美容室に来店してくださったお客様の情報は、残しておくのが一般的。しかし、どのような状態で保管するかはサロンによってさまざまです。近年ではデータのデジタル化やペーパーレス化が普及し、管理方法を見直したいと考えている美容室もあるのではないでしょうか。
そこで、今回は美容室のお客様情報を残す「カルテ」について解説します。自店やお客様にとって適切なカルテを利用し、運営に活かしてみてください。
- 紙カルテを辞めたい
- 在庫管理を自動化したい
- レジ締めを楽にしたい
- リピート率を上げたい
目次
美容室のカルテ(顧客カルテ)とは
美容室のカルテとは、顧客の個人情報・施術履歴・ニーズなどのデータをまとめたもののことです。
従来は紙で管理されることが多かった顧客カルテですが、パソコンやスマホなどで電子(デジタル化)管理されるケースも増えています。デジタルで管理されるカルテのことを「電子カルテ」とも呼びます。
カルテを作成して来店記録を残すことで、同じことを何度も尋ねる必要がなくなり、お客様との信頼関係の構築にも役立つでしょう。
美容室の電子カルテを作成する方法
美容室の電子カルテを作るには、大きく分けて3つの方法があるので見てみましょう。
Excelソフトを使う
Excelでフォーマットやテンプレートを使って作成する方法。印刷して、紙データとして追記したり保存したりすることもできます。データ量が増えると紙がかさばり、管理が大変になりやすいことが注意点です。
顧客データ管理システムを導入する
顧客情報を管理できるシステムを使うのもよいでしょう。顧客管理に必要な機能が備わっています。ただし、パソコンにインストールするタイプの場合、他の端末からは利用できない可能性があることに注意してください。
クラウド型のカルテ用アプリを利用する
専用アプリをスマホなどの端末にダウンロードして使用する方法もあります。リアルタイムでデータが更新されて便利です。いろいろな端末からアクセスできるものが多く、思い立ったときにパッと確認できます。
美容室のカルテ管理にはクラウド型アプリがおすすめ!6つのメリット
美容室では、前章の3つのカルテ作成方法のうち、クラウド型のカルテアプリを使うのがもっともおすすめです。そこで、クラウドアプリを利用するメリットを6つ解説します。
1. スマホやタブレットでかんたん操作
いちいちパソコンを開かなくても、スマホやタブレットから楽に操作できます。パソコンより手軽でかんたんに感じる方も多いです。
2. 写真や動画を保存できる
利用するアプリの種類によっては、カルテ内に写真や動画データを保存できるものもあります。
カルテデータは、文字情報だけではどうしてもわかりづらい部分が出てくることもあるでしょう。そこで、写真や動画を入れられれば、施術前・施術中・施術後などのお客様の状態を、視覚的な情報として残せて便利です。
3. 業務の効率化に繋がる
カルテアプリの場合、紙カルテとは異なり、保管スペースが不要で管理の手間が省ける上、スピーディにデータを検索できます。
カルテを出したりしまったりする必要もなくなり、アプリを利用することで、該当する顧客カルテを探す際などの業務負担も軽減できるでしょう。
4. 顧客満足度もアップ
リピーターの場合、お客様の好みや今までの施術履歴など、過去のデータを活用しながらカウンセリングや提案ができます。これまでに蓄積したデータからお客様のニーズを把握しやすくなるため、お客様に満足してもらいやすいでしょう。
5. 手書き情報やメモ機能でさらに便利
タッチパネル式で手書きデータを残せたり、申し送り・備考情報をメモとして保存したりする機能が備わっているアプリもあります。お客様ひとりひとりに対して、気づいた点やぜひ覚えておきたい点などを記録できるので、次回以降の対応時に役立つでしょう。
6. 予約やPOSシステムと連携できるものも
アプリによっては、予約システムやPOSシステムと連携してさらに利便性を追求したサービスもあります。オンラインでの予約管理のほか、スマートな会計業務やデータ分析も行えるため、店舗運営に効果的に活用することが可能です。
より業務効率を高めたいなら、このような連携サービスにも注目してみましょう。
美容室の電子カルテアプリの注意点・選ぶときのポイント
つづいて、美容室で電子カルテアプリを導入する際の注意点や選び方をお伝えしましょう。
目的に合った機能性か
まず、利用目的をはっきりさせ、目的に適した使い方ができるか、十分な機能があるかをチェックすることが大切です。アプリの種類によって使える機能もさまざまなため、自店の利用目的に合わないものを選ぶと使い勝手が悪く、ムダになってしまう可能性もあります。
事前に機能性をしっかりチェックしておきましょう。
無料で使える/予算内の費用に収まるか
コストも美容室運営において重要な点。そこで、テストとして無料お試し導入ができるものや、費用がかかるアプリの場合、自店の予算に合っているものを利用することも大事です。
利用する人数や使いたい機能などによって費用が異なる場合もあるので、どの程度のコストがかかるのか、前もってきちんと確認しておいてください。
【無料利用可能】美容室カルテのおすすめアプリ・サービス
いきなり導入費用がかかることに抵抗がある方は、まずは無料お試しができるカルテを使ってみてはいかがでしょうか。おすすめのアプリやサービスを紹介します。
KaruteKun
美容産業向けに設計された、カルテ・予約・売上などの総合管理を行えるスマホアプリ。iPhoneでもAndroidでも使えて、写真の掲載も可能です。LINE連携オプションをつけると、LINE内で予約受付・レシート送付・メッセージの一斉配信もできます。
ペーパーレスなサロン経営を行いたいサロンにおすすめのアプリです。30日間無料で試せるので、気になった方は使用感を体験してみてはいかがでしょうか。
美歴
美歴もKaruteKunと同様に、美容業界における電子カルテや予約、売上などを管理できるアプリです。iPhone・Androidの両方で利用可能。名前や誕生月での検索、50音順や最終来店日での並べ替えなど、お客様情報の抽出やリスト化もかんたんです。
カウンセリングシートや施術同意書、ポイントカードの電子化などもできます。カルテをお客様に共有したり、アプリ内でお客様とメッセージをやりとりしたりすることも可能なため、上手に活用して関係性を構築していきましょう。
3つのプランがあり、Trialプランなら無料で使えます。利用できる内容が限られるため、より便利に使いたいなら有料プランの検討も必要です。
coming-soon KARTE
iOS対応のカルテアプリで、iPadならApple Pencilを使えば手書きもしやすいです。慣れ親しんだ紙カルテをそのまま電子化したような感覚で、スムーズに使えます。写真の保存も可能なので、メモと合わせて残しておき、次回に活用しましょう。
前提として「coming-soon」という予約システムの契約が必要ですが、契約済みの場合は無料で利用できます。
LiME(ライム)
LiMEは、美容師・理容師のために作られたアプリ。仕上がり写真やヘアケアのメモ情報をお客様に共有することもでき、密な繋がりを作ることが可能です。
カルテや予約管理機能は無料で使え、有料ではネット予約やLINE連携などの機能も利用できます。なお、有料の「ネット予約プラン」の料金は店舗の売上に応じて変動し、2ヶ月無料のキャンペーンも行われているので、試しに使ってみてはいかがでしょうか。
BEFORE AFTER
顧客情報・施術内容・施術写真などを残せるほか、カウンセリングモードを使うと施術後の変化を確認できる便利なカルテアプリ。お客様に状態の違いを見せながら、カウンセリングを行うことが可能です。
パソコンでもスマホでも使えて、お試しの無料プランが用意されています。セキュリティ・監視体制やサポート面も充実しているので、比較的安全に使えるでしょう。
予約システムと美容室カルテを連携させるとさらに便利
美容室の電子カルテには予約管理システムと連携できるものもあり、あわせて使うことでより利便性が向上するためおすすめです。
予約システム「リザービア」は、電子カルテ・会計アプリの「A’staff Cloud Smart」と一緒に使うことができるシステム。
オンラインで予約管理や集客ができる上、A’staff Cloud Smartのカルテで顧客情報を管理できたり、会計や売上集計・分析などができたりと便利に活用できます。
カルテには写真や手書きメモも残せるので、リザービアとA’staff Cloud Smartのあわせ使いでサロンワークをスマートに行いましょう。
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美容室の電子カルテを無料で試して使いやすいものを選ぼう
美容室のカルテをデジタル化するなら、使い勝手のいいサービスを利用したいもの。無料で試用できるアプリやサービスもいろいろあるので、自店の目的も考慮しつつ使い勝手のいいものを選んでみてください。
美容室にはリザービアとA’staff Cloud Smartの併用もおすすめです。予約管理・集客・顧客カルテ管理・会計・集計などをシステム内でまとめて行い、業務効率を高めつつお客様にも満足してもらいましょう。