サロン経営において、お客様の評価は高いに越したことはありません。できれば良い口コミを多く集めたいものですよね。しかし、口コミではサロンを悪く書かれてしまうこともあります。
もしも、ホットペッパービューティーに悪い口コミがあった場合に削除することはできるのでしょうか。今回は、ホットペッパービューティーの口コミの削除方法や、低評価の口コミにはどんな対応をすればよいかなどについて解説していきます。
目次
ホットペッパービューティーの口コミの仕組みは？
サロン側にとって、口コミを確認することは店舗改善に繋がるため、重要な業務のうちのひとつです。しかし、ただ口コミを見るだけではいけません。お客様の立場を考え、どのように利用されているかを知りましょう。
ホットペッパービューティーの仕組みについて詳しく紹介していきます。
口コミを投稿できるのは来店日翌日から
ホットペッパービューティーでは、口コミを投稿できる期間が決められています。ユーザーが口コミを投稿できるのは、来店日の翌日からです。つまり、実際に来店したユーザーしか口コミを投稿することはできません。
電話予約では口コミ投稿ができない
電話などで直接サロンに問い合わせて予約し来店したユーザーは、口コミの投稿はできません。ホットペッパービューティーに口コミを投稿するには、ホットペッパービューティーを通じて予約をする必要があります。
口コミを投稿できるのは1ユーザーにつき1回のみ
口コミは、1ユーザーにつき1回来店するごとに1回の投稿しかできません。一人で何回も投稿をしたり、来店していないのに口コミ投稿をしたりすることができないので、「やらせ」で口コミ数を水増ししたりすることが難しくなっています。
また、サロン側が口コミによる印象操作をすることも、ほぼ不可能と言えるでしょう。
実際にユーザーはどのように口コミを書いている？
口コミ投稿の受付期間は、来店した日の翌日から20日間となっています。ホットペッパービューティー、「マイページ」の「予約履歴」をクリックすると口コミ投稿画面が表示されます。
ニックネーム入力・性別・年代・学生や会社員などの属性を選択した後、空白欄に文章を書き込みます。文字は500文字以内と制限されており、それ以上の文字数を超えて書くことができません。
口コミを投稿してから掲載されるまでは、2日から10日ほどかかります。
口コミが全て反映されないのはなぜ？
ホットペッパービューティーの口コミは投稿後、すぐに公開されるわけではありません。掲載に至るまでには、ホットペッパービューティーの事前審査が行われます。この審査に通過しなければ反映はされません。
審査は、「口コミの掟」を基に行われます。「口コミの掟」の詳細については、後述します。
ホットペッパービューティーの口コミは審査に落ちた場合、反映されないということを、まずは覚えておいてください。
ホットペッパーの口コミは信憑性が高い！
実際に来店してからしか投稿ができない、1ユーザーにつき1回のみの投稿、掲載される前に運営から審査が入るなどの理由から、ホットペッパービューティーの口コミは信頼性が高いと言われています。
サロン側が口コミによる印象操作をすることが難しく、公平性や客観性も審査されているため、参考にするユーザーも多いです
ホットペッパービューティーの口コミを削除することはできる？
口コミは、ホットペッパービューティーで予約をして、そのサロンを利用したお客様だけが書き込むことができます。
ホットペッパービューティーで予約のみ、またはそれ以外の予約でサロンを利用したお客様は、口コミを投稿することができません。口コミの事前審査もあるため、いたずらで書かれることはなく、その点は安心です。
しかし、利用したお客様のなかには、悪い口コミを書くこともあります。良くない評価をされた場合、その投稿を削除することは可能なのか、理由を含めて紹介します。
審査が行われいているため口コミの削除は難しい
結論から言うと、ホットペッパービューティーの口コミを削除することは非常に難しいです。その理由は、サロン側にも投稿者にも削除権限が無いからです。削除の決定を下すのは、ホットペッパービューティーです。
さらに、口コミ反映には事前審査が行われています。反映されている口コミは審査を通過しているもので、公開しても問題ないとされています。もしも、自由に口コミが削除できるようになれば高評価のものしか残りません。
口コミの公平さを保つために、低評価も公開されています。
ホットペッパービューティー口コミの掟
口コミを反映させるかどうか、審査で用いる「口コミの掟」の一部をご紹介します。詳細を知りたい方は、公式ページを参考にしてください。
内容に関する制限
利用者は、以下に掲げる事項を含む記事を投稿してはならないものとします。
【1】リクルートの提供する美容院・各種サロン情報関連から逸脱した内容
【2】利用者自身の体験や、HOT PEPPER Beautyを利用しての利用経験に基づいていない内容
【3】商品の紹介、マルチ商法の勧誘等の営利目的の内容
【4】事実と反する内容・虚偽の内容
【5】HOT PEPPER Beautyのサービス・機能に関する内容
【6】掲載施設の提供サービスと関連のない内容を投稿すること
【7】利用者と掲載施設にまつわる、当事者間の問題とリクルートが判断した内容（当事者間の個別事情による返金・サービスの再提供等の対応を含むが、これらに限らない）を投稿すること
【8】著作権、商標権、プライバシー権、名誉等、他者の権利を侵害する内容
【9】投稿者のみならず、他の施設利用者や施設従業員等、個人のプライバシーにかかる事項（利用日・企業団体名・役職名・特徴風貌・行為行動など個人が識別できてしまうような情報を含むが、これらに限らない）
【10】本来公開されていない個人の名前・電話番号その他の連絡先が使用（投稿者名や投稿内容において使用される場合を含むが、これらに限らない）されているもの
【11】誹謗中傷、差別表現、わいせつ、卑猥な表現などの不適切な表現
【12】特定の条件でしか発生しない情報についての喧伝ととれるもの
【13】他人を威圧・脅迫する旨が看取される内容
【14】粗暴性、残虐性又は犯罪を誘発助長する内容
【15】掲載施設や第三者に対する不当な利益誘導、信用毀損にあたる内容
【16】法令、公序良俗に反する内容
【17】ナンセンス、グロテスクな内容
【18】以下に該当する表現（または近しい表現）
・ 具体的な事象に基づかない記述
・ 必要以上に感情的と判断される表現
・ 投稿者の勘違いによる内容を含むもの
・ 「利用しないほうがいい」「絶対に止めるべき」「最悪」「最低」等の独断的・断定的表現とリクルートが判断したもの
【19】その他、掲示板に掲示することが不適切な内容であるとリクルートが判断した内容引用：口コミの掟
口コミの掟を基に、公開に至らない可能性が高い口コミ例文を挙げます。例文に記載されている番号は、上記の制限事項に当てはまることを示しています。
（例文）
【18】このお店の施術は最低です。もしも検討している人がいるのであれば絶対に止めるべきです。
【6】従業員の〇〇さんの対応が本当にひどい。店長である〇〇さんは、きちんと教育しているのだろうか。
【2】このサロンを利用した人の話だと、従業員の接客態度が非常に悪いそうです。
これらの例文のように、口コミの掟に反する内容は基本的に公開されません。
口コミ削除が認められることもありうる
口コミの削除は難しいものの、決して削除さないというわけではありません。非常に稀なケースですが、口コミ削除の承認を得られることもあります。
公開前に事前審査があるとはいえ、ある程度は人間の目でチェックされていることでしょう。そのため、掟に反した口コミが反映されることもあり得ます。
1.運営側が削除を認める
まず一つ目は、運営側が削除を認める場合です。どのようにして削除の承認をもらうか、それは、「口コミの掟」に反していることを伝えることです。
「この口コミの内容は、口コミの掟の、～の部分に反しています。そのため、該当投稿の削除を申請します。」このように、運営側に問い合わせます。
問い合わせをする前には、「口コミの掟」をよく読んでおきましょう。
2.投稿者の勘違いをしている
二つ目は、お客様の勘違いによる低評価です。
「口コミの掟」には、事実と反する内容や虚偽の内容を投稿してはいけないとされています。例えば、料金やサービス内容の相違が挙げられます。サロン側は情報を更新しており、お客様と行き違いになることがあり得ます。
このように、事実と異なる場合は削除される可能性があります。事実と違う口コミを見つけた場合は、問い合わせをしてみましょう。
ロコミ削除の申請は問い合わせフォームから
口コミの削除申請は、公式ページのお問い合わせフォームから行います。ホットペッパービューティーマイページから確認してみてください。
お問合せ内容には、必ず該当する投稿のURLを載せておきましょう。また、削除を依頼する理由を具体的に入力します。口コミの削除はレアなケースであるものの、削除に値する理由を説明することができれば承認をもらうことができるかもしれません。
まずは、問い合わせをしないと意味がないため、連絡してみてください。
削除ができない低評価の口コミはどのように対応すればいい？
もしも、削除の申請が通らなかった場合、低評価の口コミにどう対応すればいいのでしょうか。ポイントを2つご紹介します。
- 必ず返信する
- 相手に不快な思いをさせないよう丁寧に対応する
これらは、ビジネスマナーとして重要な要素にもなります。最低限、この2つのポイントを守るようにしてください。
1.必ず返信する
低評価の口コミに限ったことではありませんが、口コミには返信するようにしましょう。一番やってはいけないこは、低評価の口コミを放置することです。
良くない口コミは、決して嫌がらせだけで投稿されているとは限りません。今後のサロンを良くしてほしい、という想いで意見を投稿しているお客様もいます。
せっかく頂いた意見を放置することは、口コミを見るユーザーにとって、あまり良い印象ではありません。きちんと意見に向き合っている姿勢を見せましょう。
2.相手に不快な思いをさせないよう丁寧に対応する
指摘のコメントを頂いた際に、反論することはなるべく避けましょう。サロン側にミスが無かったとしても、反論を受けたお客様は不快な気持ちになります。認識のずれが生じたことを謝罪するなど丁寧な対応を心がけましょう。
もしも、サロン側にミスがあった場合は問題が起きた原因を説明した上で、改善案を提示します。そうすることで、お客様はきっと満足してくれます。
悪い口コミへの返信例を紹介！
悪いコメントに対する返信文を考える際は以下のポイントを抑えておきましょう。
- 来店と口コミの投稿に対して感謝を伝える
- 問題が生じたこと、不快な思いをさせたことを謝罪する
- 問題が起きた原因と改善案を提示する
- 再来店をお願いする
以上のポイントを踏まえて悪いコメントに対する返信例をご紹介します。
「この度はご来店いただきまして、誠にありがとうございました。また、貴重なご意見をお寄せいただきましてありがとうございます。
今回は配慮不足でお客様のご要望に応えることができず、心よりお詫び申し上げます。担当スタッフに確認したところ、確認などが不足していたことを認め、深く反省しております。今回のご意見を参考にさせていただきまして、今後は同じことの無いよう、教育の徹底に努めて参ります。
○○様に再度ご来店いただける日を、スタッフ一同心よりお待ちしております。」
悪い口コミだった場合でも貴重な意見として受け止めましょう。誠意を持って前向きな姿勢を見せることでイメージは良くなります。
ホットペッパービューティーの口コミと返信については、こちらの記事も併せてご覧ください。
参考記事：ホットペッパービューティーの口コミ、返信したほうがいいの？悪い口コミの場合は？
どうしても口コミを削除したい場合はどうする？
悪い口コミの中には、誹謗中傷と受け取られるような投稿も少なからずあるかもしれません。運営側に削除を依頼したにもかかわらず承認してもらえない。そういった場合は、2つの対処法を試してみるといいでしょう。
- 弁護士に依頼してみる
- 裁判を検討する
これらの方法は、最終手段として持っておくといいでしょう。なぜなら費用がかかるからです。まずは、どうにか運営に削除してもらえないかどうか、何度かやりとりすることをオススメします。
弁護士に依頼してみる
口コミの内容が誹謗中傷に該当していて削除できるケースであるかどうか、弁護士に相談しましょう。口コミの内容が権利侵害に該当する場合は、その事実を立証することで消すことができます。侵害行為は名誉毀損・侮辱・プライバシー侵害です。
裁判なしで口コミの削除を弁護士に依頼する場合は、着手金と報酬金それぞれ5万円から10万円が費用相場となります。着手金とは、依頼した段階で支払う費用です。決して安い金額ではありません。
弁護士に依頼する際は、よく検討しましょう。
裁判を検討する
もう一つの方法は、裁判所へ、「仮処分申し立て」を依頼して削除する方法です。
仮処分申立書の提出・削除理由の証明・担保金の支払い・仮処分命令の発令と多くの流れを経て口コミが削除されます。裁判所へ依頼する場合は、書類の申請などがあるため、弁護士へ依頼しなければいけません。
着手金20万円、報酬金15万円が費用相場となっております。裁判を使う方が金額は高くなります。
高評価の口コミを増やすためにするべきこと
良い口コミを少しでも増やすことができれば、サロンにとっては嬉しいですよね。高評価を得るために、取り組むべきことを3つご紹介します。
- お客様の予約時間と従業員のバランスを調整する
- 接客向上の教育をする
- マニュアル徹底と社内環境作り
簡単な方法ではありませんが、サロン運営に大切なことですので実践してくださいね。
お客様の予約時間と従業員のバランスを調整する
時間は有限です。お客様の中には、サロン利用後に予定を控えている場合があるかもしれません。もしも、開始時刻が遅れてしまったり、施術予定時間を大幅に超えてしまうことがあれば、お客様は良い気分にならないでしょう。
予約時間に施術が開始できる、そして時間内に施術が終わるようにするために従業員のバランスを整えておく必要があります。施術を受ける人数に対して従業員が不足しないように補充、もしくは予約枠を減らすなど対策を講じるといいでしょう。
接客向上の教育をする
悪い口コミには、接客に関することが多く書かれています。そのためサロンは従業員を指導する必要があります。まずは、言葉遣いや身だしなみに気をつけることから始めるといいでしょう。
サロンのスタイルを全員が共有できるようにマニュアルを作成することもいいかもしれません。もしも、社内教育が難しい場合は外部講師へ依頼したり、勉強会に参加するといいです。
マニュアル徹底と社内環境作り
施術中にミスが起きた場合の対処法などマニュアルを社内で共有しておくことで、後の低評価を減らすことができるかもしれません。重要なことは、どういったことをしてはいけないかを社内全員が理解していることです。
新人であればミスに気がつかない、もしくはやってはいけないことをそもそも知らない場合があります。そういったことを防ぐためにマニュアルの作成は必要です。
しかし、作るだけではいけません。業務で活かせるように普段から従業員同士で確認し合うなど社内環境を良くしましょう。
口コミをうまく利用して集客につなげよう！｜「リザービア」の口コミ管理機能
良い口コミが集客につながるのはもちろんですが、悪い口コミも対応次第でサロンのイメージアップにつなげることが可能なように、口コミには集客効果が見込めます。
そこでおすすめなのが、予約システム「リザービア」。リザービアは予約対応だけでなく、口コミを投稿してもらったり、掲載したりする機能もあります。リザービアの機能について、詳しく紹介します。
ホームページに埋め込み可能！予約導線も！
投稿された口コミは、サロンが運営するWebサイトに埋め込み、予約ボタンを設置することができます。
前述したように、特に初めて利用するサロンの場合、口コミを見て雰囲気やサービスの情報を集めるユーザーが多いため、口コミページに予約ボタンを設置することで、スムーズな予約導線になります。
口コミがもたらす集客効果について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
参考記事：口コミを自社HPに組み込んで予約数20%UP！？口コミを自社ホームページに組み込む3つのメリット
ホットペッパービューティー経由の予約も一元管理！
サロンでは来店いただいた際に直接予約を受け付けたり、電話で予約をしてもらったり、ホットペッパービューティーなどのポータルサイトを経由して予約を受け付けたりと、さまざまな予約方法をとっていると思います。
リザービアと連携すれば、さまざまな方法で受け付けた予約も一元管理することができるので、ダブルブッキングが起こりにくくなります。
ホットペッパービューティーとの併用について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
参考記事：
ロコミの削除が全てではない！学び集客に活かす
ホットペッパービューティーの口コミ削除に関する解説をしました。基本的に口コミの削除はできない、と考えておいてください。マイナスなコメントを見ると、どうしても不安になってしまいます。
しかし、本文でも紹介した通り、低評価は必ずしも嫌がらせで書かれているわけではありません。
寄せられる意見の中には、サービス向上に繋がる貴重なものもあります。口コミを真摯に受け取り、そこから学び改善することで、結果として集客を増やすことができるかもしれません。どんな口コミでも、誠意をもつ姿勢を忘れないでくださいね。
