エステサロンの予約内容の変更・ドタキャンをへらすための対策として、キャンセルポリシーを盛り込みたいと考えている経営者・スタッフの方も多いでしょう。
キャンセルポリシーとは、予約変更にともなう規約のことで、予約を変更できる期限やキャンセル料金が定められ、急な予約変更・キャンセルの防止に役立ちます。
しかし、導入すべき理由や盛り込むべき項目など、キャンセルポリシーを策定するポイントを知ってから、キャンセルポリシーの内容を考えたい方がほとんどでしょう。
本記事を読むことで、キャンセルポリシーの意味や策定する際のポイント、予約忘れを予防するための対策について知って、急な予約変更によるお店の機会損失をへらせます。ぜひ、参考にしてみてください。
- サロンのリピート率を増やしたい
- クーポンサイトを脱却したい
- LINEでの予約管理が大変
- 予約はリザービアで一元管理
目次
キャンセルポリシーの定義って?
キャンセルポリシーとは、お客様がキャンセルした場合の規約・ルールです。
お客様が予約をキャンセルした場合のキャンセル料やキャンセル料が可能な期間、予約上の各種の注意点について記載し、お客様に対して予約の際に同意を求めます。
お客様にキャンセルポリシーを提示することで、いくつかのメリットがあります。
以下の章では、キャンセルポリシーを設ける具体的な理由について確認しましょう。
サロンにキャンセルポリシーが必要な5つの理由
美容サロンの運営にキャンセルポリシーが必要な理由は、キャンセルによる損害を補填できる点やドタキャンをある程度防止できる点です。キャンセルポリシーがいかに重要なのかを知って、お店の予約状況に沿ったキャンセルポリシーを策定しましょう。
1.キャンセルによる損害が補償される
キャンセルポリシーでは、予約をキャンセルした場合のキャンセル料を規定できるので、予約のドタキャンによる機会損失やサービスの準備にかかった費用を補填できます。
事前にキャンセルされるとわかっていないと、お客様の予約が入っていた時間に他のお客様の予約を入れられません。そのため、ドタキャンされた場合には、本来売上が出ていたはずの時間にサービスを提供できず、機会損失を出してしまうことになります。
また、予約の時間に待機していたスタッフの人件費も余分にかかってしまうでしょう。
しかし、キャンセル料の規定を記載しておくことで、予約キャンセルされても、ある程度の割合の損失はカバーできるのです。
2.無断キャンセルを防ぐ役割がある
キャンセルポリシーを明記しておくことで、キャンセル料について周知され、直前の予約キャンセルや無断キャンセルを防げる可能性が高くなります。
キャンセルポリシーがなく、自由にキャンセルできる状態にしておくと、いつキャンセルしてもいい状態になるので、直前のタイミングでのキャンセルになってしまうことも。
また、キャンセル料というペナルティがないことで、キャンセルの連絡もなく予約をすっぽかされてしまうリスクもあります。
キャンセルポリシーを明記しておくことで、急なキャンセルや無断キャンセルは少なくなり、キャンセル料が発生する前にキャンセルの連絡を受けられる可能性が高いでしょう。
3.キャンセル時のトラブルを回避できる
キャンセルポリシーを策定することで、キャンセル時のトラブルを回避できます。キャンセル時に規定がないと、キャンセル料の有無でクレームにつながったり、キャンセルが有効になるケースに関して把握しておらず、トラブルが起きてしまうこともあるでしょう。
キャンセルに関するあらゆるケースを想定したキャンセルポリシーを作成することで、キャンセル時のトラブルを最低限にへらせます。
4.キャンセル方法を事前に伝えられる
キャンセルポリシーを明記する理由は、キャンセル方法を予約時に伝えられる点です。お客様がキャンセルせざるを得ない状況に陥った際に、キャンセルの方法について書いておけば、スムーズに予約キャンセルの連絡を入れることができるでしょう。
5.他の予約を入れられる
できるだけ早く予約キャンセルの連絡を受けることで、別のお客様を受け入れる準備ができます。ドタキャンによって他のお客様を受け入れられないと、売上を逃します。そのため、キャンセルポリシーにキャンセル方法を明記しておくことは重要なのです。
キャンセルポリシーに盛り込むべき5つの項目
美容サロンがキャンセルポリシーに盛り込むべき項目は、下記のとおりです。
- キャンセル方法
- キャンセル料
- キャンセル期間
- 何度も無断キャンセルを行った場合の規定
- キャンセル料が発生しない場合の免責事項
この章では、項目別に盛り込むべき内容についてみていきましょう。
1.キャンセル方法
キャンセル方法は、キャンセルポリシーに記載すべき重要な要素です。電話番号やメールアドレス、SNSなど、店舗がお客様からのお問い合わせに対応しやすいキャンセル方法について記載しておくことで、スムーズに予約キャンセルの対応ができます。
予約キャンセルをスムーズにして、予約キャンセルに伴う損失を少なくするためには、キャンセル方法について明記することが大切です。
2.キャンセル料
キャンセルポリシーに欠かせない項目がキャンセル料。具体的には下記のように、予約キャンセルのタイミングごとに、キャンセル料を規定しておくのがおすすめです。
- 3日前までのキャンセル:キャンセル無料
- 前日キャンセル:予約代金の50%
- 当日キャンセル:予約代金の80%
- 無断キャンセル:予約代金の100%
当日キャンセルによって店舗の損害が大きい場合は、当日キャンセルの段階で予約代金の100%をキャンセル料として設定するのも選択肢のひとつでしょう。
ただし、予約キャンセルの時期に関わらず、キャンセル料を一律で予約代金の100%にすると、消費者契約法に違反してしまうケースもあります。
“当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 当該超える部分”
引用元:消費者契約法第9条1項
3.キャンセル期間
キャンセル期間とは、店舗がお客様のキャンセルを受け付けている期間のこと。予約をキャンセルされても、他のお客様の予約を代わりに受け付けられるように、キャンセル期間はできるだけ早めに設定することが大切です。
4.何度も無断キャンセルを行なった場合の規定
キャンセルポリシーには、何度もキャンセルを行った場合の規定も入れるべきです。キャンセル料で予約代金は回収できたとしても、オプション料金や物販などのサービス提供中に得られたはずの売上はカバーされず、無断キャンセルへの対応にも手間がかかります。
こうした対応をへらすためにも、複数回にわたって無断キャンセルをしたお客様に対する制限をもうけたり、当日予約のみの対応にしたりなど工夫しましょう。
5.キャンセル料が発生しない場合の免責事項
災害や感染症など、やむを得ない状況下における遅刻に対する免責事項をキャンセルポリシーに盛り込んでおくことも、お客様目線の対応をとるためには重要です。
また、コロナ感染症の流行が騒がれているなか、感染症に罹患している方は店舗内でクラスター源にしないために来店を断るなど、感染症に関わる免責事項についても記載しておきましょう。
キャンセルポリシーを書く際の5つのポイント
キャンセルポリシーを書く際には、下記の5つのポイントをおさえることが大切です。
- 予約者の目にとまる場所に記載する
- キャンセル期間とキャンセル料を明文化する
- 予約時刻に遅刻する場合の対応も記載する
- 具体的なキャンセル時の連絡先を記載する
- わかりやすい表現を使うようにする
この章では、キャンセルポリシーを書く際のポイントをみていきましょう。
1.予約者の目にとまる場所に記載する
キャンセルポリシーは、必ず予約する方の目に留まりやすい場所に記載しましょう。店舗プロフィールやサービスの選択画面などに明記するのがおすすめです。また、予約者が確認しやすいように、チェックボックスを設置するのもいいでしょう。
ほかにも、電話や店頭で予約を受け付ける場合にも、口頭や紙面でキャンセルポリシーの内容について伝えておくと、親切な印象を与えられるはずです。
2.キャンセル期間とキャンセル料を明文化する
キャンセルポリシーで重要なのは、キャンセルできる期間とキャンセル料がどの程度かかるのかという部分です。これらの項目を盛り込むことで、お客様のキャンセルがへり、予約キャンセルによる店舗側の損失を、ある程度カバーできる可能性が高まるでしょう。
キャンセルポリシーの文中でも、とくに見つけやすい場所に記載しましょう。
3.予約時刻に遅刻する場合の対応を明記する
キャンセルポリシーの文中で、遅刻した場合の店舗の対応を明記することも大切です。具体的には、下記のような文言を記載しておくといいでしょう。
- 10分以上遅れる場合は、お電話ください
- 15分以上遅れる場合は、キャンセル扱いとします
- 開始時間が遅れた分、施術時間が短縮する場合もございます
美容サロンの回転率を重視するためにも、一定時間以上の遅れはキャンセルとして処理したり、遅れた分の時間は施術時間を短縮するなどの対応を明記することが重要です。
4.具体的なキャンセル時の連絡先を記載する
キャンセルポリシーには、キャンセル時の具体的な連絡先を記載する必要もあります。
キャンセルしたい時に問い合わせができないと、予約キャンセルの処理をスムーズに行いたい店舗側にとってはマイナスです。
連絡を取りやすい電話番号やメールアドレス、SNSのURLなどを明記して、予約キャンセルの対応を円滑に行えるようにしましょう。
5.わかりやすい表現を使うようにする
キャンセルポリシーでは、あいまいな表現は避け、具体的な時間や数字などを使用しながら、キャンセル料や予約可能な時間、連絡先などを明記するようにしましょう。
あくまでもお客様目線で理解しやすいキャンセルポリシーを作ることで、実際に活用されやすく、効果があらわれやすい文言のキャンセルポリシーとなるのです。
当日のキャンセルを予防する!おすすめの対策5選
キャンセルポリシーのほかにも、お客様からの急なドタキャンを予防する方法があります。具体的な防止策と対応策について、よく確認しましょう。
1.リマインドメールで予約忘れをへらす
リマインドメールは、予約忘れを予防する効果的な方法の一つです。電話や対面での予約となると、どうしても予約忘れをしてしまうケースも。仮にキャンセルポリシーが策定されていても、確認のメールがないとうっかり予約を忘れてしまうケースもあるでしょう。
しかし、予約後や予約日前日などに段階的にお客様に対してリマインドメールを送ることで、お客様がうっかり予約忘れをしてしまうリスクをへらせるはずです。
2.無断キャンセル保証のあるサービスを利用する
美容室・サロン向けの予約システムの中には、無断キャンセルによってこうむる損害を保証しているものもあります。また、キャンセル料金を代わりに回収してくれるサービスもあり、ドタキャンによる損害をへらしたい方は利用しておきたいサービスです。
無断キャンセルに悩んでいる方は、キャンセルに対する保証サービスの有無や保証の充実度の大きさで、予約サービスを選ぶのがおすすめだといえます。
3.事前決済機能でキャンセル代金を確保する
事前決済に対応した予約システムを導入していれば、お客様がドタキャンしても自動的にキャンセル料金を請求できるのでおすすめです。現金払いのみでキャンセルポリシーを設定しても、ドタキャンされたまま売上の機会を損失してしまう可能性が高いでしょう。
また、事前決済機能とはいっても、カード払いやポイント払い、QRコード払いなど幅広いので、お客様がよく利用する決済機能を備えた予約システムを選ぶのがおすすめです。
4.お客様に丁寧な対応で接する
お客様のドタキャンを防ぐためには、スタッフとお客様の間に親しい関係性を築くことが重要。お客様からの連絡に対して、お店の代表として懇切丁寧な対応を心がけることで、お客様が予約をないがしろにしてしまうケースはへるでしょう。
予約システムを導入することも予約忘れをへらすためには重要ですが、まずはお店としてお客様に対する対応を見直し、親しみを感じてもらえるような対応を心がけましょう。
5.キャンセル料金を回収できる予約システムを活用する
予約システムによっては、キャンセルポリシーを設定すると、システムが自動的にキャンセルされた場合の料金を徴収するシステムもあります。
お店システム上で設定したキャンセルポリシーに基づき、先に説明した事前決済機能と連携して、キャンセル料金を回収できる仕組みです。全ての予約システムが対応している訳ではないので、きちんと機能を確認しながら予約システム選びをしましょう。
【サロン・美容室向け】キャンセルポリシーの例文
サロン・美容室向けのキャンセルポリシーの例文は以下のとおりです。
【予約のキャンセルについて】
お客様からのご予約の変更・キャンセルは、予約日の3日前の営業時間内(9:00〜19:00)までとさせて頂きます。それ以降のご予約の変更については、店舗まで直接ご連絡ください。お問い合わせは電話・LINEでのみ受け付けております。
【キャンセル料金について】
予約日の3日前までのキャンセルであれば、キャンセル料金は発生しません。それ以降は以下のキャンセル料金が発生します。
- 3日前〜前日まで:予約料金の30%
- 当日:予約料金の50%
- 無断キャンセル:予約料金の100%
【予約時間の遅刻について】
予約時間に遅れる場合は、遅刻するとわかった時点で早めにご連絡ください。予約時間から15分以上経過してもご来店されない場合は、申し訳ございませんがキャンセルとさせていただきます。その場合のキャンセル料金は、予約料金の50%とさせていただきます。
何度も無断キャンセルや遅刻をされるお客様は、ご予約をお断りさせていただく場合もありますので、あらかじめご了承ください。
【新型コロナウイルス感染対策について】
当店では新型コロナウイルス対策の一環として、席同士の間隔を空け、検温チェックをして、熱が37.0℃以上あるお客様の来店をお断りしています。来店をお断りしたお客様に関しましては、別日に無料で振り替えさせていただきます。
お客様と当サロンスタッフのコロナ感染への対策として、何卒ご了承くださいませ。
キャンセルを予防して業務を効率化する予約システムならリザービア
キャンセルを予防してお店の機会損失をへらしつつ、業務の効率化・集客につなげたいと考えている方は、予約システムのリザービアがおすすめです。
ここでは、リザービアがキャンセル予防や業務効率化に役立つ理由を見ていきましょう。
24時間体制で予約受付・管理できる
リザービアの魅力は、なんといっても24時間体制で予約受付・管理できる点。電話や対面での予約受付では、営業時間外に予約を受けられません。また、スタッフが予約台帳をつけることになるので、予約管理ミスが発生してしまうリスクも想定されます。
しかし、リザービアを導入すれば24時間365日体制で予約受付・管理が可能となり、システムが予約管理をするので人為的なミスは発生しません。また、予約受付・管理でトラブルが発生しないので、他の店舗業務に集中することができます。
複数の予約方法を一元管理
リザービアは、電話やSNS、クーポンサイトなどの複数の予約方法を一元管理できます。予約がシステムで一元管理されるので、予約のダブルブッキングのリスクがありません。
複数の予約方法を導入した場合にトラブルの原因になりがちな予約管理ミスの問題も、予約システムリザービアを導入することで解決できるでしょう。
メニューを柔軟に設定できる
リザービアはメニューの追加オプションや時間配分を細かく設定でき、メニューにイメージ画像を設定できるので、売上数のアップにつなげられるでしょう。
メニューには詳細な予約時間や担当スタッフの情報も設定できるので、お店がスタッフごとのスケジュール管理をするのにも役立ちます。
細かいクーポン設定が可能
リザービアは細かいクーポン設定も可能です。時間帯別に異なる割引率のクーポンを発券したり、特定のお客様に対してクーポンを発券したりできます。クーポンの発券はWeb上だけでなく、専用アプリ「サロンカード」上でも手軽に発券が可能。
お客様一人ひとりに合ったクーポンを柔軟に発券するなら、リザービアがおすすめです。
スタッフごとにシフトを割り当てられる
リザービアでは、スタッフごとのシフトを設定できます。お客様にとって施術を受けたいスタッフをシステムで指名できるのは便利ですし、お店にとってもスタッフごとのシフトを把握し、適正な数のお客様を割り当てられ、シフト管理を自動化できるのが魅力です。
- サロンのリピート率を増やしたい
- クーポンサイトを脱却したい
- LINEでの予約管理が大変
- 予約はリザービアで一元管理
キャンセルポリシーを設定して、急なキャンセルを予防しよう!
キャンセルポリシーは、美容室やサロンにおけるドタキャンを予防し、売上の機会損失をへらすことに貢献してくれるキャンセルに関する規定・ルールです。
キャンセルポリシーには、いつまで予約変更が可能なのか、お問い合わせ方法はなにか、キャンセル料金はどれくらいか、場合によっては新型コロナウイルスに関する規定を盛り込みます。
また、突然のキャンセルを防ぐためには、お客様にDMを送ったり、事前決済機能の活用したり、キャンセル料金を回収できる仕組みを有効活用したりするのもおすすめです。
リザービアには、DM機能や事前決済機能を通じて予約キャンセルを防止する機能や、予約の一元管理をすることで予約受付・管理を効率化できる機能があります。
美容室やサロンの業務を予約システムで効率化し、キャンセルポリシーを設定することで、突然の予約キャンセルに対応できる体制を整えておきましょう。