美容室の開業には、高額な設備の導入と内装工事が必要なため、多額の資金を準備する必要があります。しかし、シェアサロンの登場により、今は資金がない人でもかんたんに独立開業して、フリーランスとして働けるようになりました。
今回は、シェアサロンのことをよく知らない方のために、シェアサロンの特徴やメリット・デメリット、料金形態、人気のシェアサロンなどについてくわしく解説します。
まずは資料をご覧ください
目次
近年増加しているシェアサロンとはどんなもの?
ここ最近注目を集めているシェアサロン。簡単にいうと、ひとつのお店で各スペースを複数のフリーランス美容師がシェアして使うことができる美容室です。
利用料金を支払うことでセット面や設備を借りてお客様にサービスを提供することができます。シェアサロンについて詳しく見てみましょう。
美容サービスの提供ができる設備が整っている
シェアサロンは、セット面や施術スペース、施術に必要な設備があらかじめ用意されています。パーテーションや個室で区切られており、フリーランス美容師や美容系専門職者などに貸し出すことを目的として作られています。
スペースを提供する料金システムはさまざま
シェアサロンによって料金システムはさまざまですが、大きく分けて2つのパターンがあります。
- 時間貸しのみ
- 時間貸し+売り上げの〇%
さらに、初期費用や月単位の会費を導入しているサロンもあります。
使用期間を細かく設定しているサロンもある
シェアサロンの中には、短期で使用したい人のために「平日/土日祝日」のスポット利用ができるところや、月単位で利用可能上限時間によって料金が変わるところ、1時間単位の利用チケットを発行しているところ、個室を専有できるところなどもあります。
大きく分けて下記の3種類のプランを導入しているサロンが多いです。
- 「月額〇万円+売り上げの〇%」といった月単位の貸し出し
- 平日1時間〇円、土日祝日1時間〇円といった1時間単位の貸し出し
- 月額〇万円以上で個室丸ごと貸し出し
施術のメニューや料金は自由に設定できる
シェアサロンでは、施術のメニューや料金は自由に設定することができます。カットやカラー以外にも、ネイリストやアイリスト向けの施術スペースが設けられているシェアサロンもあります。
ただし集客のためにホットペッパーを利用する場合は、施術や料金に規定が設けられていることもあります。
なぜ今シェアサロンなのか?関心を集める理由とは
サロンの独立開業には、自宅サロンや居抜き、テナント、フランチャイズなどいくつかの方法があります。その中で、シェアサロンが注目されている理由を見ていきましょう。
美容室の店舗数増加による競争の激化
美容業界の代表格ともいえる美容室の店舗数は、増加し続けています。一方で倒産や閉店する理美容室の数も年間数十~100軒程度あるのも事実です。
次々にオープンする美容室同士の生き残りをかけた競争は激化。開店するために大金を投じると、その分倒産のリスクも高まることから、スモールスタートで堅実に開業する人が多くなるのも無理はありません。
シェアサロンは、開業にかかる資金を大幅に抑えた低リスクな開業をしたい方にぴったりの方法といえます。
SNSでスタイリストが個人で集客できる
InstagramやTikTokなど、SNSを日常的に閲覧している人も多くいる時代です。美容情報を日常的にネットで収集している人がいたり、インフルエンサーとして活躍したりする人もいます。
美容室の集客にSNSを活用することも珍しくない昨今では、スタイリストが個人で発信し、独自にファンを獲得することも難しくありません。個人で集客できるようになったスタイリストが独立を考えるのは、自然な流れといえるでしょう。
フリーランス美容師の増加
先の話ともつながることですが、スタイリストが独自に集客できるようになったことでフリーランス美容師として活躍する人も多くなっています。
徐々に改善されているとはいえ、美容師は労働時間が長く、忙しいときには休憩時間を確保できないケースもあったり、一人前になるまでに数年かかる割に給料が少なかったりなど、美容師の労働環境には課題が多くあるのも事実。
そういったことに不満を抱えたスタイリストにとって、独自に集客できるのなら雇われの身に固執する必要を感じなくなるのも当然だといえます。
シェアサロンを利用するメリット
シェアサロンで働くからといって、どんな美容師でも成功するとはかぎりません。シェアサロンのメリットとデメリットをおさえ、自分に合った働き方ができるのか考えてみるとよいでしょう。
シェアサロンで働くメリットは、どういったものがあるのでしょうか?自分のお店を構えることや、美容室で正社員として働くこととの違いと一緒に見てみましょう。
1.独立の資金を抑えられる
シェアサロンは施術に必要な設備があらかじめ整っているため、自分でお金をかけてお店を構えなくても独立することができます。資金を抑えて個人事業主として働けるという点でメリットといえます。
自分のお店を持ちたいけど、資金の問題などですぐには開業できないという人でも個人のスキルを活かして働くことが可能です。
2.すべては自分次第!働き方が自由になる
シェアサロンで働く場合、正社員のようなシフト制・固定勤務ではなく自分で自由に時間を決めて働くことができます。
たとえば子どもが学校に行っている間の時間を活用したり、ダブルワークや趣味と両立したり、平日だけ・土日だけといった働き方も自分次第で決めることができます。
連続したお休みが取りづらかったり、長時間拘束される正社員とは違い、自由度の高い働き方ができる点はメリットといえます。
3.集客が見込めるのであれば手取りアップも夢じゃない
シェアサロンは、月給や保険の担保はありません。しかし、指名してくれるお客様がたくさんいる場合や、美容室で働く月給分以上の集客が見込めるのであれば手取り額がアップする可能性があります。
シェアサロンで働く場合は月給や手当はなく、プランにもよりますが月額(時間額)+売り上げの30〜40%未満を支払った残りが収入になります。美容室で働く場合は、月給+売り上げの30%程度プラス諸手当の収入を得ることができます。
指名してくれるお客様が多ければ多いほど、手取り額がアップする可能性があるといえます。
4.働く場所が自由に選べて借りる期間も選べる
シェアサロンはさまざまな運営会社がさまざまな場所に店舗を展開しています。ここでやってみたい!というような土地を選ぶことができますし、スポットや月単位でサロンスペースを借りて働くことが可能です。
シェアサロンを利用するデメリット
シェアサロンで働くデメリットはどんなことがあるのでしょうか?美容室で正社員として働くこととの違いの中に4つのデメリットがあります。
1.集客活動は自分で行うのが基本
シェアサロンは基本的に、集客活動は自分で行います。
すでに指名してくれるお客様がたくさんいる美容師であれば、不安に感じることは少ないかもしれません。しかし、指名してくれるお客様が少ない、あるいはどれくらいの集客が見込めるか定かではない場合は集客活動が大変です。
ただ、シェアサロンによっては集客支援を行っていたり集客活動をサポートしてくれるサービス会社もあるので、そういったシェアサロンやサービスを有効活用するという方法もあります。
2.事務作業や顧客対応などの業務を自分でこなさなくてはならない
シェアサロンで働く場合は、個人事業主であるため収支の計算や確定申告などの経理業務を自分でこなす必要があります。
また、お客様の予約の管理やアフターフォローなどもすべて自分でこなさなくてはなりません。経理業務や顧客管理をひとりで行わなくてはいけないという点はデメリットといえます。
3.シェアサロンによっては仕入れも自分で行う
薬剤などを借りられるシェアサロンも多いですが、自分で仕入れを行わなくてはならないシェアサロンもあります。仕入れは個人で行う場合、通常より高くつくこともあることを念頭に置いておきましょう。
4.収入が不安定になる場合も
シェアサロンは、いわば個人の実力が試される場所です。月給や手当が保証されていないことや、来客数に波があったり勤務日数にバラつきがでたりすることで、収入が不安定になる方もいるでしょう。
美容室のように月給や手当などが保障されているのと違って、毎月の収入にバラつきが出ることはデメリットといえます。
知っておこう!シェアサロンには2つの運営形態がある
シェアサロンは近年続々と増えていますが、運営形態は2つあります。個人が運営しているものと、フランチャイズ化されていて同じ名前のお店が複数あるものです。具体的にどういった部分に違いがあるのか知っておきましょう。
個人で運営されているもの
個人でシェアサロンを運営し、複数のフリーランス美容師に場所を提供しているシェアサロンです。個人が経営しているため、普通の美容室とおなじくお店によって内装や雰囲気も異なり、できる施術もお店の設備によって変わります。
フランチャイズ化されているもの
コンビニのように同じ名前で、別々のオーナーがいるフランチャイズ化されたシェアサロンです。オーナーがお店の運営の権利を譲り受け、売り上げの管理や美容師との契約を行いますが、利用規約や料金などは基本的に同じです。
シェアサロンの料金形態と料金相場は?
シェアサロンには、複数の料金形態があります。料金形態選びを間違えると、経費が割高になってしまうこともあるでしょう。
ここでは、稼働時間や働き方に合わせて自分にあった料金形態が選べるように、シェアサロンの料金形態と料金相場を紹介します。
売上に対する歩合
売上に対して、毎月一定の割合の金額を支払いますが、「月の固定額+歩合金額」を料金としているシェアサロンが多いです。
料金相場は「固定額月5万円~+20%~」ですが、シェアサロンであらかじめ決まっている場合と、契約するときに決める場合があります。
あらかじめ決まっていればよいですが、交渉で歩合を決めた場合は、トラブルを未然に防ぐために、必ず契約書に記載してあるか確認してください。
月額固定料金
毎月決まった固定額を支払います。料金相場は地域によって異なりますが、おおよそ月額12万円~です。
料金は高いですが、月額料金を払ってしまえばそれ以上経費がかからず、売上は全部自分の収入となります。頑張ったぶん手取りが増えるので、稼働時間が長い方は、はじめから月額固定料金を選んでおいたほうがよいでしょう。
時間貸し
30分や1時間あたりなど料金が設定されていて、利用したぶんだけ支払います。料金相場は、30分あたり750~1,000円程度です。予約が入ったときのみ利用できるので、副業や独立開業の経験を積みたい方におすすめ。
ただし、借りたいときに必ずしも予約が取れるとは限らない、長時間利用すると割高になるというデメリットがあります。
シェアサロン利用のトラブル!対処法は?
シェアサロンは初期費用を準備する必要がないため、誰でも気軽に利用できます。それゆえに、認識不足で盗難にあったり、設備を破損して損害賠償請求をされたり、支払いを巡る金銭トラブルに発展したりするケースもあるので注意が必要です。
ほとんどのトラブルは事前に対処しておけば回避できるので、事前にきちんと対処方法を確認しておきましょう。
はじめに契約書を交わす
契約書がないシェアサロンは手軽ですが、口約束で決めてしまうと、のちにトラブルが起きたときに困ってしまう可能性があります。
一方で、契約書を作成しておけば、ほとんどのトラブルを未然に防止することが可能です。そのため、手続きが面倒だとしても、料金や免責事項などが書かれた契約書で契約を交わすようにしましょう。
人気のシェアサロン運営会社を4つ紹介!
シェアサロンは増加傾向にあり、違う業種の会社が参入したり、フランチャイズ化されて店舗数が増大しているサロンもあります。どういったシェアサロンがよく選ばれているのか見てみましょう。それぞれの会社概要とプランを簡単に紹介します。
株式会社GO TODAY SHAiRE SALON
株式会社GO TODAY SHAiRE SALONが運営しているシェアサロンは、展開している地域が広く店舗数が多いのが特徴です。それぞれの働き方に適応できるよう、プランにバリエーションがあります。
詳しく知りたい方は公式HPを確認してください。
株式会社Qnoir(クノア)
株式会社Qnoir(クノア)が運営するシェアサロンは、多くの業種の個人事業主が働くことができる複合型施設です。美容系の個人事業主以外に、カウンセラーや占い師、ヨガインストラクターなどさまざまな専門職の方が利用しています。
詳しく知りたい方は公式HPを確認してください。
株式会社シーズオファー
株式会社シーズオファーの運営するシェアサロンは、時間貸しです。エステサロン向けのシェアサロンとなっています。完全個室でAルーム、Bルームに分かれており、部屋ごとに雰囲気が違うのが特徴です。
詳しく知りたい方は公式HPを確認してください。
サロウィン株式会社
サロウィン株式会社が運営するシェアサロンは、どのプランを利用しても売上80%が還元されることが特徴です。すでに関東を中心に東海地方や九州まで60店舗ありますが、今年から来年にかけて新たに15店舗のオープンを予定しています。
詳しく知りたい方は公式HPを確認してください。
フリーランス美容師の予約管理にはリザービアがおすすめ
店舗やシェアサロンなど、営業形態に関わらず売上を確保するには業務の効率化は欠かせません。
特にバックオフィス業務を含め、予約や顧客管理にまつわる業務をすべて一人でこなさなければならないフリーランスの美容師やネイリストなどには、予約システムの導入がおすすめです。
中でもサロン業務に特化したリザービアは、集客の効率を高め、業務効率化をはかるさまざまな便利な機能が搭載されています。リザービアの機能の一部を紹介しましょう。
スマホにも対応の予約台帳
予約システムの機能の一つである予約台帳には、ネット経由の予約がリアルタイムで反映されます。予約時の顧客情報がそのまま蓄積されるため、顧客カルテとして活用することも可能です。
ネットから24時間365日、いつでも予約を受付できるため、予約の取りこぼしを防ぐのに役立ちます。また、過去の予約データを調べたいときにも簡単に過去データを絞り込んで確認できるため、DMやクーポンの送信にも便利。
リザービアの予約台帳はスマホでも利用可能で、スマホ用に最適化された画面は見やすいため、出先で予約状況を確認するのもスムーズです。
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LINE連携機能
LINE公式アカウントからの予約を自動で受付けたい方におすすめの機能です。LINE公式アカウントをすでに予約やDMに活用している方も多いかもしれません。
通常であればチャットでのやり取りをしなければならず、予約やキャンセルなどの情報は都度予約台帳に転記する手間が必要です。リザービアのオプション機能、LINE連携を利用すれば、予約受付やキャンセルなどのやり取りやリマインダー通知などを自動化することが可能で、予約台帳へも自動で反映されます。
LINEは多くの方が日常的に使用しているアプリで、友達登録もQRコードで読み込んでもらうだけなので簡単。お客様の手間を煩わせずに、予約のハードルを下げることができるため、集客にも有利です。
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予約の一元管理
新規集客には、まず自分の存在を知ってもらう必要があります。そこでポータルサイトに掲載したりホームページを作成したり、SNSやブログで発信したりしている方も多いでしょう。
さまざまな媒体を利用して露出の機会を増やすとともに予約導線を整えておけば、無駄なく集客につなげることができます。しかし複数の予約窓口があると、ダブルブッキングを防ぎつつ予約枠を調整する手間がかかってしまうのがデメリット。
リザービアにはBMS(ビューティーマネジメントシステム)という一元管理機能が搭載されており、複数のポータルサイトやホームページ、LINEやGoogleなどからの予約を自動で調整し、一つの画面で管理することが可能です。
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予約集計・メッセージ自動配信・メニューオプションなど
リザービアでは、その他にも痒い所に手が届くさまざまな機能が充実しています。
たとえば予約集計機能は、予約経路ごとの予約数やクーポンの利用数を把握したり、ニーズの高いメニューやシェアサロンを特定したりすることが可能です。POSレジを導入せずとも、これらのデータを収集できると、売上アップにつながる施策につなげたり効率よく集客サイトを使ったりすることができるようになります。
そのほか、チケットクーポンの発行やメッセージ自動配信、予約の時点でオプションの時間配分や設備の把握が可能になるメニューオプションなど、フリーランスで活躍する美容系職種の方におすすめしたい機能が豊富です。
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まずは資料をご覧ください
集客できる仕組みを作ってシェアサロンで開業しよう
低コストで独立開業を叶えるシェアサロンは、美容系職種のフリーランスにとってぜひ利用したいサービスです。まとまった自己資金を準備せずとも、フリーランスとしてすぐにでも活躍できます。
一方で、一人で予約管理などもこなさなければならず、集客ができなければ利益が出ないという厳しい一面も。そこで、集客にも利用できてサロンの業務効率化に役立つ予約システムのリザービアをおすすめします。
リザービアは導入前のレクチャーや導入後のフォローが手厚いので、不安なことがあればすぐに解消できるのが特長です。不定期で開催しているセミナーでは、経営に役立つ知識を増やしたり、成功サロンのノウハウをもとにした集客のアドバイスなども行ってます。
ぜひリザービアを活用して、業務効率化、売上アップをはかりましょう。