ネイルサロンをはじめ美容サロンの多くは、オンラインでの予約受付に対応しており、システムを導入して管理しているケースが多いです。
一方で予約管理のアプリやシステムには数多くの種類があり、どのシステムが自店に合っているのか判断が難しいと感じている人もいることでしょう。
すでにシステムを導入している場合でも、使い勝手に不満を感じていたり、より自店に合ったものを探していたりする人もいるかもしれません。
そこで本記事では、ネイルサロンが予約管理システムを導入するメリットや選び方のポイントに加え、おすすめの予約管理アプリ・システムを紹介します。
目次
ネイルサロンが予約管理アプリ・システムを導入するメリット
手作業による予約管理は不可能ではありませんが、多大な時間と手間がかかる上、入力ミスなどによる予約トラブルの可能性もあります。それらの課題解決には、予約管理システムの導入がおすすめです。
ここでは、ネイルサロンが予約管理のためにアプリやシステムを導入するメリットについて紹介します。
24時間365日体制で予約受付できる
ネイルサロンに予約管理アプリやシステムを導入するメリットのひとつは、24時間365日体制で予約の受付・管理ができることです。
閉店後や店休日などの営業時間外でも、お客様の都合のよい時間に予約を入れてもらうことができるため、営業時間内のみ予約を受け付ける場合に比べて機会損失を減らすことが可能です。
予約管理業務を効率化できる
ネイルサロンに予約管理システムを導入すると、予約に関わる業務を効率化して、そのほかの優先度が高い店舗業務に労力を割けるようになります。
システム上で予約受付・管理を自動的に行ってくれるので、自分の店舗のスタッフが予約業務に、時間や労力を割く必要がありません。
顧客情報を管理できる
アプリでの予約の際には、お客様の個人情報を入力してもらいます。入力してもらった情報がアプリに保存されるため、お客様に関するさまざまなデータを取得できる点もメリットです。
予約したメニューや誕生日などがわかるため、お客様ひとりひとりに合わせたサービスを提供するのにも役立ちます。
また、保存した情報を電子カルテとして活用することも可能です。紙のカルテと比較すると、保存に場所を取らず、整理や検索の手間がなくなり、スタッフ間でのお客様の情報共有がスムーズになるなどのメリットがあります。
売上管理やデータ分析に役立つ
予約管理アプリやシステムのなかには、データの分析ツールが搭載されているものもあります。ツールを使って売上やメッセージの開封率などのデータを分析し、ネイルサロンの経営に活用することが可能です。
手作業で一からお客様のデータを集計・分析し、マーケティング戦略に活かすことは、膨大な時間を必要とする作業です。
しかし、お客様の情報整理・分析機能がついているシステムを導入することで、集計の手間が省けます。その結果、過去の利用データやお客様の属性別の傾向分析の効率が上がり、より多くの時間を店舗が売り出すべきサービスについての検討にあてられるでしょう。
ネイルサロンが予約管理アプリ・システムを導入する際の注意点
ネイルサロンの予約管理アプリやシステムを導入する前に、以下の注意点について知っておきましょう。
- 導入・運用コストがかかる
- 予約アプリの操作に慣れるのに時間がかかる
- 管理画面やカルテのデザインが少ないことも
それぞれの注意点について、どのようなことを注意しなければならないのか、それぞれ詳しく紹介します。
1.導入・運用コストがかかる
ネイルサロンの予約管理アプリの導入・運用にはコストがかかることがあります。
店舗にとって必要な機能を兼ね備えつつ、経営の負担にならない利用料金のアプリやシステムを見つけることが重要です。
ちなみに、基本料金が無料だったとしても、利用する機能や保存データの容量によっては、オプションで追加料金が発生するものもあります。店舗が必要とする機能は何かを詳細に検討して、機能性とコストのバランスを考えながら選びましょう。
2.予約アプリの操作に慣れるのに時間がかかる
ネイルサロンに予約管理アプリ・システムを導入するなら、スタッフが使いやすいシステムかどうかをきちんと見ておく必要があります。
自動で予約受付・管理ができるとはいえ、最終的に予約を確認するのは店舗のスタッフです。見やすく使いやすいものを選ばなければ、スタッフ教育に時間がかかったり、予約の確認ミスを引き起こしたりしてしまう可能性もあります。
そのため、ネイルサロンの予約管理アプリやシステムを選ぶ際は、スタッフの使いやすさも考慮しましょう。
アプリやシステムによっては、無料で使えるトライアル期間を設けているものや、実際の操作を体感できるデモ画面を設けているものもあります。操作に不安がある場合は、実際にさわってみて検討してみても良いかもしれません。
3.情報漏洩のリスクがある
予約管理アプリやシステムは、基本的にインターネットにつないだ状態で使用するため、何らかの不具合やアクシデントで情報が漏洩してしまうリスクが無いとは言えません。
しかしネイルサロンでは、お客様の個人情報をシステム内に保管しているため、その取り扱いには厳重な注意が必要です。
システムからの情報漏洩のリスクを可能な限り低くするためにも、セキュリティ対策がしっかりしたアプリやシステムを選びましょう。
ネイルサロンの予約管理アプリ・システムを選ぶ際の5つのポイント
ネイルサロンの予約管理アプリを選ぶなら、下記の5つのポイントが大切です。
- 操作が簡単でスタッフが使いやすい
- 店舗にとって必要な機能はそろっているか
- お客様にとって利用しやすい予約・決済方法があるか
- セキュリティ面の心配はないか
- 導入・運用のコストは妥当かどうか
それぞれのポイントについて、順番に紹介します。
1.操作が簡単でスタッフが使いやすい
ネイルサロンの予約管理アプリを選ぶ際は、使いやすさと見やすさで判断しましょう。スタッフにとって使いやすい操作性のアプリでないと、慣れるまでに時間がかかり、予約トラブルの原因にもなってしまう可能性があります。
使いやすさと見やすさは最優先で、ネイルサロンの予約管理アプリを探しましょう。
2.店舗にとって必要な機能はそろっているか
ネイルサロンの予約管理アプリを導入しようと考えるなら、自分の店舗が必要としている機能を満たしているものを選ぶのがおすすめです。必要な機能がそろっていないと、別の予約管理アプリやシステムを導入する手間が必要になってしまいます。
店舗が必要とする機能を満たしているかを確認してアプリを選びましょう。
3.お客様にとって利用しやすい予約・決済方法があるか
お客様にとって見やすく、予約しやすい予約管理アプリを選ぶのも大切です。お客様が予約したいと思ったら、すぐに予約できる手軽さをアピールできます。
また、事前予約でカードやQRコード決済など、お客様が希望する決済手段を提供できるような、予約管理アプリを導入するのがおすすめです。
お客様にとって予約しにくいアプリを使用していると、お客様が離脱してしまい、予約の機会を損失してしまうリスクも考えられるでしょう。
お客様にとって利用しやすいかどうかを念頭におきながら、アプリ選びをしましょう。
4.セキュリティ面の心配はないか
ネイルサロンの予約管理アプリを選ぶなら、セキュリティ性の高さを基準に選ぶことが大切。お客様にとって、サービスのセキュリティ性は気になるところです。
予約をしたアプリを介して、自分の個人情報が漏洩するリスクがあると、安心して利用することができません。
暗号化通信技術であるSSL通信や、組織的な情報管理の仕組みであるISMS認証など、セキュリティ性を担保する技術が使用されているかを確認することも大切です。
5.導入・運用コストは妥当かどうか
ネイルサロンの予約管理アプリを選ぶ際は、導入・運用コストを確認しましょう。店舗が必要とする機能を満たすアプリのなかで、予算オーバーしないものを選ぶのが基本。
無料の予約管理アプリや試用期間のあるものを使ってみてから、改めて選ぶのも有効です。機能性とコスト面を鑑みて、店舗に最適な予約管理アプリを見つけましょう。
【初期費用無料】ネイルサロンに特化した予約管理アプリ・システム
予約管理システムのなかには、導入費用が無料のものもあります。ここでは、そのなかでもネイルサロンに特化した予約管理アプリ・システムを紹介します。
ネイルブック

出所:ネイルブック公式Webサイト
ネイルブックは、ネイルサロンの集客や管理に利用できる予約アプリです。123万人以上のユーザーを抱えており、20〜40代のアンテナの高い女性にアプローチすることができます。
掲載サロンは、ネイルデザインや集客に関するセミナーに参加でき、専門担当者によるサポートを受けることも可能です。さらに、コミュニティを通じて他のネイリストと交流したり悩みを相談したりすることができ、横のつながりの構築にも役立ちます。
ネイリー

出所:ネイリー公式Webサイト
ネイリーは、ネイルの予約に特化したアプリです。サロン単位ではなく、ネイリスト単位で検索できるという特徴があります。
掲載のメリットは、登録や掲載費用がかからない点。ネイリー経由で新規顧客の予約が入ったときに、はじめて料金が発生します。さらに、リピーターからの予約時には手数料は不要。アプリ内で決済まで済ませられるのもポイントです。
TapNail

出所:TapNail公式Webサイト
TapNailは予約登録や顧客情報の管理のほか、POSレジ機能や売上データの集計など、ネイルサロン経営に必要な機能が一通りそろったアプリです。
アプリは無料でダウンロードでき、すぐに使い始めることが可能です。ただし、無料版の場合は予約が50件までしか登録できません。50件以上予約を受け付ける場合は、アプリ内での有料ライセンス購入が必要となります。
なお、アプリ内のカルテには写真と手書きのメモが残せるため、施術の記録も詳細に残せます。
【初期費用無料】美容サロンにおすすめの予約管理アプリ・システム
ここでは、美容サロンにおすすめのシステムのなかから、初期費用が無料のものを3つ紹介します。
RE:RE(リリ)

出所:RE:RE公式Webサイト
RE:REはLINEを利用して予約対応ができる予約システム。LINEを窓口にして24時間いつでも予約可能で、LINE公式アカウントからSNSやサロンホームページへの誘導も簡単です。
また、顧客情報を電子カルテ化してウェブ管理することで情報共有をスムーズにし、業務の効率化を図ります。
予約件数に限らず月額利用料が固定のため、LINEからのネット予約をメインの予約窓口にしたいというサロンにおすすめです。
Kalonade(カロネード)

出所::Kalonade(カロネード)公式Webサイト
Kalonadeは美容サロンや治療院に特化した業務管理システム。搭載する機能は店舗のニーズに合わせてカスタマイズ可能です。
予約受付の際はスタッフの空き状況だけでなく、施術に必要な部屋や器材の空き状況も加味した上での割り当てが実行されます。
導入費用はかかりませんが、利用料金は搭載する機能や利用人数によって変わるため、問い合わせが必要です。
LiME(ライム)

出所:LiME(ライム)公式Webサイト
LiMEは予約管理やカルテの確認がスマホからできるアプリ。企画設計に美容師が関わっており、実際の現場での使いやすさを考えて作られています。
カルテ作成に伴って予約情報が更新されるため、カルテと予約管理のそれぞれにデータを入力する手間が省けます。
カルテ管理や予約管理などの基本機能は無料でも使えますが、有料プランにするとネット予約やLINE連携などが可能に。利用料金は売上に応じて変動するため、売上が少ない月も安心して利用できます。
【初期・月額有料】予約一元管理機能がある美容サロン向け予約管理アプリ・システム
美容サロン向けの予約管理システムといっても、搭載している機能はさまざまです。
そのうちのひとつ「予約一元管理機能」は、サロンの公式ホームページのほか、SNSや各種ポータルサイトからの予約を一カ所にまとめて管理できる機能です。
対応できる予約窓口の範囲はシステムによって異なりますが、一カ所で管理することでダブルブッキングの防止につながり、予約調整の手間の削減に役立ちます。
ここでは、数ある美容サロン向け予約管理システムのなかから「予約一元管理機能」を搭載している予約管理アプリ・システムを紹介します。
reservia(リザービア)
美容サロンや治療院などの予約管理・顧客情報管理などサロン運営に必要な機能を数多く搭載しているシステムです。
システムに登録したスタッフのシフト情報が各種ポータルサイトにも反映されるため、掲載情報を編集する手間を削減できます。
BeautyMerit(ビューティーメリット)

出所:BeautyMerit(ビューティーメリット)公式Webサイト
BeautyMeritは、サロンオリジナルの予約アプリが作成できる美容関連特化の予約管理システムです。オリジナルアプリ内にクーポンやポイントカードを設定できるため、お客様の囲い込みに役立ちます。
予約の一元管理機能のほか、予約や会計データの集計、カルテでの施術履歴チェック、メッセージの配信などサロン運営に必要な幅広い機能を搭載しています。
coming-soon(カミングスーン)

出所:coming-soon(カミングスーン)公式Webサイト
美容系サロンの予約アプリとして複数の特許を取得しているcoming-soon。機能満足度・サポート満足度・業務効率UPへの期待度と、3つの面で第1位を獲得しているシステムです。
サロンの予約獲得に重点を置き、ロスなく効率的に予約を埋め、お客様の行動予測を立てて自動で次の来店を提案してくれる機能も搭載。
外部の予約システムとの連携はオプションとなっており、連携対象となるシステムによって料金が異なります。連携先によっては予約時間と予約メニューの情報のみがcoming-soonのシステムに反映されるものもあるため、導入前によく確認しましょう。
ネイルサロンの予約管理には集客にも役立つ「リザービア」がおすすめ
「予約一元管理機能」がある美容サロン向け予約管理システムのなかでも、とくにおすすめのシステムが「リザービア」です。
インターネットでいつでもどこでも予約を受け付けられる予約台帳はもちろんのこと、メニューやクーポンを柔軟に設定・登録できたりスタッフ個人のページ作りやシフト設定が行えたりと、たくさんの機能が備わっています。
ここでは、リザービアの豊富な機能のなかから、集客に役立つ機能を3つ紹介します。
LINE連携予約
リザービアは、オプションでLINEと連携して予約を受け付けることも可能です。
お客様が普段利用しているSNSから予約できるので、新たにダウンロードしてもらう手間がなく、気軽に利用してもらえるでしょう。
予約のリマインドメッセージを送ったり、LINEでお友だち登録しているお客様限定のクーポン発行を行ったりもできます。
Googleで予約
「Googleで予約」は、Google検索やGoogleマップから直接予約を受け付けられる機能です。
たとえば「ネイルサロン + エリア」で検索した際、検索結果として表示される店舗情報から予約できるため、検索でサロンの存在をはじめて知る人にもアプローチできます。
もちろん「Googleで予約」を経由しての予約も、自動的に予約台帳へ反映させることが可能です。
メッセージ自動配信
来店のお礼やキャンペーンのお知らせなどのメッセージを、来店日から最大60日後まで、配信数の制限なく自動で送ることができます。
配信対象は担当したスタッフや前回利用したメニューなど、さまざまな条件で絞り込むことが可能です。そのため、キャンペーンのお知らせやクーポンを添付したメッセージを効果的に送ることで、再来店のきっかけ作りに役立ちます。
ネイルサロンの予約管理をアプリやシステムで効率化しよう
予約管理アプリやシステムの導入は、予約管理にかかっていた時間や手間を削減でき、入力などの手作業によるミスも防止できるなど、多くのメリットがあります。
とくに自店のホームページ・SNS・ポータルサイトなど複数の予約窓口を設けている場合は、「予約の一元管理機能」の有無をチェックしましょう。複数窓口からの予約を手動で転記するなどの手間が省けるため、業務の効率が各段に上がります。
また、ネイルサロンの運営には、予約管理以外の業務も発生するため、集客支援や顧客管理などサロン運営全般をサポートする機能を搭載した「リザービア」の導入をおすすめします。
サロン内の業務効率化をはかり、接客に集中できる環境をつくりましょう。