レセプトの返戻とは?返される原因や再請求のやり方を押さえよう

レセプトの返戻とは?返される原因や再請求のやり方を押さえよう
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施術院などでは、毎月レセプトで保険分の請求を行います。しかし、場合によっては「返戻」されることがあり、返戻の際には次にするべきこともあるので、放置しないように注意しなければなりません。

そこで今回は、返戻とは何なのか、返戻されたときにどうすればいいのかについて解説します。返戻されるおもな原因もお伝えするので、請求の際の参考にしてください。

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レセプトの「返戻」とは

レセプトの「返戻」とは
施術院や医療機関などが顧客に施術を行った際の診療報酬は、顧客が一部を負担し、残りは健康保険組合などの保険者に請求するという仕組み。「レセプト」とは「診療報酬明細書」のことで、診療報酬を保険者に請求するための書類です。

審査支払機関と保険者のチェックによってレセプトに誤りや不備などがあると、「返戻(へんれい)」という差し戻しが行われます。レセプトが返戻された場合、指摘を受けた部分を修正して再請求することが可能です。

再請求しなければその分の利益がマイナスになってしまうため、必ず再請求を行いましょう

レセプト査定との違い

返戻に対し、「査定」とは、審査支払機関や保険者が医療機関の請求を不適当と判断し、差し戻すことなくその分の報酬を減額すること。返戻のような再請求の余地がありません。ただし、どうしても納得できない場合は再審査の申し立てができます。

返戻を行う機関

返戻を行う機関
レセプトの審査や返戻を実施しているのは、「社会保険診療報酬支払基金」と「国民健康保険団体連合会」のふたつです。それぞれ、社会保険(社保)と国民健康保険(国保)を担当しています。下記でふたつの機関の違いを解説します。

社会保険診療報酬支払基金

社会保険診療報酬支払基金は、診療報酬の審査・支払いのほか、高齢者の医療制度に関する業務や介護保険業務などを担う特別民間法人。保険者は、協会けんぽ・健康組合・共済組合などです。

国民健康保険団体連合会

国民健康保険団体連合会は、国保保険者や市区町村の事務の共同作業・処理などを担う機関です。保険者には、各市区町村や国民保険組合などがあります。

レセプトが返戻されてしまう原因とは

レセプトが返戻されてしまう原因とは
レセプトが返戻される理由にはさまざまなものがありますが、そのなかから、おもな原因としていくつかの例を挙げます。

1. 同じ月に同一傷病名で別の医療機関を受診している

医科と柔整療法は併給が認められておらず、医科が優先されます。そのため、もし他の医療機関で同月に同じ病名で受診していた場合、柔道整復師による施術の診療報酬は請求できません

施術を行う場合は保険ではなく自費診療になるので、仮に保険請求していたときは返戻されてしまいます。

2. 間違った請求を行っている

診療報酬の点数が間違っている・症状と施術内容が不適合など、請求が誤っている場合にも返戻されます。ミスのないように、きちんとカルテとの照合を行いましょう。保険が適用される施術とされない施術があることにも注意が必要です。

3. 事務上のミスがある

事務関連のミスでは、保険証の記号や番号などが間違っていたり、有効期限切れになっていたり、保険証が変わっているのに古いデータを使用していたりと、保険証の情報が無効であるケースが多いです。

月はじめの受診の際に必ず確認すること、変更があった際は顧客に自分から申し出てもらうことなどが大切といえます。

4. 労災に該当する請求があった

労災の場合は健康保険とは異なるので、健康保険での請求ができません。そのため、返戻された際は労災保険に切り替えて請求し直す必要があります。

返戻される書類

返戻される書類
つづいて、レセプトが返戻される際に手元に届く書類の種類と内容を紹介します。

増減点連絡書

増減点連絡書とは、レセプトを審査した結果、点数や内容に変動がある際に、どこがどう変わったかを知らせる書類です。診療年月・氏名・点数などの項目ごとに分かれた表になっており、内容に従って修正し、請求し直す必要があります。

引用元
増減点連絡書・各種通知書の見方|社会保険診療報酬支払基金
増減点連絡書・各種通知書の見方|兵庫県国民健康保険団体連合会

返戻内訳書

返戻内訳書は、返戻内容の確認のため、内訳や事由が記載されている表。同じミスを繰り返さないためにも、増減点連絡書とあわせてしっかり確認しておきましょう

返戻されたレセプトの再請求方法

返戻されたレセプトの再請求方法
レセプトが返戻されたら再請求を行わなければなりません。基本は、返戻書類の内容を確認し、修正して再請求という流れです。ここでは、紙レセプトの場合と電子レセプトの場合に分けて、再請求のやり方を解説します。

紙レセプトの場合

紙レセプトを利用している場合は、返戻されたレセプトの写しをそのまま使い、指摘された内容に沿って訂正や追記などを行いましょう。やむを得ず印刷し直してから修正する場合は、送られてきた原本も必ず同封してください。

電子レセプトの場合

電子レセプトでオンライン請求を行っている場合は、審査支払機関のシステムからデータをダウンロードし、修正したのちレセコン(レセプトコンピュータ)に出力すれば完了です。

やり方はシステムによって多少異なることもあるため、わからないときはメーカーや代理店などに相談してください。また、オンラインでの再請求ができない場合はCD-Rなどで提出することも可能です。

原則オンラインで行う

レセプトの再請求は、原則オンライン化されました。そのため、紙媒体での返戻の場合を除き、電子請求を行わなければなりません。また、紙返戻自体も令和6(2024)年度中に廃止される方向です。

引用元
返戻再請求及び再審査申出のオンライン化等について(周知依頼)|厚生労働省
電子情報処理組織等を用いた費用の請求等に関する取扱いについて|厚生労働省

再請求は期限を厳守

再請求には期限があり、健康保険法第193条において、

保険料等を徴収し、又はその還付を受ける権利及び保険給付を受ける権利は、これらを行使することができる時から二年を経過したときは、時効によって消滅する。

引用元:健康保険法 | e-Gov法令検索

と定められています。

2年とは、受診者が支払いを行った日からの起算です。しかし、2年あるからと軽く考えず、返戻されたら速やかに対応を行ってください。次のレセプト請求の際に、まとめて提出してもかまいません。

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オンライン予約管理システムの導入も検討を

オンライン予約管理システムの導入も検討を
さまざまなデータなどのオンライン化が進む時代、施術院の予約管理もシステムで行うことがおすすめです。

なかでも「リザービア」は、美容サロンや施術院が使いやすい機能を豊富に備えたシステムで、5,000店以上の導入実績があります。便利な機能の一部を紹介するので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

ネット予約を自動で受付

リザービアでは、自院の公式サイト・施術院のポータルサイト・予約専用ページなどから、いつでもネット予約を受け付けられます。顧客からも管理者からも見やすいシンプルな設計で、ネット予約に慣れない人もスムーズに操作が可能です。

空き状況をチェックしやすく、キャンセル・変更もかんたんで、データは自動で更新されます。

また、複数サイトからの予約をまとめて管理できるオプション機能「BMS」というサービスもあります。自動で一元管理できて便利な上、ダブルブッキングの防止にも役立つ機能です。


多彩なメニューやクーポンで顧客にアピール

自費診療を取り扱っている院などは、メニューを増やしたりクーポンを用意したりしていることもあるのではないでしょうか。

リザービアは、メニューやクーポンを自院の状況に合わせて多彩に登録することができます。さらに、施術のイメージ写真を入れたり、利用できる期間・曜日・対象者などを絞ったりと、柔軟な設定が可能です。


カルテにも使える顧客管理機能

リザービアには、顧客の氏名・前回のメニュー・担当者などを記録できる「顧客管理」の機能も備わっています。申し送りのメモや施術写真なども残せるので、カルテとして利用してみてはいかがでしょうか。

適切に記録を残しておくことで、レセプト請求や返戻の際にも役立つ可能性があります。

利用できる設備も登録可能

施術院では、自費診療などのために機械を導入している院も多いことでしょう。リザービアでは、使用できる機械や院内の設備を登録しておき、予約の際に利用の希望を受けることができる「設備管理」という機能も用意しています。

数に限りがある設備などはぜひ登録しておくとよいでしょう。個室・駐車場・キッズスペースなども設定できます。

レセプトが返戻されたら再請求が必要

レセプトが返戻されたら再請求が必要
レセプト返戻時は、再請求を行わないとその分の売上が減って損をするため、きちんと手続きをしましょう。なお、再請求するとなると手間がかかるため、なるべく返戻されないように、日頃から十分注意して保険請求を行うことも大切です。

また、リザービアを導入して予約管理業務の負担を軽減するのもおすすめです。顧客管理機能をカルテとして使えば、レセプトにも活用できます。

前章で紹介したメニュー・クーポン・設備管理機能も予約時に利用できるほか、まだまだ多くの便利な機能があるので、気になった方はまずは資料を取り寄せてみてください。

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