美容室を開業しようと考えた場合、物件の契約が必要です。
店舗契約は通常の住宅の契約とは違い、不動産業者の選定がより重要になってきます。
しかし、初めての方にとって、分からないことは多々あるでしょう。そこで今回は、物件探しと同じくらい重要な不動産選びを解説していきます。
不動産に行く前の下準備
店舗を探す場合、不動産に行く前に確認しておきたいことは「賃料の相場を調べる」「希望条件と優先順位を明確にする」の2つです。
賃料の相場を調べる
テナントを選択する際、重視する一つが賃料です。
エリアごとに賃料の相場は決まっています。まずは自分の出店したい場所の値ごろ感を調べます。この時点で、ご自身の予算と大幅に乖離があるのならば、違うエリアの出店も検討してみるといいでしょう。
希望条件と優先順位を明確にする
不動産に希望条件と優先順位を明確に提示できたほうが、不動産屋も対応しやすく、希望条件に見合った物件を紹介してもらえる可能性が高まります。
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いつごろまで借りたいのか
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予算はいくらなのか
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エリアの優先順位はあるのか
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徒歩何分までの距離だったら大丈夫なのか
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店舗面積はどれぐらい欲しいのか
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居抜きやリースを希望しているのか
これらの具体的な条件があると好ましいでしょう。
“良い”不動産の見分け方
では、良い不動産屋とはどういうものでしょうか。
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店舗専門の不動産屋
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希望に合う物件を親身になって探してくれる不動産屋
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大家に条件を交渉してくれる不動産屋
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事務所物件でも店舗契約できるように交渉してくれる不動産屋
このような条件があげられます。順に解説していきます。
店舗専門の不動産屋
仲介の不動産屋は大きく分けて専門分野が「住居」と「店舗」に別れます。店舗専門の不動産屋のほうが、物件情報もたくさん持っていますので、まずは店舗専門の不動産屋にあたるとよいでしょう。
とはいえ、住居がメインの不動産屋にも大家さんとの繋がりで扱っている店舗物件があるのも事実。店舗専門を中心にあたり、近隣の住居の不動産屋にも聞いてみても損はありません。
希望に合う物件を親身になって探してくれる不動産屋
不動産屋によって、親身になって探してくれるところと「一見さんお断り」の雰囲気を出しているところがあります。
特にあなたが初めての開業の場合、不動産契約の経験やあなた自身への信用がないため、適当に扱われることもあるかもしれません。しかし、それでも親切にしてくれる不動産屋もあるので、そことは親密にやり取りをしたほうがよいでしょう。
実際契約したあとも、窓口は大家さんではなく、仲介不動産屋の場合があります。その時のためにも、親身になってくれる不動産屋を探し、つきあっていくと良いでしょう。
大家に条件を交渉してくれる不動産屋
店舗物件は住居物件に比べ、条件がキッチリ決まっているわけではなく、業種や借主の人間性などでも条件が良くなる場合があります。そのようなことができるのは、大家さんと仲が良い不動産屋です。
無理目な要求でも、一度は不動産屋さんに相談してみることをおすすめします。
事務所物件でも店舗契約できるように交渉してくれる不動産屋
立地や条件が良くても事務所しか貸せない、いわゆる事務所物件が候補としてでてくることがあります。
事務所使用に比べ、店舗利用はテナントが汚れ、傷つきやすいので大家さんとしては店舗用としては貸したくないと思っている人も多いのが実情です。しかし、大家さんと不動産屋さんの関係が良いと、使用形態も変更可になることがあります。
もしも良い事務所物件を見つけたら、これも不動産屋には相談してみましょう。
不動産との交渉に必要なのはトーク力
店舗不動産の場合、慣習的に昔ながらのやり方が残っていることが多いのも事実。そのため、交渉する場合は、ある程度のトーク力が必要です。とはいえ、自分勝手な発言は禁物。
「何かの条件を良くしてもらう代わりに、この条件は飲む」など、契約者、大家、不動産屋がすべて得になるような話にもっていくのがポイントです。
オススメの検索サイト
テナントを探す場合、従来の不動産屋に加え、現在は店舗物件の検索サイトも充実。賃貸だけではく、譲渡や売買ができるもの登場しています。
たくさんの情報を集めることができ、交渉を行うのもネットで行える部分もあるのでスムーズです。ここでは、「店舗なびねっと」「サロン不動産net」の2つ取り上げます。
店舗なびねっと
店舗なびねっとは、全国の居抜き物件、貸し物件、商業テナントなどの情報を発信している店舗専門のポータルサイトです。あらかじめ、自分の希望の物件情報を登録しておくということもできます。
サロン不動産net
日本最大級のサロン居抜き物件専門サイトがサロン不動産です。美容室、理容室、などが対象。新築や居抜き、スケルトン物件だけでなく、事業譲渡などにも協力してくれます。
美容室の物件は住居物件に比べ、不動産屋さんの良し悪しで条件が変化することもあります。満足な契約をするためにも、妥協せず、たくさんの不動産屋さんにあたってみるとよいでしょう。