PayPayを自店で利用できるようにしたいと考えているサロンも少なくないのではないでしょうか。どうやって導入すればいいのか、どの程度の費用がかかるのかなどは前もって知っておきたいポイントです。
そこで、今回はPayPayの導入方法やコスト面を解説するとともに、導入することのメリット・注意点や導入の流れなどもお伝えします。サロンの経営状況も考慮しながら、総合的に判断してみてください。
- 紙カルテを辞めたい
- 在庫管理を自動化したい
- レジ締めを楽にしたい
- リピート率を上げたい
目次
PayPayを店舗へ導入するには? 利用までの流れを紹介
PayPayは、ヤフーとソフトバンクが共同で提供しているキャッシュレス決済サービスです。登録者は6,300万人(※2024年3月時点)に達し、現在も増加し続けています。
利用者が多いということは、導入したほうがお客様に喜ばれやすいということ。そこで、PayPayを店舗へ導入してから利用するまでの流れについて、以下で順番に見ていきましょう。
1. 申し込みに必要なものを準備しよう
まず、PayPayの利用申し込みのときに必要なものを揃えます。法人と個人事業主ではやや異なるのと、該当する場合のみ必要なものもあるので、それぞれ下記で確認してみてください。
法人の場合
法人の申し込みでは、本人確認書類(運転免許証・在留カードおよび特別永住者証明書・マイナンバーカード・日本国パスポート・健康保険証のいずれか1点)と、法人に登録した際に発行される13桁の法人番号、店舗の全景写真(外観と内観を1枚ずつ)が必要です。
個人事業主の場合
個人事業主の方は、前項で紹介したもののうち、本人確認書類と店舗写真が必要です。
なお、本人確認書類がパスポートや健康保険証の場合は、公共料金領収書(電気・ガス・水道など)・住民票記載事項証明書・住民票写しのいずれか1点(発行から6カ月以内)も用意しなければなりません。
該当の方のみ必要なもの
該当する方のみ必要な書類もあります。たとえば、鍼灸院や整骨院のような「施術所」に該当する場合、「開設届出済証明書」の提出が必要です。
また、エステティックや美容医療など「特定継続的役務」の場合、提供サービスのメニューを提示することが求められます。
2. PayPayに申し込みをしよう
必要なものが揃ったら、いよいよ申請を行います。PayPayのホームページから申し込めるので、流れを下記でチェックしていきましょう。
申し込みフォームから仮登録を行う
PayPayのホームページにある「お店に導入する」ボタンを押すと、申し込み用のフォームに移動します。業務形態・業種・担当者名・メールアドレスなどの必要事項を記入して送信し、仮登録を行ってください。
申し込み案内メールを受信する|申し込み未完了
記入したメールアドレス宛に、PayPayから申し込み案内メールが送られてきます。この時点ではまだ申し込みは完了していません。次のステップに進んでください。
審査情報を入力して送信する
申し込みフォームに審査情報を入力して送信します。当日以降にメールで審査結果が送られてくるので待ちましょう。
キットを受け取る
審査に通過したら、1週間前後でキットが届きます。
3. 初期設定をしよう
スタートガイドに沿って初期設定を行い、利用できるように準備を終わらせましょう。設定が済んだら使えるようになります。
引用元
PayPay導入 かんたんスタートガイド[初期設定~ご利用開始まで]
PayPayの導入費用はどれくらいかかる?
PayPayを導入する場合に気になることのひとつが費用面。そこで、PayPayクーポンやPayPayスタンプカードなど、集客に役立つ機能を搭載した「PayPayマイストア ライトプラン」について、導入費用を解説します。
初期費用は1,980円(税別)|キャンペーン適用で無料
ライトプランの初期費用は、通常1,980円(税別)です。しかし、トライアルキャンペーンを適用することによって無料になります。
ランニングコストはどれくらいかかる?
次に、PayPayマイストア ライトプランのランニングコストについて見ていきましょう。
決済手数料は1.6%|月額使用料は1,980円(いずれも税別)
PayPayでは、ユーザーがPayPayで支払いをするたびに、導入店舗(加盟店)に決済手数料がかかります。ライトプランでは、1回の決済につき1.6%(税別)の手数料が引かれます。
なお、ライトプランに加入しない場合(PayPayマイストア 制限プラン)、決済手数料は1.98%(税別)です。
また、ライトプランの月額料金は通常1,980円(税別)かかりますが、上記のトライアルキャンペーンを適用すると、2ヶ月目までは無料で利用できます。制限プランの場合、初期費用や月額費用が無料になる反面、クーポンやスタンプカード機能が使えません。
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売上金の振込手数料は月1回無料|早期振込サービスの場合は有料
売上金の振込手数料は、月1回の通常の入金サイクルであれば無料です。
しかし、早く現金化したいときに使える「早期振込サービス」の場合、PayPay銀行であれば1回20円、その他の金融機関では200円の振込手数料がかかり、別途振込利用料が0.38%引かれます(すべて税別)。
PayPayを導入するメリットとは?
PayPayの導入手順や費用がわかったところで、つぎにPayPayを導入するメリットを店舗側とお客様側に分けて紹介します。
店舗側のメリット6つ
まず、店舗側にとってのメリットを6つお伝えします。
1. 専用端末が不要
決済方法の種類によっては、専用の機器が必要で費用が発生する場合も。しかし、PayPayならスマホかPCがあれば導入でき、専用端末は不要です。購入の手間や費用がかかりません。
2. 比較的低コストで始められる|決済手数料も安め
前章でPayPayの費用をお伝えしましたが、比較的低コストで始められることも大きな魅力といえるでしょう。他社の決済サービスでは、導入費用やランニングコストがPayPayよりも高い傾向にあります。
たとえば、決済手数料を見てみると、auPAYやd払いは2.6%(税別)、楽天ペイは3.24%(支払い方法によっては税別)と、いずれもPayPayより高いです。少しでも費用を抑えつつキャッシュレス決済を取り入れたいなら、PayPayがおすすめといえます。
3. 入金サイクルが早い
PayPayの入金サイクルは、標準では月末締めで最短翌日払い(※年商10億円以上の企業は翌月末払い)。この際の振込手数料は、前章でお伝えした通り無料です。
また、早期振込サービスでは、すぐ入金してほしい場合(都度申請する)、または設定した金額以上になった場合(自動)に、最短で翌日振り込まれます。前述した通り、所定の手数料がかかることは頭に入れておきましょう。
4. 操作しやすい
PayPayは、シンプルな操作で簡単に利用できてストレスが少なめ。金銭の受け渡しなどがないため、会計時間の短縮にも繋がります。
5. サポートが手厚い
PayPayの加盟店になると、24時間365日、困ったときに電話での相談が可能。さらに、不正利用を防ぐためのセキュリティサポートや不正取引が起きた場合の入金保証、不正被害者への補償を負担してもらえるなど、加盟店にもユーザーにも嬉しい体制が整っています。
6. 集客に繋がる
PayPayを利用できるようになると、アプリ上に店舗の情報が表示されてPRできるので、集客に繋がります。PayPayユーザーである新規客に選ばれやすくなるでしょう。
お客様側のメリット2つ
では、店舗でPayPayを使えるようになることでお客様にはどんなメリットがあるのかを見てみましょう。
1. 支払いが楽になる|操作も比較的簡単
店舗だけではなくお客様も、比較的簡単な操作でスムーズに決済できます。素早く支払いができるほか、高額の現金を持ち歩かなくてよくなるため、ストレスも軽減されやすいです。
2. クーポン利用でお得になる
PayPayには、支払いに利用できるクーポンのシステムがあります。お客様は、クーポンを使うことでお得に買い物ができるのもメリット。また、支払った金額に応じてポイントも還元されます。
PayPayを導入する際の注意点とは?
利用者が多いため集客につながりやすい、比較的低コストですぐに導入できるなどメリットの多いPayPayですが、もちろん万能ではありません。
そこで、導入前に知っておきたいPayPayの注意点を紹介しますので、しっかり押さえておきましょう。
1. 売上金の振込無料は月1回|決済手数料にも注意
初期費用がキャンペーン適用で無料、振込手数料も通常であれば無料など費用のお得な面ばかりに目がいきがちですが、コストがまったくかからないわけではありません。
確かに比較的コストを抑えて導入できますが、先述したように決済をする度に決済手数料がかかります。また月末の締め日前に振り込みしてほしい場合は、入金手数料がかかることにも注意が必要です。
2. 店のユーザー層によっては不向きなことも
PayPayはお客様側のスマホからQRコードを読み込むか、店舗側のQRコードをお客様のスマホで読み込んで操作していただく決済方式です。
通常であれば、店側がレジを操作してお客様は現金やクレジットカードなどを手渡すだけで会計が完結しますが、PayPay支払いではお客様にスマホの操作をお願いしなければならないことに注意しなければなりません。
スマホの操作に慣れていない高齢の方などには不向きなことが考えられるため、お店の顧客層によってはあまり使われない可能性もあります。そういった店舗では、PayPay以外の決済方法も準備しておくといいでしょう。
3. セキュリティ対策を行う
PayPayでは、決済情報の暗号化や不正な通信の監視など、さまざまなセキュリティ対策が行なわれています。しかしそういった企業の対策だけに頼らず、店舗側でも十分な対策が必要です。
たとえばパスワードは安全性の高い複雑な組み合わせのものに設定する、定期的にパスワードを変更する、お店のWi-Fiは安全性の高いものにするなど、できる対策は可能な限りしておくことをおすすめします。
PayPayを今導入すべき理由とは?
PayPayの便利さやお得感は伝わったけれど、決済方法は他にもあるしと、導入を迷っている方もいるかもしれません。
PayPayは上述したようなメリット以外に、今導入すべきいくつかの理由があります。
1. PayPayで支払いたいお客様が増えている
すでにお伝えしたように、PayPayのユーザー数は増え続けています。国内の半数の人が利用していることになるので、当然サロンのお客様にとって、PayPayで支払いができる店の利便性は高くなるでしょう。
PayPayを導入すれば、PayPayで支払いたいお客様を呼び込み、PayPay支払ができない店舗との差別化ができます。さらにPayPayが使えないことで足が遠のくお客様を引き止め、店舗を選ぶ際の選択肢から外れることも防ぐことができるはずです。
2. キャッシュレス決済の普遍化
政府が後押ししていることもあり、キャッシュレス決済は急速に私たちの生活に浸透しています。コロナ禍で非接触型のサービス需要が高まったことも相まって、キャッシュレス決済はすっかり定着したといってもいいでしょう。
キャッシュレス決済ができないことで他店に流れてしまう可能性もあることを思えば、いち早く導入したいところです。キャッシュレス決済のサービスは数多くありますが、中でもPayPayは、比較的低コストで導入できるというメリットがあります。
3. SoftBank・Y!mobileユーザーの囲い込み
冒頭でお伝えしたように、PayPayはSoftBank傘下の企業です。SoftBankやY!mobileと絡めたキャンペーンなどもたびたび開催されており、SoftBankやY!mobileユーザーにとってよりお得感を感じやすい仕組みとなっています。
たとえばSoftBank光やSoftBank Airの加入、ヤフーショッピングの支払などで、通常の利用よりポイントが貯まったり、LINEミュージックや動画サービスの利用でPayPayポイントがプレゼントされたりと、SoftBankやY!mobileユーザーを囲い込むためのサービスが豊富です。
さらにSoftBankによるLINEモバイルの吸収合併で、さらにユーザーの囲い込みは進むと考えられるため、PayPayユーザーは今後も増えると予想できます。
4. 売上管理もできる|PayPay for Business
PayPayはPayPay for Businessを利用すれば、売上管理もできます。PayPay for Businessとは、加盟店向けに提供されているツールで、売上金額や月額の決済限度額、入金状況の確認などを行うことができるもの。
売上金額は、履歴から期間を指定したりIDや決済番号から取引履歴を表示したりすることもできます。売上管理が簡単にできるのも、PayPayを導入する大きなメリットです。
予約管理と集客も行いたいならリザービアがおすすめ
サロンの売上をアップさせるには、キャッシュレス決済導入だけでなく予約管理の効率化も重要です。また集客の効率も上げなければなりません。
そこでおすすめしたいのが、予約システムのリザービア。リザービアは全国のサロンや治療院で5,000店以上の導入実績があり、導入前のレクチャーやアフターフォローが手厚いのが特徴です。
リザービアで使える機能の一部を紹介します。
1. 予約台帳
予約台帳は、電話やホームページ、ポータルサイトからの予約を転記し、一目で把握できるようにするもの。リザービアはネット経由の予約を24時間365日受付可能で、予約台帳に各窓口から入る予約を自動で反映させます。
紙やExcelなどへの転記は、記入漏れや記載ミス、転記忘れなどによってダブルブッキングなどのトラブルが起こりがち。これを自動化できるだけでも、大幅な業務効率化が叶います。
さらに顧客カルテとして、画像や詳細な個人情報などさまざまな情報も記録でき、過去の予約データを遡ってチェックするなど絞り込みも簡単。予約台帳には予約情報をはじめとしたデータが蓄積されるので、集計や分析にも活用できます。
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2. BMS|予約の一元管理
サロンでは集客に複数のポータルサイトを利用することも多いでしょう。複数のポータルサイト同士を連携させることはほぼできないため、予約枠の調整は手動でしなければなりません。
場合によってはお断りの連絡を入れなければならず、余計な手間とトラブルを招いてしまう恐れもあります。
リザービアのBMS(ビューティーマネジメントシステム)は、こういったわずらわしさやトラブルを回避できる機能で、ネット経由のすべての予約を自動で受付、調整可能です。またお店の休みやスタッフのシフトも自動で更新するため、いちいち他のサイトにいって一つずつ更新しなくてもよくなり、管理の手間を大幅に減らせます。
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予約をまとめて一元管理
3. Googleで予約
「Googleで予約」とはGoogleの検索結果に表示される店舗情報から、直接予約につなげられる予約システムとの連携機能です。Googleに店舗情報を登録することで、Googleでの露出を増やせるGoogleビジネスプロフィールは、ポータルサイトより上位に表示されるためサロン検索にGoogleを利用する見込み客にアピールしやすいのが特徴。
予約システムと連携させれば、その検索結果に予約ボタンを表示させ、ワンクリックで予約画面に誘導できるので、予約のチャンスを増やせます。
サロン検索にGoogle検索を利用する方は多く、「Googleで予約」を導入後半年で予約率が226%アップしたというデータもあるほど、有利な集客方法です。
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4. LINE連携予約
性別や年代を問わず多くの方に利用されているコミュニケーションアプリのLINE。LINE公式アカウントは無料で利用できるので、顧客とのコミュニケーションや予約に活用しているというサロンも多いのではないでしょうか。
リザービアはこのLINEと連携し、予約を自動で受付。リマインドメッセージの送信やクーポンの配布、口コミなどの機能も利用でき、顧客のデータも収集できます。
すでに日常的に利用しているアプリなので、公式アカウントの登録に抵抗がないお客様も多く、使い慣れたアプリを予約アプリのように活用できるのがメリットです。
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- 紙カルテを辞めたい
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リザービア導入で運営をもっとスムーズに
PayPayはユーザー6,300万人、加盟店410万店という巨大な市場になっており、PayPayを使えるかどうかで店舗の利用を決める顧客もたくさんいる重要な手段です。
費用がかかるなどの注意点もありますが、導入しやすくメリットも多いため、ぜひこの機会に申し込んでみてはいかがでしょうか。
あわせて、店舗の予約管理や顧客データの管理、集客などに活用できる「リザービア」の導入もご検討ください。リザービアは、便利な予約台帳機能や一元管理機能でサロン業務を効率化できるだけでなく、LINEやGoogleなどとの連携で集客にも有利です。
予約集計機能や専用アプリ「サロンカード」、メッセージ自動配信や口コミなど、サロン運営に役立つさまざまな機能が揃っています。ぜひこの機会に導入を検討されてはいかがでしょうか。