理容師として独立しようと考えている場合、まず何からはじめたらよいかわからない人もいるでしょう。理容師として独立するには、緻密に計画を立て、開店までの時間を有効に使って準備を進めていくことが重要です。
ここでは、開業までの流れや必要資金、安定した経営のために押さえておきたいポイントをご紹介します。
- サロンのリピート率を増やしたい
- クーポンサイトを脱却したい
- LINEでの予約管理が大変
- 予約はリザービアで一元管理
目次
理容師と美容師の違いは何?
理容師と美容師は似た職業ですが、提供する施術は異なるのが特徴です。理容師はおもに容姿を整えることを業とし、刈り上げやシェービング、バリカン操作などをおこないます。
一方で美容師は容姿を美しくすることを業とし、デザインカットのほか、着付け、メークアップ、ヘアセットなどがおもな業務です。ここでは、理容師と美容師の収入面の違いをご紹介します。
美容室と理容室、どっちが安定して経営できる?
美容師と理容師の給与を比較すると、美容師のほうが働くエリアの客層によるものの、高い年収が見込まれます。サロンの立地がよく、交通機関でのアクセスが良好で人の行き来が活発なところだと、集客しやすく売上アップも見込めるからです。
理容師は美容師と比べると給与は高くありませんが、独立開業し、集客次第で高い年収も期待できるでしょう。ただ、給与面を考慮して途中で理容室から美容室への変更できないため、注意が必要です。
理容師と美容師、両方の資格を保有できる?
理容師と美容師の免許を両方取得することは可能で、ダブルライセンスの取得ができるスクールも全国に多く見受けられます。
ダブルライセンスの取得で活躍できる幅が広がるため、専門的知識やスキルも身につきますが、二つの資格を取得することになるので、時間や経済的な負担がかかってしまうでしょう。
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理容室から美容室へ途中で変更はできない
開業するにあたり、理容室にするか、美容室にするか迷っている人もいるでしょう。理容室として開業したものの、途中から美容室へ変更したいという要望は叶いません。また、雇用した理容師を美容室で就労させることも不可能です。
そのため、開業前に理容室、美容室のどちらにするか、きちんと決定してから準備を進めていくようにしましょう。
理容室開業までの流れを紹介
理容室の開業までにはすべきことがたくさんあるため、順序を踏んで取り組むことが大切です。ここでは、理容室開業までの流れをくわしくご紹介します。
コンセプトの決定
まずは理容室のコンセプトを明確にします。コンセプトを明確にすることでターゲットを絞れるため、ターゲットに沿った接客や設備、インテリア、集客方法を検討することで顧客満足度アップに繋げられるからです。
コンセプトを決定せずに開業準備を進めると、さまざまな決定事項にブレが生じ、顧客に応じたサービス提供がむずかしくなります。コンセプトを決めることで、理容室としての強みや独自性がはっきりするので、開業準備をスムーズに進められるでしょう。
事業計画の作成
開業のために必要な事業資金を算出するために作成しておきたいのが事業計画書です。事業計画書では、コンセプトにもとづき、店舗の規模や交通アクセス、周辺環境を加味した立地場所、売上見込みなどを挙げておきましょう。
これらの項目をもとに、内装工事、理容機器、保証金や敷金、テナント費用、プロモーション費用、雑費、消耗品費、運転資金、前払い人件費の見通しを立て、必要資金として資金調達について検討します。この計画をもとに銀行や公的機関などに融資を申し込むのがおすすめです。
開業のための具体的な準備をしていく
理容室の開業に向けて、計画を具体化させて行動することが重要です。ここでは、具体的な行動指針をご紹介します。
スケジュールを立てる
理容室の開業に向けて、まず開店までのスケジュールを立てます。カレンダーなどを用いて時系列でスケジュールを記載することで、いつまでに何をすべきかが明確になり、開店日までの時間を有効に使えるはずです。物件の契約や工事、行政関係への手続きなどすべきことは多くあります。
限られた期間の間ですべてをこなす必要があるため、効率的に動けるよう、スケジュールの整理をおこないましょう。
物件の決定・内外装の工事
理容室の開業に向けて、物件を決め、内外装の工事をおこないましょう。物件は立地や周辺状況を考慮して決定する必要があります。
また、設備についてはスタイリングチェアやシャンプーチェアの調達が必要でしょう。そのほか、理容室の開設には消毒設備の設置、採光や照明、換気に関する事項など一定の基準が定められており、基準を満たす設備の準備もおこないます。
保健所・税務署での手続き
保健所、税務署での手続きをおこないます。税務署へは開業届を、保健所へは開設届を提出しなければなりません。それぞれ提出する書類に不備がないか、事前に入念に確認しておくことが大切です。
また、開設にあたり、施設が開設の基準をクリアしているのか、保健所の職員が立ち会いのもと、検査がおこなわれます。万が一基準を満たしていない場合は、再検査となり、場合によっては開業が予定よりも遅れてしまうこともあるでしょう。
一般的には、工事着工前に保健所へ施設基準について事前相談をおこないます。万が一の事態も想定して余裕を持ってスケジュールを立てることが大切です。
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メニュー決め・集客・消耗品の仕入れ
開業までに店舗のプロモーションをおこないましょう。また、資材の仕入れ、ターゲットに応じたメニューや価格の設定を実施します。
一度決めたメニューや価格は安易に変更すると、客離れを起こすリスクもあるため、慎重に決めることが重要です。相場や周辺の競合店の情報もリサーチするなどして、メニューや価格を決める際の参考にするとよいでしょう。
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理容室開業に必要な資金の内訳は?
理容室の開業において、いくら資金が必要なのかを知ることは重要です。ここでは、理容室の開業に必要な資金について、準備金・設備費・運転資金の3つにわけて解説します。
物件取得費・設備費
まずは物件取得費用や設備費用です。物件取得費用には、保証金(敷金)、礼金、仲介手数料、前家賃などが含まれます。保証金(敷金)は家賃の数カ月分かかることが一般的なので、1カ月の家賃をもとに算出しなければなりなせん。このほか、鏡やスタイリングチェア、シャンプーチェアの購入など設備費もかかります。内外装工事は坪単価の相場をもとに算出されるのが特徴です。
これらの費用のうち、物件取得費が開業資金に占める割合が多いです。駅近、商業施設などが多く人が集まる人気エリアなどは集客しやすいですが、物件費用は高騰してしまうでしょう。
開業後の運転資金
理容室の開店後は、集客が安定しないことから、しばらく赤字が続くことも覚悟しなければなりません。物件費や設備費だけでは準備不足であり、赤字が続けば資金繰りがむずかしくなり、最悪の場合廃業の可能性も考えられます。
そのため、数カ月の赤字に備えて、まとまった運転資金を確保しておくことが大切です。運転資金は予備費やプロモーション費に充てることとし、事前に用意しておくとよいでしょう。
理容室を開店したあと、安定した運営をするためには
理美容業界は開業したにも関わらず、わずか10年以内に店を畳むケースも多いです。ここでは、理美容業界で長く生き残っていくために必要な安定した運営のポイントをご紹介します。
店舗を運営しながら試行錯誤する
開店後、多くの顧客が来店し、売上も順調に伸びるというケースは稀です。はじめから順調な売上があることを予想していると痛い目を見るかもしれません。開店してしばらくは、売上が伸び悩み、苦しい時期を通過するものなのだと心の中で割り切ることも大切です。
また、しばらくしても集客が伸び悩み、売上増に結びつかない場合は、何が原因なのか、安定した経営のために何が必要なのかを振り返り、随時検討していくことも必要でしょう。
売上や経費を自分で把握する
理容室の経営において、売上や経費を含め、収支については税理士に任せればよいと考えている人もいるでしょう。
しかし、専門家を頼りすぎてしまうと、気づいたときには資金繰りが難しくなり、経営が立ち行かなくなることもあります。税理士に相談はするものの、資金の流れについてはきちんと把握して管理する姿勢が重要です。
情報収集は開店後も怠らず続ける
理容室の開業において、周囲の競合店やエリアに集まる人々の特徴、利便性などについての情報収集は積極的におこなうことが大切です。世の中の経済状況やトレンドなど時代の流れや日々の業務に活かせる情報を取捨選択し、つねに学びの姿勢を持ち続けることが求められます。
情報は日々移り変わるものなので、開店後も周囲にアンテナを張り、最新情報を得ながら、顧客に対してよりよいサービス提供に繋げていく姿勢が大切です。
集客方法はひとつに頼らない
集客方法のひとつにポータルサイトに登録し、広告を出すという方法があります。この場合、ひとつだけの方法に頼らず、いろいろな集客方法を実践してみるのがおすすめです。ここでは、おすすめの集客方法をご紹介します。
Googleビジネスプロフィール
理容室の代表的な集客方法として、Googleビジネスプロフィールがあります。このサービスを利用することで、店舗の情報がGoogleやGoogleマップで検索しやすくなるため、プロフィール上でホームページへのアクセスや電話予約などの行動を促すことが可能です。
また、SNSとも紐づけることでSNSユーザーを客として取り込めます。このほか、オーナーとして口コミへの返答もでき、悪質な口コミへの対処をすることも可能。
SNS(インスタグラム)
理容室の集客方法としておすすめなのがインスタグラムの活用です。インスタグラムは写真メインのSNSで、理容室内の雰囲気やメニュー、施術後のビフォーアフターなどの写真を載せることで、店舗のよさをアピールできます。
インスタグラムのユーザーは10代から40代、50代と幅広く、プロフィールを充実させることでユーザーにみてもらう機会を増やせるのが特徴です。
ホームページ
理容室の集客方法としておすすめなのがホームページの活用です。ホームページは理容室の顔ともいえる存在で、店舗情報の詳細を開示し、顧客に見てもらうのに適しています。
また、問い合わせフォームや予約フォームを充実させることで、ホームページが入り口となり、24時間365日受付が可能で、集客アップにも繋げられます。
多様な集客方法と連携できる予約システムの導入もおすすめ
Googleビジネスプロフィールやインスタグラムなど、さまざまな集客方法を試すことが重要ですが、日々の業務をこなしながら、多くの集客ツールを管理するのはかんたんではありません。
これらの集客方法と連携し、スムーズに予約行動に繋げるのにおすすめなのがリザービアです。一括してこれらの集客ツールを管理でき、連携ページから直接予約ができます。
また、LINEとの連携も可能で、画面にタッチすればかんたんに予約操作ができるため、新規だけでなくリピーター獲得も期待できるでしょう。
リザービア導入後の成功事例はこちらから見ることができます。 成功事例- 無料掲載のGoogleマップで集客
- 近隣店舗より目立つ予約ボタン表示
- リザービアご契約者様なら無料で利用可能
- 予約はリザービアで一元管理
計画性を持ってしっかり準備!理容師として独立しよう
理容室の開業は、計画的におこなうことが大切です。計画を立てずに準備を進めてしまうと、書類の不備や設備基準の不一致などで準備が遅れる、資金計画が不十分で開業後しばらく経たないうちに資金繰り困難に陥るなどさまざまなトラブルが予想されます。
理容室の開業を成功へ導くために余裕を持ったスケジュールと、十分な計画を立てて備えることが大切です。理容師として独立を成功させるために、情報収集と学びの姿勢を重視し、準備をおこないましょう。