サロンの重要な業務のひとつに、予約管理業務があります。サロンによっては、お客様が来店した際に直接予約を受け付けたり、電話やFAXを用いたり、メールを予約窓口にしたりと、異なる手段を取っているのではないかと思います。
そんなサロンの予約業務に、予約サービスを使いたい、と考えている方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、数ある予約サービスのなかから大手であるホットペッパービューティー、minimo、楽天ビューティーに絞り、3つを比較して詳しく紐解いていきます。予約サービスの導入を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
サロンに予約サービスを導入するべき理由
予約サービスの比較を紹介する前に、なぜサロンに予約サービスが必要なのかについて見ていきましょう。
2020年のホットペッパービューティーアカデミーの調査によるデータを参考にすると、数ある美容室の予約方法のなかでも、ネット予約率が58.9 %と過半数を占めています。また、初回来店を決める際の重視点でも、「ネットの口コミがよい」「ネット予約できる」が上位にあることから、ネットで情報が得られるかどうか、ネット経由で予約できるかどうかということが、美容室選びにおいて重要な比率を占めていることが読み取れます。
このことから、ネットが利用できるユーザーであれば、ネットを利用して美容室の情報を集め、予約をしていることがわかります。予約サービスを導入してネット予約をできるようにすることで、新規顧客の獲得につながる可能性は非常に高いといえるでしょう。
さらに、予約サービスの導入にはいくつかのメリットも得られます。どんなメリットがあるのかについても、見ていきましょう。
いつでもどこからでも予約を受け付けることができる
ネット予約、とくに自動で予約管理をしてくれるサービスを利用すれば、サロンの営業時間外でも予約を受け付けることができます。そのため、ユーザーは営業時間を気にすることなく予約を入れられるため機会損失を防ぎ、予約の取りこぼしを減らすことにつながります。
予約業務の負担が軽減される
前述したとおり、予約サービスのなかには、自動で予約を受け付け管理をしてくれるためものもあります。そういったサービスを利用することで、人の手による予約管理業務や予約対応業務の負担が軽減されます。
また、接客・施術中に電話などで予約の問い合わせがあると、いったん作業を中断して対応にあたらなければなりません。しかし、システムが自動的に予約対応をすることで、施術の手を止める必要がなくなり、目の前のお客様に集中できるようになります。
予約サービス1.ホットペッパービューティーの特徴と強み
予約サービスを導入すると新規顧客を獲得できる可能性が上がり、さらにそのほかのメリットもあることはおわかりいただけたのではないでしょうか。しかし、予約サービスといってもさまざまなものがあり、どれを選べばよいのか悩んでしまいますよね。
そこでここからは、予約サービスのなかから代表的な大手サービスを3つ取り上げ、特徴と強みについて紹介していきます。自サロンにはどのサービスが向いているのかを理解して、導入を検討してみてください。
まずは、ホットペッパービューティーの特徴と強みを紹介します。
国内最大規模の美容ポータルサイト
ホットペッパービューティーは、国内最大規模といっても過言ではない美容業界のポータル・クーポンサイトです。サロン掲載数は8万件を越え、登録ユーザー数も2,500万人に迫ります。
ユーザー数が多いということは、それだけサロンの認知が広がりやすいため、広告宣伝効果が期待できるといえるでしょう。
新規客の獲得に向いている
ホットペッパービューティーではクーポンの設定ができますが、新規客向けと再来店客向けで分けて設定することもできます。新規客向けのクーポンを設定することによって、よりお得感を感じさせることができ、新規客の集客に効果が高いと考えられます。
小規模のサロン向けプランもある
ホットペッパービューティーは、月額利用料を払って利用するタイプの予約サービスです。利用プランは複数用意されていますが、幅広い価格・内容のプランが数多く用意されています。
そのため、複数店舗を展開したり大型の店舗を構えるサロンだけでなく、小規模のサロンも効果的に利用することができるでしょう。実際、利用している美容室の約30%、エステやリラクサロンに至っては約70%が、3席以下という小規模のサロンです。
ヘアカタログやネイルカタログがある
サロンの情報ページや予約ページだけでなく、ヘアスタイル、ネイルデザインを掲載できるカタログも用意されており、そこからサロンページへ遷移し予約をすることができるようになっています。
得意なデザインなどを掲載して、サロンやスタッフの技術力や強みをアピールでき、集客効果が見込めます。
電話予約も可能
サロンページには、予約用の電話番号を掲載することができます。そのため、「ネット予約は苦手」「詳しい話を聞いてから予約をしたい」という人が対象でも、電話での予約導線にすることが可能です。
予約サービス2.minimoの特徴と強み
続いては、予約サービス「minimo」の特徴と強みについて見ていきましょう。
サロンではなくスタッフを直接予約するサービス
「minimo」の一番の特徴は、サロン単位ではなく、スタッフ単位で登録をし、スタッフに直接予約を入れられることです。
ベテランからアシスタントまで幅広い経験のスタッフが登録しているため、「アシスタントでもいいから低価格で施術を受けたい」「なるべくベテランの人に施術してもらいたい」などのユーザーの希望により、「サロンを選ぶ」のではなく「施術者を選ぶ」ことでサロンを見つけます。
そのため、スタッフひとりひとりの強みやウリをアピールしやすい予約サービスだといえるでしょう。
スマホだけで利用できる
スマホだけでかんたんに利用できる、という手軽さもminimoの特徴です。パソコンやタブレットがなくても、サロン側もユーザー側もともに、スマホさえ持っていれば利用することができます。
掲載料が無料
minimoは初期費用や基本月額利用料がかからないため、無料でも利用することができます。料金が発生するのはminimoを通して予約を受け付けたときで、予約が入ると手数料が発生する成果報酬型です。
成果が出なければ料金が発生しないため、あまり予算は取れないけど予約サービスを試してみたい、というサロンにとくにおすすめです。
スタッフのスケジュール管理もできる
minimoでは、無料で利用できる「サロンツール」というツールが提供されています。こちらはスマホではなくパソコンからの利用する必要がありますが、minimoを利用しているスタッフのスケジュールや、minimoからの予約状況などを管理することができます。
予約サービス3.楽天ビューティーの特徴と強み
最後に紹介するのは、楽天サービスが展開している美容系予約サービス「楽天ビューティー」です。
総アカウント数1億人以上を誇る
楽天ビューティーの運営元である楽天グループの総アカウント数は、1億人を超える規模を誇っています。楽天ビューティだけのアカウント数ではありませんが、楽天市場をはじめ、楽天モバイルや楽天トラベルなど、ほかの楽天サービスでアカウントを作成していれば、同アカウントで楽天ビューティーを利用することができます。
また、楽天グループでは、各サービスを併用することでポイント倍率がアップするサービスなどを展開しています。たとえば、楽天ビューティーで獲得したポイントは楽天市場で買い物をするときに利用でき、反対に、楽天モバイルで獲得したポイントを楽天ビューティーで利用する、といったことも可能です。
使えば使うほどポイント付与率が増えるため、楽天ユーザーは楽天内のサービスを相互利用する傾向が高く、楽天ビューティーの利用率も高いと言えます。
利用層の年齢層が幅広く男性比率も高い
前述で紹介したホットペッパービューティー・minimoは、若い世代の女性が主な利用層です。対して、楽天ビューティーは、主な利用層の世代は20代~40代と幅広く、男性比率も比較的高い傾向にあります。
そのため、若い女性向けの美容サロンだけでなく、メンズサロンの集客も期待できるといえるでしょう。
ユーザーの口コミ投稿が積極的
楽天ビューティーでは、口コミ投稿が積極的に行われています。これは、口コミを投稿したユーザーにポイントを配布する、といったサービスを展開しているためで、ユーザーにお得感を感じさせることができ、口コミの投稿に積極的になります。
ネット予約を利用する層には、口コミの評価でサロンを選ぶというユーザーが多いため、集客効果が見込めます。
予約が入って料金が発生する成果課金型
minimoと同じく、楽天ビューティーを経由して予約が入ったときに利用料が発生する、成果課金型をとっているため、固定費用がかかりません。ただし、楽天ビューティーを利用するには、初期費用が必要です。
ポイント還元メニューが作れる
楽天グループでは、定期的にスーパーセールやスーパーDEALといった、商品の購入やサービスの利用料金の一部をポイントで還元する、独自のキャンペーンを行っています。そういったキャンペーンにあわせて、割引クーポンではなく楽天ポイントの還元メニューを作れば、割引ではなくポイント還元という形でユーザーにお得感をアピールできます。
メニューの価格を下げるのではなくポイント還元をしているので、価格競争になりにくいといえるでしょう。ただし、還元するポイント分はサロン側が負担しなければならないので注意しましょう。
予約サービスを利用するなら予約システム「リザービア」の導入がおすすめ
各予約サービスの特徴と強みを紹介しました。サロンによって向いている予約サービスは違いますが、どの予約サービスを利用するにしろ、予約システム「リザービア」の導入をおすすめします。
予約システム「リザービア」はどんなシステムなのか、特徴や機能を見ていきましょう。
複数のポータルサイト経由の予約を一元管理
今回紹介した予約サービスをはじめ、各種のポータルサイトから受け付けた予約を、リザービアの予約画面で一元化することができます。ポータルサイトからの予約だけでなく、自社Webサイトからの予約や、電話で受け付けた予約などもまとめて管理できるため、ダブルブッキングの防止につながります。
LINEやInstagram、Googleとも連携可能
各種予約サービス以外にGoogleのほか、オプションでLineやInstagramといった外部サービスやアプリとも連携することが可能です。こういったアプリやサービスは、すでに利用しているというユーザーが大半なため、普段利用しているツールを予約窓口にすることで予約までのハードルが下がり、予約数の増加が見込めます。
独自クーポンの発行もできる
クーポンサイトでのクーポン以外に、サロンで独自のクーポンの設定と発行ができます。クーポンの表示先、対応メニュー、利用可能回数や利用時間、曜日など、細かな設定も可能です。
予約サービスの強みを把握して利用しよう
今回紹介した3つの大手予約サービスをはじめ、予約サービスによって特徴や強みは異なります。そのため、サロンの客層やメニュー、予約サービスを利用する目的によって、どのサービスを利用すればいいのかも変わります。なぜ予約サービスを利用したいのか、理由を明確にして利用するサービスを決めてみましょう。
さらに、予約サービスを利用するなら、予約システム「リザービア」の導入も検討してみてください。予約システムを導入することで、ネット経由の予約だけでなく、従来の方法で受け付けた予約の管理業務も負担が減り、業務改善につながりますよ。
引用元
(株)リクルートライフスタイル ホットペッパービューティーアカデミー:「都道府県別」 20・30代女性の 美容意識・実態調査