誕生日クーポンは多くの美容サロンや治療院、飲食店や販売店など、さまざまな業種やサービスで配布されています。しかしハガキなどでの配布は、作成に手間もコストもかかるため、別の方法を探している人も少なくないでしょう。
本記事では、効率的に誕生日クーポンを配布する方法として、LINE公式アカウントでの配布方法と注意点、配布メリットを紹介します。
まずは資料をご覧ください
目次
LINE公式アカウントから誕生日クーポンの配信はできる?
LINE公式アカウントから、誕生日クーポンを配信することは可能です。ただし、LINE公式アカウント内にある機能だけを使って配信するには、若干の手間と工夫が必要となります。
以下では、なぜ手間がかかり、どのような工夫が必要か、そしてそれらの課題を解決する効率的な方法について順を追って解説します。
LINE公式アカウントのみで誕生日クーポンを配布する方法
LINE公式アカウントからのメッセージ配信には、配信対象者を絞る機能がありますが、誕生日または誕生月で絞り込むことはできません。
LINE公式アカウントでできる絞り込みは、性別や年齢などの「属性」または、過去に配信したメッセージを開封したことがあるかなどの「オーディエンス」の2種類です。
ここでは、配信先を絞り込まない方法と、「オーディエンス」機能のひとつ「タグ」を使った配信先の絞り込み方法の2つを紹介します。
方法1.全員に配布して身分証で確認
LINE公式アカウントに友だち登録をしているユーザー全員にクーポンを配布し、利用時に身分証などの提示を求めることでクーポン利用の対象者を絞る方法です。
クーポンの配布は、以下の手順で行います。
- LINE公式アカウントの管理画面にログイン
- 管理画面左側に表示されているメニューから「ツール」を選択し「クーポン」をクリック
- 「クーポンを作成」をクリックし、表示された画面で「条件なし」を選択
- クーポン名や設定内容を入力し、保存
- 管理画面左側に表示されているメニューから「メッセージ配信」を選択し「メッセージを作成」をクリック
- 配信先に「すべての友だち」を選択し、配信時間を設定
- 配信するメッセージを入力し、クーポンを選択
- 「配信」または「配信予約」をクリックして完了
配布の際、必ず注意事項としてクーポン利用時には誕生日が確認できる身分証明書が必要となる旨を記載しましょう。
友だち登録しているユーザー全員へのクーポン配信は、設定自体はシンプルですが、クーポン利用時の身分証確認が業務負荷となる可能性があります。
また、誕生日クーポンの対象にならないユーザーにもメッセージを配信するため、メッセージ配信数がかさみます。そのため、LINE公式アカウントの利用料金が高くなる可能性があるため、その点は注意が必要です。
LINE公式アカウントの利用料金については、下記の関連記事に詳しく紹介しているので参考にしてください。
引用元
LINEヤフー for Business:LINE公式アカウント (LINE Official Account Manager) クーポンマニュアル
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方法2.タグ付けで配信先を絞り込む
ユーザーごとにタグを付与して、そのタグを配信先の絞り込み条件として設定するという方法もあります。タグを使った絞り込みは「オーディエンス」機能の一部です。
設定の手順は以下の通りです。
- ユーザーからメッセージで誕生日または誕生月を教えてもらう
- 誕生月のタグを付与する
- クーポンを配信する際に、タグを使って配信先を絞り込む
この方法は全員配布に比べメッセージの配信数を絞ることができます。しかし、タグの付与はメッセージを送信してくれたユーザーにしかできません。
タグの付与は以下の手順で行います。
- 対象ユーザーのチャットルームを開く
- アイコンをクリックしてプロフィールを開く
- プロフィール内の「タグ」を選択する
- 該当するタグを入力する
- 「保存」をクリックして完了
この作業を、対象となるユーザー全員分を、一人ひとり手作業で行います。そのため、配信対象となるユーザーが多い場合は、かなりの手間が必要となることは覚えておきましょう。
LINE公式アカウントのみでクーポン配布する際の注意点
クーポンの配布はLINE公式アカウントに搭載されている機能だけでも行えますが、以下のような注意点があります。
- 業務負荷が増える可能性がある
- タグの作成数には上限がある
- 「属性」での絞り込みは人数に注意が必要
それぞれどのような点に注意が必要かを紹介します。
業務負荷が増える可能性がある
ユーザー全員へ誕生日クーポンを配布した場合は利用時の身分証確認、誕生月などのタグ付けで配信先を絞り込む場合は手作業によるタグの付与など、どちらの方法も業務の負担となる可能性があります。
また、誕生日クーポンの場合は、有効期限別にクーポンを作成する必要があるため、その設定作業も負担となるかもしれません。
タグの作成数には上限がある
2024年12月現在、ひとつのLINE公式アカウントで作成できるタグの上限は200個までとなっています。そのため、誕生日ごとの作成は上限の数を超えてしまうため、誕生月で作るなどの方法をとる必要があります。
また、2025年3月から導入される料金プランでは、無料で作成できるタグは5個までと大幅に減少し、1つのチャットルームに付与できるタグも現在の10個から1個まで減少します。
新料金プランの導入前に付与したタグは継続して使用できますが、タグの新規作成数・付与数を増やすためには有料プランの契約が必要となるようです。
引用元
LINEヤフー for business:【重要】LINE公式アカウント チャットProオプションのリリースについて
「属性」での絞り込みは人数に注意が必要
LINE公式アカウントの絞り込み条件のひとつ「属性」では、以下の条件で配信対象を絞り込むことができます。
- 友だち期間
- 性別
- 年齢
- OS
- エリア
ただし、属性で絞り込むためには、絞り込み前に友だち登録をしているユーザー数が100人以上いることが条件となっています。そのため、友だち登録をしているユーザーが100人に満たない場合は、属性で絞り込んで配信を行うことができません。
外部システムと連携して誕生日クーポンを配布する方法
LINE公式アカウントに搭載されている機能だけでもクーポンの配布は可能ですが、誕生日クーポンのように配信先を絞り込んで配りたい場合には手間がかかり、業務負荷となる可能性があります。
業務の負担をなるべく増やさずに誕生日クーポンを配布する方法のひとつに、外部システムとの連携があります。
システムによっては、LINE公式アカウントだけではできない送り先の細かい絞り込みなどが可能となるシステムもあります。さらに、LINE公式アカウントからのクーポン配布以外にも、予約管理機能やデータ分析機能などの活用によって業務の効率化が見込めます。
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外部システムを選ぶ際のポイント
LINEと連携する外部システムを選ぶ際のポイントを3つ紹介します。
自店の運営に必要な機能か
LINEと連携できるシステムには、予約管理やマーケティングへの活用など、それぞれ異なった特徴があります。また、予約管理システムのなかでも、得意とする業種がシステムによって異なるため、自店に合ったシステム選びが重要です。
美容サロンや治療院などの場合は、予約管理システム「リザービア」がおすすめです。LINEからの予約を自動的に予約台帳へ反映できるなど、業務の効率化を実現できます。
日常業務で使いこなせるか
設定が複雑だと、業務を行うスタッフの負担になる可能性があるため、日常業務のなかで使いやすいかを確認しておくことが大切です。
システムによってはトライアル期間が設けられていたり、デモサイトの提供があったりするため、導入前に試してみると良いでしょう。
ランニングコストは適正か
外部システムと連携する場合、LINE公式アカウントの費用に加えてシステム利用料が発生します。
システム利用料はそれぞれのサービスによって異なり、月額無料のプランもあれば、予約が入った回数やメニューの料金に応じて費用が発生するものもあります。
外部システムを選ぶ際には、料金プランをよく確認し、長期的に利用しても負担にならないかを慎重に検討しましょう。
LINE公式アカウントで誕生日クーポンを配布するメリット
LINE公式アカウントからの誕生日クーポン配布には、どのようなメリットがあるかを紹介します。
より効果的なクーポンの配布方法や配布の際の注意点については、下記の記事で紹介しているので、参考にしてください。
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LINEの友だち追加につながりやすい
クーポン配布をきっかけとして、友だち追加を促すことができます。
たとえば店舗でお会計の際にLINEの友だち登録を促すケースでも、ただ友だち登録をお願いするよりも、「次回来店時にご利用いただけるクーポンに加えて、お誕生日月には特別なクーポンも配布しています」などの具体的な特典を伝えることで、お客様におすすめしやすくなるでしょう。
リピート率の向上が見込める
クーポンの配布は、再来店のきっかけとなることが見込める手段です。初回来店から再来店がないお客様など、休眠顧客の呼び起こしにも活用できるでしょう。
特に誕生日クーポンは年に1度しか配布がないため、特別感もあります。通常のクーポンよりも内容を豪華にするなど、「年に1度きり」を強調することで、しばらく来店のなかったお客様の再来店にもつながる可能性があります。
客単価アップが見込める
クーポンの内容を工夫することで、客単価アップが見込めます。
クーポンの適用条件に「〇〇円以上ご利用の場合」と追記したり、クーポンの内容を割引ではなく、特別価格でのオプションメニュー提供にしたりするなど、さまざまな工夫ができます。
割引になった分で他のサービス等を追加購入し、客単価アップにつながるケースもありますし、特別価格で受けたオプションメニューを気に入って次回以降も利用してもらえる場合もあります。
クーポン発行のコストが削減できる
ハガキなど紙での誕生日クーポン配布に比べ、クーポン配布のための郵送費や印刷費用など、クーポンの発行にかかるコストを削減できます。また、急な内容変更に対応できる点も、デジタルで発行する利点と言えるでしょう。
さらに、配布状況や実際に利用された枚数なども、データとして把握できるといった特長もあります。
また、お客様にとっても、普段持ち歩いているスマートフォンにクーポンが配信されているため、来店時に忘れてくる可能性が低いというメリットがあります。
まずは資料をご覧ください
LINEを活用した誕生日クーポンの配布でリピート率アップを目指そう!
誕生日クーポン配布は、LINE公式アカウントだけでも可能です。
しかし、より効果的な運用を目指すなら、外部システムとの連携がおすすめです。外部システムと連携することで、送付先の絞り込みなどの配信設定が効率化され、運用の手間を大幅に削減できる可能性があります。
また、外部システムの多くは予約管理の連携機能やマーケティングデータの分析など、さまざまな機能を搭載しています。そのなかから、自身の業種や規模に合ったシステムを選ぶことが重要です。
効率的に誕生日クーポンを配布できる仕組みを整え、リピート率アップを目指しましょう。