エステサロンで使われている業務用エステ機器の種類と導入方法｜選び方のポイントも解説

業務用のエステ機器は使用目的による違いのほか、アプローチのメカニズムや価格もさまざまです。そのため、エステサロンの開業を検討する際、どのマシンを導入するか頭を悩ませるサロンオーナーも少なくないでしょう。

そこで今回は、エステサロンで使われている業務用エステ機器の種類と選び方のポイント、そして導入方法について解説します。

業務用エステ機器とは

業務用エステ機器とは、痩身・脱毛・美顔などの施術に用いられる、エステサロンで使用されているマシン全般を指します。

家庭用として販売されているエステ機器よりも効果が出やすいとされている一方で、その分出力が高く、取り扱いには正しい知識と技術が必要です。

機器の導入メリット

オールハンドでの施術に比べると、マシンを使用した施術の方が、エステティシャンの技術による差は少ないと言えるでしょう。

また、施術内容によってはマシンの導入により施術時間が短縮できるため、サロンの回転率アップにも役立てられます。

業務用エステ機器の種類

業務用エステ機器とひと口に言っても、痩身用・脱毛用・美顔用など、目的によって数種類のマシンがあります。

また、痩身がメインのサロンなのか、脱毛をメインにするか、それともトータルビューティーサロンを目指すのかなど、メインとする施術内容によって、必要な機器は変わります。サロンの方向性も踏まえた上で、導入する機器を選ぶと良いでしょう。

ここでは、それぞれの用途別に、どんな種類の機器があるかを紹介します。

業務用痩身機

業務用の痩身マシンは、仕組みやアプローチ先が異なります。ここでは、エステサロンによく導入されている痩身マシンの種類を紹介します。

超音波

超音波を用いたマシンにはいくつか種類があり、セルライトの改善に適しているとされるキャビテーションはその代表格と言えるでしょう。キャビテーションは超音波で体内に気泡を発生させ、気泡が弾ける際に脂肪分解を促す仕組みです。

ラジオ波

脂肪細胞内にある水分に電気を流すことで摩擦熱を発生させ、その熱によって脂肪を分解しやすくしたり、代謝を高め老廃物の排出を促したりします。また、セルライトの除去やむくみの改善へのアプローチも期待できます。

脂肪冷却

水よりも脂肪が高い温度で凍る仕組みを利用して、皮下脂肪を凍らせ体外に排出させる方法。実際に脂肪が体外に排出されるまで時間がかかるものの、部分痩せへのアプローチに向いているマシンです。

電気刺激

電気を流し筋肉を動かすことで、運動したかのような身体的変化を得られるマシンに、EMSや電気パルスがあります。この2つは電気を身体に流すための仕組みや、電気刺激がアプローチできる深さが異なります。

どちらも電気刺激によって筋肉を動かすことで身体が鍛えられ、脂肪燃焼にもつながるでしょう。

業務用脱毛器

マシンによる脱毛方法には主に光による脱毛とレーザーによる脱毛があります。

しかし、レーザーによる脱毛は医療行為となりエステでは導入できないため、ここで紹介するマシンには含んでおりません。

そのため、エステサロンでの導入が可能なマシンに種類を限って紹介します。

IPL（インテルス・パルス・ライト）

多くの脱毛サロンで導入されている方式です。毛根に熱を加えて弱らせることで、脱毛する仕組みで、毛周期に合わせて照射することが必要です。メラニン色素に反応する仕組みとなっているため、細い毛や薄い毛へは効きづらいとされています。

また、もともとは美肌を目的に利用されていた方法であるため、脱毛と同時に美肌にもアプローチできるでしょう。

SHR（スーパー・ヘア・リムーバル）

毛周期に関係なく照射できるため、脱毛完了までの期間が短いとされている方法。発毛の指示を出すバルジ領域と呼ばれる部分に、熱を加えて発毛を抑制する仕組みとなっています。

痛みをあまり感じない施術ができ、日焼けした肌にも施術ができるうえ、産毛や色素の薄い毛にも照射可能です。

SSC（スムース・スキン・コントロール）

脱毛を実感できるまで時間がかかるものの、専用ジェルを使用する施術方法により、肌を保湿しながら施術が行えます。そのため、敏感肌にも使用できるといったメリットがあります。

業務用美顔器（フェイシャル機）

美顔器には汚れを取り除くためのもの、顔の筋肉を鍛えるものなど、さまざまです。ここでは、エステサロンによく導入されている美顔器の種類を紹介します。

スチーマー

蒸気を顔に当て、毛穴を開くことで汚れを取り除きやすくする機器。温かい蒸気によって血行促進も期待できるため、手技による施術と併用して使う方法もあります。

イオン導入美顔器

肌に弱い電流を流すことで、美容成分を浸透させたり、汚れを取り除いたりすることにより、肌を整えます。

超音波美顔器

超音波による振動で肌に刺激を与え、血行促進や毛穴詰まりの改善などにアプローチ。振動によって肌細胞に隙間が生じることで、美容成分が浸透しやすくなるといったはたらきも期待できます。

EMS

電気刺激によって顔の血行促進や老廃物の排出を促します。また、表情筋などの顔の筋肉も活性化することで、リフトアップやたるみの改善にも働きかけます。

ラジオ波美顔器

電磁波によって肌を内側から温め、老廃物の排出やターンオーバーの促進が期待できるほか、真皮層にあるコラーゲンの層に一時的に熱を加えることで、肌の再生を促します。

ラジオ波には脂肪燃焼へのアプローチも期待できるため、フェイスラインの引き締めも可能です。

ピーリングマシン

主に水流を利用して、通常の洗顔では除去が難しい角質や老廃物を取り除くマシン。

ピーリングマシン専用の薬剤を用いて施術する方法もありますが、肌への刺激が少ない水流を利用した「ハイドロピーリング」が普及しています。

複合型美顔器

複合の機能が組み合わさったマシンで、美顔のための機能と光脱毛の両方の機能を備えたものなど、機能の組み合わせはさまざまです。

エステ版ダーマペン

肌に小さな穴をあけ、肌がもともと持っている修復力を高める施術方法。

医療機関で行われるダーマペンの施術に比べ、エステ版は出血や痛みがなく 、施術後すぐにメイクできるなどの特徴があります。

複合機と単体機のメリットとデメリット

エステ機器は大きく分けると、複合機と単体機の2つのタイプに分けられます。

複合機は複数の施術を行う機能を搭載したもの、単体機はひとつの施術に特化したものです。

複合機は施術中にマシンを使い分ける必要がなく、施術内容によっては別々に施術を行うよりも相乗効果が期待できるなど、スムーズな施術が行えるメリットがあります。

その一方で、不具合が起きた際に代替機器がないなど、施術を行えなくなる可能性がある点がデメリットと言えるでしょう。

単体機は機能が少ない分、マシンの導入費用を抑えられるというメリットがあります。また、操作がシンプルな場合も多いです。

しかし複数の施術を組み合わせたメニューを行う場合、マシンを入れ替える手間や時間が発生するといったデメリットも存在します。

業務用エステ機器の購入方法

業務用エステ機器は購入手段によって、初期費用やメンテナンスの手厚さが異なる場合があります。主な購入方法と、購入以外の導入方法について紹介します。

メーカー

メーカーからの直接購入はサポートが整っている場合が多く、間に卸業者を挟まないため、その手数料分の費用を抑えられるでしょう。

ただし、さまざまな種類の機器を導入する場合は、メーカーごとに購入が必要となるため導入に手間がかかる可能性もあります。

卸業者

卸業者ではさまざまなメーカーの機器を取り扱っているため、異なるメーカーの機器もひとつの窓口で購入が可能となる点が便利です。しかし、手数料等が上乗せとなる分、メーカーからの直接購入よりも価格が高くなる可能性があります。

中古販売店

新品の購入に比べ、コストを抑えて機器導入ができる一方で、メーカー保証の対象外になっている可能性があったり、故障リスクが高かったりといったデメリットも存在します。

また、備品がすべて揃っているかも、購入前にしっかり確認する必要があります。

美容商材の見本市（展示会）

新機種を先行販売価格で導入できる場合もあるほか、気になっていた機器が体験できたり、複数のメーカーの機器を現物を見て比較できたりします。

ただし、新機種の場合は購入前に口コミ確認などができない点がデメリットとも言えるでしょう。

リースやレンタルも選択肢のひとつ

リースやレンタルであれば、機器導入の初期費用を抑えられ、契約期間に応じて機器の変更もできます。たとえば、導入しているマシンに新型がリリースされた際の乗り換えも、マシンを購入した場合に比べると、リースやレンタルの方が気軽に行えるでしょう。

また、定期的なメンテナンスが受けられる場合も多いです。

ただし、長期にわたって同じマシンを使用した場合、購入費用よりも高くつく可能性もあります。そのため、導入時は初期費用だけではなく、契約年数と発生する費用なども確認した上で検討すると良いでしょう。

業務用エステ機器選びのポイント

業務用エステ機器を導入する際は、次の7つのポイントをチェックしましょう。

• ランニングコスト
• 機能
• 安全性
• 価格
• 大きさ
• メンテナンスやアフターサポートの有無
• 製品保証

特に、マシンの故障が起きた際のサポートの範囲はよく確認しておくことをおすすめします。保証期間の有無や保障年数だけではなく、定期的なメンテナンスや故障時の修理対応、代替機の提供の有無なども確認しましょう。

また、定期的に購入が必要な備品があるか、ある場合は購入頻度やその価格も確認し、ランニングコストとしての把握も必要です。

エステサロンを開業するなら予約システム「リザービア」がおすすめ

エステサロンの開業に向けて準備を進める際は、マシンの導入と並行して予約システムの導入も検討することをおすすめします。

エステサロンの業務は施術のみに留まらず、予約管理や集客、売上管理など多岐にわたります。それらの業務を円滑に進めることで、施術やカウンセリングなどお客様のために費やす時間を増やすために、美容関連に特化した予約システム「リザービア」がおすすめです。

予約や顧客管理などサロン運営に欠かせない管理機能のほかに、「設備管理」機能も搭載しているため、新たにサロンを開業するタイミングだけではなく、マシンの増設の際にも「リザービア」はおすすめできます。

メニューと連動できる「設備管理」機能

リザービアの「設備管理」機能は、メニューやクーポンとサロン設備とを紐づけて管理できる機能です。マシンが複数台ある場合も、どの予約で何のマシンを使用するかが連動しているため、同じ機器を使用する施術予約が重なることを避けられます。

また、施術時間の一部でしかマシンを使わない場合は、その時間だけ設備使用の予約を制限できます。

たとえば、施術時間の目安が1時間となっているメニューのうち、マシンの使用は前半の30分のみだった場合。後半の30分はマシンが空いているため、そのマシンを利用する予約が受け付けられます。

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業務用エステ機器選びは価格・機能・導入方法をしっかり検討しよう

業務用エステ機器は用途によって機能や価格の幅があります。また、導入方法も新品での購入以外の方法もあるため、サロンの予算や経営方針と照らし合わせて、導入するマシンや導入方法を選びましょう。

また、エステサロンの開業やマシン増設の際には、予約管理システム「リザービア」もあわせて導入することをおすすめします。設備や予約管理にかかる手間を減らし、円滑なサロン運営に役立てられるでしょう。

業務の効率化をすすめ、お客様の満足度が高いサロン運営を目指しましょう。