ヘッドスパは近年人気が高まっている施術メニューです。提供するには必要な資格があるのか、資格をどうやって取ればいいのかなどが気になり、ヘッドスパに興味はあってもまだ実践にいたっていない方もいるのではないでしょうか。
そこで、ヘッドスパの必要資格や取得方法、具体的な資格の例などをくわしく解説します。
まずは資料をご覧ください
目次
ヘッドスパとは?
ヘッドスパは、頭皮の洗浄とマッサージによって頭皮の健康を促進するとともに、リラクゼーション効果が期待できるメニューです。頭皮の毛穴を清潔に保つことで、健康的な美しい髪の毛を維持できる点が魅力です。さらに、トリートメントとマッサージを組み合わせることで、頭皮の血行を促進できます。
頭皮のマッサージによるリラックス効果への関心が高まっており、自宅でできるヘアケアグッズも豊富に発売されています。頭には健康にいいとされるツボが集中しているため、リラクゼーションを求めている人にも大変おすすめです。
年齢問わず人気があり、近年はヘッドスパメニューを専門にしている美容師の方もいます。
ヘッドスパの種類
ヘッドスパには、用途によってさまざまな種類があります。そこで、代表的な6種類のヘッドスパを紹介します。
炭酸ヘッドスパ
炭酸ヘッドスパは、高濃度の炭酸を含んだシャワーやシャンプー剤などを用いるヘッドスパです。炭酸の働きによって血行が促進され、酸素や水分などの栄養素が浸透しやすくなります。揉みほぐしも同時に行うことで、血行促進の相乗効果も期待できます。
炭酸ヘッドスパは取り扱っているサロンが多く、特に頭皮が汚れやすい夏に人気です。施術時間も比較的短く、料金もお手頃なので、集客につながりやすいメニューだと言えます。
オイルヘッドスパ
オイルヘッドスパは、毛穴の奥に詰まった汚れを乳化して、すっきり除去できる効果が期待できるメニューです。専用のオイルには美容成分がたっぷり含まれているので、毛穴を洗浄できるだけでなく頭皮全体に栄養素も届けられます。
よりリラクゼーション効果を感じたい方は、アロマオイルを使用したヘッドスパがおすすめです。脳に直接働きかけるアロマの香りが、癒やし効果をアップしてくれます。ただし、もともとべたつきやすい脂性肌の人には合わない可能性があるので、注意が必要です。
クリームバス
クリームバスは、インドネシアのバリ島で400年ほど前に生まれた歴史の長いヘッドスパです。この方法が生まれた当時はオランダが統治していたため、バリとオランダの文化がミックスされて完成した方法だと言われています。
オイル系のようなしっとりとした保湿力が人気ですが、オイルほどはべたつかないため脂性肌の方でも受けやすいのがポイントです。クリームなので流れにくく、しっかりと栄養素を与え保湿してくれます。取り扱っているサロンも多く、手軽に楽しめるメニューです。
超音波ヘッドスパ
超音波ヘッドスパは、超音波による振動を発生させながら揉みほぐしてくれる、ヘッドスパ専用のブラシを用いたヘッドスパです。人の手では叶えられなかった微細な振動で、毛穴の汚れをくまなく洗浄してくれます。
頭皮ケアが注目されている現在は、家庭用に販売されているブラシも多く見受けられます。サロンで使用されているのはプロ用の商材なので、違いが気になる方はぜひお試しください。
クレンジングヘッドスパ
クレンジングスパは、頭皮の毛穴洗浄を重視して考えられたヘッドスパです。クレンジング専用のジェルやオイルなどを使用して、しっかりと頭皮の毛穴の汚れをオフし、洗うだけでは落ちないような毛穴汚れをすっきりと落とせます。
もちろん他のヘッドスパと同様に、揉みほぐしもしっかり行うので、頭皮の血行促進も期待できます。血行促進により、本来の髪の健康を取り戻すエイジングケア効果も。加齢により髪の毛が細くなってしまった方や、男性に人気のヘッドスパです。
ドライヘッドスパ
ドライヘッドスパとは、水もオイルも使用しないいわゆる「頭皮のマッサージ」です。対して、ここまでに見てきたヘッドスパを「ウェットヘッドスパ」と呼びます。ドライヘッドスパはリラクゼーション効果を目的としていて、ヘッドスパ専門店で多く取り入れられています。
揉みほぐしの技術に特化しているので、頭皮の血行促進はもちろん、リラックス効果も抜群です。
水やオイルなどを使わない分、気軽に短時間で試せるのもドライヘッドスパの魅力です。その手軽さから、男性にも人気があります。また、摩擦が少ない分頭皮にも優しいと言われています。
ヘッドスパを行うのに必須の資格はある?
「美容師として働いているけど、ヘッドスパを施術するには資格が必要?」「ヘッドスパが好きだから、自分でも勉強してみたい」と考える方も多いことでしょう。
実は、ヘッドスパには施術するための国家資格がありません。そのため、スパメニューのみを取り扱うヘッドスパ専用サロンで働く場合、基本的には資格は不要です。
しかし、頭部をケアする職業として、美容師免許を持っているヘッドスパニスト(ヘッドスパ施術者)は大変重宝されています。
洗髪をする場合は美容師免許が必要
前述の内容から、無資格でも誰でもヘッドスパができると思った方もいるかもしれませんが、ヘッドスパ専門サロンで提供されているのは、髪を濡らす必要のない「ドライヘッドスパ」です。
「洗髪行為」は美容師のみに許されている資格のため、美容室で行われるようなシャンプーやトリートメントを用いた「ウェットヘッドスパ」は美容師免許がなければできません。
ヘッドスパニストが頭皮のコリや血行促進を改善に導くリラクゼーション施術者である一方で、美容師は髪や頭皮を清潔に保つ専門家という位置づけになっています。
国家資格はないが民間資格が存在する
ヘッドスパニストに国家資格はありませんが、民間の企業や団体が認定している資格はあります。知識や腕試しに受ける方も多いので、すでにヘッドスパニストとして働いている方は、スキルアップの一環として取得を検討してみてはいかがでしょうか。
ヘッドスパ資格の取得方法
ここでは、ヘッドスパの資格を取る方法を解説します。
【講師から直接教わりたい人】スクールに通う
スクールに通って知識と技術を身につけ、資格を取る方法です。資格を主宰する団体の認定校や、リラクゼーション関連のスクールなどがあります。プロの講師から直接学べるため、効率よく勉強でき、技術も身につけやすいです。
必要なカリキュラムを終えたのち、資格認定試験を受けて合格すると取得できるのが一般的です。
【安く済ませたい・自分のペースで学びたい人】通信講座を受ける
通信講座で取得できる資格もあります。比較的低額で済むことと、マイペースで進められる点がメリットです。
ただし、スクールで講師から直接指導を受ける場合とは異なり、通信では技術の習得をしづらいという一面も。ヘッドスパニストとして働きたい方やヘッドスパで開業したい方には、スクールのほうが適している可能性があります。
ヘッドスパの民間資格を取得する費用
ヘッドスパの資格取得では、数日間の短期集中講座を受ける形式が多く、1日あたり5万円前後、トータル30~50万円前後というケースが多いです。また、別途資格試験の受験料がかかることもあります。
スクール・講座や選択するコースによっても費用が異なるため、ホームページや問い合わせフォームなどから確認してみましょう。
【要美容師免許】ヘッドスパニストを目指す人におすすめの民間資格・講座
ヘッドスパにはさまざまな資格や講座がありますが、そのなかから、まずは美容師免許が必要なものを紹介します。
ヘッドスパ検定|一般社団法人日本ヘッドスパ協会
ヘッドスパ検定は、一般社団法人日本ヘッドスパ協会が認定する資格です。
3級から1級まで順番に取得していく仕組みですが、3級の受験資格があるのは理美容専門学校の学生で、学校を通さないと受験できません。また、2級は理美容師免許所持者のみ、1級は2級資格所持者のみが受験可能です。
学科試験と実技試験が行われ、合格者には認定書(ディプロマ)が発行されます。
理美容師免許にプラスアルファでスキルを身につけられるため、持っていると就職や転職の際に周りに差をつけられます。
ヘッドスパニスト|日本ヘッドセラピスト認定協会
日本ヘッドセラピスト認定協会は、頭ほぐしの専門家を育成し、資格を発行している団体です。協会が認定する資格にはドライヘッドスパの資格もありますが(後述します)、こちらは美容師免許必須の資格です。
資格講座では、独自の「整体ヘッドスパ」を学べます。座学もありますが、メインは実技です。単に頭のツボを押すというものではなく、頭皮筋膜のリリースや、脳脊髄液の流れを整えるための本格的な技術を習得できます。
引用元
日本ヘッドセラピスト認定協会|資格講座一覧
日本ヘッドセラピスト認定協会|ヘッドスパ資格講座
【美容師免許不問】ドライヘッドスパ施術におすすめの資格・講座
つづいて、美容師免許を持っていない方向けに、ドライヘッドスパの資格や講座を紹介します。
ヘッドセラピスト認定|日本ヘッドセラピスト認定協会
ヘッドセラピストは、一般社団法人日本ヘッドセラピスト認定協会が認定する資格です。十分な練習を積んだのち、自分のタイミングで受験できます。
試験は完全予約制で、試験料は11,000円です。テキストを見ずに正確に施術を行えるかどうかをチェックする実技試験が行われます。
引用元
一般社団法人日本ヘッドセラピスト認定協会
一般社団法人日本ヘッドセラピスト認定協会|ヘッドセラピスト認定試験
ヘッドマイスター|一般社団法人ドライヘッドスパ協会
ヘッドマイスターは、一般社団法人ドライヘッドスパ協会が認定する資格です。メディアにも多く取り上げられ、話題となった人気店「悟空のきもち」の代表が設立しました。
資格取得のための講座は、「楽しく学ぶ」のではなく本気で学びたい人向けの内容です。7日間の課程で、無料宿泊施設があるため遠くの人も受講しやすいことが特徴です(場所は東京校または大阪本校)。
ドライヘッドスパは設備いらずで開業できるため、副業を始めたい方にも人気があります。
引用元
一般社団法人ドライヘッドスパ協会|ヘッドマイスターとは
JADP認定ヘッドリンパケアセラピスト|一般社団法人日本能力開発推進協会
ヘッドリンパケアセラピストは、一般社団法人日本能力開発推進協会が認定する資格です。アロマオイルの専門知識やヘッドリンパトリートメントの技術があることを証明するプロの資格です。
基本的なリンパケアの技術から、接客方法やサロン開業のノウハウまで学べます。美容業界に携わる方はもちろん、福祉関係の職業の方にも人気の資格です。
引用元
日本能力開発推進協会|JADP認定ヘッドリンパケアセラピスト
ヘッドセラピスト検定|日本ヘッドセラピスト協会
ヘッドセラピスト検定は、日本ヘッドセラピスト協会が認定する資格で、協会認定校で所定の講座を修了する必要があります。2級と1級の二つの難易度があり、2級はプロのヘッドスパアドバイザーを目指せる基礎レベル、1級は施術者として技術もしっかり身についているレベルです。
2級は筆記試験のみ、1級は実技検定とレポートです。なお、1級はドライヘッドスパとクリームバスの検定に分かれています。
引用元
日本ヘッドセラピスト協会|資格取得
日本ヘッドセラピスト協会|認定ヘッドセラピスト資格取得するには
ヘッドセラピスト認定講師|日本ヘッドセラピスト協会
日本ヘッドセラピスト協会は、一つ前に紹介したヘッドセラピスト検定2級・1級以外に、ヘッドセラピスト認定講師の資格も認定しています。
「認定講師」の名前通り、日本ヘッドセラピスト協会認定の指導者として、技術者の指導を行うための資格です。認定校の講師をしたり、ヘッドスパスクールを開校したりといった活躍を目指せます。
癒し〜ぷ技術講座|癒し~ぷ
東京から沖縄まで、各地でドライヘッドスパ専門店を展開している「癒し〜ぷ」は、水もオイルも使わないオールハンドのドライヘッドスパの技術者を育成する講座を監修しています。
ZOOMでの座学と対面少人数での実技の、最短3日間で修了するカリキュラムです。
技術講座の修了時にはディプロマが発行され、就職活動にも活かせます。また、自分で開業したり、自店のメニューに加えたりできるほか、別途契約によりフランチャイズでの出店も可能です。
引用元
癒し~ぷ|癒しヘッドスパスクール
癒し~ぷ|スクール
ヘッドミントの技術スクール|日本ドライヘッドスパスクール協会
日本ドライヘッドスパスクール協会が全国に18店舗展開するドライヘッドスパ専門店、「ヘッドミント」が開講するスクールです。3日間のドライヘッドスパ講座を受講すると、「Head Practitioner」のディプロマを得られます。
スクール受講前に無料施術を受けられたり、技術習得ができていないときの無償補習があったり、卒業後にも月1回の合同無料レッスンが受けられたりと、手厚いサポートが魅力です。
引用元
日本ドライヘッドスパスクール協会
myu式快眠カッサスパ®プロスパリストコース|一般社団法人日本快眠ドライヘッドスパ協会
「手から快眠を届け、世界を輝かせる」という理念のもと、快眠ドライヘッドスパの知識や技術の普及を目指す「日本快眠ドライヘッドスパ協会」では、スクールの運営も行っています。
カッサを使用したドライヘッドスパの「プロスパリストコース」は、プロとしてドライヘッドスパを実践できる知識や技術を習得できるカリキュラムです。所定の課程を終えて検定試験に合格すると、協会が認定する資格が手に入ります。
引用元
日本快眠ドライヘッドスパ協会
日本快眠ドライヘッドスパ協会|当協会について
日本快眠ドライヘッドスパ協会|協会の活動
myu 快眠ドライヘッドスパスクール
myu 快眠ドライヘッドスパスクール|カリキュラム
まずは資料をご覧ください
ヘッドスパの資格を取って活躍の幅を広げよう
ヘッドスパには、美容師免許が必要なものもあれば不要のものもあります。美容師免許を持っていなくても、ドライヘッドスパでリラクゼーションを提供することは可能です。
資格も強制ではありませんが、専門の勉強をするとより深い知識と技術が身につき、お客様にも満足してもらえるサービスを提供できるので、ぜひ取得して高スキルのヘッドスパニストを目指しましょう。