美容師やネイリスト、マッサージ師などフリーランスとして独立を検討している方にとって、初期費用を抑えることは、ひとつの課題ではないでしょうか。費用を整えるためには、時間がかかってしまう、できるだけ早く独立したい方は、「シェアサロン」を視野に入れるといいでしょう。
今回は、費用を抑えて独立を目指している方へシェアサロンについてご紹介します。料金形態やメリット、デメリットなどわかりやすくご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
まずは資料をご覧ください
目次
シェアサロンとは?
シェアサロンとは、店舗全体を共有スペースとして貸し出すことをいいます。貸出の対象は主にフリーランスで働いている方です。全ての席がシェア用に使われているため、ひとつのシェアサロンの中で複数のフリーランスの方が働く、とイメージするとわかりやすいかもしれません。
シェアサロンは、同じフリーランスの方と同じになることが多いため、コミュニケーションを図る良い機会になることでしょう。
シェアサロン・面貸し・業務委託の違い
シェアサロンと聞くと、面貸しや業務委託と混同してしまう方がいます。しかし、実際はそれぞれの特徴が少し異なります。以下の表をご覧ください。
シェアサロンと面貸しの異なるところは、特徴のみです。
業務委託においては、基本的にサロン側が集客や備品の準備をします。しかし、雇用契約ではないため、社会保障や確定申告は自分で管理しなければいけません。ぜひ覚えておいてください。
シェアサロンの料金形態
シェアサロンを利用する上で、料金がどれほどかかるのか気になる方は多いかもしれません。それぞれのシェアサロンによって、初期費用が無料などプランが異なります。そこで、シェアサロンの大まかな料金形態と利用することで手取りの金額がいくらになるかシュミレーションをご紹介します。
売上の10%~30%を運営側に支払う
シェアサロンの中には、利用料金に加えて売上の何十%かを支払う場合があります。一般的な相場として、売上の10%から30%を運営側に支払います。利用できる店舗や曜日によって支払う割合が異なります。このようなプランを契約する場合は、自身の売上を目安に決めるといいでしょう。
月・日・時間単位で借りられる
シェアサロンでは、歩合による契約の他に、「1ヶ月・1日・時間単位」といった細かなプランが提供されていることがあります。月極や1日の利用の場合、時間の上限なく利用できるサロンもあれば、月に200時間までのように制限があることもあります。
仕事のリズムに合うプラン選びと制限の有無を、事前に確認するようにしておきましょう。
契約によって初期費用がかかる場合もある
契約するシェアサロンによっては、初期費用が発生する場合があります。しかし、初期費用がかかるからといって、サービス内容を確認せずに利用対象から外すことはやめましょう。初期費用が無料であることは、支出を抑えることができるため魅力的に感じますが、自分の仕事スタイルによって、初期費用がかかるシェアサロンの方がパフォーマンスが上がることもあります。
シェアサロンを探す際は、多くのサロンを参考にしてください。
シェアサロンを利用するメリット
シェアサロンを利用することは、主に3つのメリットがあります。
- 開業資金を抑えられる
- 自由に働ける
- さまざまな場所で仕事ができる
自由な働き方は、店舗を持って独立することで得られる利点ですが、残りのふたつはシェアサロンならではのメリットです。シェアサロンのメリットを理解して、活用していってください。
1.開業資金を抑えて始めることができる
店舗を構える場合、サロン仕様にするための内装工事や機械、備品などは店舗の規模にもよりますが、少なくとも数百万円の開業費用が必要になります。従業員を雇うとなると、さらに費用はかかります。しかし、シェアサロンで開業すれば、資金を大幅に抑えることが可能です。
家賃や機械の費用、人件費が発生しません。備品を使えるシェアサロンを利用すれば、必要なものは、最低限の道具のみです。
2.自由な働き方ができる
フリーランスは、サロンに雇用されて働くわけではなく、完全に個人のみで仕事をしなければいけません。そのため、仕事量やスケジュールの組み立ては自分で行います。特にスケジュールを組み立てで機転が利くことは、大きなメリットではないでしょうか。
例えば、役所への手続きや通院など自分が行きたい時に通うことができます。仕事量についても自分で調整できるため、とても魅力的に感じることでしょう。しかし、管理を怠ると収入に影響を及ぼすため注意が必要です。
3.さまざまな場所で集客ができる
店舗を持たずにシェアサロンを利用することは、ひとつの場所で縛られずにさまざまな場所で集客をすることができます。サロンを利用するお客様は、サロンの近くに住んでいる傾向があります。技術が優れている、信頼関係を構築できている等を除き、基本的に遠方から通うお客様は少ないでしょう。
このことから、ひとつのサロンに留まることは集客に限界があります。ターゲットを絞っている場合は、より集客が難しくなるかもしれません。そこで、複数のシェアサロンを利用することで、その場所に住むターゲットを呼び込むことができます。
シェアサロンを利用するデメリット
シェサロンを利用して独立することで、フリーランスとしての魅力と店舗を持たないことで費用を抑えるといったメリットがあります。両者それぞれに良い点がある一方で、シェアサロンで独立することでデメリットも存在します。
シェアサロンのデメリットを3つご紹介します。メリットばかりに捕らわれず、懸念点も理解しておきましょう。
1.自分自身で集客しなければいけない
まず、フリーランスとして仕事をするということは、自分自身で顧客を獲得していかなければいけません。顧客を増やすために、SNSの活用や個人サイトの開設など集客に必要なことは、自分で管理する必要があります。
集客に関して不安を抱いている方がいるかもしれません。そんな方向けに、ユーザーとフリーランスを結ぶマッチングサイトを提供している企業があります。気になる方は、インターネットで検索してみてください。
2.収入にバラつきがある
フリーランスは雇用とは異なり、給料が決まっていません。頑張った分だけ収入を得られる一方で、収入が落ち込んでしまう可能性もあります。独立は、顧客をすでに抱えている状態とまったくのゼロから始めることでは、大きく状況が異なります。
顧客がいない状態で独立をした場合、獲得までに時間がかかることでしょう。固定客を得るまでには辛抱が必要になります。
3.薬剤や備品を揃える必要がある
シェアサロンの利用は、店舗運営で必要な固定費がかからないため費用を抑えるメリットがあります。しかし、全く費用をかけずに始めることはできません。シャンプー・トリートメント・カラー材・ヘアセット剤などの薬剤や、クロスやペンなどの備品を自分で揃える必要があります。
仕入れるメーカーにより価格はバラバラですが、一般的に材料費は、売上の8~10%程度に抑えることが望ましいと言われています。薬剤の仕入れ方法は、ネット通販・美容商材を取り扱っている問屋で購入・ディーラーと取引が主に挙げられるでしょう。
その他にもシェアサロン側で薬剤や備品の提供、もしくは薬剤を安く購入できることがあります。最初のうちは、薬剤や備品を提供してくれるシェアサロンを選ぶことがいいかもしれません。
自分に合うシェアサロンを選ぶには?
シェアサロンは、提供している個人や企業によって特徴が異なります。そのため、自分の目的に合うシェアサロンを選ばなければいけません。そこで、なにを基準にシェアサロンを選べばいいのか、ご紹介します。シェアサロン探しに困っている方は、ぜひ参考にしてください。
1.ターゲットの行動を想定した立地を選ぶ
フリーランスの美容師にとって、集客はとても重要になります。待っているだけでは顧客獲得が難しくなります。多くのお客様に利用してもらうためには、ターゲットの行動を想定した場所に位置しているシェアサロンを選ぶといいでしょう。
例えば、若い女性をターゲットにしている場合は、施術のついでにショッピングができるようにお買い物スポットの近くに展開されているシェアサロンを利用するといいでしょう。
2.自分に合った料金プランがあるかどうか
シェアサロンの料金形態は、歩合制・月契約・1日や時間単位での都度支払いなどさまざまなプランが用意されていることが多いです。ひと月の顧客数が不明確なまま、1ヶ月の利用料金を支払えば、損をしてしまう可能性があります。
利用頻度や時間、曜日を考えた上で、それに合ったプランを提供しているシェアサロンと契約することが良いでしょう。
3.オプションが十分にあるかどうか
シェアサロンは、オプション充実性で仕事の手間や料金に大きな差が生じます。具体的には、以下のことをチェックしてみてください。
- 薬剤の提供もしくは原価で購入が可能か
- 利用料金に光熱費やタオルクリーニングが含まれているのか
- 機材や備品の貸し出し範囲
- 決済手数料は美容師負担かサロン側の負担か
料金表だけでシェアサロンの利用を決めてはいけません。利用料金になにが含まれていないのかを確認しなければ、当初の金額よりも多く支払うことになりますので注意してください。
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シェアサロンは費用を抑えて独立したい方におすすめ
シェアサロンは、フリーランスとして早く独立したい、費用を抑えて始めたいといった方におすすめです。フリーランスとして働くことで、自分のやりたいことを存分に発揮できる一方で、成果は自分次第になります。集客や収入、確定申告に必要な書類の準備など、基本的にすべての業務を自分ひとりで行わなければいけません。
これからフリーランスとして独立を目指している方は、フリーランスの良い点や悪い点、シェアサロンの特徴を再度確認して今後の活動を決めるといいでしょう。