サロンや美容室では、予約管理業務の負担が大きくなりがちです。スタッフの手間が増えたり、ダブルブッキングのようなミスにつながったりする場合があります。予約対応に追われ、施術や接客に集中できないと感じる場合があるかもしれません。
そこで役立つのがAPI連携のできる予約システムです。外部ツールと連携することで、予約受付の効率化やリマインドメッセージの自動送信など、業務の負担軽減につながります。
本記事では、API連携が可能な予約システムを導入するメリットやおすすめのシステム3選を紹介します。予約業務をスムーズにして、スタッフの負担を減らしたいと考える場合に、ぜひ参考にしてください。
目次
API連携のできる予約システムとは?
API(Application Programming Interface)とは、異なるシステム同士を接続するためのプログラムです。API連携が可能な予約システムを選ぶことで、外部ツールとのデータ連携がスムーズになります。
たとえば、外部のチャットツールと連携できる予約システムを選ぶと、予約の窓口をチャット形式にできます。また決済システムや顧客管理ツールが連携できるシステムなら、予約情報を活用して、業務の効率化につなげられるでしょう。
このようにAPI連携は、予約システム単体では実現できない機能を追加する手段として有効です。
API連携が可能な予約システム3選
ここでは、API連携が可能なシステムを3種類紹介します。
1.STORES(ストアーズ) 予約

出所:STORES(ストアーズ) 予約公式Webサイト
STORESは多様な業種に対応しており、美容サロン向けの機能も充実した予約システムです。API連携を活用することで、他の業務ツールと連携できます。
たとえばSlackやMicrosoft Teamsと連携すると、予約が確定した際、スタッフへと通知を送信できます。これにより店舗間の情報共有が効率化され、スタッフが最新の予約状況を即座に把握できます。ただしAPI連携を利用するには、ビジネスプラン(税込28,600円/月)以上のプランへの契約が必要です。
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2.RESERVA(レゼルバ)

出所:RESERVA(レゼルバ)公式Webサイト
RESERVAは、3分で初期設定を完了できるシンプルな仕組みで、導入当日から予約受付のできる予約システムです。APIを使って、LINEと予約管理機能を連携できる機能を備えています。
お客様がサロンを友だち登録すると、自身のアカウントを使って予約の申し込みを行えるようになります。またAPIの活用により、お客様が予約する手順も簡略化され、氏名や連絡先の入力作業が不要になる点も強みです。
注意点として、LINE連携機能を利用する場合、システム料金に加えて月額3,300円(税込)の追加料金がかかります。
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3.リザエン

出所:リザエン公式Webサイト
リザエンは、200以上の業種に対応し、サロンや美容室向けの機能も備えた予約システムです。API連携機能を活用して、業務の効率化を図れます。
たとえば、POSシステムと連携して予約情報と売上データを紐づけ、詳細な売上分析が可能になります。また予約データをもとに顧客情報を管理し、リピーター向けのクーポンを提供できます。売上管理と顧客管理の両面を強化できる点は、リザエンの大きな強みです。
ただしAPI連携を利用する場合はプランの利用料に加えて、月額10,000円(税込)の追加料金が発生します。
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予約システムとAPI連携できる外部のシステム
ここでは、予約システムとAPIを使って連携できる外部システムの一例を紹介します。
Googleビジネスプロフィールは、Googleが提供する無料のサービスで、検索結果に店舗情報を表示させることができます。Googleで「美容室」など行きたいお店のジャンル名を検索すると、指定したジャンルの近くの店舗が2~4店舗ほど候補として表示され、営業時間や電話番号、経路などを調べることができるものです。
この店舗情報に「予約」ボタンを設置させ、ワンクリックで予約画面へと誘導することができるのは大きなメリット。Googleビジネスプロフィールで予約ボタンを設置するためには、連携可能な予約システム導入が必須となります。
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SNS
LINEやInstagramなどのSNSと予約システムを連携させることで、公式アカウントから直接予約を受け付ける仕組みを構築できます。多くのユーザーが日常的にSNSを利用するなかで、予約窓口を自店のアカウントに設けることで、集客につなげる効果が期待できます。
また予約日が近づくと、自動でリマインドメッセージを送信できるため、お客様の来店忘れを防ぎ、キャンセル率の低下にも役立てられます。
POSシステム
POSシステムは、店舗の会計情報や在庫情報をリアルタイムで一元管理できるツールです。予約システムとAPI連携して顧客の予約データと売上情報を統合し、業務の最適化を図れます。
たとえば美容室では、パーマ液やカラーリング剤などの在庫を自動管理し、予約状況に応じて適切に発注できます。また過去の売上データをもとに、客数や売上の予測を立て、適正な人員配置を行うことも可能です。
API連携のできる予約システムを利用する3つのメリット
API連携のできる予約システムを利用するメリットは主に以下の3つです。
- 顧客情報の分析・活用
- 開発にかかるコスト・手間の削減
- セキュリティの向上
それぞれについて詳しく解説します。
1.顧客情報の分析・活用
API連携が可能な予約システムを活用すれば、お客様の属性や利用履歴・施術内容・支払金額などのデータを一元管理し、店舗運営に活かせます。
たとえば、過去の予約履歴をもとにおすすめメニューを案内したり、新規のお客様に限定して次回使えるクーポンを提供したりすることで、ターゲットに合わせた効果的なマーケティング活動が可能になります。
2.開発にかかるコスト・手間の削減
API連携に対応した予約システムを導入すれば、システム開発のコストや手間を抑えながら、必要な機能を柔軟に追加できます。
ゼロからオリジナルのシステムを構築すると、開発に膨大な時間と初期費用がかかるだけでなく、運用後の不具合修正やバージョンアップにも対応しなければなりません。維持管理の負担が増え、継続的に大きなコストがかかる要因にもなります。
一方で、API連携を活用すれば、既存のシステムと組み合わせることで、新たにシステムを開発する必要がなくなり、コストを抑えつつ必要な機能を備えた予約システムを速やかに構築できます。
さらに、連携先のシステムでメンテナンスが行われる際には、その更新が自動で反映されるため、管理の負担も軽減されるでしょう。
3.セキュリティの向上
予約システムでは、お客様の個人情報を扱うため、高度なセキュリティ対策が求められます。しかし、セキュリティの強化には、専門知識を持つ担当者との連携が必要になり、サロンのコスト負担は大きくなります。
一方で、API連携を活用すれば、すでに強固なセキュリティを備えた外部システムと連携し、安全性を高めることが可能です。たとえば、GoogleやFacebookの認証システムと連携すれば、これらのサービスが持つ高度なセキュリティをそのまま活用でき、顧客情報の保護を強化できます。
もし情報漏洩を生じさせてしまえば、その後のサロン経営に大きな影響を与えてしまいかねません。その点、API連携のできる予約システムなら、手軽にセキュリティを強化できるため、安心感のある予約管理業務を実現できます。
API連携のできる予約システムを選ぶ際の4つの注意点
API連携のできる予約システムを利用する場合、導入に際して注意すべき点は以下の4つです。
- 導入の目的を満たせるか
- API連携に対応したプランに加入しているか
- 操作性は良いか
- サポート体制は整っているか
導入の失敗を防ぐため、それぞれの項目について詳しく解説します。
1.導入の目的を満たせるか
美容サロン向けの予約システムを導入する際は、「どんな目的で導入するのか」「どのような問題を解決したいのか」を明確にして、システム選びをしましょう。
美容サロン向けの予約システムと言っても、機能性や得意とする領域はさまざまです。そのため、自分の店舗に合った、生産性や効率をアップできるようなシステムを吟味し、後悔のない選択をしていきましょう。
2.API連携に対応したプランに加入しているか
複数のプランが用意されている予約システムは多く、API連携の可否はプランによって異なる場合がある点に注意が必要です。一部のシステムでは、基本プランではAPIが利用できず、上位プランへの加入や追加オプションの契約が必要になるケースもあります。
導入前に、必要な機能がそろったプランを選択しているかを確認することが重要です。不明な点があればサービスの担当者に質問し、疑問点を解消してから導入を進めるようにしましょう。
3.操作性は良いか
管理画面が見づらく、操作が複雑なシステムを導入すると、業務効率が低下する恐れがあります。API連携が業務の効率化に有効でも、操作性が悪ければ担当者の負担が増え、現場で十分に活用できません。
1〜2カ月など期間を限定して、無料トライアルを提供しているシステムもあるため、導入前に実際の操作を試すことが推奨されます。
4.サポート体制は整っているか
美容サロン向けの予約システムを選ぶ際には、サポート体制が整っているかを見ることが大切だといえます。システムを導入する際の不明点を解決するようなカスタマーサポートや、導入後のトラブルを解消するようなサポートがあると安心できるでしょう。
チャットでの質疑応答だけでなく、電話での対応も可能であるかなどをチェックしておくことが重要です。
外部システム連携機能で予約を一元管理できる「リザービア」
さまざまな外部システムと連携でき、予約の一元管理が可能な予約システムとしてリザービアがおすすめです。APIを始めとしたさまざまな方法で外部システムと連携することで、集客にも有利に活用でき、売上分析によるリピーター獲得のための施策などサロン運営を効率化させるのに役立ちます。
リザービアをおすすめする理由を以下に解説しますので、予約システム導入の際はぜひご検討ください。
リザービアが連携できる外部システム
リザービアが連携できる外部システムには、GoogleビジネスプロフィールやLINEがあります。さらに複数の予約サイトやポータルサイトとも連携可能。自社サイトに組み込んで、予約へと誘導することも。
さまざまなシステムやSNSと連携させられるため、集客から予約への流れがスムーズで、売上のチャンスを逃しません。さらに顧客情報や予約情報を一括管理し、予約数やクーポン利用数などを把握、リピーター獲得の施策に役立てることができます。
クーポンサイトなど複数サイトを連携・一括管理
複数のクーポンサイトに掲載しておけば、それだけ集客力を上げられる可能性があります。しかし、クーポンサイトごとに管理画面を確認しなくてはいけなくなり、予約を見落とすとダブルブッキングをしてしまう心配も。
リザービアは、複数のクーポンサイトや予約サイトの予約を自動で一元管理できる機能(BMS)があるため、面倒な操作が必要なくなり、ダブルブッキングが発生するリスクを減らすことができるでしょう。
BMS(ビューティーマネジメントシステム)はクーポンをシステム上で一括管理して、平日限定・休日限定クーポンや一部メニューの割引設定など、高度なクーポン設定をすることが可能です。
予約の一元管理の機能については、以下の記事でくわしく解説しています。
※BMSはオプションです。
導入コストが安価
システムの導入には初期費用が必要なことも多く、オプションを追加するたびに数万円かかることもあります。
リザービアのオプションサービス「ビューティーマネジメントシステム(予約連携機能)」であれば初期費用が不要で、リザービアの利用料に月額2,000円(税別)をプラスして支払いいただくだけです。
担当者による連携の設定や導入・運用の丁寧な説明など、サポート体制が充実しているため、はじめての方も安心してご利用いただけます。
導入する際は以下の2点にご注意ください。
- 予約のみの相互反映で、シフトや営業日はリザービアで設定した情報の同期となります。
- 各ポータルサイトとリザービアの予約枠設定を同数にしていただきます。(席数など)
POSレジ連携で予約管理と会計をシームレスに遷移
リザービアと連携できる外部システムとしてPOSレジの「A’staff Cloud Smart」があります。
POSレジによる電子カルテ・売上・集計などの機能とリザービアの予約管理情報をかけ合わせることで、より高度な顧客・売上分析を叶えることができます。まるで一つのソフトのように操作がスムーズであることも特徴です。
「A’staff Cloud Smart」で複数店舗をまたぐ情報の一括管理やさまざまなセグメントで多角的に分析した結果をもとに最適化されたDMの送信など、マーケティング施策を効果的に行うことができるでしょう。
クレジットカード・電子マネー・コード決済など、さまざまなキャッシュレス決済に対応できる点も魅力的です。
設備や予約枠の柔軟な設定が可能
リザービアの設備管理機能は、まさにサロンに必要な柔軟性を兼ね備えているのが特徴です。
個室やベッド・チェア・美容機器などの設備を重複させることなく予約管理に活かせます。駐車場やキッズスペースなど、店舗にある設備を登録しておくことで、予約時にお客さまが利用できる設備を確認できる点も利便性に富んでいる部分です。
さらにリザービアの設備管理が優れている点は、同じ予約枠のなかで設備を使用する時間を設定できることでしょう。たとえば、1時間の予約枠のなかで設備を使用するのが15分だった場合、その時間だけ予約が重ならないようにする高度な制御が可能となります。
API連携できる予約システムを導入して、美容サロンの運営を効率化しよう
サロンの予約管理をスムーズにするには、API連携ができる予約システムの活用が効果的です。外部ツールと連携させることで、予約受付の自動化や情報管理の一元化が可能になり、業務の負担を大きく減らせます。
予約管理の手間を減らし、施術や接客に集中できる環境を作るならば、ぜひAPI連携に対応した予約システムの導入を検討してみましょう。