【専門家監修】1人で理容室を経営するメリット・デメリットは?気になる開業資金についても解説

【専門家監修】1人で理容室を経営するメリット・デメリットは?気になる開業資金についても解説
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理容室を経営する場合、自分1人でお店を切り盛りするケースと、スタッフを雇うケースの2通りのケースが考えられます。
前者にも後者にもそれぞれメリット・デメリットがあるので、それらを把握したうえでどうすべきかを判断しなければなりません。

本記事では、1人で理容室を経営するメリットやデメリット、1人で理容室を経営するときの売上アップのコツ、1人で理容室を経営できる人の特徴などについて説明します。

本記事は、千葉県浦安市で大人気のバーバー『OORAM』のオーナー後藤 雄貴様に、記事の監修とコメントをいただきました。ぜひ、理容室開業のための参考にしていただければ幸いです。

後藤 雄貴
監修者/バーバー『OORAM』代表
全国の様々なコンテストでの入賞経験を経て、2021年5月に千葉県浦安市に、完全個室のプライベートバーバー『OORAM』を開業し独立。現在はオーナー理容師として「ワンランク上の技術の提供」をモットーに、最新のバーバースタイルからビジネススタイルまで、メンズスタイルの要望に応えるサービスを提供し、顧客から高い支持を受けている。
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1人で理容室を経営するメリット

1人で理容室を経営するメリットとしては、主に以下のようなことが挙げられます。

  • 人件費がかからない
  • スケジュールの管理・調整が容易
  • スタッフのことを気にする必要がない

それぞれのメリットについて、説明します。

人件費がかからない

1人で理容室を経営することのメリットは、何と言っても人件費がかからないことです。
理容室を経営するためには家賃をはじめとしたさまざまな費用が必要ですが、人を雇った場合の人件費は費用の中でも大きな割合を占める項目です。

利益が「売上ーかかった費用」という計算式で算出される以上、費用はなるべく抑えるのが望ましいですが、1人での経営はその点において非常に優れていて、給与計算、昇給、など1番問題が起こりやすそうなことを考えなくて済みます。

スケジュールの管理・調整が容易

人を雇った場合、その方の出勤を何曜日にするか、何時間にするかなどの管理や調整を行う必要があります。

雇う人数が少人数であればそこまで手のかからないことかもしれませんが、多くの人を雇うとなると、スケジュールの管理や調整だけでも一苦労です。各スタッフの希望や都合を把握したうえで、それぞれ不満のないように出勤スケジュールを組む必要があります。
一人で経営していればそういったことを行う必要がなく、自身のスケジュールを管理・調整するだけでよいので、仕事に集中することができます。

スタッフのことを気にする必要がない

スタッフを雇った場合、どうしても相手のことを気にする必要が出てきます。

技術向上のために理容室で働いているのであれば、閉店後に練習に付き合ってあげたり、仕事の様子を見ながら適宜アドバイスをしてあげたりする必要があるでしょう。また、心身共にストレスなく働くことができているかなどについても、各スタッフの様子を見ながら判断しつつ、時には相談に乗ってあげる必要なども出てくるかもしれません。
こういった仕事は、本来であれば理容室の本筋の仕事とは関係のないものなので、場合によっては自分自身の仕事にも影響を及ぼす可能性があります。

一人で経営する場合は、自身のことだけを考えていればよいので、負担がかなり少なくなるでしょう。また、自身のこだわりやコンセプトに沿って仕事ができるのも魅力の1つです。

1人で理容室を経営するデメリット

1人経営のデメリット

逆に1人で理容室を経営するデメリットとしては、主に以下のようなことが挙げられます。

  • 回転率が上がらない
  • 売上を伸ばしにくい
  • すべての仕事を自分が行う必要がある

それぞれのデメリットについて、説明します。

回転率が上がらない

お店のスタッフが自分だけということは、対応できるお客様の数もおのずと限られてしまい、回転率が上がらなくなってしまいます。自分自身の努力によって多少回転率を上げることはできるかもしれませんが、その場合今度はサービスの低下が懸念されます。

また、直前のキャンセルや無断キャンセルなどで貴重な1枠を無駄にしないよう、キャンセル規定を明確にしておくことも大事です。

自分が対応できるラインを見間違えてしまうと、お客様からの評判が下がったり体調を崩したりしてしまうリスクも考えられるでしょう。

仕事の質を変えずに回転率を上げるのは難しく、一人サロンだからこそ、少しの変化にもお客様は気付くので注意が必要でしょう。

売上を伸ばしにくい

回転率は売上に直接的に影響するので、回転率が上がらないということは売上が伸びにくいということとほぼ同義です。お店を経営するうえで売上を伸ばしにくいというのは、かなり致命的なデメリットと言わざるを得ません。

売上が伸びなくても、経費を削ることである程度の利益を確保することはできますが、その場合は仕事に用いる道具などをコストカットせざるを得ず、客離れの一員になってしまうことも考えられるでしょう。

後藤さん
後藤さん
私自身も個人サロンのオーナーなのですが、実際、個人サロンを利用するお客様は質の高いサービスを求めている方が多く、道具やシャンプー、薬剤など気にする方が多い傾向にあるように感じます。

すべての仕事を自分が行う必要がある

スタッフを雇っていれば、お客様からの電話への対応や店舗内の掃除、レジ合わせなどの業務を任せることができ、自分は理容師としての仕事に集中することができます。

しかし1人でお店を切り盛りする場合は、上述したような仕事を含めたすべての仕事を自分で行わなければなりません。

必然的に、自身の労働時間はお店の営業時間を超えることになるので、体力がなければ仕事を継続するのが難しいでしょう。

後藤さん
後藤さん
一人で店舗を経営する以上、お店の宣伝活動も全て自分で行う必要があります。特にSNSは、理容室を運営する上で大事なツールとなるので、運用する必要があります。

一方で、サロンワーク以外の時間も自分でこなす必要があるとなるととても大変です。私は、仕事のクオリティを維持する為にも、昼休憩の時間は必ず取るようにに心がけています。

理容室を1人で開業するときに必要な資金

理容室の開業資金

理容室を開業するときに必要な資金は、物件の家賃(敷金・礼金・仲介手数料等も込み)・内外装工事費・設備導入費・運転資金などです。

これらの中で、運転資金以外は理容室を1人で経営するかどうかに関わらず必要な金額はほぼ変わらず、おおよそ以下のような金額が目安として必要です。

  • 家賃1年分:200万円~250万円(家賃15万円の場合で計算、敷金・礼金・仲介手数料によって変動)
  • 内外装工事費:300万円前後
  • 設備導入費:300万円前後
  • 運転資金:200~300万円

物件の立地や規模にもよりますが、理容室を1人で開業する場合は、おおよそ1,000万円~1,150万円程度の資金が必要ということになります。
なお、内外装工事費や設備導入費は、居抜き物件を契約することでかなり抑えることができますので、開業に向けての資金が心もとない場合は、居抜き物件を中心に店舗を検討するとよいでしょう。
関連記事:【美容室・美容サロン開業・独立を目指している方へ】居抜き物件とは?

売上はどのくらい?1人で経営するときの目安

厚生労働省の統計である「生活衛生関係営業経営実態について」よると、理容室への来店人数は平日1日あたり10人、休日1日あたり14人となっています。
また、お客様1人あたりの平均的な単価は、6,000円強程度だそうです。ただ、この統計は日本中のすべての理容室をもとにして出されたものです。

理容師の人数は、お客様1人あたりの平均的な単価にはあまり影響しないとは思いますが、1日あたりの来店人数には大きく影響するでしょう。
お客様1人あたりにかける時間が60分~90分程度だとすると、理容師1人で対応できるお客様の人数は1日あたり5~8人程度が限界です。

1週間に1回定休日を設けて残りの26,7日はお店を開けるとすると、1ヵ月あたりの平均的な売上は、「5~8人×6,000円×26or27=80万円~130万円程度」ということになります。
1人で理容室を経営する場合は、この売上の中でやりくりしなければなりません。

後藤さん
後藤さん
技術での売り上げは、限界値が見えている分目標も立てやすいかと思います。
+αで店販などを加えれば、この数字を超えることも可能です。

1人で理容室を経営するときの売上アップのコツ

理容室の売上アップ

理容室の売上をアップするためのもっとも簡単な方法は、理容師の数を増やして対応できるお客様の数を増やすことです。
しかし、1人で理容室を経営する場合にはそうもいきません。
1人で理容室を経営する場合に売上をアップさせるためには、以下のような方法が考えられます。

  • 客数・客単価をアップさせる
  • リピート率や来店頻度をアップさせる
  • 店舗での商品販売を行う

それぞれの方法について、説明します。

客数・客単価をアップさせる

1人で経営する場合であっても、お客様の数をアップさせることで売上を伸ばすというのが、もっとも基本的な方法であることは間違いありません。
営業時間を少し長くしてみるなり、定休日を少し減らすなりすることで、お客様の数をアップさせることができるでしょう。

お客様の数を増やすのは難しくとも、お客様1人あたりの単価をアップさせることができれば、売上は伸びます。普段カットしかしないお客様に対して、カラーやパーマを勧めるなどして、お客様1人あたりの単価アップを目指しましょう。
関連記事:美容室の客単価アップのための高単価メニューの作り方|おすすめ方法

後藤さん
後藤さん
実際、カラーやパーマなどのメニューが入ると放置時間もあるので、施術する側の身体の負担も減り一石二鳥です。
ただし、仕事の理由などからカラーやパーマが難しいお客様も多くいるので、スパなどのリラクゼーションメニューを考え用意するのも良いと思います。

リピート率や来店頻度をアップさせる

初めてお店に来てくれたお客様をリピーターとして確保することができれば、その方の売上の分だけ売上を伸ばすことができます。
初見のお客様に、心地よいと思ってもらえるような接客を心がけることが重要です。また、今までは2ヵ月に1回しかお店に来られていなかったお客様が、1ヵ月に1回来店するようになれば、売上は自ずと伸びるでしょう。

定期的なケアの重要性を説くなどして、来店頻度を今よりも高いものに引き上げるよう努めましょう。
関連記事:美容サロンのお客様がリピートする理由|リピーターを増やす方法3選とシステムの活用方法

後藤さん
後藤さん
お客様の中には予約するのが面倒でタイミングを逃してしまう方も多くいらっしゃいます。そのような方には、来店時に次回予約などを促すと、すんなりとご予約されていかれる方も意外と多いので、おすすめです。

店舗での商品販売を行う

理容室の中には、お店で利用しているシャンプーやワックスなどを販売しているところもあります。商品販売を行うことで、理容師の労働によらない売上をあげることができるので、1人で経営する理容室にとっては非常に効率のよい売上確保の手段です。

また、お店で使っているシャンプーやワックスなどを購入してくれるようなお客様は、そのお店のことを気に入ってくれている可能性が高いです。

そういったお客様の数を増やすことは、商品販売による売上をある程度見込めるだけでなく、来店頻度の高いお客様を確保することにもつながるので、二重の意味で売上増に大きな効果があります。

一方で、商品販売を行う上では、その商品をよく知っておくことと、在庫を抱えるリスクがあるので、その点は事前に注意が必要でしょう。

関連記事:店販や集客に効果的なポップの作り方とは

1人で理容室を経営できる人の特徴とは

人で理容室を経営できる人の特徴

理容室の経営を検討している方にとって、1人でお店を切り盛りしたほうがよいのか、スタッフを雇って運営したほうがよいのかは、悩ましい問題かもしれません。
ただ、すべての方が1人での店舗経営に向いているわけではなく、必ず向き不向きがあります。

1人で理容室を経営できる方の特徴としては、主に以下のようなことが挙げられます。

  • コミュニケーション能力や技術力が高い
  • 体力がある
  • 数字に強い

それぞれの特徴について、説明します。

コミュニケーション能力や技術力が高い

1人で経営しているお店が固定客やリピーターを確保するためには、何らかの観点でお客様の心をガッチリとつかむ必要があります。

コミュニケーション能力が高ければ、髪を切っている間に小気味よいトークでお客様を楽しませることができるので、そういったトークを楽しみにお店に足を運んでくれるお客様をつかむことができるかもしれません。

技術力が高ければ、自分のイメージしていた通りの髪型にしてもらえるという評判が広まって、リピーターを確保できるでしょう。
逆に言えば、コミュニケーション能力もあまりなく技術力もまだまだ修行中という方が1人で理容室を経営しようとするのは、かなり冒険的なことであると言わざるを得ません。

自身の長所、短所を理解した上でほかには無い特別なものを提供し、自身のファンになってもらうことが大切です。

体力がある

1人で理容室を経営する場合、自分が働くことで売上をあげることができますが、自分が働いていない間は売上は1円もあげることができません。

自分以外の人を雇っている場合は、最悪自分が体調不良などでお店に出ることができなくても、雇っているスタッフによって売上をあげることができるので、この点は1人で経営する場合との大きな違いでしょう。
つまり、1人で理容室を経営する方は、なるべくお店を休むことのないようにしっかりとした体力があり、体が強いことが求められます。

定期的にお店を閉めてしまうようだと、売上を立てられないだけでなく、お客様からの評判も悪くなってしまうでしょう。

後藤さん
後藤さん
病気になり収入がなくなってしまった時に備え、保険などに入っておくことも大事ですが、やはり休息することは非常に重要です。
私自身もかつて、オーバーワークになり、体調を崩しお店を閉めることがありましたが、それでは結局無理して稼いだ分も使い切ってしまうことになります。
私はそれ以降、休みは休みで割り切って取るようにしています。適切に休暇を取りリフレッシュすることは、お客様の求める質の高いサービスの提供にもつながると思います。

数字に強い

理容室に限らずお店を経営する場合は、日々あげている売上で今後もお店を続けていくことができるのかどうかといった、数字の管理を行わなければなりません。どんぶり勘定でお店の経営をしていると、近い将来必ず行き詰まってしまうのが目に見えます。
また、毎年の確定申告を行う際に支払う税金をなるべく少なくするためにも、どのような形で節税を行うかなどについても頭を悩まさなければなりません。

こういったことが得意かどうかは人によってかなり違いがあるので、数字に弱いという自覚がある方は、少なくともお金などの数字の管理を行ってもらう人は雇ったほうがいいでしょう。

後藤さん
後藤さん
独立前に最低限経理の知識を学んでおくのは大事です。税理士さんにお願いすれば確実ですが、もちろんお金もかかります。今ではある程度の知識があれば使える便利な会計ソフトもあるので、最初のうちはそういったものから初めてみるのも良いでしょう。

個人経営の理容室には予約システムの「リザービア」がおすすめ

個人サロンに予約システム「リザービア」がおすすめな理由は、以下の3点にまとめられます。

  • 最短4秒で予約できるわかりやすい操作性
  • 外部連携やクーポン機能などユーザーの利便性が高い
  • 月間予約数が無制限で追加料金は必要ない

それぞれの魅力やメリットを確認して、自分の店舗に導入すべき予約システムかどうかを判断してみましょう。

最短4秒で予約できるわかりやすい操作性

リザービアの魅力は、お客様が最短4秒で予約できるわかりやすい操作性です。システム上で予約受付・管理ができ、電話予約などのオフライン予約に関しても、その場で予約システムに登録することで、システム上で一括管理できます。

お客様にとって予約しやすく、店舗が管理しやすいシステムで、お客様満足度と業務効率を上げるのにピッタリな予約システムです。

外部連携やクーポン機能などユーザーにとっての利便性が高い

リザービアはオプションに追加で加入することでLINE予約やGoogle予約ができます。お客様が予約、スケジュール管理しやすい外部サービスと連携できるので、お客様の予約件数や予約満足度の向上が期待できます。

季節限定クーポンや週末限定クーポンなど、シチュエーションごとに細かいクーポン設定ができるので、お客様に対するマーケティング戦略の実施にも効果的です。

月間予約数が無制限なので客数が多くても追加料金は必要ない

リザービアのBasic Sプランを利用すれば、予約件数やメニュー登録数・クーポン登録数を無制限に利用できます。基本プランなら、無制限で予約登録やクーポン設定ができるのが魅力です。

予約件数が多い店舗や定期的なキャンペーンを追加料金なしで実施したいと考えている店舗にとっては、まさにピッタリな予約システムだといえます。

美容サロンのPOSシステム
  • 施術に専念したい
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リザービアのインスタグラム連携予約システムの特徴

理容室を経営する場合、各種SNSなどにカットモデルによる実例などを掲載して、カットのイメージを持ってもらったりお店の雰囲気を感じてもらったりすることも重要です。
SNSの投稿を機に、お店の予約をしてもらうというケースも少なくないでしょう。
関連記事:インスタでサロンに集客するには? 活用するメリットと投稿のポイント

多くの方が利用しているSNSのひとつにインスタグラムがありますが、リザービアではインスタグラムと連携した予約システムの利用が可能です。

インスタグラムを見て、「こんなカットいいなぁ」「雰囲気よさそうだなぁ」と感じた方が、そのままお店の予約をできるような仕組みになっているので、見込み顧客を取り逃してしまう心配がありません。
また、インスタグラムに投稿する際に用いるハッシュタグと、リザービアであらかじめ作成しておいた予約メニューとを、自動で紐付けることもできます。

ハッシュタグ付きの投稿を気に入ってくれた方を、シームレスに予約へと誘導できる設計になっています。
1人で理容室を経営する場合、集客になかなか力をかけられないことも多いので、リザービアのインスタグラム連携予約システムは、非常に重宝するでしょう。

インスタ連携予約
  • インスタで集客をしたいバーバー
  • 開業後の集客を行いたい
  • 予約管理は自動で行いたい
  • 複数の予約を一元管理したい


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1人で理容室を経営できるかどうかには向き不向きがある

1人で理容室を経営することには、人件費がかからなかったり、スケジュールの調整が容易だったりといったメリットがあります。

一方、売上や回転率がなかなか上がらなかったり、すべての仕事を自分で行わなければならなかったりといったデメリットもあります。

1人でもうまく理容室の経営を行うためには、コミュニケーション能力や技術力・体力などが求められるため、自分が1人での理容室経営に向いていそうかどうかを踏まえたうえで、判断しなければなりません。本記事が、理想の理容室をオープンするためのきっかけになりますと幸いです。

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