美容院のキャンセル料を決める前に知っておきたい注意点とは|キャンセルポリシーの書き方と例文を紹介

美容院のキャンセル料を決める前に知っておきたい注意点とは|キャンセルポリシーの書き方と例文を紹介
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美容院では、お客様の都合で予約をキャンセルされたり変更したりするケースも少なくありません。

前もってのキャンセルであればかまいませんが、準備を整えた状態での急なキャンセルや連絡なしでの予約の空きは困りもの。そこで、キャンセル料を取っている美容院もあります。

美容院のキャンセル料は違法ではないのか、また、料金を決めるときにはどんなことに気をつけたらいいのかを確認しましょう。キャンセル料の明示に欠かせない「キャンセルポリシー」の例文なども紹介するので、参考にしてみてください。

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美容院のキャンセル料を決めるときの注意点とは?

美容院のキャンセル料を決めるときの注意点とは?
美容院の予約をドタキャン(急にキャンセル)された場合に、お客様からキャンセル料をいただくというサロンもあります。しかし、キャンセル料はどうやって決めればいいのでしょうか。決定時の注意点を確認しましょう。

美容院はキャンセル料を請求できるの?

まず、そもそもの前提として、美容院はお客様に対してキャンセル料を請求できるのでしょうか。実は、美容院の「予約」は一般的に「契約」に相当すると考えられており、キャンセルによって発生する損害に対する補償として請求することが可能です。

民法第四百十五条の「債務不履行による損害賠償」には、
「債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。」
と明記されています。
引用元:民法 | e-Gov法令検索

キャンセル料を決める前に知っておきたい注意点とは

前項の内容に基づき、美容院のキャンセル料を決めるときに気をつけたい点をお伝えします。

1. キャンセル料設定にはリスクもある

キャンセル料を定めることは、店を損失から守るというメリットもある反面、とくに初めて自店を利用しようとするお客様には心理的ハードルが上がりやすいなど、リスクも存在します。

2. 請求できる額には限度がある

お客さまへのキャンセル料は上限なく請求できるわけではなく、平均的な損害の額であることが条件です。

消費者法第九条の定めにあるように、
「当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 当該超える部分」
は無効にされるので注意しましょう。
引用元:消費者契約法 | e-Gov法令検索

3. キャンセルポリシーが必要

お客様のドタキャンによっていくら損害を被ったからといっても、キャンセルポリシーを定めていない・開示していない場合は請求しても認められない可能性があります。キャンセルポリシーは、準備するだけでなくお客様にしっかりと開示しなければなりません。

4. 請求しても免責されるケースもある

金額やキャンセルポリシーの開示などに問題がなくても、キャンセル料が免責されて払われないケースもあります。

どのようなパターンかというと、自然災害や身内の不幸など、
「社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由」
の場合です。
引用元:民法 | e-Gov法令検索

美容室のキャンセル料はどうやって決めるの?

美容室のキャンセル料はどうやって決めるの?
つづいて、美容室のキャンセル料の決め方について解説します。

算出方法は、「予定通りであれば得られるはずだった粗利益」×「キャンセルされた日時にほかのお客様が来店しない確率」です。この計算式の答えが、「キャンセルによって美容院が被る損失の平均額」になります。

もっとかんたんに求めたい場合、一般的な相場として

  • 前日キャンセルは予約メニューの料金の30%
  • 当日キャンセルは予約メニューの料金の50%

としている店が多いです。

あくまでも目安なので、法律の範囲内で自店にとっての適切な金額を決めましょう。

キャンセルポリシーの書き方と例文を紹介!

キャンセルポリシーの書き方と例文を紹介!
キャンセルポリシーとは、サービスの提供者側がお客様に予約をキャンセルされた場合にどうするか、という取り決めについて記した文書です。ドタキャンによる損害対策や、キャンセル料支払い時のトラブル予防のために欠かせません。

以下では、キャンセルポリシーの書き方と例文を紹介します。

キャンセルポリシー作成のポイントとは

まず、作成のポイントを押さえていきましょう。

1. キャンセル可能な期間は明確に

無料でキャンセルができる期間を決め、はっきりと記しましょう。たとえば、「予約日の2日前まではキャンセル料金は発生しません」のような形です。

2. キャンセル料を明記しておく

キャンセル料がいくら(何%)なのかも、わかりやすいようにきちんと書きましょう。「前日は〇%、当日は〇%、無断キャンセルの場合は〇%」といったように、段階とともに明記するのがおすすめです。

3. 連絡方法を添える

キャンセルするつもりではなく、お客様がやむを得ず遅刻することもあるので、連絡方法も必ず記載し、急な事態でもお客様が連絡を取りやすいようにしておきましょう。電話・メール・SNSなど、複数の連絡手段を挙げておくのがベターです。

4. サロン側からお断りする場合についても決めておく

泥酔した方や高熱がある方など、来店時のお客様の状態によってはサロン側から施術をお断りすることもありえます。そのような場合にキャンセル料をどうするのかも、あらかじめきちんと決めておきましょう。

お客様に忘れず開示しよう!

キャンセルポリシーは作成して終わりではなく、お客様に開示する必要があります。予約時や施術時にお客様の目に留まりやすいように、予約ページに掲載する・受付カウンター周辺に掲示するなど工夫しましょう。

キャンセルポリシーの例文を紹介!

「【お客様各位】キャンセルについてのご案内

いつもP SALONをご利用いただき、誠にありがとうございます。

当店は完全予約制でございます。
ご予約のキャンセルやご変更は、予約日2日前の営業時間内(19:00まで)に、下記いずれかの手段にてご連絡をお願いいたします。

電話:050-~~~
メール:p-salon@~~~
LINE ID:psalon~~

予約日前日以降のキャンセルや遅刻の際は、下記の通りキャンセル料を請求させていただきます。
前日:予約メニュー料金の30%
当日:予約メニュー料金の50%
無断キャンセル・15分以上の遅刻:予約メニュー料金の100%

当日何らかの事情によりご予約時間に遅れる際は、お早めのご連絡をお願いいたします。
状況によっては、施術時間の短縮、もしくは施術のお断りをさせていただく可能性もございますのでご了承くださいませ。
その際も、上記規定に則りキャンセル料金をご請求いたします。

なお、災害や悪天候、やむを得ない事情によるキャンセルの場合は、上記規定の限りではございません。

また、予約通りにご来店いただいた場合でも、泥酔状態のお客様への施術はお断りさせていただきます。
この場合、当日キャンセルとみなし、規定の通り予約メニュー料金の50%を頂戴いたします。

その他、ウイルス感染対策といたしまして、お客さまには当面の間、ご入店時に体温計測をお願いしております。
37.5℃以上ある場合は、恐れ入りますが当日の施術をお断りさせていただきます。
その際にはキャンセル料は頂きませんので、どうぞご安心ください。
別の日時への振り替えをご希望の場合は、スタッフまでお申し付けください。

P SALON スタッフ一同」

予約キャンセルを防ぐためにできる3つのこと

予約キャンセルを防ぐためにできる3つのこと
たとえキャンセル料金を設定したとしても、美容院にとってドタキャンや無断キャンセルはないほうがありがたいものです。そこで、キャンセル防止のためにできる対策について見ていきましょう。

1. 予約変更やキャンセルなどの連絡をしやすくする

お客様が予約日時を変更したい・キャンセルしたいというときに、すぐに店への連絡や自分での手続きができるようにすることは重要。そこで、予約システムを導入するのも一案です。

予約システムでは、お客様がスマートフォンやパソコンなどからネット予約を入れられます。変更やキャンセルの手続きもかんたんにでき、美容院の予約台帳にも自動で反映されて便利です。

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2. SNSなどを利用して継続的なコミュニケーションを取る

LINEやInstagramなどのSNSを利用し、日常的にサロン情報などを配信してお客様との距離が離れないようにするのもおすすめです。

なお、予約システム「リザービア」では、店のLINEやInstagramのアカウントと連携して予約を受け付けることもできます。

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3. リマインダーを送って忘れられないようにする

お客様にリマインダーメールを送って、予約日を忘れられないようにする方法もあります。1週間前・前日・当日など段階的に送ると、忙しいお客様からも忘れられにくくなるでしょう。

リザービアにはメッセージ自動送信があり、来店日から最大60日後まで自動でメッセージを送れます。該当するお客様に対しては、リマインダーとして活用するのも有効です。

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キャンセルポリシーを明示してお客様にも納得していただける環境づくりを

キャンセルポリシーを明示してお客様にも納得していただける環境づくりを
美容院でキャンセル料を設定する場合、リスクもあることや上限が決まっていること、キャンセルポリシーが必須であることなどがわかりました。

自店の利益を守るためにもキャンセルポリシーの存在は重要です。お客様に納得していただけるような環境づくりをしながら、キャンセルが起きにくい工夫を行いましょう。

なお、リザービアには、紹介した機能以外にも予約や集客に役立つ便利な機能がそろっています。興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

引用元
民法 | e-Gov法令検索
消費者契約法 | e-Gov法令検索

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