広告手法にはさまざまなものがありますが、そもそも美容室で広告を活用すべきなのかがわからないと悩む方も少なくありません。
しかし、美容室で広告手法を活用しようと決めたとしても、どの広告手法を活用することが自分のサロンにマッチしているかわからない方もいるでしょう。
今回は、美容室で広告を出すことがどのような意味があるのか、そしてどんな広告手法を活用すべきかなどをくわしく解説します。
- 指名予約を増やしたいスタイリスト
- インスタグラムで集客したい方
- DMでのやりとりが面倒と感じている方
- 予約はリザービアで一元管理
目次
美容室の広告とは
美容室で広告を打つ必要性があるのかどうか悩む方もいるかもしれませんが、美容室では広告を打つ価値はじゅうぶんにあるでしょう。その理由は、美容院の数にあります。
厚生労働省が発表した「令和元年度衛生行政報告例」の情報によると、令和元年度末の全国の美容院(美容所)の数は25万4,422軒でした。前年度比1.3%増となっています。つまり、顧客獲得競争は年々激化していると考えてよいでしょう。
たとえ、リピーターがついているとしても、そのリピーターがずっとリピートしてくれるとは限りません。お客様は自分の需要にマッチした美容室を選ぶため、いくらリピートしていたとしてもほかの美容室が自分の需要にマッチすれば離れてしまうこともあるからです。
新規顧客を獲得するためにはやはり広告を打ち、自分の美容室の情報を発信していくのがもっとも効果のある集客となります。
美容室に興味を持ってもらえる広告がベスト
広告を打つときになにより大切なのが、自分の美容室のことを知らない方に自分の美容室を知ってもらうことです。そのためには、ただ広告を流すのではなく、どんな人に見つけてほしいのか、どんな人に来てほしいのかを明確にして、その人にマッチした広告を打っていく必要があります。
たとえば、子連れで美容室に行きたい人もいれば、火曜日などほかの美容室が休みの日に施術をしてほしい人もいます。自分のサロンの強みを広告としてアプローチをすることで、自分の美容室へ興味を持ってもらえるでしょう。
さまざまな広告手法について
たくさんある広告の種類ですが、そのなかでも美容室が活用することで集客を見込める広告をピックアップしてみました。
無料で気軽に試せるものから、有料だけれども付加価値があるものなど、それぞれ美容室のニーズにマッチできそうなものをまとめています。ここでは、美容室で活用できる広告手法を確認しておきましょう。
無料でできる広告
まずは、無料でできる広告手法についてご紹介します。無料ですので、気軽に試しやすく自分に合っていないと感じたら、気軽に解約もできるのが最大の魅力です。
つづいては、広告初心者でも活用しやすい無料でできる広告手法をチェックしておきましょう。
SNSを活用
ふだんの生活でも、活用されている方が多いSNSを広告として活用する方法です。広告に使えるSNSはおもに以下のものがあります。
- LINE
どれも、使ったことがあるという方がほとんどかと思いますので、操作がかんたんなのが最大のメリットでしょう。SNSは利用者も多いので、自分がセットした髪型やカットしたスタイルをアップしてくれれば多くのお客様の目に留めることも可能です。
Googleビジネスプロフィールを活用
Googleビジネスプロフィールとは、Googleが提供するサービスのひとつです。Googleマップ上に店舗や会社の情報を表示できるため、Googleマップを活用してサロンを調べている方の目に留まりやすいのが特徴。
さらに無料のツールではありますが、営業時間や店舗のメニューなどを発信できますし、口コミや質問の機能を使えば顧客とのコミュニケーションが取れるという点も魅力のひとつです。
そのほかの広告手法
上記以外にも、あらゆる広告手法があります。なかには有料なものもあれば、広告そのものは無料だけど準備に費用がかかるものもあるようです。
つづいては、そのほかのさまざまな広告手法をご紹介します。自分のサロンの予算やニーズにマッチしているものを活用してみてはいかがでしょうか。
チラシ
チラシは気軽に目にすることができ、なおかつ手元へ残しておけるため広告手法においてとても有効な方法といえます。広告の配布範囲をお店の周辺に設定しておけば、お店周辺に住んでいる住人のほとんどへ情報を届けられるのが特徴です。
チラシはパソコン1台でも作成できるのでお金はかかりませんが、作成後に印刷をすると印刷代がかかってしまいます。そのため、やみくもにチラシを作成して配布するとそれなりに費用がかかることを覚えておきましょう。
名刺・紹介カード
すでに美容室を利用してもらっている顧客に、名刺や紹介カードを渡してお客様を連れてきてもらう方法です。紹介カードを活用して、紹介した側、紹介された側両方に特典をつけることで、積極的に宣伝をしてもらえる可能性があります。
カードの作成代金はかかりますがそのほかのお金はかかりませんし、チラシよりも枚数が少ないので、費用もそこまでかさむことはないでしょう。
自社ホームページ
自分で、自分のサロンにマッチしたホームページを作るという方法です。自分のサロンにマッチしたホームページはお客様にも見やすく、集客アップへと繋げられる可能性があります。自分で作れば作成費用もほとんどかかりませんので、無料で集客できる方法といえるでしょう。
また、SNSからホームページへお客様を流入させる仕組みを作れば、相乗効果で集客を見込める可能性があります。かんたんにホームページを作成できるツールもあるので、利用してみるとよいでしょう。
ポータルサイト
ポータルサイトとは美容室やエステティックサロンの情報が集まった集客目的のサイトで、ここにお店の情報を掲載することで集客アップを目指します。
ポータルサイトはサイトがすでに完成しているので、そこに情報を入力するだけでかんたんにホームページを作成することが可能。利用者も多いので、とくに美容室を開業したばかりで認知度が低いところに効果がある手法です。ただし、多くの美容室が掲載しているのでほかの美容室と差をつける必要があります。
予約アプリ
予約アプリは予約だけではなく、この機能を活用することで広告にも繋げることが可能です。たとえば、リザービアではお客様紹介カードという機能があり、この機能を活用することで、新規来店時には値引きしたりできます。お得感に惹かれ、新規のお客様の来店も増えるかもしれません。
ポータルサイトからの予約は紹介手数料が発生してしまうことがあり、金額も高めです。しかし、予約アプリではこういった出費をおさえつつも、新規顧客を集めることに繋げられるメリットがあります。
リスティング広告
リスティング広告を活用することで、検索したときに広告を上部に出せるようになるため、目に留まりやすく、お客様の集客に繋げられる可能性があります。
ただし、リスティング広告について正しい知識を身につけなければ、うまく活用できないこともあるので注意が必要です。リスティング広告については、次項でくわしく解説していきます。
リスティング広告とは?
リスティング広告とは、検索連動型広告ともいわれる広告手法です。Google、Yahoo!などの検索エンジンで検索した結果が表示されたときに、「広告」「Ad」と表記されて上部に出てくる広告のことをいいます。
検索キーワードに自店の広告が合致していれば上位に表示されるという仕組みになっているため、美容室にとっても来てほしいお客様に広告を見せられるほか、より効率よい集客に繋げることが可能です。
リスティング広告の特徴
リスティング広告は、必ずお客様の検索にマッチしたものが上位にあがってくるわけではありません。実は、リスティング広告は検索のたびにオークションがおこなわれています。ここでいうオークションとは検索キーワードに対して、どの広告をどの掲載順位で表示するかを決めることです。
このオークションの結果にもとづき、掲載単価の高いものから順番に上位に広告を出していくため、一般的な広告法とは異なります。
リスティング広告の費用
リスティング広告のもうひとつの特徴ともいえるのが、広告費用です。リスティング広告の費用は、1回クリックされるごとに費用が発生するクリック課金というものを採用しています。これが、テレビやラジオなどの広告とは異なる部分です。
たくさんクリックされたらどんどん広告費用が発生するというわけではなく、入札単価といって広告がクリックされたときに支払ってもよい最大の金額を決めておけるので、この金額を超えた場合の請求はありません。そのため、この金額が高ければ高いほど、広告として上位にあげてもらうことが可能です。
リスティング広告のメリット
リスティング広告のメリットは、自社で設定しているキーワードとマッチした方に広告を表示するので予約の即効性に繋がりやすい人に広告を見せられる点です。広告配信をスタートさせたその日から検索上位にあがることもあるので、広告を出してからすぐに効果を実感できるかもしれません。
さらに費用は自分たちで出した予算ででき、予算外の請求をされることはありません。そのため、場合によっては低価格からスタートして大きな利益を得られるといったこともあるでしょう。
リスティング広告のデメリット
リスティング広告の最大のデメリットは、知識が不足していると運用がむずかしいことです。たとえば、キーワードによっては競合店が多くなってしまうことがあります。競合店が多ければ必然的に入札単価は高くなりますので、キーワードをよく精査して広告を組み込んでいくことが大切です。しかし、こういった分析や運用は初心者ではむずかしくなってしまいます。
また、リスティング広告には必ず「広告」というマークがつくのが特徴です。このマークがつくと警戒してあえてクリックしないという方もいるので、せっかくマッチングしている顧客であっても避けられてしまう可能性があるデメリットも存在します。
美容室がインターネット広告を効果的に活用する手順
ここまでさまざまなインターネット広告についてご紹介してきましたが、美容室がインターネット広告を活用するにあたって、より効果的に活用できるのはどのような手法なのでしょうか。
ここからは、より効果的にインターネット広告を活用するための手順についてくわしくご紹介します。
1. 事前準備
リスティング広告を作成するにあたり、まずは事前準備をしておきましょう。一般的にリスティング広告は、自社運営のウェブサイトにかけて、予約の導線を整えてから宣伝をしていきます。そのため、自社サイトを作成するなどの準備が重要です。
自社サイトがないけれど、とりあえずリスティング広告を打ってみたいという場合にはポータルサイトを活用するのもおすすめ。まずは、広告を見た人が来店しやすい予約の導線をしっかりと整えておきましょう。
2. 検索キーワード選定とユーザーの目に留まる広告文の設定
予約の導線を整えたら、次は検索キーワードを選定し、広告文の設定をします。さきほどもお話ししたように検索キーワードによっては、費用が跳ね上がりますので、検索キーワードの選定はとても重要です。競合のサイトを調べたり、同じキーワードで検索をかけたりして、費用を抑えつつも効率よくお客様に検索してもらえるキーワードを選定しましょう。
次に広告文です。この広告文を見てお客様は予約をするか検討するので、広告文も非常に重要となります。どのような広告であればお客様にヒットするのかを考えながら、設定していきましょう。
3. 効果の検証と改善
リスティング広告を出したらあと、なにもせずに待っていては、仮に最初の集客に成功したとしても継続にはつながりません。広告を出したあとは、どのような効果があったのかを適宜検証し、改善に繋げていきましょう。
リスティング広告によってお客様の呼び込みに成功し、予算をかけられるのであれば、もう少し予算をかけて集客するのもよいです。逆に、予算を減らしたければキーワード選定から見直す必要もあるでしょう。
- 複数の集客サイトを使っている
- それぞれの媒体で設定が面倒
- 予約のダブルブッキングが起こる
- 既存集客がおろそか
さまざまな手法の広告を活用していこう
美容室のお客様への認知度や集客率アップのために、さまざまな広告手法があることをご紹介しました。リスティング広告などWEBの知識がないとむずかしいと感じるものもあるかもしれませんが、実際におこなっていくと、スムーズに進められることもあります。
今回ご紹介した手法のなかから、自店に合う方法を選択し、集客に向けて積極的に取り組んでいきましょう。
引用サイト: 令和元年度衛生行政報告例-厚生労働省