複数店舗の経営では、各店舗の予約状況や運営状況の把握が大変です。オーナーとしては、全店の経営がうまくいくことが大切なため、各店舗に任せきりにもできません。
そこで、ぜひ取り入れたいのが、複数店舗の管理システムです。ひとつのシステムで各店舗のデータをまとめて管理可能です。ただし、予約管理や顧客情報の管理など、システムによって管理できる範囲が異なります。
自社に合ったシステムを選び、多店舗の管理の効率化を実現させましょう。
目次
複数店舗管理とは
複数店舗管理(多店舗管理)とは、姉妹店や系列店など複数の店舗を展開している場合に、システムを利用してひとつのアカウント上でまとめて管理を行うことです。
多店舗経営では、個別に管理すると情報を連携できず、店舗ごとの対応が大変になり、本部側でも把握しにくくなります。専用システムで予約・顧客・売上・在庫などを一括で管理できると、非常に効率的になります。
複数店舗管理はどんな人・ケースに向いている?活用方法をチェック
では、複数店舗管理に適しているケースとはどんな場合なのか、システムの活用法を紹介します。
チェーン店の一括管理をしたい
何店舗もの支店・系列店があるチェーン店では、統合して管理すると業務がスムーズになります。
たとえば予約管理や顧客管理ができるシステムを導入する際に、多店舗管理を行えるシステムを選ぶことで、一括管理ができるようになります。複数店舗での顧客対応や新しく店舗を増やすときのお知らせの配信にも役立ちます。
同じ店舗内だが複数の予約タイプを導入したい
同じ店舗でも、複数の予約タイプに対応したいケースでも活用できます。
たとえば、飲食店での「店内利用」と「テイクアウト」、レジャー施設での「日帰り」と「宿泊」、エステサロンでの「単発」と「継続(回数券)」など、同じ店で複数タイプがある場合があてはまります。
個々にも管理でき、統合したデータも確認できます。
フランチャイズで導入したい
店舗をフランチャイズ展開する場合に使える管理システムもあります。
マスターが権限を握れるので、本部が管理するマスターアカウントと、個々の店舗が管理する副管理者アカウントを分け、副管理者アカウントごとに管理してもらった内容を本部で確認できるという仕組みです。
複数店舗管理のメリット
つづいて、システムで複数店舗管理をすることにはどんなメリットがあるのかを見ていきましょう。
1. 一元管理で手間が省ける
まとめて管理できるので、店舗ごとに報告してもらう・確認する・個別で集計するなどの手間が省けるという点がメリットです。
複数店舗管理では、システム内のひとつの画面に各店舗のデータが自動で集まってきます。各店の運営状況をリアルタイムで確認でき、施策やサポートに役立てられるでしょう。
また、もし店舗ごとに異なるシステムやサイトを利用していた場合、本部・本店がアクセスするときは毎回そのサービスを選んでログイン情報を入れるなどの手間がかかりますが、一元管理ならいちいちログインするというような面倒なステップも必要ありません。
2. 情報共有がスムーズ
情報がリアルタイムで更新されるので、システムを開けば確認したいときにすぐにチェックできるというメリットもあります。わざわざ確認連絡をする必要もなければ、メールなどでデータを共有するときのように埋もれてしまうこともないでしょう。
また、これまでは本部と店舗や店舗同士で報告・連絡に充てていた時間を、接客や戦略立てに使えるようになるため、サービスの質の向上、ひいては顧客満足度の向上にもつなげられます。
複数店舗管理の注意点
複数店舗管理には前章のようなメリットがある反面、気をつけたい部分もあります。
まず、システムによって機能性や管理できる範囲・内容などが異なる点です。予約状況などはわかっても、各予約サイト自体やその管理画面などを統合管理できるわけではなかったり、必要なデータを共有できなかったりすることもあります。
また、コストがかかるシステムが多いこと、システムに慣れるまでスタッフ教育や研修が必要なことなどにも注意しましょう。無料で特定の期間お試しができるシステムもあるので、試しながら本使用を検討するのもよいでしょう。
複数店舗管理を行える予約システムの選び方・比較ポイント
ここでは、多店舗管理ができる予約システムを選ぶときのポイントを解説します。
必要な機能が備わっているか
自社のサービスに適しており、欲しい機能がきちんとあるかは大切なチェックポイント。予約システムの場合、予約管理と多店舗管理機能以外にも、顧客情報の管理(電子カルテ)・予約情報の一元管理・メニューごとの対応可能時間設定などのこまかな予約設定といった機能があるとよいでしょう。
権限の設定ができるか
規模の大きい店舗などでは、スタッフが誰でもデータを編集できる・見られるようにするのか、それともある程度の役職以上しかできないようにするのかといった権限を決められると便利です。セキュリティ対策や誤操作・ミスの防止にもつながります。
複数店舗管理ができる予約システムの例
多店舗管理ができる予約システムにはどんなものがあるのか、いくつか紹介します。
Kalonade
美容業界や自由診療を行っている院向けに開発されたオールインワンシステム「Kalonade(カロネード)」。予約・顧客・スタッフのシフト・会計・売上を1台ですべて管理できる便利な設計です。
予約の際は、予約枠に適した自動割り当てをしてくれます。スタッフのシフト状況から担当者の振り分けを行ってくれるほか、複数の部屋や機器がある場合、空き状況をもとに割り当て。予約管理帳に即時反映されます。
複数店舗管理ができますが、店舗や院ごとに上記のようなこまかい設定をすることも可能です。役職に応じた権限の設定もでき、編集や閲覧の権限を変えられます。
引用元
Kalonade(カロネード)
機能|Kalonade
リザエン
「リザエン」は、官公庁・施設・イベント・サロン・飲食関係など、200以上もの多種多様な業種に対応した予約システム。予約管理だけでなく、顧客管理やGoogleカレンダーとの連携、オプションでの決済対応も可能です。
多店舗展開している場合、管理者アカウントを作成して操作内容を制限することで、一般スタッフ・店長・エリアマネージャーなどの立場ごとに権限を分けられます。管理者宛のメールが送信された際は、連携可能な外部サービス(Google chatなど)に通知することも可能です。
予約管理システム「リザービア」は複数店舗の顧客情報管理ができる
「リザービア」は、美容サロンや施術院向けに開発された予約管理システム。POSシステム「A’staff Cloud Smart」との連携により、お客様情報を一元管理できます。複数の店舗をまたいで利用されるお客様のデータも、一元管理により確認しやすいでしょう。
なお、A’staff Cloud Smartは会計が基本機能のため、売上に関する各種の数値データも集計できて便利です。集計結果を分析して、集客やサービスの向上などの施策に役立てましょう。
関連ページ
A’staff Cloud Smart
予約の一元管理も可能
予約経路がたくさんあっても、通常はそれぞれの経路ごとに管理しなければなりません。しかし、リザービアには、複数の予約サイトからの予約をまとめて管理できるオプション機能「予約の一元管理機能(BMS)」があります。
たとえば、Aという経路から予約が入ったら、管理画面に自動で反映。以後は重複する予約を受け付けません。クーポンサイト・SNS・自社サイトなどの複数の予約経路を持っているサロンには、別々で管理する手間が省けて人的ミスも減らせるため、非常におすすめです。
関連ページ
BMS(予約の一元管理)
専用予約アプリやLINE連携で顧客を囲い込める
専用予約アプリ「サロンカード」や、LINEから予約の受付ができるオプション機能「LINE連携予約」もあります。アプリ内でかんたんに予約の受付・変更・キャンセルができるほか、スタンプカードや口コミなどの機能も備わっていることが特徴です。
クーポンサイトのように競合する他店の情報が目に入ってこないので、顧客の囲い込みに役立ちます。リピーター獲得のために活用してください。
複数店舗経営でもシステムを活用して予約管理や顧客管理を効率化しよう
多店舗展開していると、各店舗の情報を確認する際に手間取ることも多いことでしょう。そこで、複数店舗の管理をまとめられて情報共有もスムーズに行える、予約管理や顧客管理のためのシステムを使うと便利です。
複数店舗管理に適したケースや複数店舗管理を行うメリットもお伝えしたので、多店舗経営を行っている・店内で複数の予約タイプを取り入れたいなど、自社に合っていると感じたらぜひ利用してみましょう。
予約システム「リザービア」は、A’staff Cloud Smartと連携させることにより複数店舗での顧客管理が容易になります。予約管理や集客に役立つ機能も備わっているので、導入を検討してみてはいかがでしょうか。