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「美容室を開店させるにあたって、売上管理はどうすればいいのかな…」
「使い慣れたツールで管理できればいいのに」 そうお悩みのサロン(美容室)オーナーさまもいらっしゃるのではないでしょうか。
売上管理には、「Microsoft社の提供するExcel」「Googleの提供するスプレッドシート」などのツールが使えます。 これらの無料テンプレートは、アレンジすることによってより使いやすくなります。
この記事では、美容室の売上管理に使える無料テンプレートや、売り上げアップに繋げるためのちょっとした豆知識もご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
美容室の売上管理に必要な情報とは
小規模店舗の売上管理に使える無料テンプレートは多いものの、美容室に特化したものは多くありません。
そのためダウンロードしたテンプレートを、美容室用にアレンジする必要があります。
美容室の売上管理に必要な情報は、主に以下のものが挙げられます。
これらの項目がない場合は必ず追加し、売上が立ったときにすぐ記録できるようにしておきましょう。
<美容室の売上管理に必要な項目>
- 売上日(施術日)
- 顧客情報(氏名・性別・年齢など)
- 担当者名
- メニュー(売り上げ内容)
- 売上金額
- 支払い方法
- 次回予約日
こうしたデータがあれば、おおよその客単価の算出や、人気メニューの分析に役立ちます。しっかりと記録し、後々に分析できるようにしておきましょう。
【無料テンプレート】エクセル・Googleスプレッドシート3種紹介
それでは、美容室の売上管理用にも使える無料テンプレートを3種類ご紹介します。
使用しているOSや、使いやすさに応じて選んでみてください。
Microsoft 費用管理シート
Microsoft社から提供されている、経費追跡用テンプレートです。
「経費の日付」を「売上日」にするなど、もともと入っている項目をアレンジして使いましょう。
ただし、入力すれば自動で折れ線グラフが作成できるような機能はついていません。
高度な分析をしたい場合には向きませんが、最低限の記録や抽出ができればよい場合におすすめです。
公式ホームページ・ダウンロード:費用管理シート
Microsoft 小規模企業のための売上予測トラッカー
こちらもMicrosoft社が提供する無料テンプレートです。
売上予測用シートですが、アレンジすることで売上管理に利用できます。
「一覧」タブから「取引先名」を「顧客名(カルテ番号)」に、「予測金額」を「売上金額」などに変更して使用しましょう。
また、先ほどご紹介した費用管理シートと異なり、販売月の金額を集計し、棒グラフを作成することもできます。
アレンジ後はSUM関数を使って反映させる必要がありますが、一目で売り上げを把握でき、売上の分析をするのに便利です。
公式ホームページ・ダウンロード:小規模企業のための売上予測トラッカー
スプレッドシート 財務諸表-Xero
スプレッドシートで利用できる、無料のテンプレートです。
エクセルと異なり、複数の端末での利用や、複数の店舗の収益をまとめて管理できます。
こちらもダッシュボードタブにグラフが設定されているため、SUM関数を使い売上金額を反映させれば、売り上げ推移が一目でわかるようになります。
Googleのメニューボタンから「スプレッドシート」を開き、「テンプレートギャラリー」から利用しましょう。
売上台帳を充実させるメリット
手間をかけて売上台帳を充実させるメリットは、ひとえに「経営分析に有効であること」です。
売上を分析すれば、人気メニューや美容師が特定でき、売れ筋アイテムや利用されやすい価格帯などを見つけられます。
月々の売上を細かな項目まで把握することで、以下の動きも掴みやすくなります。
- 冷やしシャンプーやマッサージなどのサービスがいつから出始めるのか(どの時期にあわせてアピールするべきか)
- どのアイテムがどの時期に人気なのか(冬に保湿、夏に清涼感たっぷりのシャンプー、通年で自社商品など)
情報を分析していくことで、通年の経営戦略が立てやすくなり、増収増益を狙いやすくなるでしょう。
さらに、顧客情報報も併せて活用すれば、来店促進メッセージや、誕生月限定クーポンなどを簡単に送れるようになります。
最適な経営戦略と顧客分析により、以前に増してリピーターを獲得しやすくなるでしょう。
売上管理と一緒に顧客管理・予約管理システムも充実させよう
売上管理とともに顧客管理・予約管理も充実させることで、より幅広いアプローチが可能になります。
的確な企画を打ち出すことにより、顧客を獲得でき、収益の安定化が狙えるでしょう。
<売上管理・顧客管理・予算管理を充実させるメリット>
- 予約のリピート率を把握できる
- 人気メニューや不人気メニューの把握ができる
- 予約のキャンセル率を下げ、機会損失を防ぐ
- 繁忙期・閑散期(時期・時間帯)の把握することで売り上げアップを狙える
しかし顧客管理をするには、氏名・カルテ番号・性別・年齢・職業・住所・電話番号・メールアドレスといった幅広い情報を管理する必要があります。
紙カルテは一通り管理すれば、お客様への連絡やDM送付が簡単になるとはいえ、例えば「今月お誕生日のお客様はだれか」を探して、月初めに紙カルテを総ざらいするのは現実的ではありません。
そこでおすすめなのは、売上管理も可能な顧客管理システムを導入することです。
POS機能を搭載した顧客システム・アプリで管理するのもおすすめ
顧客管理システムは数多くありますが、なかでもPOS機能と顧客管理システムが一体化しているものを選ぶと便利です。
POSシステムとは、売上に関する情報を取得し、分析するためのソフトウェアまたはハードウェアのことです。
この仕組みに顧客管理システムが加わると、売上や顧客情報、予約が簡単に管理できるようになります。
紙カルテを扱う手間が省け、経営状況の分析のために大量の資料を印刷する必要もなくなります。
また、店舗で使っているタブレットにインストールすれば「カルテ確認」「イメージ画像を見ながらサービスを提案」「会計」「施術記録を残す」といった一連の業務が、無駄なくスマートにできるようになります。
このように業務効率化をすると、お客さまの待ち時間や無駄な移動を減らせるため、高い満足度を得られるでしょう。
まずはエクセルやスプレッドシートなどの無料サービスを活用し、感覚がつかめたら、一元管理できる有料サービスを使ってみるのもおすすめです。
まとめ
美容室の売上管理は「売上日」「顧客情報」「担当者名」「メニュー」「売上金額」「支払い方法」といった情報を整理し、分析できるようにしておくことが重要です。
しかし紙カルテやただのエクセルシートでの管理は、非常に手間や時間がかかります。
そこで便利なのが、費用管理や財務諸表、売上予測などのテンプレートです。
Microsoft社やGoogleから無料で利用できるものが公開されているため、アレンジして活用しましょう。
しかし、より高度な分析がしたいとき、顧客管理や予約管理も充実させたい場合は、有料の顧客管理システムもおすすめです。
なかでもPOS機能のついたサービスを使えば、業務の効率化やお客様の満足度アップにつながるでしょう。
ぜひ無料テンプレートや有料サービスの導入を検討し、より理想的な美容室経営ができるよう環境を整えてみてください。