美容院やサロンなど接客業に多くありがちなのが、迷惑なお客さんの存在です。他のお客さんに対して迷惑をかけたり予約を無断でキャンセルしたりなどお店にとっても大きな痛手になりかねません。
美容院やサロンにとっても、対応一つ間違えれば、お店の印象が悪くなってしまいます。そこで今回は、サロンで迷惑なお客さんの断り方やクレーマーの対応なども紹介します。
- サロンのリピート率を増やしたい
- クーポンサイトを脱却したい
- LINEでの予約管理が大変
- 予約はリザービアで一元管理
目次
迷惑なお客さんとはどういうお客さんのこと?
お店にとって、本来お客さんの存在はなくてはならないものです。ただ、なかにはお店や他のお客さんに迷惑をかけるようなちょっと困ったお客さんもいます。
対応や改善策を考えていくうえでも迷惑な客とはどんな人のことをいうのかをまずは把握しておくようにしましょう。
タイプごとに対応なども異なりますので参考にしてください。
悪質なクレーマー|対応者のモチベーション低下やストレス増加
美容院に来るお客さんのなかには、とにかく何かと文句をつけてクレームになってしまう人もいます。
例えばシャンプーのやり方が痛い、カラーリングで頭皮が痒くなったなど施術のたびにクレームをつけてくるケースは、対応者のモチベーションの低下や過度なストレスの原因になります。
施術に問題がないのにクレームをつけてくるときは、悪質なクレーマーの可能性も考えられます。対応者を変えるなど対策を行うのはもちろん、明らかに意図の通っていないクレームは対応しないなど、お店側全体で改善していきましょう。
営業妨害をする|ほかのお客さんの対応ができない
迷惑行為を繰り返す人のなかには、営業妨害になってしまう人もいます。美容院には沢山のお客さんが来ており、事前に予約し決められた時間に来店します。しかし、クレーマーなどのお客さんの対応に時間を取られてしまいがちに…。
本来であれば他のお客さんにももっと時間を使いたい、お店の売上を上げるための営業などやらなくてはいけないこともたくさんあります。善良なお客さんの対応にも影響してしまうリスクがあるのです。
迷惑なお客さんの上手な断り方は?|断ると同時に対策も練っておこう
もし、美容院に迷惑行為をするようなお客さんが来店したときは、どう対応したらいいと思いますか。悪質なクレーマーでも伝え方一つ間違えると、より言動や行動がエスカレートすることも考えられます。
他のお客さんにも迷惑をかけますし、お店の印象にも関わります。上手な断り方やどんな対策をすればいいかを紹介していきます。
誠実さや丁寧な言葉遣いを意識しながら「エスカレートさせないこと」
迷惑行為を起こすお客さんに対して、一番注意しなくてはいけないのが”余計にエスカレートさせないこと”です。何かと理由をつけてクレームを伝えてくる人のなかには、自分の立場が悪くなると、ヒートアップしてしまい手がつけられなくなってしまう人もいます。
自分でも収集がつかなくなってしまい、お店にとってもデメリットにしかなりません。できるだけ誠実さをアピールしながら、丁寧な言葉遣いを意識して話すようにしましょう。
そもそも「迷惑なお客さんを来店させないこと」を前提として経営する
迷惑をかけてしまうお客さんは、できれば来店をお断りしたいのが本音だと思います。いかにそうしたお客さんとの距離を取るのかを考えたときに、WEBなどの予約サイトを使って顧客の管理をすることも大切です。
過去に問題を起こしたお客さんが来店しないように、お店側で調整すること。善良なお客さんを優先的に来店してもらえるように、お得な情報やキャンペーンなどを行いリピーターとして育てていくことも必要になってきます。
1)社内で「迷惑なお客さん」を明確にしておこう
迷惑なお客さんの情報は社内で共有しておき、誰がみてもわかるような対策をしておくことも必要です。特に気をつける点として美容院やサロンに入店したばかりの新人さんが、クレームの対応にあたることになってしまうことです。
ストレスを感じて辞めてしまうリスクもあるからこそ、迷惑なお客さんの共通認識を育てておきましょう。
以下のようなお客さんは特に注意が必要です。
- 予約をしてもドタキャンなど来店しない
- お店でなにかと文句をいいサービスしてもらいたがる
- 悪口や新人に対して強い態度をとる
2)「迷惑なお客さん」に対する対応をあらかじめ周知しておく
迷惑なお客さんに該当する場合「利用規約」などで、事前に対応を決めておくことも大切です。予約時にお店の規約などが表示され、同意するにチェックをつけていると思います。
ここでお店にとって迷惑なお客さんに該当する場合は、次回の予約が取れないことや内容によっては警察に相談するなど対応をはっきりと記載しておきましょう。
美容院にとっても事前に伝えておくことでリスク回避になりますし、トラブルを未然に防ぐことにも繋がります。
3)「迷惑なお客さん」に該当するお客さんへの対策を決めておく
もし、迷惑なお客さんが来店したときは、お店としてどんな対応をするのかを事前に話し合い、共通認識としてスタッフ同士で把握しておくのをおすすめします。
遅刻してくるお客さんの場合は、日時の変更を提案するもしくはメニュー内容が変わってしまう旨を伝えるようにします。何度も予約に遅れてくる場合は「今後、続けてしまうと、予約が取れなくなってしまう可能性があります」と伝え危機感を持ってもらいます。
無理な施術を伝えてくるお客さんの場合は、まずはお客さんの意見を肯定して受け入れたうえで「でも、もっと素敵に仕上げたいのであれば…」と提案します。
「対応しかねる」としっかりハッキリ伝える|ストレートすぎる言葉はNG
実際に対応できることとできないことがあります。そのため、事前に対応可能な範囲を決めておき、対応できないことは言葉にして伝える必要があります。
なかには「二度と来ない」と怒って帰ってしまう人もいると思います。迷惑なお客さんはお店側にとっても、デメリットにしかなりません。
ただ、伝え方を間違えるとクレーマーになってしまうこともあるので、より丁寧に柔らかい言葉の表現を使って伝えるように意識しましょう。
迷惑なお客さんがどうしても納得してくれない!そんなときは?
迷惑なお客さんに対して話の場を設けてみたものの、なかには納得してくれずトラブルになってしまう可能性もあります。どんなに説得してもその場を離れてくれない場合、対応に困ってしまうこともあるのではないでしょうか。
どんな対応をすれば、他のお客さんにも迷惑をかけることがなくなるのか、お店にとってもリスクを減らせるのか解説したいと思います。
「迷惑なお客さん」を出入り禁止にする|法律的に大丈夫?
美容院などお店側が拒否することは、法律的に問題はありません。そもそも必ず受け入れなくてはいけないなどの義務が存在しないため、受け入れるかどうかはお店が決められます。
出禁にするのを口頭で伝えた場合、記録に残らず感情的な反論を受けたことで謝罪などのトラブルになることもあります。また、障害や国籍などへの差別にならないように判断するのはもちろん、「通告書」を通して、今後一切の入店をお断りしますと伝える方法もあります。
社内で明確にした「迷惑なお客さん」には対応できないと情報発信をしておく
美容院にとっても、事前に迷惑なお客さんと判断した場合の対応をHPなどで発信しておく方法もあります。今は、お客さんが使う予約サイトやSNSなどでも見かけますし、迷惑なお客さんになればお店に来店できなくなることを事前に伝えることができます。
社内で明確な基準を決めておき、迷惑なお客さんには法的処置もあることを伝えておけば予防線を張ることもできます。いかにリスクを減らせるかは、お店にとっても重要です。
サロンや美容院から「迷惑なお客さん側」が離れていくように仕向けよう
迷惑なお客さんには、できるだけ来てほしくない…だからこそ、自然と離れてもらうための対策についても考えていきましょう。トラブルになってから対策を考えるよりも、いかに迷惑なお客さんを防ぎ、善良なお客さんに時間をかけていくのかを考えていきます。
どのような対応が必要になるのか、説明していきたいと思います。
1)価格を上げる
1点目は価格を上げることです。
迷惑行為を行う人のなかには、クレームをつけると割引などで料金がお得になり、味をしめて他店でも行うケースがあります。クレーマーの多くは、他の美容院でも同じような経緯があり、出禁になっている可能性も。
価格を上げることで、クレームをつけても何もメリットがないと判断し、自然と来店しなくなっていきます。
また、価格を上げることで、本当にその美容室に魅力を感じている人しか来なくなります。迷惑行為を行う人にとっても、都合が悪くなるので離れていく可能性が高いのです。価格を上げるのは簡単にできるクレーマー対策の1つです。
2)予約枠が満枠と思わせる
迷惑行為をする客にとって、予約が取れなければお店に来店できなくなります。予約サイトなどで、ブラックリストに登録できる機能があれば、積極的に使うようにしましょう。サイトを見ても常に予約で埋まっている状態にできるので、来店する機会もなくなります。
こうすることで、迷惑をかけるお客さん来店するリスクも少なくなり、他のお客さんにかける時間をしっかりと確保して、スムーズに施術ができます。
予約サイトを何度も確認し、それでも空きがないと判断すれば別のお店に移動してくれるはずです。ブラックリストにしていることがバレる心配もありません。
3)担当者を変える|たらい回しはNG
迷惑をかけるお客さんのなかには、今の担当者だから強気に出ている可能性もあります。担当者が変わると、途端に大人しくなってしまうクレーマーも少なくありません。担当者を変えてたらし回しにする方法は、お店のやり方としては適切ではありません。
でも、一度別の担当者に変えてみて、様子を見る方法もあります。
例えば、担当者が女性だと強く出てしまうお客さんも、男性の担当者になると、何もいえなくなるなんてケースも。クレームが言いにくくなれば、お店に来店しにくくなります。そのため、別の美容院に行くようになり、自然と離れていく可能性が高いのです。
4)キャンセルポリシーをわかりやすく掲げておく
お店にとっても予約のキャンセルは大きなリスクになります。いかにキャンセルを防ぐのかを考えたときにキャンセルポリシーを事前に掲げておく方法があります。
キャンセルポリシーとは、お店側が定めた”予約キャンセル時のルール”のことをいいます。無断キャンセルを防ぎ、他の予約を受付できるようになるため、損害を最小限にできます。
キャンセルポリシーをわかりやすい場所に提示しておくことで、キャンセルしたときにどのようなリスクがあるのかを、事前に把握してもらいやすくなります。何度もキャンセルされて困っているお客さんへの対策におすすめです。
- 指名予約を増やしたいスタイリスト
- インスタグラムで集客したい方
- DMでのやりとりが面倒と感じている方
- 予約はリザービアで一元管理
迷惑なお客さんは丁寧にしっかりと断ろう|最終手段は出入り禁止!
美容院やサロンにとっても、無断キャンセルやお店のなかでクレームをつけて他のお客さんに迷惑をかけるなど困ったお客さんへの対策は頭を悩ませるものだと思います。
予約をとりにくくする、価格を上げる、担当者を変えるなど相手に知られずに自然とお店から離れてもらう方法がベストです。
つまりクレーマーにとって都合の悪い店になればいいのです。それでも、お店に来店してしまい、長時間居座るなど困ったときは、出禁などの選択肢もあります。
他のお客さんへの影響も考えてクレーマー対応がお店の負担にならないように、しっかりと対応していきましょう。