美容室の開業にあたっては、美容室の名前に迷う方も多いでしょう。思い入れの強い名前にすれば、お客様にとっては覚えにくい名前になりかねず、呼びにくい名前にすれば電話対応に支障を来す可能性もあります。
そこで今回は、美容室の名前のつけ方について解説します。印象に残る名前の考え方やよく使われる言語を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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目次
美容室のネーミングはなぜ重要?
美容室の名前は、開業において重要な項目の一つです。 ここでは、美容室の名前における重要性を3つにわけて解説します。
1.後から変更することが難しい
一つめは、一度決めた名前を後から変更することが難しい点です。お店の名前を変更するには、看板の変更やお客様への通知のほか、法的な手続きが必要です。
たとえば、「東京新宿区の理容所・美容師の届出手続き」では、施設名称の変更において用意する添付書類はないものの、理容所・美容室それぞれのフォーマットを使って、変更届を提出しなければなりません。
ほかにも、営業を開始した後に名前を変えてしまうと、お客様が別の美容室だと誤認するといった混乱も招きかねません。
一度決めた名前は変更するのが難しいことを踏まえ、誰もがわかりやすく呼びやすいものを選びましょう。
引用元
理容所・美容所の届出手続き:新宿区
理容所・美容所の変更等の手続きについて
2.「美容室だ」という印象付けになる
美容室の名前は、見聞きしただけで美容室とわかるものをつけると印象づけやすくなります。
たとえば、「hair○○」「ヘアサロン○○」「○○美容室」といった名前をつけることで、「ここは美容室なんだ」と一目でお客様に印象づけることができます。
反対に、名前や好みなどから名前をつけると、美容室かどうかの判断が難しくなるので、名付けにおいてはこだわりの強さは控えるのが望ましいでしょう。
3.集客につながる
美容室の特徴やコンセプトに通じる名前も有効です。名前から美容室の印象がイメージでき、かつオリジナリティあふれる名前であればブランディング化につながります。
ブランディング化ができれば、信頼や共感を通じて、集客力を高めることができます。
覚えやすく伝えやすい名前にすることで、口コミで広まる可能性もあるので、大きな集客効果につながります。
美容室の名付けの失敗例
美容室の名前は、慎重に決めることが大切です。一度決めた法的な手続きが必要になるといった手間以外にも、お客様が混同するなどのトラブルが懸念されます。
ここでは、美容室の名前における失敗例を紹介します。美容室の名前に迷う方や、失敗を避けたい方は参考にしてください。
1.他店と差別化できていない
一つめは、他店と差別化できていない点です。競合と類似した名前を付けたことでお客様が混同し、問い合わせ先を間違うケースなどが挙げられます。
たとえば「Apple」と聞くと、iPhoneの「Apple社」を想起するでしょう。検索エンジンを使っても優先的に表示されるため、聞きなじみのあるネーミングはトラブルにつながる恐れがあります。
ただ、「Apple=りんご」と、誰でもわかる英単語であり、聞きなれているからこそ、お客様の印象に残りやすいこともあるでしょう。「Apple」という一つの単語から連想されるものはトラブルのみではなく、メリットもあれば、デメリットもあることを視野に入れておきましょう。
「Apple」を使った例で考えると、iPhoneなどの検索にならないよう、「Apple 美容室 ◯◯(エリア名)」など検索ワードを増やさなければなりません。スマホの使い方やインターネットに慣れないお客様では、ホームページを見つけられないリスクもあります。
店名が商標登録されていることも
思い入れの強い名前を付けたくても、すでにその名前が商標登録されている可能性があります。
商標登録とは、店名や商品名などを特許庁に登録することを指し、登録を終えた出願者には商標権が与えられ、商標権者は権利の範囲内で登録した商標を独占して使用できます。
もし他人が同一、または類似した商標を使用すると、場合によっては損害賠償を支払わなければいけません。
店名を決めたあとは「特許情報プラットフォーム」などを使って商標登録の有無について確認しましょう。
2.お客様に覚えてもらえない
美容室の特徴やイメージに沿った名前であっても、聞き慣れない単語や長すぎるものは、お客様に覚えてもらえない可能性も高まります。
さらに、英単語の発音が言いにくい名前も、電話での予約を避けるお客様が増える恐れがあります。美容室の名前は、誰もが呼びやすくわかりやすいものに決めましょう。
3.隠語になっていたり変な意味があったりした
世界各国の言語を使ってオリジナリティのある名前を付けたいと考える方も多いでしょう。しかし、日本語を始め外国語の使用においては、なんらかの隠語になっていたり変な意味合いに受け取られたりする可能性があります。
近畿大学では、英語で発音した場合の「近畿」が風変わりを意味する「KINKY」と聞こえる場合があり、海外の留学生が近畿大学を選ぶ際の阻害要因を考慮し、「KINKI UNIVERSITY」から「KINDAI UNIVERSITY」へ英文名称を変更しています。
このように、各国の言葉にはネットスラングがあることを視野に入れ、どんな人にも誤解を与えない名前を検討しましょう。
引用元
「KINKI UNIVERSITY」から「KINDAI UNIVERSITY」へ 新大学英文名称プレート除幕式を開催 近畿大学 | NEWS RELEASE
美容室の名前を決めるポイントは?
名前は美容室であることを伝える顔のようなものです。近年では、検索エンジンを使ってサロン検索したり情報を得たりするお客様も多くいます。
ここでは、美容室の名前を決めるポイントを4つ紹介します。名前を決めるにあたって、検索エンジンの利用も視野に入れて検討を進めましょう。
1.読みやすく覚えやすい名前にする
一つめは、読みやすく覚えやすい名前にすることです。たとえば、英単語を使った店名だと、検索したくてもうまく入力できず、検索できない可能性があります。
また、電話での予約や問い合わせでも「この店であっているか」が不安になることも。「間違ってしまうくらいなら呼びやすい名前のサロンを選ぼう」と、お客様を遠ざける恐れもあります。
お客様の視点にあわせてさまざまな可能性を考え、美容室の名前は読みやすく覚えやすい名前にすることを意識しましょう。
2.「カタカナ読み」できるアルファベットを使う
二つめのポイントは、「カタカナ読み」できるアルファベットを使うことです。ネット検索では、表記をアルファベットに変換して、正式名称で検索する人はあまりいません。
たとえば、「Vista○○店」といった名前にすると、この店を探すお客様は「美容室 ヴィスタ」など、カタカナ表記で検索します。
検索のしやすさは予約獲得につながります。名前を決めるときは、カタカナ表記がかんたんなもの、とくに、例のように「ヴィ」と「ビ」で迷うような単語などの使用は避けましょう。
3.ドメインが取得できるかどうか確認する
三つめのポイントは、美容室のホームページやブログを運営し、集客に注力する場合に、店名のドメインが取得可能かを調べることです。
ドメインとは、ホームページやブログのアドレスにある「https://www.◯◯.co.jp」の部分。一般的に美容室名をそのまま表記すると、お客様も覚えやすく入力しやすいほか、なりすましに疑われることもありません。
しかし、ドメインの取得は先着順。そのため、よく使われる単語はすでに使われている可能性があるので、ドメインの有無についても調べておきましょう。
4.「美容室」を印象づける名前だとなおよい
四つめは、美容室であることを印象づける名前にすることです。「hair○○」「ヘアサロン○○」「○○美容室」のような名前を選ぶと、店名を見ただけで美容室だと判断できます。
ただし、これらはすでに使用している可能性があるので、使用の際は商標登録やドメインについて確認することをおすすめします。
美容室の名前によく使われている言語にはなにがあるの?
美容室の名前は、いくつかのヒントを取り入れることで決めやすくなります。ここでは、美容室の名前に使われることの多い言語について解説します。
1.英語
さまざまな国でも使いなじみがある英語。日本の美容室でも英語を使った名前は多く、お客様にもなじみ深い外国語です。
ローマ字読みでもある程度読めるほか、意味も通じやすいので、「beauty」や「hair」を使えば誰でも美容室をイメージできます。さらに、「haircare」や「haircolor」など美容室の特徴を盛り込むと、さらに印象に残る名前にまとまります。
2.フランス語
響きがおしゃれで、カジュアルからラグジュアリーまで幅広い雰囲気のサロンにも対応できるのがフランス語。
自然を意味した「nature」を盛り込み「hairsalon nature」とすれば、天然素材を中心に取り扱う美容室であることがすぐに判断できます。
美容室を癒やしの空間として利用していただきたいときは、安らぎや気楽を意味する「aisance」を盛り込めば、美容室の特徴やイメージにちなんだ名前にまとまります。
3.ハワイ語
響きがかわいらしく、短くて覚えやすい単語が多いハワイ語もおすすめ。美容室が南国風や海を連想させる雰囲気であれば、積極的に盛り込みたい言語の一つです。
利用によって光り輝いてほしいといった思いがあれば、光り輝くといった意味の「ino」を取り入れた「hair ino」などにすれば、読みやすく覚えやすく、さらにかわいらしい店名にまとまります。
どう名付ける?美容室の名前の考え方、由来
美容室の名前には、英語やフランス語、ハワイ語などさまざまな国の言語を盛り込みながら決めると、美容室の特徴にちなんだ名前にまとまりやすくなります。
しかし、すでに使われている可能性も多く、うまく決められないこともあるでしょう。
ここでは、実際の店名を紹介しながら店名の考え方を解説します。思いがけない部分にヒントがある可能性も視野に入れながら、美容室にあった名前を検討しましょう。
1.自分の名前やペットの名前から取る
珍しい名字や名前であれば、美容室の店舗名に盛り込むとよいでしょう。珍しい名前ほど使われている可能性が少ないので、商標登録もドメイン登録もスムーズに進められます。
ほかにも、飼っているペットの名前から取ると愛着の湧く名前になります。東京都杉並区浜田山にある「Ash」は、創業者の弟子が飼っていた猫の名前がルーツと言われています。
2.美容室に込めた想いから
美容室の名前には、経営者の想いを込めたいと考える方も多いでしょう。たとえば、東京下北沢にある「Magico」は、ポルトガル語で「魔法使い」という意味をもち、お客様をすてきに変身させるという想いからつけられたそうです。
このように、美容室に込めた想いを外国語に変えることで、すてきな店名に仕上がりやすくなります。
引用元
「エンタメおじさん」になりたい! マジコ 嶋佐昌大さん Jobシンガー・missatoが行く(3) | ビュートピア(Beautopia)
3.ダブルミーニングや造語を創作する
ダブルミーニングや造語を組み合わせて店名を決めるのも効果的です。たとえば、東京都渋谷区にある「EARTH」は、店名のEを髪をとかす「くし」に、Hを「ハサミ」に見立てて、美容室に欠かせない道具を盛り込んだロゴを創作。
『コームとハサミで”ART”を挟み、くしとハサミで作る芸術』という意味が込められていて、一目で美容室だとわかるよう工夫が施されています。
このように、看板を見ただけで美容室とわかるロゴを想定した店名にすのもおすすめです。
引用元
株式会社アースホールディングス 國分 利治 | Buzip 東京の社長.tv
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美容室の運営には予約システム「リザービア」の導入を検討してみよう
美容室の特徴やイメージにちなんだ名前を付け、ブランディング化につなげられたら、大きな集客の獲得につながります。しかし、わずかなスタッフと勤務時間で進めようとすると、予約数によっては管理に困ることも。
とくに開店直後だと、多くの予約を受ける可能性が高く、作業に支障をきたす可能性があります。
さまざまな効果によって集客獲得につながり、多くの予約をしっかり管理したいなら、予約管理システムの「リザービア」がおすすめです。
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引用元
機能一覧
美容室の名付けは重要!覚えやすく印象に残りやすい店名を考えてみよう
今回は、美容室の名前のつけ方と考え方、実際の店名とその由来について紹介しました。美容室の名前は、誰もが読みやすく覚えやすい名前にすることが大切です。
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