インターネット広告が主流の現代において、チラシの宣伝効果に不安を感じる方もいるかもしれません。チラシは、特定のエリアに職業や年齢問わず、広く配布することが可能な点で、依然として高い効果を得られる宣伝方法です。
この記事では、チラシ配布での宣伝や集客の効果を高める方法、チラシ配布のデータ測定の方法などを紹介していきます。
チラシ配布を検討している方に参考にしていただければ幸いです。
目次
チラシとは?|フライヤーやビラと何が違うの?
チラシとは、「散らす」が語源の紙の広告を指します。サイズはA4・B4・A3、カラーや白黒で、店舗の新装開店やキャンペーンなどの告知に用いられます。
文字通り「まき散らす」イメージで、店舗の開店やキャンペーンなどの宣伝を印刷した用紙を、多くの人に配るものを指します。主に新聞の折り込みやポストへの投函、店舗で配られるものが多いです。
チラシと似たもので、フライヤーやビラがあります。チラシとフライヤー・ビラの違いはどんなところにあるのか、それぞれ解説していきます。
1)チラシとフライヤーの違い
フライヤーとは、「flyer・flier」が語源とされ、空を飛ぶもの・人という意味です。
かつて飛行機などからばら撒かれた広告やプロパガンダを印刷した広告のことですが、現代では空からばら撒くことは法律で禁止されているため、チラシと同じように新聞の折り込みやポスト投函されるほか、店舗で持ち帰り用として置かれることもあります。
チラシとの明確な違いはありませんが、フライヤーはチラシに比べるとB5やA6など小さめのサイズ、厚みのあるしっかりした用紙を用いることが多いようです。
2)チラシとビラの違い
ビラとは、「片(ひら)・枚(ひら)」を語源とする説や「ビラビラした」という言葉を語源とする説があり、フライヤー同様チラシとの明確な違いはありません。
「ビラビラした」という言葉のイメージ通り、薄い紙に印刷されることが多く、チラシのようにポストに投函するような方法で多くの人に配るというよりは、店舗や掲示板など人目につく場所に貼ってある広告物を指すことが多いようです。
チラシにも種類がある!|主な5種類のチラシと各チラシの特徴
チラシと一口に言っても、実は配る方法や利用の仕方はさまざまです。ここからは、5つのチラシの種類とそれぞれのメリットを解説していきます。
1)新聞折込チラシ
新聞折込チラシは、文字通り新聞に折り込んで各家庭に配られるチラシを指します。
メリットは、新聞購読者の主な層である、高齢者や主婦層をターゲットにしやすいことで、シニア向けや主婦、キッズ向けなどの広告を配る方法としては、効果が高いといえます。
ただ、近年は新聞をとっている家庭は減っておりそもそもの購読者が少ないこと、これから高齢化した層が新聞をとれなくなってくると、今より購読者数は減ることが予想されるなど、新聞折込チラシの宣伝効果は落ち込んでいくことも考えられます。
2)フリーペーパー折込チラシ
フリーペーパーは無料で読める地域の情報雑誌のことで、コンビニやスーパー・書店などに置かれて自由に持ち帰ることができたり、ポスティングで配られることもあります。
このフリーペーパーにチラシを折り込んで、フリーペーパー購読者に届けることができます。
メリットは、地元の情報誌なので特定の地域に居住している、活動拠点がある人に見てもらえること、フリーペーパーのターゲット層に合わせることにより、チラシを見てほしい層にダイレクトにアピールできることです。
ただ、情報誌というだけあって、多くの店舗・企業が広告を載せてアピールしているため、埋もれてしまい宣伝効果が薄くなるというデメリットもあります。
3)同封・同梱チラシ
同封・同梱チラシとは、チラシを通販カタログや会員雑誌などに挟みこんだり、同封して顧客に郵送することです。
特定の顧客に向けたものなので、ターゲットが明確で、チラシに目を通してもらえる可能性が高いことがメリットです。
一方、郵送費や梱包材の費用、梱包や郵送の手続きなどコストがかかることも考慮しなければなりません。
4)ポスティングチラシ
ポスティングとは、各家庭のポストにチラシを投函することです。
エリアを絞り込んで配ることができ、新聞の購読者など特定の人だけでなく、その地域全体に配ることができるため、エリア全体に広く宣伝できるのがメリットです。
ただ、マンションやアパートなどの場合、チラシの投函を禁止されていることもあるため注意が必要です。
5)WEBチラシ
WEBチラシとは、WEB上で公開するチラシのことです。自社ホームページに掲載したり、WEBチラシの総合サイトなどに掲載します。チラシサイトのアプリもあるため、定期的にチェックしている層もいることが考えられます。
印刷の費用やチラシを配るための人件費が必要ないことやチラシの在庫を抱えずに済むことがメリットです。さらにWEBなので、URLを貼り付けてホームページなどに誘導することも可能なので、さらに多くの情報を伝えることができます。
ただ、パソコンやスマートフォンでチラシを見る習慣がない高齢者をターゲットにする場合は向かないことや、スマートフォンなど小さな画面では見づらいなどのデメリットもあります。
チラシの広告効果を高める内容に仕上げるには?
チラシで宣伝をする際、広告効果を高めるためにどんな内容にする必要があるのでしょうか?ここからは、チラシを作成する前にどんな点を押さえるべきか、そのポイントを紹介していきます。
事前にターゲット層や目的を決めておく
チラシを配るということは、ある程度目的があるはずです。その目的や、誰に向けてチラシを配るのか、そのターゲットを明確に決めることが大切です。
ターゲットがぼやけていたり、何を宣伝したいのかが曖昧な場合、そのチラシは誰にも何も響かないものとなってしまう恐れがあります。
チラシを見てもらいたい人の年齢や性別、どのエリアに住む人か、職業や階層などを想定することで、チラシに載せるべき内容やアピールポイントが変わってきます。また、チラシを配る目的が、集客なのか認知を広めるためかなども具体的に決めておきましょう。
エリア調査・分析をおこない、自社に有利となる点を洗い出す
チラシは新聞折込にしてもポスティングにしても、ある程度配布するエリアを定める必要があります。そのため、より高い広告効果を得られるよう、エリアの調査・分析は欠かせません。
ターゲット層が多く住むエリアはどこか、自社のサービス内容に興味がありそうな人が多く住む地域はどこかなど、調査によって絞り込んでいきます。
それによって、チラシにかかるコストを最小限に押さえつつ、チラシの効果を高めることができるでしょう。
惹きつけられるデザインを心掛ける
人はチラシを目にしたときに、そのチラシが目を通す価値があるかどうか、数秒で判断します。ここで興味を引くことができなければ、そのままゴミ箱いきとなってしまいます。
まずは中身をしっかりと見てもらうために、パッと見た瞬間に惹きつけられるデザインを心がけましょう。一目でなんの広告かを理解できる写真や、印象的なキャッチコピーなどが有効です。
チラシには正確な情報の記載を
チラシに載せる情報は、正確にわかりやすく表現することを心がけます。また、自社を過剰に表現したり、謙遜しすぎてアピールが足りないなどということにならないよう、過不足なく伝える必要があります。
チラシを見た方に、足を運んでもらったり商品を購入してもらったりといった行動を促せるように、正確な情報を記載し、魅力的なチラシを目指しましょう。
チラシを配布したら定期的に効果測定を実施しよう
チラシは、一度配布したら終わりではありません。継続して配布することで、店舗が認識されるようになり、よく目にするから行ってみようか、などチラシの効果は高まります。
よりチラシ配布の精度を高めるため、配布したときのデータをとることをおすすめします。どのチラシの反応がよかったか、どの時期のチラシが効果が高かったか、どのエリアの来店数が多かったかなどを分析し、次回以降のチラシ作成に活かしましょう。
データ収集方法|口コミやアンケート、クーポンの使用率、サイトにWEB分析ツールを入れる
データ収集の方法としては、WEBチラシの場合はアクセス解析ソフトを利用することが可能です。自社サイトには、WEB解析ツールをインストールしておきましょう。
WEB以外のチラシには、チラシ持参で使えるクーポンをつけるなどの工夫や、来店時にアンケートをとって、来店のきっかけを教えてもらうなどの方法があります。
QRコードを載せる場合、チラシのQRコードは、他媒体に載せるものと別にし、測定できるようにするなどの方法も有効です。
上述したように、店頭でアンケートをとるのもおすすめです。自店のチラシを見たことがあるか、チラシを見て興味がわいたかや来店のきっかけは何かなどの項目を設けて、チラシの効果をデータ化しましょう。
チラシの効果測定結果を次のチラシに活かし、うまく集客へと繋げよう
チラシ配布は、デザインや印刷、配布の人員確保など、それなりにコストがかかるものです。そのため、ただやみくもに配っていては、リターンに結びつかないかもしれません。
チラシを配るのなら、ターゲットやエリアの選定、デザインにも気を配りましょう。配ったあとに重要なことは、効果を測定して次のチラシ配布に活かすことです。
印象に残るチラシを作成し、測定結果を元にチラシの内容、配布エリアなどを絞り込んで、効果的に集客につなげましょう。