美容室やサロンを運営する中で、いつも来店してくれていた常連のお客様がだんだん失客していった経験はありませんか。そんな時は、どのような原因があったのか振り返ることで、対策を打つことができます。
今回は、美容院やサロンの常連客がなぜ失客するのかについてや、常連客が離れる理由・リピート対策などを徹底解説していきます。
- サロンのリピート率を増やしたい
- クーポンサイトを脱却したい
- LINEでの予約管理が大変
- 予約はリザービアで一元管理
目次
常連客とは?|「常連」の定義をおさえておこう
常連とは、いつも来るお客様という意味で、リピーターとは、店に何度か来たことがあるお客様という意味です。常連とリピーターの違いに大きな差はありませんが、リピーターよりも常連客のほうが再来店の頻度が高い傾向にあると言えるでしょう。美容室やサロンでは、1度再来店しただけでリピーターと呼ぶことも多いです。
また、お店やスタッフに対して満足度が高く、一定回数通っている、顔見知りのお客様のことを一般的に常連客と呼びます。
最近の美容業界では、新規のリピート率は約30%と言われ、高い数字ではありません。逆に既存客のリピート率は約70%と、常連客は店の支えとなる大切な存在です。
美容院やサロンにとって「常連客」はどんな存在?
美容院やサロンにとっての「常連客」は大変ありがたい存在です。「常連客」のいない美容院やサロンは、決まった売り上げが見込めず、常に不安定な経営になります。「常連客」が多くいるだけで、お店の経営は安定するのです。
例えば、既に4回以上美容室やサロンに来店してくれているお客様のリピート率は90%以上になるといわれています。100人4回以上来店された方がいる場合、90人が次も来店してくれることになるのです。
常連客が失客する原因とは?|リピートしなくなる理由はココにあり
美容室やサロンを気に入って来店してくれる常連客が、リピートしなくなる理由はいったい何でしょうか。ある日突然通わなくなるわけではありません。それぞれに理由があるはずなのでそこを深堀りしていきましょう。リピートしなくなるパターンについて以下で紹介していきます。
明確な理由がない場合|自然失客
「自然失客」とは、物理的に通えなくなることが原因でリピートしなくなったことを指しています。例えば、引っ越しやお客様の仕事都合、家庭事情などの理由があり、それに対して失客の対策を練るのは難しいです。
自然失客より、明確な理由がある場合の失客率を抑えることが大切になります。美容室の3ヶ月月間の全国平均失客率は、新規客で70%・既存客で30%といわれています。自然失客は、約10%なので、その分は仕方がないとしても、全国平均失客率の数値よりも自店の失客率の数値を抑えられるよう対策を立てることがポイントです。
明確な理由がある場合|よくあるのはマンネリ化
自然失客以外では、常連客がサロンを離れる理由がお店側にあります。その理由は美容室やサロンへの不満や接客の不満が考えられます。また、常連客の失客原因でよくあるのはマンネリ化で、「美容室やサロンに対して飽きた」という理由です。
- 慣れてしまい、マンネリ化した
- 美容室やサロンに対して飽きた
- メニューに満足できない・高い
- 他に魅力的な美容室やサロンを見つけた
- 電話で予約を断られた・電話が繋がらなかった
- 施術ミス
- 施術時間が長すぎる
- 気遣いの感じられない接客や忙しそうな雰囲気 など
美容院やサロンから常連客が失客するとどんな損害がある?
常連客が失客することによって、美容室やサロンにはどのような影響があるのでしょうか。その一番の影響は「売り上げの低下」です。また、定期的に売り上げが見込めた常連客がいなくなることにより、売り上げも不安定になります。何人もの常連客を損失した場合、年間の売り上げに大きく損失がでることも。
また、常連客は、家族や友人などへの紹介を積極的に行ってくれている場合もあります。よい口コミを広めてくれ、お店の認知度のアップにも貢献してくれていた常連客を失客することにより、広報的な面でもマイナスの影響があるでしょう。
美容院やサロンで常連客を獲得するためにやるべきこと7つ紹介|飽きさせないためには?
では、常連客を失客させないためにできることはあるのでしょうか。サロンの離れる理由としてよくある、「マンネリ化」を防ぐために施策を打つことが大切です。ここからは、常連客を獲得していくためにやるべきことを紹介していきます。
1.アフターサービスをしっかりと丁寧に
常連客になると、お客様もスタッフも慣れた対応になりがちです。「この人は常連だからアフターしなくてもまた来てくれるだろう」と言う考え方はお店側の勝手な思い込みであり、このような態度が失客に繋がる原因となります。
雑に扱われたような印象をお客様が感じないようにさせることも重要。あいさつや接客中の会話量、言葉遣いなど毎回しっかりできているか、今一度スタッフ全員で振り返ってみましょう。
常連客にこそ、アフターサービスをしっかりと行うことで、毎回きちんと対応してくれたと言う好印象を持ってもらえ、定着率が上がります。一人ひとりに、毎回真摯に向き合い、丁寧な施術や接客を行うことが大切です。
2.ポイントカードを作成する
飽きさせないという点で、ポイントカードは常連客の1つの来店動機になります。どのような特典をつけるかで、常連客の獲得に差が出ます。再来店を促すポイントカードの仕組みをどのように作れるかがポイント。
例えば、30回来店してようやく特典がもらえるよりも、5回の来店で割引額が小さくとも割引をもらえる方がハードルが低く、再来店に繋がりやすいですよね。ポイントもすぐに貯まるような仕組みにすることで、ポイントカードを貯めることにメリットを感じてもらえやすくなるでしょう。
3.SNSでの繋がりを持つ
SNSでの繋がりは、常連客に対して美容院やサロンを「身近な存在」と感じてもらうことができます。SNSの情報を見て、「そろそろ美容院に行こうかな」とお客様の気分を変えることもできます。
常に美容室やサロンを身近に感じてもらうことで、存在を覚えてもらうことも可能。お得な情報や新商品の案内を定期的に発信することで、それに対して魅力を感じ来店しようというきっかけづくりにもなります。
4.常連になっても飽きさせないメニューを考案する
同じメニューや技術の提供は、安心感をお客様に対して与えられますが、反対にマンネリに感じられてしまうことも。
例えば、マンネリを感じたときに他店で魅力的なメニューを見つけた場合、常連客が他店に流れてしまいます。
対策としては、定番のメニューは残しつつ、新しさが感じられるような魅力的なメニューを取り入れることです。トレンドやお客様の悩みなどをおさえて、興味がわくような新しいメニューを発案していきましょう。
5.自社にしかない独自のサービスを取り入れる
他のサロンでは受けられないサービスやメニューを取り入れることによって、「いつもの美容院」なのに「いつでも新鮮」な感覚を受けられて通いやすくなります。
例えば、その美容室だけで体験できる「オリジナルの薬剤をつかったパーマ」などのメニューがあることで特別感を味わえ、その仕上がりに満足したお客様は常連客となる可能性が高いでしょう。
6.毎月なにかしらのイベントを開催する
メニューのマンネリ化を防ぐために、毎月違ったイベントやキャンペーンを行うことも効果があることも。季節や年間の行事に絡めることで、ワクワク感があり、お客様に興味を持ってもらえます。常連客のお客様も毎月イベントやキャンペーンがあることでマンネリを感じず、飽きることなく通うことができるでしょう。
7.常連客になってくれても初心を忘れず気遣いも怠らないように
常連客にこそ、新規顧客を超えるようなサービス・気遣い・技術の提供をすることが大切です。些細なことでも、常連客の不満へ繋がります。
具体例として担当美容師をアシスタントと変える・カウンセリングを簡素化させる・高額のメニューばかり勧めるなど、お店側のメリットだけを考える気遣いのない態度が考えられます。
常連客に対して、初心を忘れずに、丁寧な接客を常に心掛けることで、不満を抱かせないようにしていきましょう。
美容院やサロンでの常連客の失客を再び呼び戻す方法は?
細心の注意を払っていたものの、失客してしまった場合、常連客を呼び戻すにはどのような方法があるのでしょうか。再び来店したくなるような施策を紹介していきます。
常連客へ向けたメッセージの配信やクーポンの配布
新規顧客向けではなく、常連客にだけの特別なメッセージやクーポンを配布する施策は、一度来店を控えてしまった常連客のお客様に対して効果があるでしょう。
お客様が、「自分だけ」と特別感を味わえるような文言をメッセージにつけたり、常連客限定とわかるようなクーポンの配布をあえて行ったりすることで、美容室やサロンに大切にされていると感じ、来店しようという気持ちになります。
また、常連客が飽きずに足を運びやすくなるような嬉しい特典をあらかじめ用意して伝えておくのもよいでしょう。常連客が特別感を味わえるような工夫も必要です。
期間限定のサービスやメニュー、特典を取り入れる
「期間限定」は日本人が弱い言葉。期間限定と知るとついつい心が動く心理を利用して、サービスや特典などを取り入れていきましょう。
例えば、春夏秋冬の季節に合わせて期間限定のサービスを行うとします。季節に絡めることで期間限定のサービスを考えやすいですよね。また、誕生日やクリスマスなどのイベントと絡めて、プレゼントをサービスすることで、特別感を味わってもらいつつ、再来店しよう、という動機をつくることができます。
また、お客様の髪の悩みをそれぞれ個人に合った内容で解決する期間限定のメニューは特別感が出やすいでしょう。
美容院やサロンで常連客を増やすポイント
失客率を下げる方法については、おわかりいただけたのではないでしょうか。しかし、美容室・サロンを長く経営していくには、失脚率を下げるだけでなく、常連客を増やしていくことを考えなければいけません。
そこでここからは、常連客を増やすためのポイントについて、いくつか代表的なものを見ていきましょう。
なお、美容室のリピーターを増やす方法については別記事でも紹介していますので、あわせてご覧ください。
ターゲットを明確にして集客する
まずはじめに、メインの客層となるターゲットを明確にすることが大切です。あらかじめターゲットを設定し、店舗の雰囲気やサービスを作っていきましょう。
たとえば「高校生~大学生くらいの若い世代の女性」「子どもが独立したマダム世代」「白髪が気になりはじめた人」「髪のパサつきや傷みが悩み」など、世代・性別・悩みや要望などで、具体的な例を作ることが重要です。
ターゲットに合わせたサービスを提供することで、お客様は店舗に居心地のよさを感じるなどで信頼性や親近感を感じ、再来店につながる可能性が高くなります。
お客様に寄り添ったコミュニケーションを取る
お客様とコミュニケーションを取って、ひとりひとりに寄り添う姿勢を見せることも大切です。
美容室を訪れる理由は、お客様によって違います。施術の前にカウンセリングの時間をしっかりと取ることで、それぞれの要望や悩みをヒアリングし、お客様が本当に望むサービスを提供しやすくなります。
さらに、来店後もお礼のメールや定期的なDMなどを送信してコミュニケーションを取り、再来店を促しましょう。
クーポンの値段を安くしすぎない
クーポン発行は、集客においてとても重要な要素です。しかし、クーポンの値段を安くしすぎてしまうことは禁物。
たとえば、初回割引のクーポンが安すぎると、新規顧客の来店は増えるかもしれません。しかし、クーポンが利用できない2回目以降の来店の際、割高に感じてしまい、再来店を止めてしまうリスクがあります。
初回のクーポンの値引き率を大きくしないだけでなく、再来店を促すことができるクーポンを発行することも大切です。「再来店の方限定」など、複数回利用することにお得感を感じられるクーポンを発行してみてください。
また、店舗の得意なメニューやサービスをアピールして、価格だけでなく、技術やコンセプトに魅力を感じてもらえるようにすることで、リピーターが獲得しやすくなるでしょう。
予約システムを活用して常連客を増やそう
常連客を増やすためには、予約システムを活用することがおすすめです。ここからは、予約システムを導入することで何ができるようになるのか、代表的なものを見ていきましょう。
予約の受付や管理の手間を減らし、ダブルブッキングなどを減らすことができる
予約システムはその名の通り、予約管理ができる機能を搭載したシステムです。予約システムがあると、システムが予約受付を自動化してくれるため、電話で予約を受け付ける必要がなくなります。そのため、営業時間外など電話対応ができないときにも予約を受け付けられ、予約の取りこぼしを減らすことができます。
また、予約情報を一元管理できるため、入力の手間や入力時のミスなどを減らし、ダブルブッキングの防止にも役立ちます。
施術に集中することができ、お客様満足度を上げることができる
前述したとおり、電話対応ができないタイミングでも予約を受け付けられるようになります。施術中など手が離せないときにも自動で予約を受け付けてくれるため、スタッフが接客中にお客様のもとを離れる必要がなくなります。
その結果、施術に集中してお客様の対応を優先できるため、お客様満足度が高まりリピーター獲得につながります。
常連客を増やすための機能がある
予約システムには、DMやメッセージを送信する機能や、クーポンの発行など、美容室の経営や集客に役立つさまざまな機能が搭載されているものもあります。
顧客情報や予約情報を蓄積できるシステムであれば、集めたデータから売上の高いメニューや忙しい時間帯の分析をして経営戦略に活かし、常連客を増やすことにもつながるでしょう。
予約システム「リザービア」で常連客を増やそう
美容室・サロンにおすすめしたい予約システムに、「リザービア」があります。「リザービア」は、美容業界に特化した予約システム。常連客を増やすためや、集客にも活用できる機能も搭載されています。
ここからは、「リザービア」の機能をいくつか紹介します。
クーポンサイトなどの予約も一元管理が可能
集客にインターネットを活用し、自社サイトの運営だけでなくSNSでの情報発信、クーポンサイトの登録などもしている、という美容室・サロンも多いのではないでしょうか。
リザービアでは、自社サイトからの予約はもちろん、クーポンサイトやSNSなど、外部サイトからの予約も受け付けることができ、さらに一つの画面で管理することができます。
予約情報は自動的に同期されるため入力の手間がいらず、入力ミスやダブルブッキングといったミスの防止につながります。
詳しくは、下記ページをご覧ください。
LINEや予約アプリ「サロンカード」で常連客向けの集客
LINEは2023年3月末時点で、月間ユーザー数9,500万人と圧倒的なシェア率を誇るアプリです。そんなLINEを予約窓口にすれば、集客に大きな効果が見込めます。
LINEや予約アプリ「サロンカード」を活用すれば、常連客向けの集客が可能です。24時間365日、いつでもどこからでも気軽に予約ができるほか、LINEやアプリで常連客向けのクーポンを発行したり、スタンプカードとして利用したりすることができます。
詳しくは、下記ページをご覧ください。
- サロンのリピート率を増やしたい
- クーポンサイトを脱却したい
- LINEでの予約管理が大変
- 予約はリザービアで一元管理
美容院やサロンでの失客対策には「プラスアルファのサービス」よりも「常連客に不満を持たせない」ことが重要
常連客は、プラスアルファのサービスを期待するより「いつものサービスが受けられる」という安心感から通い続けている方も多くいます。いつものサービスを常に一定のクオリティーで提供し続けるのも大切なことです。
一方で、慣れたメニューに「マンネリ」を感じる常連客もいることは確か。一定のクオリティーや定番の看板メニューを持ちつつも、期間限定のメニューやポイントカードの工夫などにより、「飽きさせない」施策を行うと失客には繋がりにくくなるでしょう。
また、『親しき中にも礼儀あり』という言葉がありますが、常連客に対しても大切なこと。慣れた口調や接客は、時に不満の原因となることもあります。支えてくれている常連客に、誠心誠意を込めた接客を心掛けましょう。
常連客を増やすためには、予約システムの導入がおすすめです。予約システムを活用すれば、予約の電話対応が減り、施術中のお客様の接客に集中することができるようになります。ひいてはお客様の満足度の向上につながり、常連客の獲得効果も期待できるでしょう。
予約システム「リザービア」には、常連客の獲得につなげられるさまざまな機能が搭載されています。これを機に、導入を検討してみてはいかがでしょうか。