美容室の開業・独立を目指している美容師必見! 失敗しない美容室経営をするために準備しておくこととは

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美容師をされている方なら、いつかはご自分のお店を持ちたいと思っているのでないでしょうか。お店に不満はなくても、自分の技術とセンスで勝負してみたいという思いを持たれるのは美容師として当然のことかもしれません。

美容業界で新たに開業することは難しく、開業したとしても早々に閉店に追いやられることも少なくありません。よいお店を長く経営するために、ここでは大切な経営資金や集客に関するコツなど秘をご紹介します。

開業・独立をする前に知っておきたい日本の美容室の店舗数

日本の美容室の店舗数

美容師として開業・独立を考えるうえで知っておかなくてはいけないこととして、現在日本にはどのくらい美容室があるかということです。
厚生労働省の調査では、2019年度には過去最高の店舗数となったことが発表されており、このことから競合する美容室が大変多いことが読み取れます。

このような競合がひしめくなかで生き残っていくためには、美容業界における経営のコツを知り、それを参考に開業・独立に向けて事前準備を怠らないことが大変重要です。

店舗数が増える一方で廃業する美容室も増えている?

年々美容室が増えている一方で、廃業する美容室も多いことを忘れてはいけません。これは新規に開業する美容室が多くなることで競争も激しくなっているためです。

帝国データバンクの発表では、2019年度は美容業および理容業の廃業は180件と増加の一途を辿っており、過去最高の件数となりました。
このことからも、しっかりした経営ができていない美容室は競争に残れずに淘汰されている、ということにほかなりません。

しっかりした経営基盤のある美容室は競争に勝ち残ることができ、経営を続けることができるという確証になります。

髪に関する知識はでも経営に関しては素人

美容師は日々お客様の髪を触る職業であることから、髪に関する知識はかなり豊富にあります。しかしながら経営に関しては別で、日々売上げを意識しているという美容師でもあっても、経営に関する知識は持ち合わせていないことは少なくありません。

美容師は自分の腕一本で生計を立てていくと思われがちですが、美容室を開業してスタッフを雇いながら長くお店を続けていこうと考えたときには、経営に関する知識は必須です。これがないと、たとえ美容師としてよい腕を持っていたとしても、廃業の憂き目に遭ってしまうことも充分にありえます。

美容室が開業・独立しても失敗してしまう理由とは?

独立しても失敗してしまう理由とは?

これまでの情報からも分かるように、美容師として開業・独立をした人は全て成功しているわけではありません。成功している人と失敗した人には、経営の知識という大きな差があります。

美容室の経営を成功させるためには、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。ここでは、実際に失敗例をもとに開業するうえでの注意点を説明します。

1. 誤った立地選びをしてしまう

まず開業するうえで一番の基礎となる部分は立地です。人がいなければお客様も来ませんので、人通りが多い場所に開業することは集客のうえでは重要となります。
しかし、自分が想定する客層でなければ、いくら人通りが多い場所であっても集客には至らないでしょう。

そのことから、開業する立地を選ぶ前に、自分のお店のコンセプトやターゲットとする客層をしっかりと考えて自分自身で把握しておくことが重要です。
そのうえで、さまざまな候補地を挙げていき、自身のコンセプトやターゲットとなる客層にマッチする場所を絞り込んでいきましょう。

しかし、よい立地というのは競合となる美容室が既に目を付けていることが多く、競合や人気のお店が隣接しているということあります。リサーチはしっかりとしておきましょう。

2. 家賃の高い物件を選んでしまう

立地が決まったら、次に実際に入居する物件を探さなくてはいけません。そこで陥りがちな失敗として、家賃が高い物件を選んでしまうことです。

駅が近い物件や大型マンションのなかにある物件は、集客が見込めるため大変魅力的な物件となるでしょう。しかしながらそのような物件は家賃が高く、開業したては固定客もほとんどいないため、家賃を支払うのが精一杯という事態に陥る可能性は充分にあります。

そのような事態を防ぐためには、おおよその売上予想を立てておき、それと家賃の支払いも含めた経費を予測しておくことも経営の継続には大切です。
関連記事:美容室を開業する時の不動産会社選び【物件だけでは無い】

3. 店舗を維持するための資金が足りなくなる

立地・物件と決まると次は、実際の店舗の設備や備品の準備をしなくてはなりません。

開業後の売上の予測を立てることは大事ですが、まずは開業して施術をおこなっていくために充分な設備や備品を準備しないと、お客さまも集まらず売上を立てることができません。設備や備品といった内装を整えるためには予想以上に費用がかかりますし、工事費もかかります。

これらの費用も開業資金に計算しておかないと、営業を開始した途端に経営が成り立たなくなり、早期に廃業ということにもなりかねませんので、注意が必要です。
関連記事:美容室で出来る経費の削減!無駄なコストを省いて月50万円を有利に使う!

どんなものにお金がかかる?|開業前

開業する前は、ほかの美容室で働いていた人がほとんどだと思いますが、以前のお店の設備を思い出してみましょう。営業を続けていくのであれば、少なくとも以前のお店と同じだけの設備が必要です。

たとえば、シャンプー台やカット台、そしてパーマやカラーリングに必要な備品といったこまかなものがあり、それら揃えるためにはかなりの費用がかかります。

どんなものにお金がかかる?|開業後

開業後も営業を続けていくためには、日々経費がかかります。大きなものでいえば家賃や水道・光熱費、ほかにもシャンプーなどの消耗品費があります。これらは営業するためには必須の経費で欠かすことはできません。また、スタッフを雇うのであれば人件費も必要不可欠です。

ほかにも、集客のための広告、アプリやサイトの運営などの売上アップの施策のためにも経費が必要になりますので、経営計画を立てる場合には考慮しておく必要があります。

4. 宣伝するための広告費用を残していない

美容室を開業しただけでは、お客様は集まりません。オープンしたことを宣伝するためのチラシやDM、サイトなどへの掲載など、広告費が開業費用として必要になります。

開業時は設備・内装や備品に目がいきがちですが、周辺エリアへ配布するチラシやDMといったものに対する費用も計算しておかなければなりません。最近であればインターネットへの登録や掲載なども広告として有効です。

これらの広告費を残しておかないと、開業したのに周りがオープンを知らないためにお客様が来ないという事態となる可能性があります。
関連記事:美容室の集客方法5選−新規客獲得編【保存版】

5. 人材確保が不充分

オーナー自身で経営から施術まで、すべてをおこなう場合は問題ありませんが、規模が大きくなりお客様が増えるにしたがって、スタッフを雇うケースが出てくるでしょう。スタッフを雇ったあとの人件費については考慮していたとしても、早々に辞められてしまった場合は新たに募集したり採用面接をおこなったりするためのコストが発生します。

美容業界は離職率が高いことで有名です。このため、せっかく雇ってもすぐに辞めてしまうということになりかねません。
開業すると日々の経営からお客様の対応に追われ、スタッフのケアにまで目が届かない可能性があります。それがきっかけで大事なスタッフが辞めてしまい、経営が立ちゆかなくなるということもありえるのです。
関連記事:美容師の採用におすすめな求人サイト10選!

6. 集客力がない

独立・開業と考える場合、ある程度の自信をつけているかと思います。そうなると陥りやすいのは、自信を持って開業したのにお客さまが集まらない、という事態です。

「以前のお店では人気があったから大丈夫!」「SNSなどのメディアの使い方なら自信あり!」と自信があるあまり、自分なりの集客をしてしまい思ったより成果が出ないことが起こります。
たしかに以前に勤めていたお店での固定客が多かった場合は、開業しても来てくれる確率は高いでしょう。しかし、お客様を引き抜くのはNGという美容室も多く、おすすめはできません。

費用を抑えるためにSNSや無料のサイトに掲載してもらうなどの手段もあります。ですがそれなりの広告費を支払い宣伝するとしないでは、集客力には差が出ますので、しっかりと見極めていくことが大切です。


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7. 経営に関する知識を事前に身につけていない

独立して美容室を開業する場合、技術の習得にのみ重きを置きがちであった従業員の立場とは異なり、売上や経費、人材といった経営に必要な知識を備えておかなければなりません。

経営に関する知識をつけないまま開業し、早々に経営が立ちゆかなくなるケースはあとを絶たちません、このような原因で廃業してしまうことを避けるためにも、美容師時代から経営に関する知識を蓄えて、独立・開業の準備を進めておくことが望ましいでしょう。

美容室の開業・独立を成功させるための秘訣とは?

独立を成功させるための秘訣とは?

これまでは立地・物件や集客といった経営知識不足による独立・開業の失敗について触れてきました。
ここでは、美容師ではなく経営者として美容室の開業を成功させるための秘訣をご紹介していきます。

開業時にかかる費用を抑えること

開業を成功させるためにできること、それは開業にかかる初期費用を抑えることです。

せっかく自分のお店を持てたのであれば、設備や備品などいろいろと揃えて万全の状態でオープンしたいと思うでしょう。しかし、開業したてでこれからのことも予測できない状態で、開業資金をギリギリまで使ってしまうことは避けておくほうが無難です。

何か予測不能なことやトラブルがあったときに、経営を続けていくための資金を残しておきましょう。経営を安定させること、これが経営者にとって一番大切なことです。経営が安定すれば資金も潤沢となり、店舗規模を大きくするなど自由にできることが増えていきます。

フランチャイズ契約や業務提携を利用するのもあり

美容室の開業における初期費用を抑える方法として、フランチャイズや業務提携の利用があります。

フランチャイズは、昔でいうところの暖簾分けと同じで、親となる美容室のブランドイメージをそのままに自分の美容室を開業できます。そのほか、運営や経営のノウハウといったものを使用できますが、その代わりに毎月ロイヤリティの支払いが必要です。

フランチャイズでは、一から自分の好きな美容室をつくることはできません。ですが、親美容室のブランドイメージで集客が見込めるうえ、経営のノウハウを習得できるため、経営初心者の美容師にとっては有効でしょう。

また、業務提携という方法もあります。こちらは、資金調達と美容室運営を支援してくれるパートナーとともに経営をおこなう形態です。経営はオーナー美容師がおこないますが、美容室経営上困ったことがあった場合にサポートしてもらえますので、経営初心者の美容師にとっては非常に助かります。

居抜き物件ならある程度の設備が整っている!

美容室の物件を探す際に選択肢として入れておくとよいのが、居抜き物件です。これは前の借主が設備を残したままになっている物件のこと。開業時に必要なカット台やシャンプー台、椅子といったものがそのまま残っている可能性が高く、開業時の設備費用を安く抑えられます。

また設備購入といった費用を抑えられるだけでなく、準備にかかる時間や労力も抑えられるため、開業にとっては非常に助かる物件といえるでしょう。

経営に関する専門家に相談をする

これまで紹介してきたように、美容室を経営するということは技術やセンスだけの問題ではありません、お金の管理や集客・宣伝など経営に関するさまざまな知識が必要で、それらの知識があればあるほど、安定した経営の基盤を作ることができます。

しかしながら、それらを一人で背負ってしまうとパンクしてしまい、失敗してしまうことにつながってしまいます。すべてを経営者がひとりで背負ってしまわずに、税理士や美容コンサルなど経営のプロに助けてもらいましょう。

美容室を開業する際に利用できる助成金をご紹介!

美容室向けの情勢金

美容室の経営には資金の調達がもっとも重要です。そんな経営の手助けとなるのが助成金。助成金とは国から支給される補助金のことで、融資とは違い返済の必要がありません。
しかし、助成金は誰でももらえるわけではなく、一定の条件を満たす必要があります。ここでは、美容室を開業する際に受けられる助成金について紹介していきます。

地域雇用開発助成金

厚生労働省がおこなっている助成金で、雇用が少ない地域で開業などの雇用機会を作る場合に、設置費用や雇用の増加数によって支給。1年間に最大で3回支給されます。

この助成金を受給するための条件は以下のとおりです。

  • 設備の設置および雇用の計画書の提出
  • 計画期間内での設置および整備
  • 計画期間内での求職者の雇い入れ
  • 労働者の増加

キャリアアップ助成金

厚生労働省が支給している補助金で、非正規雇用労働者のキャリアアップを促進することが目的です。美容室で働く美容師・スタッフのキャリアアップに対する取り組みを実施した場合に支給されます。

  • 支給するための条件はコースによって分かれており、以下のとおりです。
  • 正社員化コース:有期雇用労働者を正規雇用労働者などに転換または直接雇用した場合
  • 障害者正社員化コース:障害のある有期雇用労働者などを正規雇用労働者などへ転換した場合
  • 健康診断制度コース:有期雇用労働者などを対象とする「法定外の健康診断制度」を新たに規定し実施した場合
  • 諸手当制度等共通化コース:有期雇用者などに関して正規雇用者と共通の諸手当制度を新たにした場合もしくは健康診断制度と同条件を実施した場合

人材開発支援助成金

雇用者の専門的な知識や技能の習得のための訓練計画を実施することで受給できる助成金で、雇用する労働者のキャリア形成の促進のために用いられます。

美容室の場合は雇用している美容師やスタッフに対して、スキルアップの研修などを実施した場合に受給できます。この助成金は大きく以下の7つのコースに分かれています。

  • 特定訓練コース
  • 一般訓練コース
  • 教育訓練休暇付与コース
  • 特別育成訓練コース
  • 建設労働者認定訓練コース
  • 建設労働者技能実習コース
  • 障害者職業能力開発コース

助成金を利用して経営失敗のリスクを減らそう

上述した助成金以外にも、さまざまな種類の助成金があります。受給条件や審査があるためカンタンに受給できるものではありませんが、要件さえ満たせば受給でき返済も不要です。経営上起こりえるリスクを減らすためにも、助成金の受給は視野に入れておくことをおすすめします。

また助成金は要件を満たした場合、数種類の助成金を受給することも可能です。要件をしっかり読み、自身の経営に当てはまるものがあれば積極的に活用してみましょう。

美容室の開業・独立に失敗しないためにも事前に経営に関する知識を身につけておこう

独立・開業で失敗することの多くは、立地や物件といった開業のための必要な知識や経費、人件費といった経営に関する知識が足りない場合に起こります。

  • せっかく独立して開業した美容室を経営失敗にて廃業しないためには、以下のポイントを抑えることが大切です。
  • 経営に関する知識を学ぶ
  • フランチャイズ・業務提携といった制度を使う
  • 税理士やコンサルタントに手助けをしてもらう
  • 助成金を上手に活用する

ポイントを抑えて、美容室の開業を成功させましょう。

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