美容室は予約制を導入している場合が多く、顧客の情報を管理することが重要です。顧客管理の必要性を改めて確認するとともに、顧客管理に役立てられるアプリについて知識を深めましょう。
利用できる機能やメリット、活用方法などを詳しくお伝えするので、気になったらぜひアプリの導入を検討してみてください。
目次
美容室に顧客管理が必要な理由とは?
はじめに、美容室ではなぜ顧客管理が必要なのかという理由を見ていきましょう。
お客様に合ったサービスを提供するため
すべてのお客様に対してまったく同じサービスを実施するだけでは、本当にお客様のためになる(要望にかなう)とは限りません。そこで、顧客管理を行ってお客様の情報を蓄積していくことで、よりそれぞれのお客様に適したサービスを提供できるようになります。
リピート率の向上にもつながるため
お客様の情報をどんどん積み重ねていくことで、お客様の髪の状態や好みなどが深く理解でき、ニーズに応じた満足度の高い接客ができるようになります。応対や施術を気に入ってもらえれば、結果としてリピート率の向上にもつながっていくでしょう。
スタッフと情報共有するため
顧客管理により、担当者以外のスタッフともお客様の情報を共有することが可能です。次回以降にほかのスタッフが対応することになった場合も、これまでの施術履歴やお客様の興味関心、施術時の会話の内容などがわかるため、スムーズに対応に入れます。
顧客管理を行うポイントとは?
つづいて、顧客管理を上手に行うためのポイントを解説します。
記録しやすい方法を選ぶ
美容室では、施術以外にも売上管理やこまごました事務作業など、たくさんの業務があります。そのため、記録作業が負担にならないよう、かんたんに記録しやすい方法を選びましょう。負担が大きいと続けるのが大変になるので、手軽に行えるかどうかは重要です。
誰が見てもわかりやすいように記録する
前述したように、顧客情報はスタッフ全員で共有されます。「自分が担当するお客さまだから自分だけが理解できればいい」というわけではないので、担当者以外が見てもわかりやすく、共有しやすいように記録することも大切です。
美容室の顧客管理方法にはどんな種類がある?
では、美容室で顧客管理を行うにはどんな方法があるのでしょうか。一般的に「カルテ」として保存されますが、カルテの形式にもパターンがあるので、3つ紹介します。
紙のカルテを利用する
従来からあるアナログ式の管理方法、紙カルテ。お客様自身に所定の用紙に情報を書いてもらい、そのままファイリングして保管します。
手書きという自由度がある一方で、長年のリピーターの場合や顧客が多いサロンの場合、紙がかさばって保管スペースに困ることもあるのが欠点です。お客様が増えると、該当のお客様のカルテを探し出すのも困難になりかねません。
PCの表計算ソフトなどを利用する
お客様に書いてもらったカルテ情報を、PCの表計算ソフト(エクセルやGoogleスプレッドシートなど)に入力して保管する方法もあります。
ただし、エクセルの場合は保存した端末でしか情報を見ることができません。仮にスタッフの個人PCに保存していて、そのスタッフが退職したら、データがなくなってしまうのです。
スプレッドシートであればクラウド上でデータを共有できるので、エクセルよりもおすすめです。
顧客管理ソフト・アプリを利用する
美容室の予約・顧客データ・施術メニューなど、サロン運営にかかわる情報をまとめて管理できる「顧客管理アプリ(システム/ソフト/サービス)」を使用する方法もあります。顧客情報に限らず、さまざまなデータをシステム内で一括して管理できるので便利です。
アプリの種類によって使える機能や料金体系などが異なるため、よく検討して自店に合うものを選びましょう。
顧客管理アプリ・売上管理システムの主な機能
ここからは、顧客管理アプリに搭載されている主な機能をチェックしていきましょう。
顧客データやカルテの管理
まず、顧客情報のカルテ管理機能があります。名前・電話番号・住所といった個人情報のほか、施術日や施術内容の履歴、担当者、カウンセリング・フォローの内容などを記録することが可能です。
メモを残せるアプリもあるので、お客様の興味関心や会話の内容などを記しておくと、次回以降にも役立てられるでしょう。
ネット予約と連携させた予約管理|SNS連携予約も
インターネットで予約を受け付けたり管理したりできるのはもちろん、外部サイトやSNSと連携して予約をまとめられるものもあり、集客にも役立てられます。
リザービアには、ダブルブッキング予防に役立つ予約の一括管理機能「BMS」や、LINE連携予約、Instagram連携予約機能があります。気になる人は下記ページで詳細を確認してください。
スタッフのシフト管理
スタッフのシフト状況を設定・管理できる機能がついているものもあります。お客様にとっては指名予約を入れやすく、店側にとってはスタッフごとの予約状況や売上状況なども確認できて便利です。
リザービアのスタッフ設定機能では、スタッフごとの対応できるメニューや指名専用URLを設定することができます。詳しくは以下のページをご覧ください。
メッセージ配信
お客様にメッセージを送れる機能が搭載されているアプリもあります。アフターフォローやキャンペーン情報などを送って、お客様にアプローチすることが可能です。
リザービアにはメッセージを自動で配信できる機能があります。設定をしておけば、来店日から最大60日後まで、お客様宛に自動でメッセージが送られるので、お礼や再来店促進などに役立てられるでしょう。
会計管理(POS機能)
会計の管理ができるPOS機能がついているアプリもあります。施術メニューをもとに計算し、会計・決済ができたり、売上データを集計・管理できたりする便利な機能です。
なお、リザービアは「A’staff Cloud Smart」などの外部POSシステムと連携できます。POSシステムのメリットや選ぶときのポイントなどを以下のページでお伝えしているので、参考にしてください。
顧客管理アプリ・売上管理システムを導入するメリット
ここまで、ヘアサロン・美容室の顧客管理アプリ(システム)の概要と機能を説明しました。つづいては、顧客管理アプリを利用すると何がよいのか、メリットを見ていきましょう。
予約の受付や管理がスムーズ
顧客管理システムを導入することにより、オンラインで24時間365日予約を受け付けることが可能になり、外部の予約サイトなどとも連携できます。
さらに、お客様一人一人の情報を紙の予約表やカルテよりも素早く把握でき、自動化によって人為的なミスも減らせます。
iPadやスマホなどからいつでもどこでも確認できる
予約状況や顧客データ、売上情報などを、iPadやスマートフォンなどさまざまな端末から、いつでもどこにいてもチェック・編集できます。
経営者は毎日ずっと店舗にいるわけではありません。別の業務や他の系列店があれば、外に出向くときもあるでしょう。そのため、離れた場所でも予約や売上などの状況が把握できるのはとても大きな魅力です。
手書きの手間が省けて業務負担の軽減に
予約やカルテを手書きしていたサロンも、システムの導入によって書く手間が省けて業務がラクになります。顧客へのメッセージの自動配信なども可能です。
さらに、顧客管理システムを取り入れると、カルテの整理やレジ締め作業、顧客情報の更新など、いろいろな雑務がスムーズに行えます。業務負担を大きく軽減できるので、仕事の効率化にもつながるでしょう。
顧客情報を自動で記録・蓄積できる
顧客管理アプリでは、顧客に予約時に入力してもらった名前や連絡先などのデータが自動で保存され、蓄積されていきます。過去の予約履歴や施術内容、備考などを記録できるシステムもあり、データを分析したりキャンペーンなどの案内を送ったりするときにも便利です。
事前のオンライン決済で会計もラクラク
事前決済機能がついているアプリやシステムなら、顧客が選んだメニューに応じて前もって決済してもらっておくことで、当日の会計業務がなくなり、会計ミスも減らせます。顧客にとっても、店での支払いの手間が省けて施術後すみやかに帰宅できる点がメリットです。
さらに、事前決済をしてもらうと、無断キャンセルの防止にも役立ちます。
写真や情報を顧客と共有できる
顧客情報をまとめたカルテは、スタッフ間で共有できるだけでなく、顧客本人にも見せることができます。仕上がりの写真などの情報を見せながら説明できるので、カウンセリングやアフターフォローの際などに有用です。コミュニケーションの糸口としても活用できます。
顧客管理アプリ・売上管理システムの注意点
美容室が顧客管理システムを導入することには、前章のようなメリットがある一方で注意点もあります。どんな点に気をつけるべきなのかを確認しましょう。
コストがかかる
顧客管理システムを導入する際は、当然ながらコストがかかります。料金はメーカーや製品によって異なるものの、経営状態によっては大きな負担になるかもしれません。
店舗の経営状況によっては、毎月費用を払って顧客管理システムを導入するとかえって大きな負担になることも。顧客管理システムを導入する際は、売上と予算、コストを考えた上で判断する必要があります。
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現場が混乱する可能性がある
新しいシステムを導入する際は、どうしても現場が混乱してしまいます。スムーズに使いこなせるようになるには、時間がかかることもあるでしょう。
最初のうちは、スタッフにとって大きな負担となるかもしれません。負担を軽減させるためにも、わかりやすいマニュアルを作る必要があります。わかりやすいマニュアルがあればスムーズに使いこなせるようになりますし、現場の混乱も短期間で済むでしょう。
現場が混乱するとお客様の対応も遅れてしまう可能性があるので、何とかして避けたいもの。文字を長々と羅列するのではなく、一つ一つの工程を写真で説明するなど、わかりやすいマニュアルを作ることが重要なポイントです。
個人情報漏洩の危険性がある
紙カルテでも同じことがいえますが、顧客管理システムの中ではお客様一人一人の個人情報を扱うことになります。しかし、紙カルテよりも電子カルテのほうが情報漏洩した場合の範囲が広くなってしまいます。
顧客情報が漏れればお店の信頼にも関わりますし、最悪の場合は閉店せざるを得なくなる危険性も。
便利に使えるものだからこそ、しっかり顧客情報を管理しておく必要があります。顧客情報の漏洩を少しでも防ぐために、セキュリティーソフトも導入しておくとよいでしょう。コストはかかるものの、お客様の安全と信頼を守れるのでおすすめです。
また、「スタッフが意図せず第三者に個人情報を話してしまった」といったこともありえます。個人情報の取り扱いについては、徹底的に教育しておくことが大切です。
顧客管理システムの上手な活用法
顧客管理システムを導入しても、うまく活用できなければ意味がありません。ここからは、顧客管理システムをうまく活用するための重要なポイントを紹介していきます。
導入の目的を把握する
まずは顧客管理システムを導入した目的を把握しましょう。店舗によって導入の目的は異なりますが、基本的には業務の効率化を図るため、お客様の信頼を得るためなどが挙げられるでしょう。
ただ黙々と入力するのではなく、「なぜこのシステムが導入されたのか」を把握した上で活用すれば、売上アップや業務の効率化につながっていきます。
データを日々更新する
データは日々更新することが大切です。人は好みも変わりますし、趣味も仕事も変わる可能性があります。お客様とのコミュニケーションのなかで、以前とは違うところを見つけたり新しい情報を得たりした場合は、すぐ更新するようにしましょう。
更新しなければ他のスタッフに情報が共有できず、お客様が何度も同じことを言わなければいけないので、負担になります。
なかには、何度も同じことを話すのを極度に嫌うお客様もいらっしゃいます。そのような方の場合、情報を更新していないと来店してもらえなくなる可能性もあります。新しく得た情報は、忘れないよう細かく更新しましょう。
スタッフ同士で情報を共有する
お客様から得た情報はスタッフ同士で共有するようにしましょう。お客様をつけるためには、スタッフ全体で一人一人のお客様をサポートすることが大切です。
「自分しか指名しない人だから」ではなく、もっと居心地よく過ごしてもらうためにスタッフ全体に情報を共有すると、お店の信頼や売上アップにもつながっていきます。
前述でも触れていますが、お客様に何回も同じ話をさせるという負担やストレスをかけないためにも重要な点です。
美容室売上管理アプリ・顧客管理システムの選び方
世の中には、美容院・ヘアサロンの顧客管理ができる、さまざまなアプリやシステムが存在しています。そこで、自サロンに合うものを選ぶにはどんな点をチェックすればいいのか、チェック項目を解説します。
画面の見やすさ・操作のしやすさ
アプリやシステムの管理画面が見やすいか、使い勝手がいいかどうかを確認しましょう。自分やスタッフがラクに操作できなければ、せっかく便利なシステムを導入してもムダになってしまいます。
サポート体制の充実度
操作方法、不明点、トラブルなどの際にすぐに対応してもらえるようなサポート体制が整っているかどうかも確認しておきましょう。
特に導入した初期の頃は、使っているときに困りごとが発生した際に、サポートがなければどうすることもできない可能性があります。サポート体制を確認しておくことはとても大切です。
アプリ導入の目的に合う機能はあるか|美容室での運営に適しているか
アプリやシステムごとに搭載されている機能が異なります。何のために導入するのかを考え、必要な機能が備わっているものを選ぶことも重要です。
予約や売上管理を重視したいのか、カウンセリング時にも使用したいのか、会計システムが使えるものがいいのかなど、自店のニーズに合うものを選択しましょう。
アプリによっては特定の業界に特化したものや汎用性の高いものなどもあるので、美容室での運営に適しているかどうかも確認することが大切です。
iPadやスマホなど使いたい端末に対応しているか
PCではなくiPadなどのタブレット端末やスマホで操作したい場合、その端末に対応しているかどうかもチェックしておきましょう。あらゆる端末で利用できる「マルチデバイス対応」のサービスもたくさんあります。
利用できるユーザー数は十分か
無料アプリの場合など、使用するアプリの種類によっては使える人数が限られることもあります。とくにスタッフを多く抱える美容室の場合、利用できる人数が希望を満たしているかは要チェックの項目です。
試用はできるか
アプリを正式に導入する前に、どんなふうに使えるのかお試しできると便利です。トライアルを利用したい場合は、無料お試し期間やテスト導入ができるシステムを選びましょう。
試用期間中に自店に合うかどうかをしっかりチェックして、よさそうなものを本格的に使えば、失敗も少なくなるのではないでしょうか。
利用中のシステムとの互換性はあるか
すでに会計システムや予約システムなどを利用している場合は、導入予定の顧客管理アプリと互換性があるか(連携できるか)どうかもチェックしましょう。当然ながら、一緒に使えたほうが便利です。
売上アップを目指せる顧客管理・集客方法
つづいて、美容室の売上を上げるための施策について解説していきましょう。
美容師一人一人の技術や提案力を高める
練習を重ねて腕を磨き、顧客の個性などを考えた提案を行えるよう、スタッフ一人一人が勉強・研究することが大切です。「気に入ったヘアスタイルに仕上げてもらえる」「よい提案をしてもらえる」と顧客からの信頼を得られれば、指名やリピートにつなげられます。
「自店でしかできない体験」を与える
他店ではできない個性的なスタイルや機械を使用する、他店で取り扱っていないヘアケア用品を置くなど、自店に来なければ体験できないような特別感を用意することも大切です。
他店にはないものなら、多少値段が高くても利用してもらえる可能性が高いので、客単価も上げられます。
SNSなどで積極的に情報発信する
施術写真を載せる、予約の空き状況を知らせるなど、こまめにSNSやブログなどで情報発信することも重要です。たとえば、急な空きが発生した場合にSNSで発信することで、飛び込み予約が入る可能性もあります。
また、スタッフの写真や店内の雰囲気の動画をアップすると、来店したことのない方にもお店のイメージが伝わります。親近感を持ってもらい、「行ってみようかな」と感じてもらえればベストです。
DM送信やキャンペーン開催でPR
再来店を促すDM・バースデーDMなどでクーポンを配布したり、割引きキャンペーンを行ったりするのもおすすめです。新規顧客を呼び込むことも大切ですが、既存顧客のリピートを促して固定客を増やすことが安定した売上につながります。
iPadでの顧客管理ならリザービアもおすすめ
iPadなどのタブレット端末でも使える顧客管理システムを探しているなら、リザービアを選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。おすすめする理由を解説していきます。
美容サロンに特化したシステムで使いやすい
リザービアは、美容院・ネイルサロン・エステサロンなど、美容系サロンに特化したシステムです。
たとえば、「サロンカード」という予約アプリには、カンタン予約・友達紹介・スタンプカードなどの機能がそろっています。また、施術メニューやスタッフの出勤予定などの設定も可能です。
サポート体制も整っているので、操作方法や機能の詳細など、困ったときにはすぐに相談できます。
顧客データの保存・検索・管理もおまかせ
特定の顧客の情報を取り出したいときは、来店回数や前回メニューなど複数の項目から検索・抽出できます。対象者を絞ってDMを配信したいときなどにも便利です。
詳しくは下記のページでチェックしてみてください。
A’staff Cloud SmartやSalon Answerで予約・会計・売上などまとめて管理
リザービアは「A’staff Cloud Smart」や「Salon Answer」というPOSシステムと連携できます。予約状況・顧客情報・会計・売上データを一括で管理でき、面倒な集計の手間を削減できます。iPadで手軽に操作できる点も魅力です。
美容室顧客管理アプリを使いこなしてサロン運営を効率化しよう
今回は、美容室やヘアサロンで使える顧客管理アプリ・サービスの特徴や機能などを詳しく紹介しました。煩雑なデータ管理が手軽になる上、スマホやiPadでもかんたんに操作できて便利です。運営をよりスムーズにラクに行いたいなら、ぜひ導入してみてください。
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