができ、その都度データも更新されます。

美容院開業時に導入することで、店舗業務やお客様の負担を減らせるため、ぜひ導入することがおすすめです。

関連記事:美容院の予約システムの特徴や注意点とは?具体的な5つのメリットやおすすめのシステムを紹介

リザービアがおすすめな理由とは? 機能の例を紹介

リザービアは、美容系サロンに特化した予約システムです。どんな機能があるのか、例を紹介します。

あわせて、美容院でのリザービア導入事例もご覧ください。
美容院の成功事例

1. 24時間予約受付|BMSで一元化も!

24時間いつでも予約を受け付けられます。さらに、「BMS」という機能を使うと複数の予約受付窓口からの予約を一元管理でき、ダブルブッキングの防止にも役立てられて便利です。

関連ページ
BMS

2. 連携機能で集客力UP|LINE・Instagram

リザービアには外部サービスとの連携機能も。オプションでLINE連携予約やInstagram連携予約を導入することができ、お客様が普段使っているアプリから予約を入れてもらうことが可能です。

関連ページ
LINE連携
Instagram連携

3. リピート率向上にも貢献|顧客管理・メッセージ自動配信

リピート率向上に役立つ機能も備わっています。既存客に向け、クーポンを添付して送信できる顧客管理機能や、リマインダーや顧客の掘り起こしなどにも使えるメッセージ自動配信機能を活用してみましょう。

関連ページ
顧客管理
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やることがいっぱいの開業準備。リスト化で効率化、しっかり準備しよう

やることがいっぱいの開業準備。リスト化で効率化、しっかり準備しよう
美容院の開業では、やるべきことがたくさんあるため、とても大変です。その準備の慌ただしさから、見落としたり、漏れてしまったりすることも多くあります。多額の費用もかかるので、資金準備もしっかり行わなければなりません。

事前にやるべきことをきちんと把握し、必要なものをリスト化して、スムーズな開業を目指しましょう。紹介したように、リザービアのような予約システムを導入するのもおすすめです。

引用元
理容所・美容所の手続きについて|東京都港区
美容所の開設に関する基準等について|東京都福祉保健局
新規開業資金|日本政策金融公庫創業予定の方|日本政策金融公庫

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