美容室やサロンの経営には欠かせない在庫管理業務。そんな在庫管理業務の効率化に役立つのが、POSシステムです。営業日ごとの在庫管理や月末・年末の棚卸など、日常的に在庫管理をする必要がある美容室やサロンでは、POSシステムを導入する選択肢も検討しておくべきでしょう。
本記事では、POSシステムを活用した在庫管理の特徴や導入すべき3つのシチュエーション、おすすめする理由や注意点について解説します。
美容室・サロンの在庫管理業務を効率化するための手段を探している方は、参考にしてみてください。
- 紙カルテを辞めたい
- 在庫管理を自動化したい
- レジ締めを楽にしたい
- リピート率を上げたい
目次
POSシステムが持つ在庫管理機能の3つの特徴
POSシステムの在庫管理機能には、以下の3つの特徴があります。
- 備品や薬品の棚卸しや在庫管理機能
- 在庫履歴の記録機能
- 発注・出入荷履歴の管理機能
これらの特徴について知って、自分の店舗のどの業務の効率化に役立つのか考えてみましょう。
1.備品や薬品の棚卸しや在庫管理機能
備品や薬品などの店舗の備品をバーコード管理して、備品の在庫点数がどれくらいで、月末や年末までにどの程度の在庫が残っているかを、POSシステム上で管理します。
POSシステムを導入していないと、在庫をその都度数えなければいけません。人の手で数えることになるので、数え間違いが生じる可能性があり、在庫確認の業務に店舗の人員を割かなければいけなくなってしまいます。
POSシステムを活用すれば、システム上で在庫管理できるので、人為的なミスや非効率な在庫確認の業務が発生せずにすむというメリットがあるのです。
2.在庫履歴の記録機能
POSシステムを導入することで、より正確で迅速な在庫管理が可能になります。システム上で仕入れから販売までの流れを把握できるので、本来の流れでは発生しえない在庫ロスの原因を突き止め、不要な在庫ロスによる損失をおさえる効果も期待できるでしょう。
3.発注・出入荷履歴の管理機能
POSシステムを導入することで、店舗間の在庫のやりとりなども可視化できます。手作業で在庫管理していると、急な他店舗からの振替えや必要な備品の要請について記録していないと、月末・年末の棚卸しで不明なロスが生じてしまうことにもなりかねません。
POSシステムを導入しておくことで、すべての在庫の流れをシステム上で自動的に管理できるので、在庫管理の記録をつけておく手間もかからないのが特徴です。
POSシステムを導入するべき?店舗における在庫管理の課題
実際にどのようなシチュエーションで、POSシステムを使うべきなのでしょうか?
- 備品や薬品の点数が多いと手動で在庫管理するのが難しい
- 不要な発注をしてしまうリスクがある
- 棚卸しや出入荷の在庫管理に時間がかかりがち
これらのシチュエーションごとの課題とPOSシステムが、どのように問題解決に役立つのかを確認していきましょう。
備品や薬品の点数が多いと手動で在庫管理するのが難しい
美容室やサロンの在庫点数が多くなってしまうような大規模な店舗や、複数店舗を展開しているサロンでは、すべて手作業で在庫管理をするのにも限界があります。
とくにシーズンごとに限定物のサービスを提供しているサロンでは、施術に使用する薬剤や備品を、その都度入れ替えが必要な場所もあるでしょう。
手作業で在庫管理するのが難しいと考えている事業者は、POSシステムを導入して、より効率的な在庫管理へ移行することで、正確な在庫管理を実現できます。
不要な発注をしてしまうリスクがある
店舗が手動で在庫管理をしていると、どうしても人為的なケアレスミスで受発注をミスしてしまったり、必要のない備品を発注してしまったりすることがあります。
在庫管理そのものが正確でも、在庫管理者の目算が外れて、発注した備品が多すぎたり、少なすぎたりする可能性もあるでしょう。
POSシステムを店舗に導入すれば、過去のデータを元に必要な備品を必要な数だけ発注できる可能性が高いので、不要な発注をするリスクが低いといえます。
棚卸しや出入荷の在庫管理に時間がかかりがち
美容室やサロンの店舗がPOSシステムを導入すべきシチュエーションの代表格は、在庫管理に時間と労力がかかってしまい、他の業務が疎かになってしまうケースです。
スタッフが自分たちで在庫管理できる業務量は限られています。ある程度大きな規模の美容室・サロンともなれば、在庫管理するだけで膨大な時間と労力を使います。
そのため、「在庫管理に時間と労力を使いすぎている」と感じたら、POSシステムでの在庫管理に移行することで、店舗の生産性の向上が期待できるでしょう。
POSシステムで在庫管理するのがおすすめな4つの理由
POSシステムで在庫管理をするメリットは、以下の4点にまとめられます。
- 日常業務の効率化をはかれる
- 在庫の過不足によるトラブルを回避できる
- 売上データの解析に役立てられる
- 店舗間や業者との出入荷記録をつけられる
これらのメリットについて知って、実際に自分の美容室・サロンにPOSシステムを導入すべきかどうかの判断材料にしましょう。
1.日常業務の効率化をはかれる
POSシステムを店舗に導入することで、在庫管理業務だけでなく、日常業務の全般的な効率化を促進できます。
その結果、在庫管理に要していた時間とスタッフを、お客様の満足度向上のためのおもてなしに使ったり、新たなサービスや店内装飾の考案に使ったりできるでしょう。
美容室やサロンにおける在庫管理業務をシステムで効率化することで、その他の重要な店舗業務に集中できるのがメリットです。
2.在庫の過不足によるトラブルを回避できる
POSシステムによる在庫管理の特徴は、システム上で正確な在庫管理ができる点です。バーコード読み取りによる棚卸しや売買などに伴う在庫の移動を正確に把握するので、棚卸し時に在庫ロスが発生するのを予防できます。
その他にも、在庫管理の帳簿漏れによって、お客様が希望していたサービスが提供できないなどのトラブルを回避することにもつながるでしょう。在庫管理ミスをへらして、トラブルを極力少なくしたい方におすすめです。
3.売上データの解析に役立てられる
POSシステムは在庫管理をシステム管理する中で、自分の店舗ではどのような商品が売れていて、どのサービスがどの客層に人気があるのかなどを分析できます。
その結果、どのシャンプーやオイルの消費が早く、どれを優先的に発注すべきか、どの程度の数量を注文すべきなのかがわかります。
また、美容室・サロンが推したい施術サービスをどの客層に売り込めば反応がいいのかなども、過去のPOSデータを分析することでわかるでしょう。
4.店舗間や業者との出入荷記録をつけられる
店舗間や業者とのやり取りがPOSシステム上で明確に表示されるので、どの店舗にどの備品が必要で、どの業者に発注すべきなのかがわかります。
店舗間の備品の振り替えに関しても、システム上ですべてのやり取りを記録しているので、在庫ロスが発生してしまうなどの棚卸しの際のトラブルを回避できるでしょう。
POSシステムで在庫管理する際の3つの注意点
POSシステムを導入する際には、以下の3つの注意点を確認することが大切です。
- 導入・運用コストがかかる
- 停電時にシステムが止まる場合がある
- インターネット環境を整える必要がある
注意点やデメリットについても確認した上で、自分の美容室・サロンの在庫管理にPOSシステムを導入すべきかどうか判断してみましょう。
1.導入・運用コストがかかる
POSシステムを在庫管理に導入するかどうか検討する際に念頭に置いておきたいのは、POSシステムの導入・運用にはコストがかかるという点です。
システム導入時にインターネットにつなげたり、システムをきちんと活用するためにスタッフを教育したりといった金銭的・人的なコストがかかります。
具体的には、POSシステムの導入で一台あたり数十万円、運用コストとして月額数万円単位のコストがかかってくるのが一般的です。
POSシステムを導入することで、在庫管理が効率化するのは間違いありません。しかし、個人経営の美容室などで在庫管理の点数が少ない場合は、POSシステム導入のメリットを感じにくいことも考えられます。
在庫管理にPOSシステムを導入して得られるメリットとコストの兼ね合いを見て、間違いなくシステム導入のメリットが大きいと判断できたら導入を決めるべきです。
2.停電時にシステムが止まる場合がある
POSシステムは、インターネットと電力を使用します。そのため、突然の台風や地震などの災害にあい、局所的な停電が起きると、システムを使用できなくなるのが注意点です。
POSシステムとは別に、大まかな在庫記録などを紙でもまとめておくと、いざ停電になってシステムを使えなくなった場合に困ることがへるでしょう。
3.インターネット環境を整える必要がある
POSシステムは、常にインターネットに接続して在庫管理や売上データを記録し、保存する必要があります。そのため、安定的なインターネット環境を確保すると共に、セキュリティ性の高いシステムを導入することが大切です。
- メルマガを送信したい
- 電子カルテを導入したい
- iPadで管理したい
- 格安で導入したい
POSシステムで在庫管理をして、店舗業務の生産性をアップさせよう!
この記事では、POSシステムが持つ在庫管理機能の特徴や導入すべきシチュエーション、メリットや注意点について解説しました。
POSシステムを店舗に導入して在庫管理することで、時間がかかりがちな在庫管理業務を効率化し、より正確に在庫管理できるのが特徴です。また、システムによっては、売上分析にも活かせるサービスもあります。
POSシステムの導入・運用にはコストがかかる上、突然の停電やセキュリティリスクに備えておくことが大切です。POSシステムで在庫管理することについて、どの程度のメリット・デメリットがあるのかを考えてから、導入すべきかどうかを決めましょう。