ヘアサロン・美容室では、カルテを利用しているところも少なくありません。しかし、顧客が増えれば増えるほどカルテの数や情報も増え、管理が大変になりがちです。
また、カルテにどのような内容を記録すればいいのか、上手に活用するにはどうすればいいのか、悩んでいるサロンもあるのではないでしょうか。
そこで、ヘアサロンのカルテに関する悩みを解決すべく、カルテに記録する内容や記入するときのポイントなどをお伝えします。今後の業務を効率化させるためにも、顧客の信頼度や満足度を高めるためにも役立つので、ぜひ最後までご覧ください。
- メルマガを送信したい
- 電子カルテを導入したい
- iPadで管理したい
- 格安で導入したい
目次
ヘアサロンのカルテとはどんなもの?|顧客のデータを記録したもの
ヘアサロン・美容室における「カルテ」とは、医療機関のカルテと同様に顧客ひとりひとりに対して作成し、個人情報や来店履歴・施術内容などを記録したものです。
初回来店時に作成して以降、来店のたびに情報を書き加えて更新していきます。スタッフ間での情報共有にも使用される重要なデータです。
かつては紙媒体のカルテが主流でしたが、現在はインターネット上にデータを保存する「電子カルテ」を使うサロンが増えています。そこで、今回はおもに電子カルテについて話を進めていきます。
ヘアサロンで電子カルテを作ることのメリット
前章でお伝えしたように、ヘアサロンや美容室では紙媒体のカルテよりも電子カルテを使うところが増加しています。そのため、ヘアサロンのカルテのなかでも電子カルテを利用することによって得られるメリットを、紙のカルテと比較しつつ紹介していきましょう。
誰が見てもわかりやすい
電子カルテの場合、紙のカルテのように文字が読みづらい・数字が判別しづらいなどがなく、スタッフの誰が見ても読みやすいのが大きなメリットです。
たとえば、情報を修正したり書き直したりする際に紙のように横線などで消すと汚くなりますが、電子保存であればそのような心配もありません。
カルテに記載してある情報を読み取りづらいと、誤った認識をしてしまってトラブルに発展する可能性もあるため、わかりやすいかどうかは非常に重要です。
いつでもどこでも閲覧・編集できる
紙のカルテの場合は、共有・使用したいときに受け渡しが必要です。複数の系列店があるサロンなどでは、取り扱いが難しい場合があります。
しかし、電子カルテなら、どこにいても見たり内容を編集したりすることが可能です。サロンの外にいるときにもアクセスできて便利です。
保存しやすく半永久的に記録を残せる
紙のカルテは破損や紛失の恐れがあるほか、かさばって保管場所に困ることもあります。一方、電子カルテなら破れる・なくすという心配がなく、場所も取らないため保存しやすいです。データが消える可能性も少なくて安心です。
写真なども記録できる
電子カルテでは、スタイルの仕上がり写真や動画データを保存できるシステムもあります。文字だけでは伝わりづらいスタイリングの詳細などを視覚的にわかりやすく記録に残せるうえ、文字で入力する手間も省けて便利です。
検索しやすい
分厚く膨大な紙カルテのなかから、特定の顧客のカルテだけを探し出すのは困難な場合もあります。しかし、電子カルテであればかんたんに検索して見つけることが可能です。
急いでカルテの中身を確認・編集したいときにも、手間をかけずにスムーズにデータを呼び出すことができます。
顧客のニーズを共有しやすい
顧客がサロンに求めていることや、スタイルに対する要望などをカルテにデータとして残しておけば、かんたんにスタッフ間で共有できます。
前回と担当者が変わる場合や担当者の引き継ぎの際にも、いちいち言葉で伝達したり顧客に聞き直したりしなくてよいため便利です。
コミュニケーションを取りやすい
カルテのデータをもとに、顧客との会話の糸口をつかめたり、前回の髪型の感想を聞いたりすることができます。担当者が変わっても、前のデータを活かしてコミュニケーションを取ることが可能です。
顧客側も同じ話を何度もしなくて済むため、サロンに対して信頼感や安心感を感じ、好感度も上がりやすいでしょう。
操作がかんたんで編集しやすい
電子カルテはタブレットやスマホから操作できるものもあり、かんたんに使えるものが多いです。データを編集したり更新したりする際も、スムーズにおこなうことができます。
はじめは操作に慣れず手際が悪く感じるかもしれません。しかし、使いこなせるようになると、カルテに残したい情報は、紙カルテに手書きするよりもスマホ・タブレット・パソコンといった端末から入力したほうが早く済ませられるでしょう。
ヘアサロンのカルテには何を記入する?
ここでは、ヘアサロンのカルテに記載するべき情報にはどんなものがあるかを挙げていきます。
顧客の個人情報
まず、名前・住所・電話番号・生年月日・職業・メールアドレスなどの個人情報です。急な連絡の必要性が出たときや、DM・メッセージを送るときなどに使うことがあるほか、年代や職業などを会話やサービスに役立てることもできます。
なお、プライバシーポリシーを明記するなど、個人情報の取り扱いには十分注意しましょう。
髪質
髪質は個人差が大きく、施術時やケアの際に配慮しなければなりません。やわらかい・ダメージがある・猫っ毛・クセが強いなど、顧客ひとりひとりの髪質をカルテに記録しておくことで、薬剤の調合やケア方法を調整できます。
また、髪質を見極めることにより、適したスタイルの提案や自宅ケアでのアドバイスなどもおこなえるでしょう。
体質
顧客の体質、特にアレルギーの有無を確認してカルテに残すことも重要です。薬剤の成分へのアレルギー・金属アレルギー(ヘアピンなど)・ゴムアレルギー(ゴム手袋など)といったアレルギーに注意しましょう。
施術した内容
顧客の来店日・来店時間とともに、希望したヘアスタイル・どんなカットをしたか・どんな薬剤を使ったか・仕上がりはどうなったかなど、施術内容もこまかく記録しましょう。次回の来店のタイミングを予測するのにも役立ちます。
その他(備考)
ライフスタイルや趣味、服装のテイスト、どんな会話をしたかなども記録しておくと、次回以降に役立つでしょう。DMを送る際やコミュニケーションを取る際にネタとして使うことができます。
ヘアサロンでカルテを作成するときのポイント
ここからは、ヘアサロンでカルテを作るときにどんな点に気をつければいいのか、ポイントを解説しましょう。
1.顧客の情報はわかる限りすべて詳しく書く
ヘアサロンでカルテを作る目的は、顧客に希望のヘアスタイルを提供することと、居心地よく過ごしてもらうこと。
髪に関係する項目だけでなく、性格や興味を持っていることなど、できるだけ詳しく顧客情報を記載することにより、内容を会話や施術に活かすことができ、信頼関係の構築にもつなげられます。
2.顧客が特に気にしていること・サロンに対する要望などもしっかり記録
顧客の要望や悩みをしっかりヒアリングして記録することも大切です。
特に悩んでいることや、こんな髪型になりたいという理想はもちろん、サロンに対してどのようなことを希望・期待しているか、サロンでどのように過ごしたいかといった内容も詳しく記載しておきましょう。
3.カウンセリング・施術・アフターカウンセリングの内容を詳細に残す
施術に入る前に、初回来店時のアンケートデータや前回までのカルテの内容をもとに、カウンセリングをおこないます。髪に関する悩み・なりたいヘアスタイル・したくないヘアスタイル・ライフスタイルに関する希望や悩みなどを詳しく聞き取りましょう。
そのうえで、施術の方向性を決めて具体的な提案をし、同意を得てから施術を始めます。部位ごとのカットや使用した薬剤の調合方法など、実際にどんな施術をし、どのように反応してもらえたか、将来的なデザインのイメージなども記録しましょう。
また、再来店につなげるためには、顧客に満足して帰ってもらうことが大切です。
施術した内容や自宅でのケアのやり方、時間経過によってどのように変化していくかなど、仕上げ時のアフターカウンセリングでどんなことを伝えたかも詳細に記録し、次回に役立てましょう。
伸び具合やカラーリングの退色を考慮し、次の来店の目安時期をあわせて伝えておくと親切です。
4.会話の内容も記録する
顧客と信頼関係を築くためにはコミュニケーションが欠かせません。仕事の悩み、恋愛事情、趣味の話題など、どんな会話をしてどのように盛り上がったかを残しておき、次回以降の来店時に活かしましょう。
担当者が変わっても、記録しておけばスムーズなコミュニケーションにつなげられるとともに、顧客に「自分のことをきちんと覚えてくれているんだ」という信頼感を持ってもらえます。
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- 電子カルテを導入したい
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ヘアサロンで顧客情報を管理するには電子カルテがおすすめ
ヘアサロン・美容室の顧客のデータ管理には、電子カルテを利用すると、見やすくわかりやすい・確認や編集がかんたん・顧客とのコミュニケーションに役立つなどメリットがたくさんあります。顧客の大切な情報をきちんと残してサロンの財産にしましょう。
なお、予約管理システム「リザービア」も、顧客データの管理ができるのでおすすめです。予約情報やカルテ整理にお困りのサロンは、ぜひ検討してみてください。