サロンの独立開業を考えているなかで、レンタルサロンの利用を考慮に入れている人もいるのではないでしょうか。レンタルサロンを利用すれば、テナントの賃料や内装工事費、大型の備品といった費用を抑えてサロンを開業することができます。
そこで今回は、レンタルサロンで独立開業がおすすめの理由や月額の相場、レンタルサロンを活用した場合の開店準備について解説しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
まずは資料をご覧ください
目次
レンタルサロンやシェアサロンで独立開業をおすすめする5つの理由!
なぜ、レンタルサロンやシェアサロンが独立開業をする上でおすすめとなるのでしょうか。ここでは、その理由を5つ紹介します。
1.個人店舗を構える必要がないので初期費用がかからない
シェアサロンやレンタルサロンは使いたいときにだけ利用できるので、店舗を構えておく必要はありません。
また、敷金や礼金といった、店舗を構えるときに必要となるお金もかからないので、個人店舗を構えるほどの費用がない場合にはうってつけです。店舗に費用がかからないことから、初期費用は備品などの最低限のものを用意するぶんで賄えられるでしょう。
2.好立地な場所でサロン開業ができて、エリアの制限がなくなる
レンタルサロンはさまざまなエリアにあるため、エリアの制限がなく好きなところで開業できます。好立地なところに個人店舗を構えると、家賃など費用面で悩まされますが、そういった費用を抑えることが可能です。
また、働きながら、自分がサロンをしていく上で向いている場所かどうかを見極められるのも魅力となります。もしも別オーナーが経営するサロンだったり、自宅だったりする場合には、交通の便が悪いなど立地の問題も解消するでしょう。
3.設備や備品などの費用が必要最低限で済む
店舗を構えるサロンの場合、サロン内に設備や備品が売っていたり、そもそもの使用料がサロンの使用料として含まれていたりします。
しかし、レンタルサロンやシェアサロンなら、そのサロン内にある程度のものが揃っているため、在庫として持たなければならない備品も少なくなり、費用もかけずに済ませることが可能です。
4.個人宅と違ってサロンの住所を公開しやすい
個人宅でサロンを展開すると、ホットペッパービューティーなどサイトに住所を公開しなくてはならないため、個人情報という観点から躊躇する人もいるでしょう。
しかし、レンタルサロンやシェアサロンであれば問題なく住所も公開でき、サロンへの信頼感やお客様が来店までの道順をチェックすることにつなげられます。
5.必要なときに必要なぶんだけ借りられる
レンタルサロンであれば自分の必要なタイミングで借りられるので、予約の入っているタイミングだけサロンを借りるといったことも可能です。そのため、開業へのハードルも下がるでしょう。
ただし、24時間レンタル可能なレンタルサロンばかりではありませんので、自身が借りるレンタルサロンのレンタル可能な時間はよく確認しておく必要があります。
レンタルサロンやシェアサロンを利用して独立開業する場合の費用相場は?
基本的にレンタルサロンやシェアサロンの利用料金はサロンの広さや設備、立地などによっても異なります。
たとえば、時間ごとに借りられるところが多いレンタルサロンであれば、1時間当たり1,000円から貸し出してもらうことが可能です。
一方、シェアサロンの場合は基本的に月額料金を採用しているところが多いようです。価格も5~17万円と幅広く、支払金額によって1カ月に利用できる時間も何十時間までと決められていたりします。
レンタルサロンの料金形態は大きく3パターン
レンタルサロンの料金形態は、大きく分けると3パターンあります。前項で説明した1時間あたりの利用料で支払う「時間制」、1カ月の専有契約をする「月額(月極)制」のほかに、売上に応じた割合を支払う「歩合制」です。
時間制と月額制は、利用する時間や日数において決められた金額を支払うため、費用の計算が単純明快ですが、売上が少なくても利用した分だけ支払わなければならないため、場合によっては経営を圧迫してしまう可能性もあるでしょう。
対して歩合制は、売上に応じた割合を支払うため固定額にならず、毎回利用料を計算する手間がかかります。しかし、売上が少なければ支払う金額も安くなるため、副業や兼業で少しだけ営業したい、という場合に経費が圧迫するというリスクが低くなります。
「時間制」と「月額制」はどちらがいいの?
時間制と月額制、両方のプランを用意しているというレンタルサロンもあります。どちらを利用するべきかというのは、どれくらい利用するのか、時間によってかわります。
たとえば1時間1,500円、1カ月10万円のレンタルサロンの場合、1日8時間営業するのであれば9日以上の稼働で月額のほうがお得になります。
また、ひとつのサロンを長期利用するのであれば、定期契約などでさらにお得なプランが用意されているサロンがおすすめです。
賠償保険は加入したほうがいい?
独立開業をしようと考えたとき、はじめのうちは費用を抑えたいこともあり、保険は二の次になってしまうこともあるでしょう。しかし、独立開業するからこそ検討していただきたいのが損害保険です。
たとえば、施術ミスによりお客様に怪我をさせてしまった場合、自費で高額な賠償を払う必要が出てきます。しかし、賠償保険に入っていればその点を保険でカバーしてもらえるので、入っておいて損はないでしょう。
レンタルサロンやシェアサロンで独立開業するのに必要な設備・備品は?
独立開業するときには、なにか事前に準備が必要なことはあるのでしょうか。ここからは、独立開業するにあたって、準備する設備や備品などを紹介します。
シェアサロンの場合は、サロンに必要な物品が用意されていることが多いですが、レンタルサロンの場合は施術マットやベッド、テーブルなどがなく、部屋だけ借りることもあります。その場合は、自分で準備をしなければなりません。
もし、自分で準備するとなったら、ベッドは高さ調整やリクライニングが可能なものを選びましょう。折り畳み式ならば運ぶのもラクですし、別の施術をするときはベッドを折り畳んで施術マットを敷くといったことも可能です。施術テーブルに関しても、折り畳みができ、なおかつ安定性のあるものを選ぶとよいでしょう。
備品などの小物は、基本的には手ぶらでサロンを借りに来ても問題ないよう、準備を整えてくれていることが多いです。備品もサロン内で購入できるように準備しているところも多いので、なにも用意しなくてもよいところもあるようです。
自分で用意しなければならない備品には、ドリンクを提供するためのグラスや電気ポットなど、提供サービスに必須とは言えないものがあります。ほかにもスリッパやスリッパ立て、靴箱なども該当するでしょう。これらは、施術には不必要かもしれませんがお客様のおもてなしには大切な必需品です。こういったものは、忘れずに自分で用意しておきましょう。
レンタルサロンでも独立開業するなら必要な資格はある?
レンタルサロンを開業するときには、業種によって資格が必要です。たとえば、美容院やまつエクサロンを開業する場合には、美容師の国家資格を保有していなければなりません。
また、これらの施術は、サロンが美容所登録されていることも必須です。美容所登録されていない施設での施術は違法になってしまうため、必ず確認しておきましょう。
ネイルに関しては国家資格ではないので、絶対に資格が必要というわけではありませんが、ネイリスト技能検定やJNAジェルネイル技能検定を持っていたほうが集客には有利となるでしょう。
また、エステとリラクゼーションもネイルと同様で国家資格ではありません。そのため、エステならAJESTHE認定エステティシャンを、リラクゼーションならリラクゼーション検定を取得しておくと、開業時に役立ちます。
ただし、脱毛サロンに関しては注意が必要なこともあります。美容脱毛と呼ばれる光脱毛は資格は必要ありませんが、ニードル脱毛などの医療脱毛は、医師や看護師などの医療資格を保持していなければならずクリニックでしか施術できません。美容目的であっても禁止されているため、注意してください。
レンタルサロンやシェアサロンを独立開業したらどうやって集客するの?
レンタルサロンやシェアサロンで独立開業をした場合、集客に困ることもあるでしょう。上記のようなサロンはつねに自分のお店を置いておけるわけではないため、チラシ配りなども高い効果を見込めません。
サロンワークをしていたころのお客様に来ていただき、その知り合いから紹介してもらう方法もありますが、多くのお客様の集客につなげることはむずかしいでしょう。そんなときに活用できる集客方法がホームページやブログ、SNSなどネットです。ホームページやブログ、SNSで情報を発信し続け、自分のファンになってもらうことで、来店を考えるお客様がでてくるようになります。
少し時間はかかるかもしれませんが、チラシの作成などと比べれば圧倒的に安いコストで集客することが可能です。まずはブログやSNSを立ち上げ、ホームページを作成して集客していきましょう。
レンタルサロンやシェアサロンを独立開業するときの注意点と事業成功へのコツ!
レンタルサロンやシェアサロンを借りて独立開業をする場合、事業を成功させるためにはいくつか注意しておきたいことがあります。ここでは、事業成功へ導くために注意しておくべきことを確認しておきましょう。
注意点1.税務署に開業届の提出が必須
レンタルサロンで独立開業をするためには、まず開業届を提出しましょう。開業届は無料で提出でき、税務署もしくは、開業freeeというサイトを使ってオンラインで届けを出すことが可能です。
本業副業に関わらず、開業をしてから1カ月以内に届けを提出しなければいけないため、忘れずにおこないましょう。
注意点2.資格や許可などの確認
業種によっては、資格や許可が必要です。とくに、美容院やまつエクサロンの開業を検討している方は、美容師の国家資格が必須となります。
エステサロンは通常特別な資格は必要ありませんが、シェービングをおこなう際には理容師免許が必要です。さらに、施術をミスしてしまった場合の補償も提示しておくとよいでしょう。
注意点3.アロマやお香など強い香りはNGなレンタルサロンもある
実はアロマやお香などにおいが強いものについては、使用ができないサロンもあります。理由は次の借主にとって迷惑になったり、ほかの部屋ににおいがもれてクレームにつながったりすることがあるからです。
レンタルサロンを活用するときには、アロマオイルなど香りのあるものの使用が可能かあらかじめ確認しておきましょう。
注意点4.予約がキャンセルになったらレンタルサロンのキャンセル料も発生する
ほとんどのレンタルサロンは、キャンセル料が発生します。たとえば、お客様都合で施術がキャンセルとなってしまったときには、レンタルサロンのキャンセル料を自分で負担しなければなりません。
余計な出費を抑えるためにもお客様にもキャンセル料が発生することを伝えたり、施術料金をキャンセル料金が発生しても赤字にならないように見直したりしましょう。
注意点5.施術中のプライバシーを守る
施術中はお客様のプライバシーを守り、安心して施術を受けられる環境を整えることが大切です。レンタルサロンでも配慮をしてくれるところもありますが、もし気になる場合にはスマートロックなどをご自身で準備しておくとよいでしょう。
工事不要で手軽に着けたり、外したりできるので、レンタルサロンでも活用しやすく、プライバシーを守ることが可能です。
注意点6.セキュリティを万全に
自分がサロンにいないときには、スマートロックだけだと、セキュリティが万全だとはいいにくいです。とくに、レンタルサロンは自分以外にも不特定多数の方が利用しています。レンタル期間中に休憩などでお店を離れたときに、前に使用していた方やそれ以外の方が侵入するということもありえるからです。
そのため、防犯対策としてネットワークカメラを活用してみるとよいでしょう。ネットワークカメラは電化製品店で手軽に購入でき、ネット環境さえあればかんたんに設置できるので、活用しやすいです。
事業成功へのコツその1|癒しの空間を作り上げる
リラクゼーションや美容院、ネイル、エステなど、どの業種であってもお客様がサロンの求めるのは癒し効果です。
施術の質はもちろんですが、音楽を流したり、よい香りを漂わせたりと環境も意識することで、お客様がお店を気に入り、リピーターとなってくれる可能性も高まるでしょう。
事業成功へのコツその2|決済方法の多様化に考慮を
近年は決済方法が多様化してきており、現金以外の決済方法も増えてきました。キャッシュレスの時代にともない、むしろ現金以外での会計を希望するお客様も増えているようです。
そのようなお客様を困らせないためにも、クレカやモバイル決済を導入するなどして、お客様のニーズに対応できるように決済方法の多様化を検討しておきましょう。
事業成功へのコツその3|コストだけで考えずにお客様視点で考えて決断する
開業するとなると、まず考えるのがコストの面です。ただし、コストの面だけ考えていてはお客様の確保、あるいはリピーターの確保にはつなげられません。
たとえば、レンタルサロンが土日のほうが人の量が多い立地なら、土日のオープンも検討する必要があるでしょう。自分がやりたい施術よりもお客様のニーズを優先したほうが、集客を期待できます。
事業成功へのコツその4|なるべく多くのリピーターを作る
レンタルサロンで成功するためには、リピーターを確保することが大切です。リピーターが増えると、なにが必要で不要かが明確になります。
たとえば、お客様にとって香りがあることが癒しにつながるのであれば、香りを使ってもよいレンタルサロンを探すことがベストです。また、音が静かな場所や空調管理がしっかりできるような場所もリピーターを作る上で重要なポイントとなります。
都内のおすすめレンタルサロンを紹介!
ここからは、都内にあるおすすめのレンタルサロンを紹介します。
SALON VILLAGE
近年はフリーランスの美容師も増加しており、働き方を自分で選ぶ時代になりつつあります。「SALON VILLAGE」はそんな美容師の新しい働き方を実現するための場所を提供し、自分らしく楽しい働き方の未来を創造していきたいとの想いでレンタルサロンを展開しています。
用意されているプランは、月額制のみ。個室を専有でレンタルすることができ、スペースを自由にカスタマイズすることができるため、レンタルサロンでも自分らしい空間を作り上げて働きたい、という人にぴったりのレンタルサロンです。
21 Salon
「21 Salon」(トゥーワンサロン)は、美容専門のレンタルサロン。ヘアカットやヘアカラー、まつエクなど美容関連の業務に利用することができるサロンです。
最低1時間からの30分単位で利用することができる、時間制の利用形態です。シャンプー台やドライヤー、ヘアアイロンといった基本的な備品のほか、輪ゴムやタオル、ラップ、ティッシュ類などの小さな消耗品といったものまで用意されています。
また、レンタルに美容師免許が必須ということはなく、カットされる客側がレンタルすることもでき、フリーランスの美容師を呼び施術を受けることも可能です。ただし、美容師側の美容師免許証確認は必要です。
OASIS RESORT SPA
美容業界のマッチングサイト、「BEAUTYSHARE」を運営する、「株式会社CLOUD BEAUTY」が展開するレンタルサロン。利用にはBEAUTYSHAREへの会員登録が必要で、無料会員と有料会員で利用できるプランが異なります。
店舗によって価格やサービス内容が異なりますが、どの店舗も時間・日額・月額利用のプランが用意されています。また、集客やメニュー構築、商材導入など、専門コンサルタントのサポートを受けることもできます。
レンタルサロンでの開業には予約システム リザービアがおすすめ
レンタルサロンを利用した美容サロンの開業には、予約システム「リザービア」の利用がおすすめです。とくに月額利用など、長く同じサロンを利用をする場合は、予約システムを利用することで予約管理業務の効率化が可能です。
また、美容室やネイルサロン、エステサロンなどメニューごとに細かいオプション設定もできます。
口コミ投稿やクーポン発行、「日本語・英語・中国語(簡体字/繁体字)・韓国語・タイ語」の5カ国語に対応するなど、集客をサポートする機能も搭載されています。サロンのスムーズな運営をサポートし、集客できるお店づくりを支えるシステムです。
レンタルサロンやシェアサロンで独立開業してみよう!
レンタルサロンやシェアサロンは店舗を構えるタイプの開業とは異なり、コストを抑えながら手軽に開業ができる方法のひとつです。とくに月額利用の場合は、専有利用ができたりレイアウトを変えたりと、ある程度自由に営業することも可能です。
独立開業をしたいけれど初期費用を抑えたい、という人はレンタルサロンやシェアサロンでの開業を選択肢に入れることをおすすめします。
美容サロンの独立開業をするなら、美容業界に特化した予約システム、リザービアの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
引用元
東京都保健医療局:美容所