美容室を開業すると決めたら、さまざまな準備ややるべき手続きがあります。開業の流れや購入するもの、必要な資金などをしっかり押さえておきましょう。
また、美容室の開業にあたっては、予約システムの導入もおすすめしています。記事の末尾でお伝えするので、あわせてチェックしてみてください。
目次
美容室の開業に必要な資格
ここでは、美容室の開業に必要な資格を紹介します。
美容師免許
美容師免許がなければ、自ら美容サービスを提供することは認められないため、店舗の中に最低一人は美容師免許を持った人が必要です。
免許を取得するには美容師試験に合格し、美容師名簿へ登録されなければなりません。一般的に、美容師試験を受験するには美容専門学校に入学し、必要なカリキュラムを修了する必要があります。
経営者は美容師免許を持たなくてもよい場合がある
前述の通り美容師として施術を提供するには、美容師免許が必要ですが、美容室を開業する経営者自身は、必ずしも免許を取得する必要はありません。
美容室のオーナーとして経営に専念し、お客様への施術は他の美容師に任せる形も取れます。一方で、経営者自身が美容師として顧客対応をする場合には、免許の取得が必須です。
開業を検討する際には自身が施術を行うのか、他の美容師に施術を任せるのかを明確にしておく必要があります。
管理美容師免許
管理美容師は、美容室の衛生管理を担う責任者です。美容師法によって、常時2人以上の美容師が働く美容室には、管理美容師を在籍させることが義務付けられています。
管理美容師の資格を取得するには、以下の2つの条件を満たす必要があります。
- 美容師歴が3年以上あること
- 都道府県知事が指定する講習会を修了していること
経営者と美容師を兼ねて一人だけで働く場合、管理美容師免許は必要ありません。しかし、将来的に事業を拡大し、他の美容師を雇用する予定があるならば、早めに資格の取得を検討しておくとよいでしょう。
引用元
美容師法の概要 |厚生労働省
美容室を開業するまでの流れ
では早速、美容室を開業するときの流れをひとつずつ押さえていきましょう。
1. 市場調査を行う
まず、美容室を出店したいエリアの市場調査を行います。人口や世帯数、周辺施設、どんな年齢層や属性の方が多く住んでいるまたは行き来しているのか、競合サロンはあるのかなどもチェックしましょう。
2. コンセプトを決める
1に基づき、ターゲットを明確にしてコンセプトを決めます。
ターゲットとは、年代やライフスタイルなどの顧客の属性、コンセプトとは店が提供する価値を示し、顧客にアピールするもの。
どんな相手に来てもらい、どんなサービスを提供し、どんなサロンにしたいのか、具体的なイメージを出すことが重要です。
3. 事業計画を立てる
2に基づき、より具体的な事業計画を立てましょう。融資を受ける場合に必須の「事業計画書」というものがありますが、融資を受けない場合でも、イメージを具体化するために作成するのがおすすめです。
提供するサービスや価格・売上目標・資金調達方法など、具体的な数値や内容を決めていきましょう。
4. 物件を選ぶ
出店したいエリアで物件を探し、条件が合うものを選びます。条件としては、ターゲットが集まりやすい立地か・広さは適切か・賃料は予算内に収まるかなどのポイントを押さえることが重要です。
候補が見つかったら、必ず自分で足を運んで、物件の内外だけでなく周辺の環境や立地もチェックしましょう。
5. 資金を調達する
3や4の段階で、必要な資金が明確になってきます。そこで、資金を集める手段を考えなければなりません。後ほど詳しく紹介します。
6.保健所・消防署での手続きと内装工事の着工
美容室を開業するには、衛生設備や防災設備が一定の基準を満たす必要があります。そのため、保健所と消防署の検査を受け、営業許可を取得しなければなりません。
これらの手続きは、内装工事と並行して進めるとスムーズです。工事前から保健所や消防署へ相談し、基準に沿った工事計画を立てられます。相談をせずに工事を実行してしまうと、検査をクリアできない可能性があるので注意が必要です。
7.賠償保険へ加入する
美容室を営業していく上では、お客様とのトラブルが発生する可能性があります。万が一、損害賠償を求められた場合に備え、賠償保険に加入しておくと安心です。よくあるトラブルとして、以下のような事例が考えられます。
- カラー剤で衣類を汚してしまう
- 貴重品を紛失してしまう
- 施術中に切り傷ややけどを負わせてしまう
これらのトラブルに伴い損害賠償を受ける場合、経営に大きな影響を与える可能性があるため、リスクに備えた体制を整えておくことが重要です。
8.スタッフを採用して教育する
開業に向け、必要に応じて美容師を雇用します。採用に際しては、オープン後スムーズに各自が働けるように、教育を行うことも欠かせません。技術や接客の研修を行ったり、お店のコンセプトを共有して全員の認識をそろえたりする時間を確保します。
9.従業員の労務関連の手続きを行う
従業員を雇用する場合、社会保険と労働保険の手続きを行います。特に労災保険は、従業員が1人でもいる場合に加入が義務付けられているため、確実に手続きを進めましょう。
10.開業の手続きを行う
新たに事業を始めるにあたって、税務署へ開業届を提出しましょう。所得税法により、開業から1ヶ月以内に所轄の税務署へ届け出ることが義務付けられています。開業手続きを怠ると、節税効果の高い青色申告の適用を受けられません。
11. 集客を始める
オープンする前から、美容室の新規開店を伝えて集客を始めましょう。InstagramやXなどのSNS・クーポンサイト・地域の情報誌・チラシなど、さまざまな集客手段から適したものを選んで実施することが大切です。
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12. 事前シミュレーションを行う
スタッフと一緒に、オープン後の業務の流れや内容などをすり合わせ、シミュレーションを実施します。入店から退店までの流れを一通り実施し、お客様ご来店からの動きの確認や、必要なものが揃っているかの最終チェックを念入りに行いましょう。
問題があったらなるべくその場で解決し、オープンまでに万全な体制を整えることが重要です。
13.店をオープンする
準備が整って営業許可が下りたら、いよいよオープンです。グランドオープンの前に、知り合いや近所の人を招いてプレオープンを行う場合もあります。
無料や割引でサービスを提供することで宣伝につなげられるとともに、実際にお客様が入ってくることで気づける課題などもあるため、状況に応じてプレオープンを活用してみましょう。
美容室開業時に行う手続き
前章で触れたように、美容室の開業時には多くの手続きが必要です。そこで、どんなことをすればいいのか、内容を詳しくお伝えします。
保健所で行う手続き
美容室のオープン前に、保健所に以下のような必要書類を提出し、検査を受けて開業の許可をもらわなければなりません。
- 開設届
- 施設平面図
- 構造設備の概要
- 管理美容師講習の修了証 など
美容室の開設にあたっては、床面積の広さ・床に使用する素材・照明の明るさ・衛生管理などのこまかい基準が定められており、基準を満たしていなければ開業できないため、注意が必要です。
前章の6でも述べたように、工事を始める前に、オープン予定地を管轄する保健所に相談したほうがよいでしょう。
なお、保健所へ行う手続きについては以下の記事で詳しく解説しています。
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消防署で行う手続き
消防署への手続き
保健所と同様、消防署にも工事着工より前に相談をしましょう。消防関連では、火災報知器や消火器などが適切に準備できているかといったように、美容室の空間において防災設備の基準をクリアしていなければなりません。
消防署には以下のような必要書類を提出して、検査を受けて許可を得る必要があります。
- 防火対象物概要表
- 案内図
- 平面図
- 立面図
- 断面図
- 展開図 など
詳しくは管轄の消防署に問い合わせてみてください。
税務署で行う手続き
美容系分野に限らず、新規で事業を始める際は、開業から1ヶ月以内に、管轄の税務署に開業届を提出しなければなりません。
また、確定申告の際、税金面で特別控除の優遇を受けられる「青色申告」を行う場合は、青色申告承認申請書も提出しなければならないので、開業届と一緒に出しておくとよいでしょう。
なお、開業届を提出する手順については以下の記事で詳しく解説しています。
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労務関連の手続き
従業員を雇用する場合は、労務関連の手続きも必要です。
ハローワークには「雇用保険適用事業所設置届」など、採用が決まったら労働基準監督署に「保険関係成立届」など、法人または5人以上の従業員がいる場合は、年金事務所に「新規適用届出」「被保険者資格取得届」など、各窓口に必要な書類を提出してください。
引用元
労働保険の成立手続|厚生労働省健康保険・厚生年金保険
新規加入に必要な書類一覧|日本年金機構
開業にはどれくらいの費用がかかるの?
ここからは、美容室の開業にはどれくらいの費用がかかるのかを解説します。
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h3: 開業費の相場はどれくらい?
美容室の開業費用の相場は、一般的に1,000万〜1,500万円といわれています。店舗の規模や家賃などでも変わるので、2つのパターンで見てみましょう。
1人で開業する場合|広さ10坪
スタッフを雇わず1人で開業する場合、店舗の広さは10坪程度が適切とされています。そのため、詳しい内訳は次の項で解説しますが、家賃や工事費、物品の購入費用などを合わせて700万〜1,000万円前後です。
スタッフを雇って開業する場合|広さ20坪
スタッフを1〜2人雇う場合、広さも20坪ほど必要になります。そのため、家賃も上がりスタッフの給料もかかるため、1,500〜1,800万円前後を見ておきましょう。
開業に必要な費用項目と内訳を紹介
上記のような開業費用は、どんな内容から算出されるのでしょうか。1人営業の場合で、項目・内訳や目安金額を確認しましょう。
1. 物件取得費|賃料・保証金・礼金など
物件取得費とは、店舗の賃料・保証金・礼金などを含めた金額です。保証金は家賃の10ヶ月分ほどかかることもあるため、10坪規模での物件取得費としては100万円前後を考えておきましょう。
2. 工事費|内装・外装
内外装の工事費は、坪単価が40〜50万円ほどといわれます。10坪なら400万〜500万円。安く抑えたいなら、複数の業者から相見積を取りましょう。
3.什器・美容機器代 | バックチェア シャンプー台など
美容室を開業するには、バックチェアやシャンプー台、パーマ用機器などの大型設備が必要です。これらの什器や備品は高額であり、購入する場合はおおよそ200〜300万円の費用がかかるとされています。リース・アウトレット・中古品を活用すればコストを抑えられる場合もあるため、予算に応じて検討するとよいでしょう。
4. 材料代|ヘアカラーなど
カラー剤・ヘアケア剤などの材料費は、20万〜30万円ほど必要。目安となる原価率は10〜15%とされているので、低く抑えられるとベターです。
5. 備品代|パソコン・タオルなど
パソコンやタオルなど、こまごました備品にかかる費用も必要です。30万円前後を見ておきましょう。
6. 広告宣伝費|ホームページ・集客ツールなど
ホームページや集客用のポータルサイトなど、広告宣伝にも費用がかかります。20万円前後を目安として考えておくと安心です。
7. 求人費|エージェントサイト登録など
この項目はスタッフを雇う場合のものですが、エージェントサイトなどで人材を募集する場合は費用がかかることがあります。
8. 運転資金|軌道に乗るまでの費用
経営が軌道に乗るまで、当面の運転資金も用意しておきましょう。一般的に3ヶ月分は必要といわれるので、100万円前後を目安にしてみてください。
9.その他の費用|フランチャイズ費用
フランチャイズに加盟する場合には、商標の使用や経営ノウハウの提供を受けられるメリットがありますが、その対価として費用がかかります。初期費用として加盟金・補償金・研修代などが必要となり、200〜500万円程度が相場です。
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少しでも費用を抑えたい。備品を安く購入する方法
美容室の開業に、予想以上に費用がかかることは理解できたでしょう。しかしながら、費用がかかるからといって、ただ支払うばかりではたちまち予算を超えてしまい、経営までたどり着けなくなってしまいます。
そのようなことにならないためにも、費用を抑えられるものは抑えて、賢い予算の使い方をすることが大切です。ここでは、費用を安く抑える方法を紹介します。
アウトレットを利用する
費用を安く抑えるために、アウトレットを利用する方法があります。アウトレットと聞くと中古品や欠陥品というイメージがあるかもしれませんが、新品と変わらないものが手に入る場合も多いです。
費用を安く抑えるには有効な方法といえます。また、掘り出しものを見つけられることもあるので、一度利用してみるとよいでしょう。
リースなどを利用する
リースを利用する方法もあります。リースは月々の費用が発生しますが、準備をする段階で高額な費用が発生しないため、開業で予算が厳しい場合には有効な方法です。
たとえば、開業時はリースで費用を抑えて備品を揃えておき、経営が安定してきて予算がとれたら新しいものを購入するのもよいでしょう。
通販を利用する
通販を利用するのも、費用を安く抑えられる方法です。インターネット上にはさまざまな通販サイトがあり、いろいろなコストを削減しているためか、相場よりも安い価格で販売されている場合も多く見受けられます。
また、通販は配送も行ってくれるため、備品の購入のために実際の店舗を巡って探す必要もありません。
資金調達はどうやって行う?
開業には莫大な費用がかかるため、自己資金では足りない場合も多いでしょう。そこで、資金調達が必要です。どんな方法があるのかを紹介します。
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1. 自分の貯蓄を利用する
まずは自分の貯蓄を利用する方法です。これまで得た給料を、開業に向けてコツコツと貯金してきた人も多いはず。全額は厳しくても、貯蓄から開業費用の一部をまかないましょう。
日本政策金融公庫総合研究所の「2024年度新規開業実態調査」によれば、自己資金で用意する金額の平均値は294万円とされています。美容室を開業する場合にも、200〜300万円は、自己資金でまかないたいところです。
引用元
2024年度新規開業実態調査|日本政策金融公庫総合研究所
2.親族に借りる
親や兄弟姉妹など、親族から借りる方法もあります。開業を応援して快く貸してくれる親族が周りにいれば、ありがたいものです。
3. 融資を受ける|日本政策金融公庫
融資を受ける方法も一般的です。一例として、日本政策金融公庫の新規開業資金を取り上げます。
新規開業者や開業から約7年以内の人に対し、設備資金や運転資金を最大7,200万円融資してもらえる制度。申請時に事業計画書などの必要書類を提出し、面談を経て、判断が下ります。
「2024年度新規開業実態調査」によれば、金融機関の借り入れの平均値は780万円ですが、これはあくまで全業種を合わせたデータです。美容室の規模や自己資本の額によって、いくら融資を受けるべきか異なります。
いくら融資を受けるのが適正かの目安については、次の「美容室の開業に失敗しないポイント」で詳しく解説します。
引用元
新規開業資金|日本政策金融公庫
美容室の開業に失敗しないためのポイント
美容室開業の際には、冒頭で紹介した流れに沿ってしっかり準備を進めるのはもちろんのこと、失敗しないように押さえておきたいポイントがあります。どのような点なのか見ていきましょう。
自己資本比率の管理
美容室の開業で失敗しないためには、自己資本比率を意識しましょう。自己資本比率とは、開業資金の総額における自己資金の割合のことです。
自己資本比率が4分の1から3分の1程度になるように、金融機関からの借入れを計画すると、財務の健全性を保ちやすくなります。たとえば自己資金が300万円の場合、借入額は600〜900万円程度にしておくのが適切です。
自己資本比率が高いほど、財務的な安定性が増し、金融機関からの信用を得やすくなります。結果、融資が通りやすくなり、追加の資金調達もスムーズです。
加えて、借入れを抑えることで返済負担を軽減できるため経営の自由度が高まり、長期的な戦略も柔軟に立てやすくなります。
税理士などのプロにサポートしてもらう
ここまでに見てきたように、開業には多くの手続きや書類の提出、資金の準備が必要です。
さらに、経営を続けていく上でも、多額の借金をしてまで開業したのに立ちいかなくなって廃業した、ということのないように、金銭管理は非常に重要といえます。そのため、経理関連はその道のプロである税理士の力を借りることがおすすめです。
また、美容師向けの独立開業セミナーや相談会などがあれば、積極的に参加して専門家の話を聞き、経営に活用するのもよいでしょう。
会計ソフトやキャッシュレス決済を導入する
前項で触れた金銭管理を行う際には、会計ソフトを使うのが便利です。手動で行うと時間がかかる上にミスなどの心配もありますが、ソフトを使えば売上・経費・利益などの計算もかんたんにできるため、少ない手間で経営状況を把握しやすくなります。
また、お客様にとって利便性の高い決済に対応することも大切です。クレジットカードやコード決済など、キャッシュレス決済の導入も前向きに検討しましょう。
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リピーターを増やす仕組みを構築する
リピート来店を増やすことで売り上げを安定させられます。これには新規顧客を増やす施策と、再来店してもらうための施策にセットで取り組むことが重要です。
まずオープン前から集客に取り組み、見込み客を増やします。たとえばSNSやホームページ、クーポンサイトを利用したマーケティング活動が有効です。
またオープン後に来店してくれたお客様が、次も利用したくなるような仕組みを整えます。これにはサロンのLINE公式アカウントを構築しておくことが有効です。LINEから予約を受け付けられるようにしておくことで、次の来店予約を手軽に行ってもらえるようになります。
また次回予約時に使えるクーポンや特典を提供することで、再来店の動機を生み出せる点もLINEの大きなメリットです。このようにオープン前からリピート対策を視野に入れて環境を整えることで、安定した経営を実現できます。
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リピート来店強化のために、予約管理システムの導入も有効
リピート来店を増やし、売上を安定化させるには、SNSやクーポンサイト、公式LINEを活用したマーケティング戦略が有効です。加えてこれらの媒体と連携可能な予約管理システムを導入することで、業務の効率が向上します。
予約管理システムは主にSNSやWebサイト、クーポンサイトなど複数の予約経路を一元管理し、ダブルブッキングを防ぐためのツールですが、顧客管理機能も備えており、カットやカラーの施術履歴を記録し、次回の提案にもつなげられます。
また再来店を促進する機能としてクーポンや回数券の発行も行えます。これを顧客管理機能と組み合わせることでお客様一人ひとりに向けた、リピート来店のためのアプローチを取れるのが大きな強みです。
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美容室開業までに必要なものリストを作ろう
美容室では、営業するのに必要な設備や道具などがたくさんあります。そこで、開業前にリスト化して、準備できたものにチェックを入れていくのがおすすめです。具体的に必要なものを見ていきましょう。
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施術に必要な大型の什器
まずは、カットやパーマといった施術に必要な大型の什器をリスト化します。施術に使う大型什器は、以下のとおりです。
- 施術用椅子
- 鏡
- シャンプー台
- パーマ用機器
- レジカウンター
- 施術用ワゴン
上記以外にも、必要であれば美容師用の椅子やお客様用ドリンクの冷蔵庫などをリストに追加するとよいでしょう。
大型の什器は漏れがあるとあとから搬入や設置をするのがむずかしいため、事前に漏れなく確認しておくのがおすすめです。
大きな備品はお店の雰囲気作りにも
大型の什器はひとつひとつが店舗のなかで場所を取る割合が多いことから、来店されたお客様の目を引きます。そのため、予算とも相談する必要がありますが、店舗のコンセプトや雰囲気に合うデザインのものを選ぶようにしましょう。
予算を抑えるために価格重視という点だけで什器を購入すると、デザインが合わずに店舗の中で浮いたり、コンセプトと実際の雰囲気がちぐはぐで居心地の悪い店舗になってしまったりする可能性があります。
白物家電やPCなどの機器類
大型の什器をリスト化したら、次は洗濯機や冷蔵庫といったいわゆる白物家電、PCなどの機器をリスト化しましょう。美容室に必要な白物家電や機器は、以下のようなものが該当します。
- 洗濯機
- 冷蔵庫
- パソコン
- 電話
- レジ
- ドライヤー
洗濯機や冷蔵庫のような大きな家電は、搬入の関係もあるため、優先して準備しておいたほうがよいでしょう。必要なもののなかでも、優先度を考えてリスト化しておくことが大切です。
デザインにこだわるよりもコスパで選ぼう
白物家電やPCなどの機器類は必ずしも店舗のコンセプトや雰囲気に合わせる必要はありません。
なぜなら、店舗のなかで目立たないように置かれるものであり、大型什器のように目を引くものではないため、店舗にそぐわないデザインであっても問題ないからです。コストパフォーマンスを重視して低価格のものを選び、費用を抑えることが重要です。
インテリア用の什器・備品類
店舗の内装を彩るインテリア用の什器としては、以下のものが必要です。
- 照明
- 時計
- お客様の待合用のソファ
- 観葉植物
- ゴミ箱
とくに時計や観葉植物は、来店されたお客様に見られるほか、ガラス張りの開放的な店舗の場合は、店舗の外から見られる場合もあります。
インテリアは店舗のセンスを見せるためにも有効ですので、おしゃれなデザインのものを選びましょう。
とりあえず必要のないものは後回しでもOK
ここでリストアップした什器は、開業時に必ず準備しておかなくても問題ありません。急いで準備して、店舗にそぐわないデザインを選んでしまうよりも、時間をかけて店舗のコンセプトや雰囲気に合うものを選んだほうがよいからです。
開業後は多忙になりますので、店舗の経営が落ち着いてからでも、今の店舗に合うものをじっくり探してみても問題ありません。
施術に必要な備品
カットやパーマといった実際の施術に必要な備品は、以下のとおりです。
- シザー
- コーム
- パーマ用品(パーマロッドなど)
- ドライヤー
- ヘアーアイロン
これらは美容師が施術を行うために必要な備品なので、漏れがないようにしっかりとリスト化してチェックしておくことをおすすめします。
施術用の備品は使い慣れたお気に入りのものを
施術に使う備品は、技術の提供に関わってくる重要なものです。そのため、単純にリスト化するだけでなく、使い慣れたメーカーやブランドのものやお気に入りのものにするなど、ほかの備品とは違った配慮が必要となります。
とくにシザーやコーム、ドライヤーといった備品は、施術の技術や効率に大きく関係しますので、使い慣れたものを選択しましょう。
施術用の消耗品
パーマやカラーといった施術に使う消耗品には、以下のようなものがあります。
- カラー剤
- パーマ液
- シャンプー
- トリートメント
- スタイリング剤
- 施術用手袋
- ケープ
消耗品であっても使い慣れているメーカーやブランドにすることは大事ですが、消耗品は購入する頻度が高いため、インターネットで手軽に購入できるものを選ぶと効率がよいでしょう。
こだわりがあるなら早めに発注しておこう
消耗品の場合は前もって準備しなくても、インターネットなどで開業間際に購入しても問題がない場合も多いです。
しかし、使い慣れたものやこだわりがあるものの場合は、早めに発注しておかないと開店に間に合わない可能性もあります。そのため、消耗品は納期も考慮して購入しましょう。
店舗運営に必要な備品・消耗品
施術に直接関わりがなくとも、店舗を運営していくために必要な備品などは以下のとおりです。
- トイレットペーパー
- 洗剤
- ハンドソープ
- 雑誌
- レジ周りの事務用品
- 清掃用具
- ショップカード
- 予約管理システム
これらは店舗の運営を効率よくするため、または清潔に保つためには必要なものばかりですので、漏れなくリスト化しておきましょう。
ショップカードやスタンプカードは早めの準備を
店舗運営に必要な消耗品は近所のホームセンターやドラッグストアなど、身近なお店で手に入ることが多いため、購入を焦る必要はありません。
しかし、ショップカードなど店舗独自のものはデザインや製作、印刷といった工程があり、自作する場合でも、プロに依頼する場合でも納品までに時間がかかります。そのため、このような消耗品に関しては納期も考慮して準備することが大切です。
お客様をおもてなしするための備品
お待たせするお客様への気遣いはもちろん、店舗で快適に過ごしていただくために必要な備品があります。この場合、以下のものをリストにしておきましょう。
- グラス
- お茶菓子
- ドリンク類
- おしぼり
- ブランケット
- 雑誌
- アメニティ
これらの備品はなくても問題はないですが、お客様に快適に過ごしてもらうためには必要となります。
歓迎の気持ちを伝え、お店の居心地をよくする
お客様をおもてなしするための備品は、ものによってはなくても問題ないものもあります。しかし、言葉だけでは伝えきれない来店への感謝の気持ちを表すには、これらの備品を準備しておくことが有効です。
店舗からの気持ちをしっかりお客様に伝えるためにも、これらの備品は店舗のコンセプトや雰囲気に合ったものを選びましょう。
美容室開業の成功事例を紹介
ここでは、美容室開業に関する成功事例を紹介します。今後のオープンに向けてぜひ参考にしてみてください。
1.『Pista Hair Salon』の開業エピソード
埼玉県志木市の『Pista Hair Salon』は、オーナーの宇田川様が一人で開業し、顧客ゼロの状態からお客様の信頼を着実に築き、成功を収めたプライベートサロンです。
開業当初は集客に苦労し、電話も鳴らない状況が続きましたが、自社のWebサイトやポスティング、クーポンサイトなど様々な集客手段を活用し、徐々に地域の顧客基盤を築きました。
強く売り込むのではなく、お客様との距離感を大切にしながら時間をかけて信頼関係を築きつつ、現在ではリピート率9割を誇るサロンへと成長しています。
また予約管理システムを導入し、電話予約からネット予約へ切り替えることで利便性を向上。お客様がいつでも気軽に予約を申し込める環境を整えた点も、現在のリピート率の高さにつながっています。
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2.『LUMDERICA(ラムデリカ)』の開業エピソード
横浜市のLUMDERICA(ラムデリカ)は、都内有名店での経験を持つオーナーが開業した美容室です。
経営者として広い視野を持ち、商圏に住むお客様のニーズやスタッフの個性を的確に把握。ターゲット層を明確化した上で、Web広告を活用した効果的な集客戦略を展開しています。
ターゲットを明確にすることで、自店の強みを的確に表現した広告が可能となり、来店客のニーズと施術内容がうまく噛み合うように意識している点が、高いリピート率につながっています。
また業務効率化のため、予約システムを導入しました。これにより、電話対応の負担を減らし、スタッフが施術に専念できる環境を構築しています。
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流れやポイントを押さえて美容室の開業を成功させよう
美容室を開業するまでには、事業計画を立てたり、資金を調達したり、各所で手続きを行ったりと取り組むべきことが多くあります。その慌ただしさから、やるべきことを漏らしてしまうケースも少なくありません。
本記事を活用して取り組むべきことや必要なものをリストアップして、着実に一つ一つに取り組んでみてくださいね。また記事の後半でお伝えした開業に失敗しないためのポイントも取り入れ、オープン後の運営も安定させられるようにしていきましょう。