美容師の離職率は高いって本当?スタッフの離職を減らすには?経営計画の大事なポイントを紹介

美容師の離職率は高いって本当?スタッフの離職を減らすには?経営計画の大事なポイントを紹介
公開日
更新日

現在多くの美容サロンで問題になっているのが離職率の高さ。多くのサロン経営は、お客様が増え、徐々に規模を拡大していき、特に最初の数年は新店オープン効果でお客様もスタッフも集めやすく成長しやすい環境になるでしょう。

しかし成長が止まってしまうと、徐々に見えてくるのが人材についての問題。スタッフが1人また1人と抜けてしまい売上が激減。求人も応募がなく規模縮小、ということがあるのです。なぜ離職につながってしまうのでしょうか。

それは、スタッフが「ここで働き続けたらどうなるのか」と将来に不安を抱くからなんです。そこで今回は、美容師の離職率が高いのは事実なのかどうかや、スタッフの離職を減らすにはどのように経営計画を行えばよいのかなどについて大事なポイントを紹介します。

LINE連携予約
  • サロンのリピート率を増やしたい
  • クーポンサイトを脱却したい
  • LINEでの予約管理が大変
  • 予約はリザービアで一元管理


無料
かんたん30秒で資料請求

美容師の離職率はどれくらい?

美容師の離職率はどれくらい?
美容師の離職率を知るために、厚生労働省のデータを確認してみましょう。厚生労働省の「生活関連サービス業、娯楽業」に美容師が含まれており、この項目の3年以内の離職率は以下の通りで、約半数以上が3年以内に離職していることがわかります。[※1]

「生活関連サービス業、娯楽業」(美容師含む)の3年以内の離職率

  • 高卒から入社した人は56.9%で約6割
  • 大卒から入社した人の3年以内の離職率は46.5%で約5割

また、この生活関連サービス業、娯楽業の3年以内離職率は、トップ2となっており、他の業種と比べても離職率が高いことがわかります。生活関連サービス業、娯楽業という項目の中には、美容師以外の生活関連サービス業も含まれています。

項目全体の離職率から美容師に絞ると数値が高くなることが予測できるでしょう。

美容師の離職率が高い原因

美容師の離職率が高い原因
では、美容師の離職率が高い原因とはいったい何でしょうか。国家資格を取得して晴れて美容師になったものの、華やかに感じられる部分だけでないので、理想と現実のギャップを感じる人が多いようです。

1.労働時間が長い

美容師の仕事は、一般的に労働時間が長くなってしまうことが多いです。お客様の予約した時間に合わせて稼働し、営業後も技術向上のための練習や店舗の掃除などを行うことがあるため、どうしても労働時間が長くなりがちです。

そのため、プライベートの時間を取りにくく、それに対して不満を感じてしまうことも。また、お昼休憩もなかなかとれず、お客様の対応に追われることもあるので、労働時間がきっちりと決まった仕事とは言えないでしょう。

2.給与が低い

美容師の給与は、上述したように、労働時間が長い割には給与が安いということも、サロンによってはあります。また、仕事で使うハサミなどは実費で買わなければならないことも多く、高価な仕事道具の購入は負担に感じられることも。

厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」[※2]によれば、令和1年の理容・美容師の平均給与は26万9,400円でした。年間賞与は6万5,500円で平均年収は約329万円です。

3.体力的・精神的にきつい

美容師の仕事は、体力的・精神的な面でもハードな部分があります。基本的には立ち仕事で労働時間も長くなってしまうことが多いため、体力がないときつい感じられることもあるでしょう。

人と接する機会も多く、スタッフが多く在籍していることもあるため、接客などお客様の対応や、他のスタッフとの人間関係でストレスがかかってしまうこともあります。なかなか疲れやストレスが解消できずに離職してしまうというパターンも。

4.福利厚生への不満

勤める美容室によっては、社会保険がない、給与に手当がつかない、ボーナスや退職金がないということも。美容室は、個人経営や小規模のサロンが多いので、このように福利厚生が整っていないことも少なくありません。

美容師という仕事に魅力は感じていても、生活の面を考えたときに将来に不安を感じ、もう少し福利厚生が整った仕事をしたいと考え、離職してしまうということもあるでしょう。

美容師以外の選択肢も多い

美容師以外の選択肢も多い
美容師として活躍するだけでなく、美容業界全般の多職種でも活躍できる仕事が多いというのも離職率に繋がる理由の1つかもしれません。例えば、ヘアメイクアーティストやアイリスト、ネイリスト、さらにエステティシャンなどの選択肢があります。

より自分の興味のある分野や得意な技術を活かして職種を選択することができるので、美容師に固執する必要はないと考えてしまうのかもしれません。

特に美容師免許を持っていると活躍できる場も幅広いため、今働いているサロンの待遇に不満がある場合や、もっと自信の能力が発揮できると考え、転職する可能性が高くなってしまうでしょう。

どんな美容室だと長く働きやすい?

どんな美容室だと長く働きやすい?
離職率を下げるには、どんな美容室だと長く働くことができるのかについて考える必要があります。ここからは、長く働き続けられる美容室の特徴について具体的に紹介します。

休憩時間や休日がちゃんと取れる

まずは、運営体制の方から考えていきましょう。忙しい中でもしっかりと休憩時間や休日がとれ、プライベートとのバランスがとれる体制を整える必要があります。シフト制やフレックス制、公休日を選択できるなど、労働環境が整っているとよいでしょう。

ハードな中でもしっかりと休みがとれることで疲れがとれ、またやる気がみなぎります。そうすることで、休みと仕事をしっかりと切り替えることができ、長く働きたいと考える人は増えるでしょう。

新人教育や研修の制度が整っている

技術的な面でも向上できる環境を整えると、やりがいの面での満足度が上がり、離職率の低下に繋げやすいでしょう。技術や知識を身につけることでキャリアアップに繋がる環境を整えると、先の目的や目標が見えて、長く勤めたいと思われるような職場環境に近づけます。

また、新人教育や研修の制度が整っているのは、わからないことをクリアにしていきながら知識を身に着けられるので働きやすさに繋がります。

社会保険や福利厚生が充実している

社会保険に加入できる、ボーナスがある、産休や育休があるなど、福利厚生の魅力があることも離職率を下げるのによい方法です。長く働いてもらうにはスタッフが安心して働くことのできる環境を整え、ライフステージが変わっても生活できるようにする必要があります。

また、基本的には実費で購入することの多い、仕事で使う道具や練習用のウィッグなどに対して購入補助があると、よりスタッフの待遇が整っているといえるでしょう。

美容師として長く働ける人の特徴

美容師として長く働ける人の特徴
上述してきたように働きやすい美容室にするのと同時に、美容師として長く働き続けられそうな人を採用するのも重要なポイント。美容師に向いている人はどのような人物なのかについて解説します。

体力があり忍耐強い人

美容師の仕事は立ち仕事がメインであるため、体力があることは美容師を長く続けるにあたって大切なポイントです。もともとスポーツをしていて体力のある人や足腰が強い人などは、適性があるでしょう。

また、アシスタントの下積み時代がある美容師の仕事は、そのような状況でもコツコツと仕事をこなせる人が向いていると言えます。忍耐力があり目標に向かって頑張れる人は、美容師として活躍し続けやすいです。

人と接するのが好きな人

美容師の基本はお客様の接客なので、人と接するのが好きでコミュニケーション能力がある人も適正があります。反対に人と話すのが苦手な人は、日々の業務がストレスとなってしまうこともあるので、なかなか長く続けるのはきつい環境となってしまうでしょう。

お客様の話しを聞くことが楽しいと感じられたり、人に興味を持って話すことができたりする人は、お客様と関わることにストレスを感じにくいので長く続けやすくなるはずです。

美容やファッションに関心が強い人

美容師の仕事は、やはり美容に興味や関心が強い人に適性があります。美容のトレンドは日々うつりかわるため、その情報をいち早くキャッチして取り入れることができるようなチャレンジ精神もあるとよいでしょう。

美容やファッションのトレンドに関心が強い人は、新しい技術を身に着ける際も苦痛に感じず、前向きに取り組むことができるので長く続けやすくなります。お客様を綺麗にしたいという想いを持ち、自分自身も興味を持って取り組める人は向いています。

不器用でも美容師として続けられるの?

美容師の仕事は手先の器用さが必要になるのかが気になる方もいるでしょう。実際には、手先が不器用でも、美容師という仕事が好きでコツコツと練習を重ねることができる人は美容師に向いていると言えます。

練習を重ねることで不器用な面は解消していけるので、それよりも、日々の仕事にしっかりと向き合って取り組める姿勢が大切です。

長く続けられそうな人を採用するためのポイント

長く続けられそうな人を採用するためのポイント
美容室の経営者や管理者として、どのように採用を行えばよいか押さえておきましょう。長く働いてくれる人を採用するためのポイントについて解説します。

求人の条件や待遇に嘘を書かない

まず、前提として美容室側が求人を出す際に、条件や待遇に嘘を書かないようにしましょう。記載されている内容と実際の労働環境や待遇に相違があると離職率が上がってしまいます。

入ってからの、悪い意味でのギャップを作らないように、求人情報は嘘がないように正しい情報を載せましょう。その上で、興味を持って面接に来てくれる人を探すことが大切です。

事前にサロンを見に来てもらう

働き出してからのイメージが沸くように、実際の労働環境や雰囲気を見てもらうため店舗へ見学に来てもらうのもおすすめの方法です。在籍している他の美容師と面談するのも、入社前にいろいろと質問できるよい機会となります。

面接を受けに来る方にとっては、職場の雰囲気や人間関係も気になるポイントです。そのため、このように実際に現場を見てもらうと面接だけではわからない部分も知ってもらうことができるので、入社後のギャップも少なくなり、長く続けやすくなるでしょう。

美容サロンのPOSシステム
  • 紙カルテを辞めたい
  • 在庫管理を自動化したい
  • レジ締めを楽にしたい
  • リピート率を上げたい


無料
かんたん30秒で資料請求

離職率を低く抑えるための経営計画のポイント

離職率を低く抑えるための経営計画のポイント
離職率を低く抑えるためには、経営者として経営計画を立てて、スタッフが「ここで働き続けたらどうなるのか」という将来図を描ける美容室にするのが大事です。そのための経営計画のポイントについて解説します。

まずは未来像の全体像を決めてみましょう

  1. 長期事業構想 誰にどんな価値を提供するのか?サロンの強みを明確にする、10~20年先の事業内容、規模とスタッフの待遇
  2. 中期事業計画 1〜5年の間、毎年いくら売上を上げたいか?新規、リピーターの割合や技術/店販別で売上推移
  3. スタッフの未来・夢/将来のポストと給与 お店の計画から逆算したスタッフ別の目標

長期事業構想とは10年、20年後まで考えた事業構想で経営理念等に基づいて決めます。更にその構想を達成するために年単位での計画に落とし込むのが中期事業計画です。

お店の計画を作成し、その逆算からスタッフへの待遇を明らかにすることで、働く側としても目標を持って業務に取り組めます。離職を無くすためにも楽しく充実している、目標のあるサロンというのは必須条件です。

この3つを具体的にしていけば行く程必要な店舗の売上が明確になり、さらに各スタッフ個人の売上目標も明確になり、経営が数値として見える化します。

美容サロンの未来を実現するための数値目標設定4ステップ

美容サロンの未来を実現するために定める数値目標設定を4ステップにわけて以下で紹介します。

1.「サロンの夢」リスト 夢実現のために必要なキャッシュを洗い出す!

まずは、サロン経営を行う上での夢を設定し、それを実現するのに必要な金額を洗い出してみましょう。

例 2店舗目を出店したい / 5年後(いつまでに) / 1500万(必要な金額)
  → 300万(1年で増やすキャッシュ)

2.短期(年間)利益計画 そのキャッシュを得るための計画

1年で増やすべきキャッシュ+ 1年間の借入金返済額 = 1年で儲けるべき額
(1で出したキャッシュの合計)             (純利益+減価償却費)

洗い出した金額をもとに固定費(人件費、家賃、広告宣伝費 など)・変動費 なども足して目標にする年間売上高を明確にしましょう。

3.月別売上目標 その計画を達成するための目標

2を元に店販、技術メニューそれぞれで月ごとに売上目標を考えましょう。また前年の実績と比較できるようにするとわかりやすいです。

4.スタッフ別売上目標 店舗の月別目標から逆算して目標を決めます

この4点を明確にすることでスタッフにきちんと数字で目標を伝える事ができます。またそこからスタッフ別のメニュー別売上目標を作り各自の課題がわかればもうやらなければいけないことがわかってきます。

スタッフ別のメニュー別売上目標からカラーの施術人数を半年先(いつ)までに5人(何人)増やさないといけない。
→アクションプランを考える

例)カラーに関するインスタを毎日投稿しよう
例)カラーに関するブログ記事を毎週書こう

というかたちで目標数値から個人の毎日/毎週のアクションに落としこんで行きましょう。

美容師の離職率は高い!長く働き続けられる環境づくりをしよう

美容師の離職率は高い!長く働き続けられる環境づくりをしよう
美容師の離職率は高く、その理由は職場環境の問題や、給与、他の美容職種への転職などさまざまです。美容師の離職率を改善するためには、経営者が明確な経営指針と目標を定め、スタッフが働きやすいように環境を整える必要があります。

また、福利厚生なども含め、働き続けられる環境を整えることでスタッフの離職を減らすことに繋げていきやすいでしょう。

引用元:

※1:新規学卒就職者の離職状況-厚生労働省
※2:賃金構造基本統計調査-厚生労働省 -e-Stat

予約システムを検討している方へ

✓ ホットペッパーなどの予約を一元管理したい
✓ LINE・Googleから予約を取りたい
✓ 集客コストを減らしたい

\LINEで無料相談を受付中です/

Reservia資料請求フォーム

導入実績

大手サロンから個人サロンまで
5,000店以上の導入実績があります。

開業前の方は開業予定の都道府県をお選びください
名前を決めていない場合は未定と入力してください
半角数字・ハイフンなしで入力してください
一番あてはまるものをお選びください

\業務効率化とリピート率アップを実現/

説明を聞きたい方もこちらからご相談ください