LINEと従属関係にある「LINEミニアプリ」。LINEよりも小さなアプリであることから「ミニアプリ」と呼ばれており、スマホやタブレットから誰でも利用できます。
今回は、LINEミニアプリの概要、LINE公式アカウントとの違い、ミニアプリのメリット/デメリットを紹介します。LINEミニアプリの開発方法や費用もお伝えするので、開発に興味がある方も役立てられるでしょう。
LINEミニアプリは、美容室や理容室などの集客にもつながるので、ぜひ最後までご覧ください。
まずは資料をご覧ください
目次
LINEミニアプリとは?
LINEミニアプリとは、LINEのなかで操作する小さなアプリのことです。LINEよりは小規模であるものの、予約受付やモバイルオーダー、ポイントカード、会員証などさまざまな機能をLINEのなかで利用できます。
約9,600万人以上いるLINEユーザーにアプローチできるので、サロン集客の獲得につなげやすい魅力があります。
幅広い業種に対応していて、物販用やモバイルオーダーなど、サロンの特徴や求める機能をまんべんなく利用可能です。
LINEミニアプリとLINE公式アカウントの違い
LINEミニアプリに似ているものとして「LINE公式アカウント」があります。それぞれの違いについて解説します。
予約管理や集客にLINEを活用したい方は、違いについて押さえておきましょう。
1.画面のビジュアル
大きな違いとしてあげられるのが画面のビジュアルです。LINE公式アカウントは、LINEのトーク画面を利用するので、一般的なLINEと同じ使用感があります。
LINEミニアプリは、ユーザーにあわせてデザインを自由にカスタマイズできます。サロンの雰囲気にあわせたり、使いやすさや見やすさを自由に設計することが可能です。
2.取得できるユーザーデータ
LINE公式アカウントは、ユーザーと1対1でのトーク画面でのやりとりなので、発信したメッセージに対する既読率がわかります。しかし、誰が未読で誰が既読なのかまでは把握できません。
LINEミニアプリは、LINEのユーザーIDを取得できるので「どのユーザーがどのサービスを利用しているか」など、詳細なデータを得られます。
3.友だち登録の有無
LINE公式アカウントは、ユーザーに友だち登録をしてもらわなければ配信できません。
LINEミニアプリは、友だち登録不要で使用できます。
LINE公式アカウントは、サロンのリピーターやファンを獲得するサービス。LINEミニアプリは、多くのユーザーにサービスを広め、集客獲得につなげるためのサービスと押さえておきましょう。
なお、当サイトでは美容室を営業する方向けの「LINE公式アカウントを活用した集客方法」についてまとめた記事もあります。集客方法について気になる方や、リピーター獲得につなげたい方は、こちらもご覧ください。
【美容室向け】LINE公式アカウントを活用した集客方法|活用例・メリット・運用のコツも紹介
LINEミニアプリを利用するメリット
LLINEミニアプリにはどんなメリットがあるのでしょうか。企業とユーザーそれぞれのメリットを紹介します。
企業がミニアプリを利用するメリット
1.利用者が多い
ひとつめのメリットは、LINEそのものの利用者が多い点です。2023年6月末時点の月間ユーザー数が9,500万人おり、男女比や年代別分布を見ても、まんべんなく利用者がいます。
多くのユーザーへのアピールや集客獲得につながるのは、最大のメリットと言えるでしょう。
引用元:
LINEのユーザーはどんな人?|LINEキャンパス
【公式】LINE公式アカウント|LINE for Business
LINE Business Guide(Summary)LINEのユーザー属性|LINE
2.ユーザーからブロックされても運用できる
ふたつめのメリットは、アカウントをブロックされても運用できることです。
LINE公式アカウントは、ブロックされたり友だち解除されたりするとメッセージを届けられません。
LINEミニアプリは、「LINEミニアプリからのお知らせ」といった通知で、ポイントの期限切れや購入通知などのメッセージを送信可能です。ユーザーにアカウントをブロックされても配信を届けられます。
3.すぐに利用できるパッケージが用意されている
みっつめのメリットは、パッケージが用意されているので、導入後すぐに利用できることです。パッケージ化されたものを活用すれば、開発費や開発にかかる労力を抑えられます。
多くの企業がLINEミニアプリ用のパッケージを開発しているので、理想的なデザインを見つけやすいメリットもあります。
引用元:
LINEミニアプリパッケージ一覧
ユーザーがミニアプリを利用するメリット
ダウンロードやログインの手間がかからない
ミニアプリの利用にあたって、追加でアプリをダウンロードする必要はありません。気軽に利用できることに加え、アップデートも自動で行われます。
またミニアプリでは、LINEに登録されたユーザー情報を利用できるため、登録情報を入力する手間が省けてログインしやすいです。
スマホのアプリを増やす必要がない
ミニアプリはダウンロード不要なので、複数の店舗のミニアプリを使う場合でも、スマホ画面にアプリが増えることなくすっきりした状態を保てます。LINE内で完結するため、使いたいときにアプリを探す手間もなく、データ容量も圧迫しません。
LINEミニアプリにデメリットはあるの?
LINEミニアプリにはデメリットも存在します。予約管理や集客ができる一方で、どのようなデメリットがあるのか見ていきましょう。
1.LINEを利用していないお客様は使えない
ひとつめのデメリットは、LINEユーザーでないと利用できないことと、海外では使えない場合があることです。お客様がLINEを使っていない場合、ミニアプリも使えません。
また、日本国内シェア率と比較すると、海外のLINEユーザー数はそこまで多くありません。
LINEの利用はアジア中心の地域に限定されています。お客様がLINEを使用していないと、LINEミニアプリも利用できないデメリットがあります。
引用元:
Digital 2022: Global Overview Report|DataReportal
2.カスタマイズ性が低くオリジナリティを出しづらい
ふたつめのデメリットは、LINEミニアプリのパッケージが豊富な一方で、カスタマイズ性に劣り、オリジナリティを出しづらいことです。
LINEミニアプリは、用意されているパッケージを利用するのがメイン。サロンの雰囲気を表現しにくいことはデメリットになる場合もあります。
3.自社開発をした場合は審査が必要
みっつめのデメリットは、自社開発をしたLINEミニアプリをリリースするには審査が必要なことです。好き勝手に作ればいいわけではなく、LINEが定めるガイドラインやルールなどに準拠したものを開発しなければなりません。
審査をクリアできなければミニアプリをLINEで展開することができないため、開発を考えている場合は気をつけましょう。
LINEミニアプリの開発方法
つづいて、LINEミニアプリの開発方法を紹介します。
LINEミニアプリパッケージを利用する
さまざまな企業が開発しているLINEミニアプリの認定パッケージがあります。簡単なカスタマイズだけでミニアプリを作れることがメリットです。ただし、パッケージごとに内容が異なるため、自社が利用したい機能が備わっているものを選びましょう。
自社開発または外注する
前項のパッケージでは利用できない機能もあるため、機能が十分でない場合は、自社に合ったものを開発する必要があります。社内で開発する、もしくは、LINEミニアプリの開発ができる企業に外注するという方法を選ぶのもよいでしょう。
外注の際には、LINEに認定されたTechnology Partnerの企業を利用すれば、ミニアプリに関する技術的なサポートを受けられるため、おすすめです。
引用元:
LINEテクノロジーパートナー|LINEヤフー for Business
LINEミニアプリを利用するのに必要な費用の目安
LINEミニアプリパッケージを利用する場合
パッケージを使う場合には、初期費用と月額費用がかかります。初期費用は100万円程度で、無料のものもあります。また、月額利用料は使うパッケージによって異なるので、事前に確認しておくとよいでしょう。
個別に開発する場合
個別に開発する場合は、機能によっても異なりますが、300万~500万円程度とされています。アプリを一から開発する場合のコストの半分程度で開発できることがメリットです。
LINEミニアプリの導入事例
ここでは、実際にLINEミニアプリを導入した事例を紹介します。LINEミニアプリの活用を検討中の方は、各事例も参考にしてみてください。
PAL COSET
「3Coins」をはじめ、アパレルブランドを全国900店舗以上展開するPAL COSETでは、ネイティブアプリでは取りこぼしていたユーザーとのデジタル接点の創出を目的にLINEミニアプリを導入しました。
LINEミニアプリの導入によって、新規会員数が約2倍に増えたほか、公式アカウントの友達は10万人増加、ブロック率も大幅改善につながりました。
引用元:
LINEミニアプリで店舗顧客を囲い込み!新規会員数とEC売上をアップさせたパルのLINE活用|LINE for Business
KANEBO
化粧品販売をメインとしたKANEBOでは、新型コロナウイルス感染症の蔓延により、お客様の来店が制限されたことにあわせて、2020年10月から3ブランドでLINEミニアプリを導入しました。
LINEミニアプリの導入によって、既存アプリ比でデジタル会員化率120%を記録したほか、メッセージ開封率を143%まで増加。CTRは10~15%前後を記録し、既存アプリの通知と比較して約2倍もアップしました。
引用元:
メッセージ開封率がネイティブアプリ運用時の2倍に伸長! カネボウ化粧品のLINEミニアプリ活用|LINE for Business
Gong cha
台湾発のグローバルティーブランド「Gong cha」では、ユニークユーザーの30%が売上の8~9割を占めることから、顧客エンゲージメントのさらなる強化を図るため、LINEミニアプリを導入しました。
導入からわずか5カ月で会員数が10万人を突破したほか、売上が最大15%アップした店舗もあるなど、LINEミニアプリによって大きな集客や売上増につなげました。
予約システム「リザービア」の導入とミニアプリの活用事例
つづいて、美容室・理容室でのミニアプリ活用事例を紹介します。
TAYA東急吉祥寺店様|東京都武蔵野市
TAYAブランドは、老若男女問わず、すべてのお客様に愛されるために、上質な技術とサービスにこだわり、クラシックスタイルからトレンドスタイルまでを美容の最前線で発信し続けているサロンです。
ミニアプリのLINE予約を使おうと思ったきっかけは、新型コロナウイルス。当時、お客様との連絡手段が電話しかなかったため、緊急事態宣言で休業になるときにおひとりずつ電話していました。また、次回予約をされたお客様の当日キャンセルを防ぎたい、というニーズもありました。
これらの悩みも解決するために、ミニアプリの「LINE予約」を導入。LINE予約をはじめた結果、月の20時間ぶんの業務効率改善に成功しました。
リザービアのLINE予約については、下記ページで詳しく解説しています。
引用元:
TAYA東急百貨店吉祥店で紙の予約台帳から3カ月でLINE連携予約を開始!月の20.1時間削減し業務効率UP!!
GoodMan BARBER SHOP 緑地 様|大阪府豊中市
「GoodMan BARBER SHOP 緑地」は、大阪府豊中市にあるバーバーです。
LINEの配信では、お客様の年代やニーズによって内容を変え、お客様の心をよりつかみやすい工夫を行っています。毎月100人単位でLINE登録者が増加し、LINEの配信をきっかけに、以前より心を開いて話してくれるようになったお客様もいるそうです。
引用元:
毎月LINE登録者約100名!LINE連携予約を活用してリピートを生み出す工夫とは?
まずは資料をご覧ください
サロンにあったLINEミニアプリを集客に活用しよう
今回は、LINEミニアプリの特徴やメリット・デメリット、導入事例を紹介しました。
LINEミニアプリの導入によって、多くのLINEユーザーにアピールできるため、集客効果が期待できます。なお、LINEミニアプリパッケージを利用すれば、個別で開発するより手軽に導入できて便利です。
また、予約管理を効率的に行いたい方は、記事のなかで紹介したリザービアの資料請求をしてみてください。LINE連携予約のほかに、Google予約・アプリ予約。クーポンサイトの予約一元管理や、客単価をアップする機能など、美容室が欲しい機能がそろっています。