オンラインでのサービス提供にZoomを活用している人のなかには、毎回手作業でZoomURLの発行・案内を行っている人もいるかもしれません。
件数が少なければ手作業でも問題ないかもしれませんが、予約が増えるにつれてURLの発行ミスや案内漏れのリスクも高まります。そこで検討したいのが、Zoomと予約システムの連携です。
本記事では、Zoomを活用したサービスの提供例や、予約システムと連携した場合の予約からサービス提供までの流れなどを紹介します。
目次
Zoomとは?
Zoomは複数名で同時接続でき、画面共有も簡単にできるオンライン会議ツールです。オンライン会議のほか、セミナーやオンライン講座などでの活用も一般的になり、広く普及しています。
基本的には無料で利用できますが、無料版には「1回あたりの利用時間が40分まで」「クラウド録画機能が使えない」などの制限があります。こうした制限は、有料プランへ加入することで解除が可能です。
Zoomを活用したサービス提供例
Zoomはオンライン会議以外にも、さまざまな用途で活用されています。
例えば美容サロンでは、お客様の悩みを事前に把握するために、来店前カウンセリングをオンラインで実施しているケースもあります。また、ホームケア方法のレッスンなどをオンラインで提供することも可能です。
また、治療院においても、初回カウンセリングや運動指導、健康相談などをオンラインで行うケースが見られます。
ほかにも、オンラインでのコーチングや占い、採用面接など、さまざまな用途でZoomが活用されています。
Zoomを利用するために必要なもの
Zoomを利用してオンラインサービスを提供するためには、いくつかの準備が必要です。ここでは、必要な機器やアカウント設定について詳しく説明します。
パソコンなどのデバイス
Zoomはパソコン・タブレット・スマートフォンで利用できます。パソコンを使用する場合は、内蔵カメラとマイクの有無を確認してください。搭載されていない場合は、外付けのWebカメラやマイクを追加しましょう。
また、安定した通信のためには、インターネット環境の確認も必要です。事前にインターネット速度測定サイトで、実際の通信速度を確認しておくことをおすすめします。
アカウントの登録
Zoomのアカウントは、下記の手順で作成できます。
- Zoomのアカウント作成ページ(https://zoom.us/signup#/signup)にアクセスする。もしくは、Zoomの公式ホームページ(https://www.zoom.com/ja/products/virtual-meetings/)にアクセスし、「無料でサインアップ」をクリックする。
- 年齢確認のため、生まれ年を入力する
- Zoomで使用するメールアドレスを登録し、「サインアップ」をクリックする
- 登録したメールアドレスに届いた認証コードを入力する
- 名前とパスワードを登録する
以上の手順でアカウントの登録は完了です。
アプリのダウンロード
スマートフォンやタブレットからZoomを利用する場合は、あらかじめアプリのダウンロードが必要になります。App StoreやGoogle Playで「Zoom」と検索し、公式アプリをダウンロードしてインストールしましょう。
ログインするアカウントはパソコン(ブラウザ)でもスマホやタブレットのアプリでも、同じものが使用できます。
パソコン用アプリもあるため、頻繁に利用する場合はデスクトップアプリをダウンロードしておくと便利です。
Zoomと予約システムを連携させるメリット
Zoomと予約システムを連携させることで、オンラインサービスを提供する際の効率化が期待できます。具体的なメリットを見ていきましょう。
URLの自動発行
予約システムとZoomを連携していると、予約完了と同時にZoomのURLも自動発行されます。手動でミーティングURLを作成し、お客様に個別送信する手間が省けるため、業務効率が大幅に向上するでしょう。
また、人的ミスによるURL送信漏れや別URLの送信などのミスも防げるため、トラブル防止にも効果的です。
予約から配信までスムーズに実行
Zoom連携が可能な予約システムの場合、予約と同時に決済や参加URLの配信も完了するケースが多いです。そのため、予約・決済・URLや参加注意事項の配信などの各段階で、手動作業を必要としません。
お客様も、予約後すぐに予約手続きが完了したことを確認でき、参加に必要な情報が手に入るため、安心してサービスを利用できます。
Zoomと予約システムを連携した際のオンラインサービス提供の流れ
Zoomと予約システムを連携した際の、予約からオンラインサービス提供までの一般的な流れを紹介します。ただし、利用するサービスによっては多少異なる可能性もあるため、導入時には各システムの仕様を確認しましょう。
1.予約受付
予約サイトを作成し、オンラインサービスの予約スケジュールを設定して、お客様からの予約受付を開始します。
2.決済
オンラインでサービスを提供する場合、対面で支払いを受ける場面がないため、予約と同時に決済を完了させることが一般的です。
予約システムとオンライン決済サービスを連携しておく、もしくは決済サービスを搭載済みの予約システムを利用することで、お客様は予約時に支払いを済ませることができます。
3.ZoomURLの発行
決済が完了すると予約が確定し、ZoomのミーティングURLが自動発行されます。
お客様にZoomのURLが通知されるタイミングは、予約確定直後やサービス提供日の前日など、システムによってさまざまです。
URL配信時には、参加方法やサービス当日の注意事項なども記載しておくと、よりスムーズなサービス提供が可能になるでしょう。
4.リマインド送信
サービス提供の前日や数時間前などにリマインドメールを送信します。
基本的には、予約システムが自動的に送信するように設定できるケースが多いです。ZoomのURL情報の再送信や準備事項の確認なども含めることで、当日のキャンセルや遅刻防止につながるでしょう。
5.Zoom配信
当日は指定されたURLに入室し、お客様を迎えてサービスを提供します。トラブル回避のため、サービス開始時間の5分前には該当のURLに入室しておくことをおすすめします。
音声や映像の確認は、事前に行っておきましょう。
Zoomと連携可能なおすすめ予約システム
ここでは、Zoomと連携可能な代表的な予約システムを紹介します。それぞれの特徴を理解し、サロンや治療院の運営スタイルに最適なシステムを選択しましょう。
STORES予約

出所:STORES予約公式Webサイト
STORES予約は、美容サロンやクリニックのほか、スクール・会議・セミナー・イベント・ワークショップなど、さまざまな業種や用途に対応している予約管理システムです。
クレジットカードによるオンライン決済に加え、月額課金や回数券を利用してのお支払いなどの決済方法にも対応しています。
ただし、月額利用料0円の「フリープラン」ではZoom連携機能が利用できないため、Zoomと連携して利用するためには有料プランへの加入が必要です。
MOSH

出所:MOSH公式Webサイト
MOSHは、スマホだけでかんたんに予約・決済・顧客管理機能つきのホームページが無料で作成できるサービスです。オンライン講座やオンラインサロン運営のほか、月額会員限定のコンテンツ配信などにも対応しています。
月額費用のほか初期費用や年会費も無料で、クレジットカードまたは銀行振込決済を利用した際に、決済手数料3.5%+サービス利用料3.0%+99円が発生します。
サポートも充実しており、基本的な使い方や運用する際の不安点などをチャットで相談できます。
Jicoo

出所:Jicoo公式Webサイト
Jicooは、無料で利用できる日程調整ツールです。美容サロンや治療院などの予約受付にも活用でき、予約受付メッセージやリマインドメッセージの配信機能も搭載しています。
連携できるシステムが豊富で、GoogleカレンダーやLINEのほか、Zoomにも対応しています。
基本機能には決済機能は含まれていませんが、Stripeアカウントを連携することで決済機能も追加可能です。
リザエン

出所:リザエン公式Webサイト
リザエンは、200以上の業種に対応している予約管理システムです。時間・時間割・イベント・日付の4種類から、用途に合った予約タイプが選べます。
予約管理・顧客管理・決済・分析などの機能に加え、web会議連携機能(Zoomとの連携)が搭載されています。
1ヶ月のトライアル期間が設けられているため、使い勝手を実感してから本格的な導入を検討することが可能です。
対面施術が中心の美容サロン・治療院の予約管理なら「リザービア」がおすすめ
Zoomの利用頻度がそれほど多くない場合は、Zoomのリンクを手動で発行し、予約システム内のメッセージ機能やLINEなどで送る方法をとることも可能です。その場合は、Zoom連携以外の機能を重視してシステムを選んだ方が、日々の業務により役立つかもしれません。
そこでおすすめなのが、美容サロン・治療院に特化した予約管理システム「リザービア」です。ここではリザービアの数ある機能のなかから、美容サロンや治療院の店舗運営に役立つ機能を2つ紹介します。
LINE連携予約
リザービアのLINE連携機能では、予約受付のほか、リマインドや限定クーポンの送信なども行えます。多くのお客様が日常的に利用しているLINEを活用することで、高い開封率が期待できるため、予約忘れによる売上機会損失の防止にも役立ちます。
また、LINEをカウンセリングシートの記載に活用しているサロンもあり、事前の情報収集や顧客とのコミュニケーション促進への活用も可能です。
クーポンサイト連携
「クーポンサイト連携」は、各種クーポンサイト・Googleで予約・LINE・電話の予約を一元管理できる機能です。さまざまな予約窓口からの情報が一カ所に集約されるため、予約管理の手間が大幅に省けます。
さらに、各媒体の予約情報がリアルタイムで反映されるため、ダブルブッキング防止にも役立つでしょう。
Zoomの使用頻度に合わせて予約システム選びの優先事項を考えよう
Zoom連携可能な予約システムの導入は、オンラインサービス提供の自動化と効率化が実現できるため非常に便利です。
しかし、Zoomの使用頻度が高くない場合は、他の機能を重視した方が良い場合もあります。例えば、対面施術が中心で、たまにオンラインカウンセリングを行う程度であれば、手動でZoomリンクを送信する運用でも十分対応が可能です。
美容サロンや治療院などでZoomの利用頻度があまり多くない場合は、集客や顧客管理などにも役立つ予約管理システム「リザービア」がおすすめです。
システム導入の際は自店にとっての優先順位を明確にし、日々の業務効率化に役立つシステムを見つけましょう。