パーソナルジムの開業・経営を考えているけれど、開業する具体的なメリットや準備、成功させるためのポイントが明確ではないと考えている方も多いのではないでしょうか?
パーソナルジム経営はマーケットの成長が著しく、経営がうまくいけば、大きな利益を確保できる見込みのある業界だといえます。
この記事では、パーソナルジムを経営するメリットや方法、準備内容を知り、失敗事例を踏まえた上で、パーソナルジム経営を成功させるコツをおさえていきましょう。
目次
パーソナルジム経営は儲かるのか?
フィットネスジム業界は、近年売上が伸びつつある業界です。比較的大規模な24時間営業のフィットネスジムから、小規模なパーソナルジムに至るまで、フィットネス業界全体が成長してます。
フィットネス業界が躍進している現状と儲かる理由について確認し、パーソナルジムの経営を決めるきっかけにしましょう。
市場全体の規模は拡大しつつある
ジムというと、広いスペースに大型のマシンをたくさん用意するというイメージがあるかもしれません。しかし、全国展開する小規模ジムの知名度が上昇してきたことにより、ワンルームなどこじんまりした施設・設備のジムの認知度が上がってきています。
そのため、少ない初期投資でもはじめられるのがメリットです。
かつてはジムの利用者というと、20~40代くらいの男性のイメージが強いものでした。
しかし、近年はジムの種類や業態が多様化し、ジムに通うハードルが下がったこともあり、スポーツをしている学生や健康維持を目指す高齢者、美を目指す女性など、利用者の層が拡大しています。
J-Netが実施した日本人のジム利用率に関する調査によれば、ジムの利用率は男性の4%、女性の1%程度にとどまっており、全体では2%前後です。
フィットネス産業の市場規模は4,500億円規模。株式会社コナミスポーツ&ライフやセントラルスポーツ株式会社など、世界的な企業にも引けをとらない業績を達成している企業があり、今後もさらに成長していく見込みのある業界だといわれています。
引用元
J-Net21:市場調査データ:パーソナル・トレーニング
スポーツTOKYOインフォメーション:「ゴールデン・スポーツイヤーズを通じたス ポーツ成長産業化と社会課題解決」
パーソナルジムはターゲット層によって異なる
一報で、パーソナルジムは、お客様一人ひとりに合ったパーソナルトレーニングを提供する場所です。ただし、提供するサービスやお店で狙うターゲット層によって、設備やお店のコンセプト、お店の規模も変わってきます。
ターゲット層やビジネスモデルが変われば、利益を出すために必要な集客方法や目標とする集客数について再検討しなければなりません。、実現したいビジネスモデルで利益を出せるような、最適なビジネスプランを考えていく必要があります。
最終的な利益を考慮してビジネスを考える
ジム自体のオープン準備から考えると、物件の購入費(あるいは賃貸契約時の各種初期費用)やトレーニングマシンなどの機材費といった初期費用がかかり、オープン後は固定費としてスタッフの人件費や物件の電気代、賃料がかかります。
上記の初期費用や月々にかかる費用を考えれば、ユーザーを囲い込み、会員制を導入して月額利用料をとることで、安定的な売上・収益につなげているパーソナルジムは少なくありません。
基本的には、上記に挙げた初期費用分をいつまでに回収し、その上で月々の費用に対してどの程度の利益が上がるかを集客する予定のユーザー数と毎月の平均利用額の2つを見比べながら、検討していく必要があります。
パーソナルジム開業をする方法は二通り
パーソナルジムを開業したい場合は、おもに、自分で開設する方法とフランチャイズで開く方法の2つがあります。それぞれの特徴を解説していきましょう。
起業して自分でジムを開く
1つめは、自分で起業してパーソナルジムを開業する方法です。オープンするまでに準備することが多く、集客もしなければなりません。さらに、軌道に乗るまでは、開業資金やランニングコスト(運営資金)など金銭面の負担・不安もあるでしょう。
しかし、自由にコンセプトやターゲットを決めて、設備・内装・店舗のイメージなど自分の理想の形をつくり上げられるという楽しさもあります。
フランチャイズ契約をする
2つめは、既存のパーソナルジムと契約を結び、フランチャイズ展開する方法。
自分で起業する方法に比べ、店舗のコンセプトや設備などへの自由度は低い傾向にあります。しかし、すでにブランド化されているジムなので、店舗の運営に集中することができますし、集客もしやすいでしょう。
パーソナルジムを開業する3つのメリット
パーソナルジムを開業するメリットは、無資格でも開業・営業できる点です。また、ゼロからパーソナルジムを立ち上げる方法のほかに、フランチャイズ経営をする方法も。
設備や資金の準備があれば、パーソナルジムを開業できる点が大きなメリットです。
1.資格を保有していなくてもジムを開業できる
パーソナルジムは、無資格の人でも開業できる点が魅力です。開業するために特別な資格を取得する必要がないので、資金さえあれば、すぐにでも開業できる点がメリット。
ただし、他人に教えるインストラクターを兼任したい場合は、まずはインストラクターやトレーナーとしての職場経験を積むのがおすすめです。インストラクターとしての資格も保有していると、利用者からの信頼も得られて集客につながるでしょう。
2.フランチャイズ経営ならサポートが充実している
フランチャイズ経営で、パーソナルジムを開業する方法もあります。加盟金を支払うことで、大手ジムブランドの商品やサービスを販売できる権利を得られるので、ゼロからパーソナルジムをはじめても、大手の経営・集客のノウハウを活用することが可能です。
慣れないお店の独立を大手がサポートしてくれ、場合によっては経営や集客のノウハウを、セミナーや勉強会という形で学べる機会を設けている大手ジムもあります。
ただし、基本的な本部の意向に沿った経営をしなければいけないので、「自分だけのお店作りをしたい」と考えている方には不向きかもしれません。
3.集客のハードルがそこまで高くない
フランチャイズ契約を結べるジムは、それなりに名が知られているジムであることが多いです。すでにブランディングが成功しているジムの名前やサービスを使い、集客・接客に活かせるので、集客のハードルがそこまで高くないのがメリットです。
集客を考える時間を、サービス内容やお店の改善にあてられるのが魅力だといえます。
パーソナルジムを開業するために必要な準備とは?
パーソナルジムを開業するなら、コンセプトを考え、お店のターゲットを明確にしてから、どのようなサービスを提供すべきか考えることが必要不可欠です。
開業後に失敗しないためにも、事前に準備しておくべきことを確認しましょう。
1.ジムのコンセプトを決める
はじめに、どんなジムにするかというコンセプトを決めましょう。ジムのコンセプトを明確に決めておくことは、ターゲット選定やブランディングにも必要です。
ダイエットに特化したジム、アスリート向けのメニューを提供するジム、女性専用ジムなど、需要も考慮しながら設定します。
2.開業する地域をリサーチ
開業を考えている場所の土地柄も重要です。競合の有無や勝算があるかどうか、住民の属性など、事前にきっちりリサーチしておかなければなりません。
たとえば、住民のほとんどが高齢者である地域に若者向けのジムを開いても、すぐに経営が立ちいかなくなる可能性があります。また、パーソナルジムは一般的なジムより利用料が高いため、高所得者層が住んでいるかも調査しましょう。
その地域でオープンした場合に安定した集客が見込めるかという点は、開業にあたって非常に大切です。
3.集客方法を考えておく
パーソナルジムに限らず、経営というものは、お客様に利用してもらわないと成り立ちません。たくさんの利用者におとずれてもらうため、集客方法はしっかり考えておく必要があります。
具体的な集客方法は後述しますが、広告・SNS・口コミなどさまざまな方法があるので、多方面からアプローチするのがおすすめです。
4.ターゲットの選定
どんな客層に来てほしいのか、というターゲットの選定も重要事項です。男性なのか女性なのか・年代・ジムを利用する目的など、ターゲットを明確に決めておかないと広告やSNS運用でも発信内容がブレてしまい、効果が薄れる可能性があります。
自分の強みを活かしつつ、需要にも合ったジムを開きましょう。
5.どんなサービスを提供するか?
ターゲットの絞り込みができたら、自店が提供するサービスの内容と強みを明確化しましょう。
トレーナーとしてのスキルや知識はどれぐらいあるのか、具体的にどのようなメニューを提供できるのか、自店に通うと利用者がどんなメリットを得られるのかなど、集客にもつながる内容なので、しっかりと軸を持つことが大切です。
6.価格のバランスを見極める
パーソナルジムでは、入会金や月会費などが収入源になります。高すぎると入会してもらえず、安すぎると経営がうまくいかなくなる可能性があるため、バランスの見極めが大切です。
都市と地方では経営コストも異なりますし、競合の数にも差があるため、料金の設定は地域やターゲット層によって変動すると考えておきましょう。
もしかしたら破産するかも?パーソナルジム経営の失敗事例
パーソナルジム業界は人気が高まっているとはいえ、全てのジムが経営に成功するとは限りません。実際の事例から、経営に失敗しないための教訓を得てみましょう。
1.お店のブランディングに苦戦している
パーソナルジムの経営に成功するためには、ジムのブランディングを確立して、近隣住民にジムの存在を認知してもらう必要があります。ブランディング戦略が不明確で、コンセプトがあいまいな状態で経営しても、お客様の集客に行き詰まってしまうでしょう。
お店としてどのような空間やサービスを提供したいのかを考えて、どのような強みをセールスポイントにして、集客を行っていくべきなのかを考えていきましょう。
2.広告費が予算を圧迫している
お店の宣伝方法は、有料から無料のものまで幅広いです。インターネット広告やチラシなど、有料の広告手段は集客に有効ですが、そればかりでは広告費がかさんでしまいます。
SNSや無料ブログなど、無料で利用できる広告手段も有効活用して、費用対効果を考えながら、広告宣伝の方法を選択していくべきでしょう。
3.価格設定を間違っている
パーソナルジムの入会費や利用料が周辺のジムと比較して高額すぎると、うまく集客できずに経営が苦しくなってしまう可能性もあります。もちろん、すでにブランディングできていて、他のパーソナルジムと差別化できていれば高額でも集客はできるでしょう。
しかし、これから開業しようと考えているパーソナルジムにとっては、競合他社よりも高い料金設定をするのは、リスクが高いかもしれません。
料金を高めに設定するなら、サービスの質を向上し、他のパーソナルジムでは受けられないメニューでトレーニングできるなど、メニューの充実をはかるのがおすすめです。
4.いきなり多店舗展開を考える
パーソナルジムは流行りのビジネスですが、最初から多店舗展開すると、人材の確保やお店の管理が難しく、失敗してしまうリスクが高まります。
ビジネスを着実に成功させるためには、まずは最初の一店舗目の経営に集中し、軌道に乗ってきたら複数店舗の経営も視野に入れて、ビジネスモデルを検討しましょう。
5.お問い合わせの窓口が少ない
パーソナルジムの集客が失敗してしまう原因として挙げられるのが、お問い合わせ窓口の少なさです。どんなに高いお金を出して広告宣伝しても、お客様がお店の予約ができない、もしくは予約しにくい状況だと、集客にうまくは結びつかないでしょう。
一般的な電話やEメールなどのお問い合わせ方法のほかに、公式LINEやInstagram、Twitter、Facebookなど、各種のお問い合わせ窓口を増やすのがおすすめです。
パーソナルジムの経営を成功させるためのポイント
パーソナルジムの経営を成功させるなら、まずは強みを再確認して、それをうまく宣伝していくことが大切です。また、競合他社や地域に対するリサーチも欠かせません。
他の店舗には負けない自社の強みをPRして、お店の売上アップを目指しましょう。
1.他店との差別化、自分の強みを活かす
自店があるエリアにライバル店がある、もしくは自店開業後にライバル店が開業した、ということもあるでしょう。
競合がいる場合は、スキルやジャンル、マシンなど、競合に負けない自店の強みを持っておく必要があります。その強みを明確化して、「当店でしか体験できない」ということをターゲットにアピールすれば、他店との差別化ができ、成功につながりやすくなるでしょう。
2.リピート率の向上を目指す
集客で新規顧客を増やすことはもちろん大切ですが、新規顧客ばかりが増えてリピートしてくれる顧客がいないのも問題です。既存客を維持させなければ長期的な経営は難しいでしょう。
リピーターを増やすためには、ていねいなトレーニング指導を行ったりコミュニケーションを取ったりしながら信頼関係を築き、真摯に対応することが大切です。また、来店していない日も、メルマガを配信するなどして効果的なアプローチを行いましょう。
3.地域の相場を徹底的にリサーチする
パーソナルジムの経営で成功するためには、お店のある地域で、どれくらいのジムの会員費や利用料なのか、その料金相場を確認しておく必要があります。
相場よりもあまりに高い料金設定をしてしまうと、お客様からのお問い合わせが減ってしまう可能性も考えられるでしょう。
まずは地域で受け入れられているパーソナルジムの料金体系をチェックして、その料金体系を基本にしながら、自分のお店の料金設定を考えるのがおすすめです。
4.大型店舗の料金設定と競合しないようにする
競合他社のパーソナルジムの料金設定を参考にするとはいえ、大手のスポーツジムの料金設定のみを参考にすると、かなり安い料金になってしまうこともあります。
大手スポーツジムは資本力があり、キャンペーンやクーポンによる割引が効くことも多く、個人経営のパーソナルジムには実現が難しい価格帯であることも。
大手との価格競争になってしまっては分が悪いので、パーソナルジム特有のサービスを提供し、付加価値をつけることで、大手との価格競争は避けるようにしましょう。
Googleとの連携機能で予約の利便性を向上できるリザービア
エステサロンやパーソナルジム向けの予約システム「リザービア」には、Google検索やGoogleマップから直接予約を行える「Googleで予約」との連携機能があります。
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不明点や疑問点に関しては、電話やチャット、メールでいつでもご相談できます。
「Googleで予約」の概要や使い方については、以下の記事も参考にしてみてください。
参考記事:【まとめ】「Googleで予約」で新たな集客導線を作りませんか?始め方~設定方法まで詳しくご紹介します!
参考記事:Googleの検索から直接予約! Googleカレンダーで予約を管理する方法を解説
参考記事:Googleビジネスプロフィールと連携が可能な予約システム【リザービア】
SNSとの連携で、さらに集客の間口を広げる
予約システム「リザービア」には、Googleだけでなく、パーソナルジムの公式LINEやInstagramなど、各種SNSと外部連携できる追加オプションもあります。
予約方法が増えることで、ユーザーにとって予約時の利便性を向上できるので、結果として予約数のアップが期待できるでしょう。
参考記事:インスタと連携可能なWEB予約システム【リザービア】
参考記事:公式LINEと連携できる予約システム【リザービア】
コンセプトを明確にして集客を成功させ、パーソナルジムの売上につなげていこう!
この記事では、フィットネス業界全体の現状から、パーソナル事務の開業方法、開業するメリット、経営に必要な準備、失敗した事例や成功するためのポイントについて紹介しました。
パーソナルジムを成功させるためには、まずお店のコンセプトとサービスのターゲットを明確にしてから、メニュー作りや集客を行うことが重要です。
また、競合他社が提供するサービスの料金体系を考慮しながら自分のお店のサービス料金を設定することで、料金設定が原因の集客の失敗は回避できるはずです。
他の店舗と差別化できるコンセプトやサービス、集客につなげられるベストな料金設定を考えて、お店の売上につなげていきましょう。