美容師として働く上で必要不可欠な美容師免許証。失くした場合はもちろんのこと、それ以外の理由でも再発行が必要になるケースがあります。
美容師免許の再発行手続きは、理由によって必要書類や手続きが異なるため、ケースに応じた正しい手順を理解しておくことが重要です。
本記事では、美容師免許を再発行する方法について、パターン別の必要書類や申請手順、注意点を詳しく解説します。
まずは資料をご覧ください
目次
美容師免許は再発行できる?
結論から言うと、美容師の免許は再発行が可能です。美容師免許の紛失や破損、汚損、焼失で、新しい免許を交付してもらう必要がある場合に再交付されます。また、本籍地が変わったり、結婚により苗字が変わったりした際などに、免許を再交付することも可能です。
何らかの事情で美容師免許を更新したいと思ったら、所定の手続きを済ませることで、問題なく美容師免許が再交付されると覚えておきましょう。
ただし、再発行の理由によって必要になる書類が異なるため、自分のケースに該当する書類を正確に準備する必要があります。
【パターン別】美容師免許の再発行・登録内容変更の流れ
美容師免許を再発行してもらうための手順は、再発行理由によって異なります。
- 免許を破損・紛失した場合
- 本籍地や氏名が変わった場合
- 外国で就業・就学する場合
- 免許保有者が死亡・失踪した場合
それぞれの手続きで必要となる書類と、手続きにかかる手数料は以下の通りです。
それぞれの再発行理由別に、詳しい申請手順を見ていきましょう。
なお、各種申請書類のダウンロード方法については、後ほど紹介します。
引用元
公益社団法人 理容師美容師試験研修センター|免許に関する申請手続きについて
免許を破損・紛失した場合
美容師免許を破損や紛失、汚損、焼失などで免許の再発行を余儀なくされた場合、下記の必要書類を揃え、申請手順に沿って免許を再発行します。
【必要書類】
- 美容師免許証(免許証明書)再交付申請書
- 再交付手数料(4,150円)を郵便局またはATMから払い込んだ際の受領証またはご利用明細票
- (汚損・破損の場合)美容師免許証の原本
免許証に旧姓又は通称名(外国籍の方)の併記を希望する場合は、併記したい氏名が記載されている下記のいずれかの書類も追加で必要となります。
- 戸籍謄本
- 戸籍抄本
- 住民票
※いずれも6カ月以内に発行されたもののみ、有効です。
【申請手順】
- 理容師美容師試験研修センターのホームページから申請書をダウンロードする
- 郵便局窓口またはATMから再交付手数料を払込み、受領証等を受け取る
- 必要書類を揃える
- 申請書に必要事項を記入する
- 郵便局の窓口から簡易書留で送付する
ただし、これまでに氏名・本籍地の都道府県の変更があり、美容師名簿の訂正が済んでいない場合は、この申請手順では手続きが出来ません。後述する「本籍地や名前を変更する場合」の手順に沿って申請してください。
引用元
公益社団法人 理容師美容師試験研修センター|免許証(免許申請書)再交付申請書
本籍地や名前を変更する場合(免許の原本あり)
本籍地や免許証に記載されている名前を変更したい場合かつ美容師免許の原本が手元にある場合は、下記の必要書類を揃え、手続きを行います。
【必要書類】
- 名簿訂正・免許証(免許証明書)書換え交付申請書
- 美容師免許証の原本
- 1,000円分の収入印紙
- 6カ月月以内に発行された戸籍謄本・戸籍抄本・住民票のいずれかひとつ
- 書換え交付手数料(3,750円)を郵便局またはATMから払い込んだ際の受領証またはご利用明細票
名前を変更する際、免許証に旧姓の併記を希望する場合は、併記したい氏名が記載されている戸籍謄本・戸籍抄本・住民票のいずれかの書類も追加で必要となります。
【申請手順】
- 理容師美容師試験研修センターのホームページから申請書をダウンロードする
- 郵便局窓口またはATMから再交付手数料を払込み、受領証等を受け取る
- 収入印紙を購入し、戸籍謄本などの必要書類を揃える
- 申請書に必要事項を記入する
- 郵便局の窓口から簡易書留で送付する
引用元
公益社団法人 理容師美容師試験研修センター|名簿訂正・免許証(免許証明書)書換え交付申請書
本籍地や名前を変更する場合(免許の原本なし)
美容師免許の原本が手元にない状態で本籍地や免許証に記載されている名前を変更したい場合は、下記の必要書類を揃え、手続きを行います。
【必要書類】
- 名簿訂正・免許証(免許証明書)書換え交付申請書
- 免許証(免許証明書)再交付申請書
- 1,000円分の収入印紙
- 再交付手数料(4,150円)を郵便局またはATMから払い込んだ際の受領証またはご利用明細票
- 変更前の本籍地や氏名が確認できる戸籍抄本または戸籍謄本
- 現在の戸籍抄本か戸籍謄本または本籍が記載されている住民票
【申請手順】
- 理容師美容師試験研修センターのホームページから申請書をダウンロードする
- 郵便局窓口またはATMから再交付手数料を払込み、受領証等を受け取る
- 収入印紙や戸籍謄本などの必要書類を揃える
- 申請書に必要事項を記入する
- 郵便局の窓口から簡易書留で送付する
引用元
公益社団法人 理容師美容師試験研修センター|名簿訂正・免許証(免許証明書)書換え交付申請書 及び 免許証(免許証明書)再交付申請書
外国で就業・就学する場合
外国で就業・就学する場合は、下記必要書類を揃え、手続きを行います。
【必要書類】
- 免許証(免許証明書)英訳文証明申請書
- 美容師免許証のコピー
- 交付手数料(1,150円)を郵便局またはATMから払い込んだ際の受領証またはご利用明細票
免許証の裏にも記載がある場合は、裏面のコピーも必要となります。
【申請手順】
- 理容師美容師試験研修センターのホームページから申請書をダウンロードする
- 注意書きや記入例を参考にしながら、英訳文申請証明書に記入する
- 美容師・理容師免許証のコピー、交付手数料(1,150円)の受領証を用意する
- 郵便局の窓口から簡易書留で郵送する
引用元
公益社団法人 理容師美容師試験研修センター|免許証(免許証明書)英訳文証明申請書
免許保有者が死亡・失踪した場合
免許保有者が死亡・失踪した場合は、下記の必要書類を揃え、申請手順で手続きを行います。
【必要書類】
- 名簿登録消除申請書
- 消除理由が確認できる書類
- 美容師免許証の原本(手元にある場合)
消除理由が確認できる書類として、下記のいずれかが必要となります。
- 死亡の場合:戸籍抄本か戸籍謄本の原本または死亡診断書(死体検案書)のコピー
- 失踪の場合:戸籍抄本か戸籍謄本の原本または失踪宣告を明らかにする書類
【申請手順】
- 理容師美容師試験研修センターのホームページから申請書をダウンロードする
- 注意書きや記入例を参考にしながら、美容師名簿登録削除申請書を記入する
- 美容師・理容師免許の原本(紛失した場合はその旨を書いたメモを同封)と消除理由が確認できる書類を用意する
- 郵便局の窓口から簡易書留で郵送する
手続き後に美容師免許証が見つかった場合は返納しましょう。
引用元
公益社団法人 理容師美容師試験研修センター|名簿登録消除申請書
申請書類のダウンロード方法と提出先
美容師免許に関する申請書類は、いずれも公益社団法人理容師美容師試験研修センターのホームページからダウンロードできます。
2025年6月現在の各書類のダウンロード先は以下の通りです。
免許を破損・紛失した場合
免許証(免許申請書)再交付申請書
本籍地や名前を変更する場合(免許の原本あり)
名簿訂正・免許証(免許証明書)書換え交付申請書
本籍地や名前を変更する場合(免許の原本なし)
名簿訂正・免許証(免許証明書)書換え交付申請書 及び 免許証(免許証明書)再交付申請書
外国で就業・就学する場合
英訳文証明書 交付申請書
免許保有者が死亡・失踪した場合
名簿登録消除申請書
各申請書のダウンロード書類には、切り取って封筒に貼るための送付先が記載されています。書類ごとに宛名の係名などが異なるため、ダウンロード書類のものを使用しましょう。
引用元
公益社団法人 理容師美容師試験研修センター|免許に関する申請手続きについて
美容師免許を再発行する際の注意点
美容師免許の再発行手続きを行う際には、いくつかの重要な注意点があります。これらを事前に理解しておくことで、スムーズな手続きにつながるでしょう。
再発行には2~4週間かかる
美容師免許の再発行には、2〜4週間ほどかかるため、スケジュールに余裕をもって申請書を提出し、再交付を待つようにしましょう。
また、センターに美容師免許の再交付申請書を送ってから、書類の不備が見つかり、新たに書き直す場合は、さらに2週間ほど待たなければなりません。
免許更新をする時間的なゆとりがない場合は、一回の申請で免許証が確実に再交付されるよう、書類の記入漏れやミスがないかを注意書きを読みながら確認して申請しましょう。
申請内容に不備がないかは電話で問い合わせる必要がある
申請した内容に何らかの不備があって再交付の申請が受理されず、いつまで経っても免許が交付されないというケースもあります。
申請書が受理されない理由について、センター側から連絡はないため、4週間以上経っても免許が再発行されない場合は、センターへ問い合わせましょう。
問い合わせ先
美容師免許の再発行についての問い合わせ窓口は下記になります。
公益財団法人理容師美容師試験研修センター 業務部(免許登録)
電話番号:03-5579-6878
引用元
公益財団法人理容師美容師試験研修センター|事務所所在地・お問い合わせ先
元の美容師免許証は返納する必要がある
紛失により美容師免許証を再発行したあとに旧免許証が見つかった場合、発見から5日以内に返納する必要があります。旧免許証が見つかったら、すみやかに返納しましょう。
まずは資料をご覧ください
美容師免許を再発行する方法を知って、免許証を問題なく受けとろう
美容師免許は再発行が可能です。ただし、旧免許証をもっているかどうかで申請の手順が異なります。
また、美容師・理容師免許の再交付までの2週間〜4週間かかるため、時間に余裕を持って申請することをおすすめします。
提出すべき申請書と注意書きをよく確認して、不備のないよう免許証の再交付を申請しましょう。