セルフホワイトニングサロンの経営に興味を持っている方もいるでしょう。そこで、メリットや開業前の準備など、セルフホワイトニングサロンの経営にまつわるさまざまな点を解説します。
予約管理や集客についてのアドバイスもお伝えしているので、うまく経営に役立てながら人気店を目指しましょう。
まずは資料をご覧ください
目次
セルフホワイトニングサロンを経営する前に押さえておきたい知識とメリット
セルフホワイトニングサロンの経営について解説するにあたり、セルフホワイトニングとはどんなものなのかを説明します。あわせて、セルフホワイトニングサロンを開業するメリットもお伝えしましょう。
セルフホワイトニングとは?
セルフホワイトニングとは、歯のホワイトニングを歯科医師や歯科衛生士といった専門家に行ってもらうのではなく、自分でケアする方法です。
セルフホワイトニングサロンでは、ホワイトニングの道具や機械を提供し、使い方をスタッフがレクチャーして、お客様自身にホワイトニングを行ってもらいます。なお、歯科系の専門的な資格を持っていない場合は、お客様の口腔内を触ることはできません。
歯科医院のホワイトニング施術とはどこが違うの?
サロンで行うセルフホワイトニングは歯科でのホワイトニングとはどこが違うのでしょうか。
歯科医院のホワイトニングでは、過酸化水素水を使用し、もともとの歯以上の白さを目指して黄ばみや黒ずみを改善します。1回でも効果を感じやすいぶん、費用は高額で数万円~数十万円かかることが一般的です。
一方、セルフホワイトニングでは、歯科のような過酸化水素は使えません。本来の歯の白さを目指して着色汚れを落とすもので、1回につき2,000円~5,000円ほどで、3~5回繰り返すことによって効果を感じやすいです。
セルフホワイトニングサロンが注目される理由とは
セルフホワイトニングサロンが注目されているのはなぜなのでしょうか。セルフで行えることによる低価格化や、美意識の変化によるホワイトニング需要の拡大などの理由が考えられます。
歯科医院でホワイトニングを受けるのは高すぎてあきらめていた方が、セルフでリーズナブルにやれるならしてみたい、と考えるようになっているのです。さらに、歯の白さは清潔感や美しさにつながるため、需要がどんどん高まっています。
セルフホワイトニングサロン事業を始める・導入するメリットとは
以上の内容から、セルフホワイトニングへの関心は高まっています。それでは、セルフホワイトニングサロンを新規事業として始める、もしくは自分の歯科医院に導入することのメリットを、それぞれ以下でくわしく解説しましょう。
新規事業者の場合|非接客型での経営が可能
まず、セルフホワイトニングの新規事業者やエステサロンなどに導入する場合です。コンパクトな専用マシンを導入すればいいため、広い店舗は必要なく省スペースで開業できます。
また、セルフホワイトニングは非接触のサービスのため、最低限の感染症対策は必要ですが、経営しやすい形態です。
Web予約やスマートロックなどの先端技術を活用すれば、スタッフが常駐しなくても24時間営業することもできます。人件費を削減でき、仕事帰りの人など顧客の幅を広げることも可能です。
さらに、原価や導入費用が安いため大きな利益に期待できます。また、歯科医師などの専門資格がない方でもはじめられる点も大きなメリットでしょう。
歯科に導入する場合|新規サービスで顧客獲得
つづいて、歯科医院に取り入れる場合です。歯科で新規サービスとしてセルフホワイトニングを導入することにより、これまで自院の患者ではなかった相手を新たなターゲットとして顧客につなげることができます。
また、歯科であれば、無資格のサロンでは扱うことができない本格的なホワイトニングも紹介することが可能です。実際にセルフホワイトニングを体験してみて、専門家のより高度なホワイトニングを受けたいと思った顧客にとってはありがたいでしょう。
広いスペースを生かしきれていないクリニックや人手不足などで空席がある医院なら、空いている場所の有効活用にもつながります。
セルフホワイトニングサロンを開業するには? 必要な準備を紹介
ここからは、セルフホワイトニングサロンを開業するためにどのような準備が必要かについて説明していきます。
サロン開業にはどれくらいの費用が必要になる?
サロン開業にあたっては、いろいろな費用が必要です。どのようなものに費用がかかるのかを紹介しましょう。
サロンを一から開く場合は、まず敷金礼金や家賃など物件の取得費用がかかります。次に、内装費用は坪単価で5万円~50万円前後必要です。
ホワイトニングマシンの価格はさまざまですが、売り上げができてから支払えるものや分割払いに対応してくれるものもあるので、いろいろと比較して検討してみてください。歯ブラシや椅子などの備品もそろえましょう。機械とセットで販売されているケースもあります。
既存の歯科医院や店舗の場合は初期費用は0に近い状態でも始められますが、一からの場合は300万円前後(店舗の規模や土地柄などによっても変わる)を考えておくとよいでしょう。
サロン経営には資格が必要なの? 必要な届け出とは
セルフホワイトニングサロンを新しく開く場合、資格や免許は不要です。しかし、開業届(「個人事業の開業・廃業等届出書」)を提出する必要があります。
開業届とは、新規に事業をはじめる際などに、管轄の税務署に提出する書類のこと。原則として開業から1ヶ月以内に提出するものですが、遅れてもペナルティなどはありません。職業の証明にも使用できることがあるので、忘れないよう早めに届け出ましょう。
なお、青色申告をしたい場合は青色申告の承認申請も必要です。
店舗物件を探す|既存店舗にスペースを作る
いよいよお店の準備をはじめる段階になったら、セルフホワイトニング用の場所が必要です。店舗物件を探す、もしくは既存の店舗に専用スペースを整備しましょう。
新規に物件を借りる・買う場合は、居抜きや一般的な賃貸・分譲などさまざまな選択肢があります。1部屋程度でも営業は可能です。
すでにある店舗を利用する場合は、ホワイトニングマシンを設置するスペースは畳一畳分程度でもかまいません。
また、ホワイトニング中はお客様が口を開けて自分で行うため、可能であれば、オープンな場所ではなく半個室や個室といった仕切りのあるスペースを作りましょう。
セルフホワイトニングに必要な機器・備品を購入する
つづいては、費用の項目で触れたような必要物品をそろえましょう。セルフホワイトニング用のマシンや歯ブラシなどの消耗品、パソコンなどの備品を購入します。
パソコンは、顧客管理や予約管理に役立つため便利です。手書きでも可能ですが、手間やミスを考えるとパソコンがあったほうが効率がよいでしょう。
セルフホワイトニングを行う部屋・スペースには椅子と机、待ち合い室にはソファーや椅子、テーブルなどがあると親切です。
通常のホワイトニングサロン(オフィスホワイトニング)を開業するには?必要な準備と流れを紹介
セルフホワイトニングサロンは、特別な資格は必要なく、物件や機器・設備を用意し所定の手続きをすれば開業できることはおわかりいただけたと思います。
一方で、セルフではない、オフィスホワイトニングを行うホワイトニングサロンを開業するには、どんな準備が必要なのでしょうか?ここからは、通常のホワイトニングサロンの開業について解説します。
お客様の歯に触れて施術するには資格が必要
通常のホワイトニングサロンでは、お客様自身が施術するのではありません。お客様の口内・歯に触れて施術する場合は、国家資格である歯科医師か歯科衛生士の資格が必要です。資格を持たない歯科助手では施術できないので、どちらかの資格を取得しましょう。
また、ホワイトニングは「相対的歯科医行為」にあたります。「相対的歯科医行為」とは、歯科衛生士法第二条によると、「歯科医師(歯科医業をなすことのできる医師を含む。以下同じ。)の指導の下に」「歯牙及び口腔に対して薬物を塗布すること。」とされているため、ホワイトニングが該当しています。
この行為は歯科衛生士は施術自体はできますが、歯科医師の監督のもとで行わなければなりません。そのため、通常のホワイトニングサロンには、歯科医師免許が必須です。
引用元
e-Gov法令検索:歯科衛生士法
スタッフに歯科医師がいれば開業が可能
ホワイトニングサロンには歯科医師が必要ですが、すべてのスタッフが歯科医師を持っていなければならないわけではありません。歯科医師免許を持っていなくても、歯科医師が管理者(院長)になるのなら、開業することが可能です。
サロン開業に必要な費用は?
通常のホワイトニングサロンに必要な費用は、セルフホワイトニングサロンと同じく、物件の取得費用や内装費用、ホワイトニング用の機器や椅子などの設備にかかる費用などです。
セルフホワイトニングとの一番大きな違いは、施術スタッフが必要なため、人件費がかかる点です。特に歯科医師をスタッフとして雇用する場合、歯科医師という資格に見合う報酬が必要な点を考慮しましょう。
「デンタルエステ」「ホワイトニング専門歯科」の開業の流れや必要な届出は?
ここからは、「デンタルエステ」「ホワイトニング専門歯科」といった、セルフではないホワイトニングサロンを開業するためにどのような準備が必要なのか、見ていきましょう。
なお、前項で、ホワイトニングは相対的歯科行為にあたると解説したように、歯科医師の監督が必要な施術で、ときには医療機関のみでしか扱えない設備や薬剤も使用することが考えられるため、「歯科医院の開業」に準じて解説します。
法人を設立する
まずは、法人を設立します。歯科医師免許を持っていない人が歯科医院を開業するには、医療法人や一般社団法人を設立する必要があるためです。歯科医師免許を持っている場合は、このステップは必要ありません。
法人の設立については自治体ごとに異なることがあるため、司法書士や行政書士などの専門家に相談することをおすすめします。
物件を探す
セルフホワイトニングサロンと同様に、ホワイトニングサロンを開業するための店舗物件を探す、または既存の歯科医院でスペースを整備するなど、場所を用意しましょう。
適切な歯科医院向け物件の条件は、一般のサロンや住宅とは異なる点も多いので、不動産会社や仲介業者、歯科関連企業などに相談することをおすすめします。
保健所へ開設届を提出する
歯科医院をはじめとしたクリニックを開業する際には、保健所へ開設届を提出する必要があります。この開設届は、保健所への事前相談や審査が必要なため、早めに行動するようにしましょう。
自治体によって規定が異なるので、ここでは東京都を例に見てみましょう。
まず事前相談では、開設スケジュール(見込み)や平面図、提出書類などを準備して保健所へ持参します。その後相談内容に沿って新規建築・内装工事などを完了し、施設が完成したら、開業から10日以内に開設届を提出しましょう。
届出後、保健所から監視員が訪れ、実査を行います。審査基準を満たしていることが確認されたら許可書交付と申請書の副本の受け渡しをされて完了です。
なお、個人で開業する場合と法人で開業する場合には、必要な書類や手続きが異なる場合がありますので、管轄の保健所に問い合わせてみてください。
厚生局へ保険医療機関指定申請書を提出する
開業するサロンで、ホワイトニング以外に保険診療を行いたいのであれば、地方厚生局へ保険医療機関指定申請書を提出する必要があります。保険医療機関指定申請書の手続きについては、くわしくは専門家である社会保険労務士に相談してみてください。
引用元
厚生労働省:保険医療機関・保険薬局の指定等に関する申請・届出
税務署へ開業届を提出する
セルフホワイトニングサロンと同じく、事業を新たに開業した旨は、税務署へ届け出る必要があります。税務署へ開業届や、青色申告の承認申請書を提出しましょう。また、法人を設立した場合は、法人設立届出書の提出も必要です。
法人設立届出書に関する専門家は、司法書士が該当します。くわしくは司法書士に相談してみてください。
ハローワークへ雇用保険適用事業所設置届を提出する
スタッフを一人でも雇用すると、雇用保険の適用事業所になります。歯科医師免許を持たずに開業する場合は、歯科医師の雇用が不可欠のため雇用保険の適用事業所となり、ハローワークに事業所設置届と雇用保険被保険者資格取得届を提出しなければなりません。
なお、電子申請による届出も可能です。くわしくは管轄のハローワークにお問い合わせください。
引用元
構成労働局:事業主の行う雇用保険の手続き
ハローワークインターネットサービス:雇用保険適用事業所設置届
その他の各種施設基準届
従業員数や店舗規模によって、設置基準届などを定められた行政窓口に提出を求められることがあります。施設規模・従業員数や、自治体によって異なることがあるため、司法書士や行政書士、社会保険労務士など、専門家に相談してみてください。
営業の負荷を軽減!売上管理・顧客管理のシステム化を検討
ホワイトニングサロンは開業して終わりということはなく、その後も経営を続けていく必要があります。長く経営を続けるために、営業の負荷を軽減してスタッフの業務負担を減らしましょう。
業務効率を改善するには、売上管理・顧客管理といった業務をシステム化することがおすすめ。ここからは、ホワイトニングサロンにおすすめのシステムを紹介します。
予約システムを導入する
必須ではありませんが、予約システムの導入は、サロンの現場負担を大幅に軽減してくれます。
予約システムとは、パソコンやスマートフォンなどから顧客の予約状況をチェックしたり、新規追加やキャンセル処理などを行ったりという管理ができるものです。
一例として、「リザービア」を取り上げます。リザービアはサロンや治療院などの予約管理に特化したシステム。お客様が少ないアクションで予約できる、予約に関わる業務を減らせるので少人数でも運営しやすいなどの特徴があります。
セルフホワイトニングサロンへの導入にもメリットがたくさんあるので、ぜひ検討してみてください。
集客のためにホームページやSNSアカウントなどを準備しよう
開業に先立って、ホームページを作ったり、SNSアカウントを作成したりすることも大切です。自店の存在を周知することや、どんなサービスを提供しているかを知ってもらうことにより、ターゲットを顧客につなげることができます。
WEBサービスは重要な集客手段なので、利用しない手はありません。ホームページは低価格でもページを作成できるサービスがあるので、コストを抑えたい方は自分で作ってみましょう。
SNSはInstagramやFacebookなどが代表的です。魅力的な写真などを掲載して上手に集客しましょう。
LINE|公式アカウント
集客に役立つツールの1つとして、LINE公式アカウントを活用する方法があります。無料で利用できるので、サロンの公式アカウントを作成してみましょう。
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リザービアには、LINE連携予約という機能があります。顧客が普段使用しているアプリから予約ができるため便利なうえ、ホワイトニングに興味がある世代の集客が効率よく行える点も魅力です。くわしい機能は以下のページでご確認いただけます。
Instagram|プロアカウント
上記と同様、Instagramのプロアカウントを活用する方法もあります。Instagramのプロアカウントも無料で提供されているサービス。ハッシュタグ検索などができるので、もともとまったくつながりのなかったターゲットからも見てもらえる可能性があります。
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セルフホワイトニングサロンの営業には条件がある? 開業前に押さえておきたい注意点を紹介
ここからは、歯科以外でセルフホワイトニングを開業・導入する場合に押さえておきたい注意点を解説します。
1. スタッフは口に触れない|自身で行う施術であることを強調する
日本では、歯科医師法という法律上、他人の口や口腔内に触れられるのは歯科医師や歯科衛生士のみと定められています。そのため、歯科以外でホワイトニングを導入するときは、スタッフがお客様の口を触ってホワイトニングの処置を手伝うことはできません。
万が一触れた場合、無資格で医療行為を行ったということになり、厳重な処罰が下されることもあります。広告などで宣伝・告知する際には、あくまでもお客様自身が行う「セルフ」のホワイトニングであることを強調しておきましょう。
2. 医療用は使用できない|注文前に機器と薬剤をチェックする
ホワイトニングに使用する機械や薬剤のなかには、歯科医でなければ使えないものも存在します。間違って購入・利用しないように注意しましょう。
3. 効果を強調しすぎない|広告に使用する文言に注意
1回で真っ白になる、歯科でのホワイトニングと同じぐらい白くなるなど、ホワイトニング効果を強調しすぎないように注意することも大切です。
ビフォーアフターの写真を利用する際も、誇大広告にならないようにすることや虚偽の画像を使用しないことなど、最低限のルールは守りましょう。
開業後に慌てないよう、準備をしよう
セルフホワイトニングの需要が高まっており、サロン経営は安定的な売り上げが見込めます。導入費用も比較的抑えられるので、今回の内容を参考に、開業までにきちんと準備して、オープン後もスムーズに営業を行いましょう。
リザービアでは、紹介した以外にもサロン経営に関するさまざまなサポートを行っているので、まずは一度資料請求をご検討ください。