【専門家監修】ホームページ作成に利用できる補助金・助成金とは|申請する前に押さえておきたい注意点

ホームページ作成に利用できる補助金・助成金とは|申請する前に押さえておきたい注意点
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ホームページの作成やシステム開発・導入を検討するとき、気になるのは費用ではないでしょうか。実はホームページの作成やシステム開発・導入に、補助金や助成金が使えるケースも多くあります。

利用できる補助金や助成金があるなら有効活用したいですよね。

ここでは、どのような補助金や助成金が利用できるのか、申請前に押さえておきたい注意点を説明します。ホームページの作成やシステム開発・導入費用を軽減できるので、検討中の方はぜひ参考にしてください。

本記事は起業コンサルタント®であり、V-Spiritsグループ創業者でもある中野 裕哲様に監修いただきました。ぜひご参考にしてください!

他、監修記事:

中野 裕哲
記事監修者/V-Spirits グループ 代表
起業コンサルタント®、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、CFP®、大正大学招聘教授(アントレプレナーシップ論、ファイナンス基礎) 起業コンサルV-Spiritsグループ創業者。東京池袋を本処に全国の起業家・経営者さんを支援! 「あの起業本」の著者。著書・監修書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAM GATE」で12年連続相談件数日本一。 【まるごと起業支援®・経営支援】 起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
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ホームページ作成やシステム開発・導入に利用できる補助金・助成金とは?

ホームページ作成に利用できる補助金・助成金とは?

補助金や助成金について「返済しなくてよいお金」という認識はあっても、定義や内容について深く理解できている方は少ないのではないでしょうか。

ここでは前提として「補助金」「助成金」とはどういうものなのか、2つの意味の違いやホームページ作成やシステム開発・導入に利用できる補助金や助成金の概要を簡単に説明します。

そもそも「補助金」「助成金」とは?

補助金と助成金は、国や地方自治体などに定められた政策目標に合わせて、事業者の取り組みをサポートするために支給されるお金のことです。

一般的に支給されるには、期日までに所定の手続きをおこない、審査に受からなければなりません。また、支給後も政策目標達成のための事業が遂行されていることを証明するための報告が必要です。

補助金は一般的に地域や経済の活性化が目的です。経済産業省や地方自治体が交付元で、申請期間は数週間から数ヶ月程度あり、審査に受からない場合もあります。

一方で助成金は、雇用環境の改善などが目的です。厚生労働省や地方団体が交付元で、審査期間は長期間であり、対象者は要件を満たし審査に通過することで受給することができます。

ホームページ作成やシステム開発・導入にはどんな補助金が利用できるの?

ホームページ作成やシステム開発・導入に補助金を活用することができます。以下を参考にしてください。

補助金名 実施機関 補助率・金額 活用可能な費用
小規模事業者持続化補助金 商工会議所・商工会 対象経費の3分の2(最大250万円) ホームページの作成
IT導入補助金 経済産業省 対象経費の2分の1から5分の4(最大450万円)※単独の場合 システム(ITツール)の導入
ものづくり補助金 経済産業省 対象経費の2分の1から3分の2(最大750万円~1億円) システム開発

この3つの補助金の他に、各地方自治体によって補助金や助成金制度を設けていることもあります。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金

ここでは商工会議所・商工会で実施している、ホームページ作成に利用できる補助金「小規模事業者持続化補助金」の概要を説明します。

「対象事業」「補助金の対象者」「補助金額」「申請手続きの流れ」「注意点」について詳細を見ていきましょう。

参考:日本商工会議所「小規模事業者持続化補助金」(※1)

対象事業|販路拡大に伴う新たな販促用PR・ネット販売システムの構築など

小規模事業者持続化補助金の対象事業は、販路拡大を目的としたテレビやラジオなどのマスコミ媒体による新たな販促用PRやホームページでのネット販売システムの構築などです。

その他、既存ホームページの改良・チラシ・カタログ作成・店舗改装まで、企業の販売促進やイメージアップを目的とした幅広い事業が対象となっています。

補助金の対象者|小規模事業者

小規模事業者持続化補助金の対象者は、商工会及び商工会議所の管轄地域内の小規模事業者です。

小規模事業者は、製造業や宿泊・娯楽業だと常勤使用する従業員の数が20人以下、商業やサービス業(宿泊・娯楽以外)だと常勤使用する従業員の数が5人以下などの定義があります。

補助金額|通常枠の上限は50万円

小規模事業者持続化補助金通常枠の補助金額は、対象経費の3分の2で最大50万円です。例えば、対象経費が90万円だった場合の3分の2は60万円ですが、補助金額は上限の50万円となります。

また、小規模事業者持続化補助金には、一定の要件を満たすと、最大200万円まで補助される特別枠もあります。インボイス特例の適用をすることで最大250万円とすることも可能です。

申請手続きの流れ

まず、経営計画書・補助事業計画書を作成し、管轄地域内の商工会・商工会議所の確認を受けます。その後、申請書類一式を提出して審査結果を待ちましょう。

採択後は、計画を実施した上で実績報告書の提出を行い、事務局の検査を受けて通過すれば補助金を請求し受給します。

注意点|交付決定後の勝手な計画変更は認められない

補助金の採択が決まってから、実際に補助金が支給されるまでは、一般的に6カ月から8カ月程かかります。その間に、勝手な計画変更は原則認められません。

商工会議所に事前に提出している事業支援計画書などの申請書を元に審査されているため、計画が変わってしまうと補助金を支給されなくなる可能性があるので、注意しましょう。

また、ウェブ関連費用については総経費の1/4までという規定があります。そのため、ウェブ関連以外での販売促進費を考える必要があります。

IT導入補助金

IT導入補助金

IT導入補助金は、経済産業省の補助金です。導入する目的により複数の類型に分けられます。

ここでは、IT導入補助金の「対象事業」「補助金の対象者」「補助金額」「申請手続きの流れ」「注意点」について詳細を見ていきましょう。

対象事業|ITツール導入に縒る業務効率化・売上アップを図れるもの

IT導入補助金の対象事業は、業務効率化や売上アップを図るためのITツール導入です。高額な資金が必要なITツールは、便利なものとわかっていても導入することを躊躇する企業も少なくありません。

IT導入補助金を利用してITツールを導入することで、企業を発展させ地域経済を活発化させる狙いがあります。

補助金の対象者|中小企業・小規模事業者

IT導入補助金の対象者は中小企業と小規模事業者などで、具体的には業種(組織形態)別に資本金や従業員数が定められており、その要件に該当する者が対象者です。

他にも「交付時点において、日本国に登録されている個人または法人であり、日本国内で事業を行っていること」などの規定が定められています。

補助金額|通常枠は1/2以内

IT導入補助金の補助金額は、枠により異なります。通常枠の場合、対象経費の2分の1(1プロセス以上は50万〜150万未満、4プロセス以上は150万〜450万以下)です。

通常枠の補助金額は、ツール導入により、事業におけるプロセスがいくつ改善されるかによって異なります。詳しくは、ホームページで確認してください。

申請手続きの流れ

まず、「gBizIDプライム」のアカウントを取得し、情報セキュリティ対策「SECURのITY ACTION」を実施します。次にIT導入補助金の申請サポートをするIT導入支援事業者と導入するITツールを選択します。

その後、IT導入支援事業者と事業計画を練り交付申請します。採択後、ITツールを発注し、事業報告後に補助金交付手続きをしましょう。交付されたら事業実施効果報告をします。

注意点|業務効率化や売上げ向上につながることが必須

IT導入補助金は、業務効率化や売上げ向上が目的のため、効果が見込まれる投資を伴う必要があります。また、交付決定前にITツールを発注することはできません。

交付決定前に発注して支払いを済ませてしまうと、補助金が支給されないため注意しましょう。少し時間がかかることを覚えておいてください。

ものづくり補助金

ものづくり補助金

ものづくり補助金は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業」の略称で、その名の通り、生産性向上を目的とした経済産業省の補助金です。

ものづくり補助金の「対象事業」「補助金の対象者」「補助金額」「申請手続きの流れ」「注意点」について詳細を見ていきましょう。

対象事業|革新的な製品・サービス開発・生産性向上など

ものづくり補助金は、製品開発や生産性向上に対する費用の補助金で、機械装置やシステム構築費、技術導入費などが対象です。革新的なサービス開発や生産性プロセスの改善など、使い方によってはサービス業や商業などに幅広く対応しています。

ものづくり補助金では、生産性向上や革新的な商品やサービスの開発を目的としたシステムが備わっているものであれば対象事業にすることが可能です。ただし一般的な企業紹介のみのホームページは対象外となります。

補助金の対象者|中小企業・小規模事業者

ものづくり補助金の対象者は、中小企業・小規模事業者・特定事業者の一部・特定非営利活動法人で、日本国内に本社及び補助事業の実施場所を有することと定められています。

具体的には、業種(組織形態)別に資本金や従業員数が定められており、そのすべての要件に該当する者が対象者です。

補助金額|通常類型は上限1,250万円

ものづくり補助金の通常類型の補助金額は、企業規模により異なります。中小企業は必要経費の2分の1、小規模事業者は必要経費の3分の2で、最大1,250万円までです。

一般型の他に、海外直接投資やインバウンド市場開拓などに合致する事業支援にあたるグローバル枠があり、グローバル枠の補助金額は最大3,000万円までになっています。

申請手続きの流れ

ものづくり補助金の申請は電子申請システムのみです。「GビズIDプライム」のアカウントを取得しておきましょう。マニュアルの指示通りに、申請者が内容をよく理解したうえで入力を進めていきます。

事業計画書など申請に必要な書類は決められたファイル名にてPDF形式のファイルで添付してください。 採択後、補助金の交付申請手続きをしましょう。

注意点|「開発」に関わるものでなければならない

ものづくり補助金は製品・サービス開発を目的としています。通常のホームページ作成では補助金の対象になりません。生産性向上や革新的なサービスを実現するためのシステム開発を行いましょう。

他の企業との差別化もできるので、上手く活用してホームページによる生産性の向上を目指してください。

申請前に押さえておきたい2つの注意点

申請前に押さえておきたい2つの注意点

ここまで紹介した「小規模事業者持続化補助金」「IT導入補助金」「ものづくり補助金」の3つの補助金を紹介しました。ここでは3つの補助金に共通する、補助金を申請する前に押さえておきたい注意点について紹介します。

1. 必ず採択されるものではない

補助金は、申請すれば必ず採択されるというものではありません。補助金には予算があるため、応募者数が多いほど採択されにくくなります。採択されるためにも万全な準備が必要です。

申請書類の準備が鍵となる

事前準備の中でも特に力を入れるべき点は、申請書類です。書類や情報に抜けがないように注意し、より具体的で達成可能な事業計画書を練りましょう。完成度の高い事業計画書だと採択されやすいため時間をかけて準備してください。

2. 補助金はあとから支給される

補助金が支給されるのは事業を始める前ではなく、事業の実績報告をしたあとです。事業を始めるための手持ち資金がなければ、事業を実施できません。先立っての出費は必要になるので、計画的に確保しておきましょう。

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補助金や助成金は、国や地方自治体などの政策目標達成のために支給される資金のことです。何を目的としている補助金なのかよく理解し、目標達成が見込める自社に合った補助金を選びましょう。

また、補助金の申請には期日があります。準備に時間のかかる書類も多いので、スケジュールチェックを怠らず、申請時期を逃さないように早めに着手しておきましょう。

参考:
※1:日本商工会議所「小規模事業者持続化補助金」

中野 裕哲
記事監修者/V-Spirits グループ 代表
起業コンサルタント®、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、CFP®、大正大学招聘教授(アントレプレナーシップ論、ファイナンス基礎) 起業コンサルV-Spiritsグループ創業者。東京池袋を本処に全国の起業家・経営者さんを支援! 「あの起業本」の著者。著書・監修書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAM GATE」で12年連続相談件数日本一。 【まるごと起業支援®・経営支援】 起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
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