整体院でお客様に施術を行う前には、免責同意書に記入してもらうことが大切です。免責同意書の重要性について理解を深め、書面に含めるべき内容もきちんと網羅して、トラブルのない院運営を目指しましょう。
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目次
免責同意書とは
免責同意書とは、整体院やエステサロンなどで、施術後に起きる可能性のあるトラブルについて事前にお客様に説明し、万が一起こった場合も施術した側には責任がないことに同意を得るための書類です。
何らかの問題が起きた場合に、免責同意書があるかないかで整体院側が行うべき対応が大きく異なるため、必ず作成してお客様からサインをもらいましょう。
免責同意書の必要性
免責同意書は、お客様に施術に関する説明をし、リスクを含めて納得をしてもらうために必要なものです。
整体院にとっては、お客様の体調や状態を確認できるとともに、あらかじめ責任の所在を明らかにできるというメリットがあります。
また、お客様にとっては、どのような施術が行われるかを理解するとともに、リスクの可能性も知ることができ、本当に施術を受けるかどうかの判断材料になることがメリットです。
健康保険で治療をするときは医師の同意書が必要
場合によっては、お客様が「療養費」の名目で健康保険を使い、はり・きゅうやマッサージなどの施術を受けることが可能です。しかし、そのためには、お客様が事前に医師の診察を受け、医師から同意書をもらわなければならないパターンもあります。
医師の同意書が必要な保険適用の対象になるのは、鍼灸院などです。国家資格である「柔道整復師」が働く整骨院や接骨院の場合は、医師の同意書は不要なケースもあります。また、書面でなく口頭や電話で確認することも可能です。
ただし、鍼灸院でも整骨院や接骨院でも、保険を適用できるケースとできないケースがあるので、次の章で解説します。
整体院では健康保険を適用できない
整体院で働く人は民間資格である場合が多く、また、整体院は医療機関として認められていないため、整体院での施術には健康保険は適用されません。保険での治療を希望する場合は、保険適用が可能な整骨院などを利用しましょう。
医師の同意書が必要な場合と注意点
前章でお伝えしたように、整体院での施術は健康保険の適用外です。
ここでは、鍼灸院などでの健康保険適用時、どのような場合に医師の同意書が必要なのかという点と、気をつけておきたい点を確認しましょう。
保険が利用できる症状
「はり・きゅう」と「あんま・マッサージ・指圧」では、それぞれ保険が利用できる症状が異なります。どんな症状の場合に適用できるのでしょうか。
はり・きゅう
はり・きゅうで保険適用可能な症状には、リウマチ・五十肩・神経痛などがあります。慢性的な痛みがあり、医師による治療は難しく、はり・きゅうの施術を受けることで改善を目指せる場合のみが対象です。
なお、急性の痛みの場合や、同じ傷病名で保険医療機関で投薬や治療を受けている場合は支給されません。
あんま・マッサージ・指圧
あんま・マッサージ・指圧で保険が利用できるのは、筋麻痺や関節拘縮です。麻痺によって自由に動かすことができないなどの症状の際に適用されます。
ただし、疲労回復・慰安・予防が目的の場合や、同一疾病で同じ日に医療機関で医療マッサージを受けている場合は支給を受けられません。
医師の同意書には有効期限がある
医師の同意書には有効期限が定められています。同意を受けた日が月の1~15日の場合は5カ月後の末日、月の16~末日の場合は6カ月後の末日です。受け取ったら必ず確認しましょう。
また、初診から6カ月を経過したのちに引き続き施術を受ける場合は、再度医師の同意書が必要です。
整体の免責同意書に必要な内容と例文
ここからは、再び整体の免責同意書の話題に戻り、免責同意書に入れるべき内容や実際の例文を見ていきましょう。
施術についての項目
施術に関する項目では、整体は国家資格で医療行為と認められたものではなく、「治療」と謳うことができないため、治療を目的としていないことを明記しなければなりません。また、施術の内容や結果、起こりうるリスクについての説明を記載する必要があります。
施術についての例文
前項をふまえた上での免責同意書の例文を挙げましょう。
「当院では、筋肉をほぐすことにより血流の改善を試みる施術を行っております。
より深いリラクゼーションや痛みの緩和、健康維持などを期待するもので、医療行為や傷病の治療などは目的としておりません。
また、施術の結果には個人差があり、必ずしも効果があるとお約束できるものではありません。
施術中や施術後の痛み・違和感などの状態の変化に関しても、当院では責任を負いかねます。」
既往歴や通院に関する項目
これまでにかかった病気の内容や、現在通院しているなどの場合は、施術できないことがあります。ヘルニア・心臓病・骨粗しょう症・狭心症などが該当するため、明記しましょう。
既往歴や通院に関する項目についての例文
前項をふまえ、例文を紹介します。
「以下の項目に当てはまる方は施術をお断りします。
- 病気で現在通院中、またはお薬を服用している方
- 既往症がある方(糖尿病・心臓病・てんかん症・骨粗鬆症・狭心症など)
- 半年以内に手術を受けた方
- 伝染病や感染症をお持ちの方(インフルエンザ・新型コロナウイルス・B型もしくはC型肝炎・HIV・水虫)
- 当日に注射を受けた方
なお、万が一ご自身の判断で施術を受け、何らかのトラブルが生じた場合でも、当院では一切の責任を負い兼ねます。あらかじめご了承ください。」
施術当日の状態に関する項目
お客様の施術当日の体調や状態に関連する内容も盛り込みましょう。感染症などの病気や怪我がないか、妊娠や飲酒など、施術を受けるのに適していない状態でないかを確認します。また、他のお客様の迷惑になるような状態でないかも確認しておくことが大切です。
施術当日の状態に関する項目についての例文
前項をふまえての例文です。
「以下に該当する方は、ご本人の判断で施術を受けることを了承していただくとともに、施術によって発生した悪影響に関しては当院では一切責任を負い兼ねます。
妊娠・飲酒・火傷・炎症・捻挫・打撲・肉離れ・怪我など
また、他のお客様に迷惑をかける行為(大声を出す・マナーに反する・反社会的勢力のような言動)があった場合など、スタッフが継続不可能と判断した際は、途中で施術を中断させていただきます。
なお、その場合の返金などは行いません。」
その他の免責事項
免責同意書では、ほかにも必要な内容があります。個人情報の取り扱いに関する事項や提供する情報の正確性、契約に関する事項なども明記しましょう。契約者が未成年の場合は、原則として保護者の承諾が必要です。
その他の免責事項についての例文
前項をふまえた例文は以下の通りです。
「当院では、貴殿よりご提供いただいた個人情報につき、下記の通り適正かつ安全な管理に努めます。
記
~~~~~」
「貴殿が未成年者である場合には、親権者やその他法定代理人の了承を得た上で、当院をご利用ください。
万が一、未成年の利用者が、親権者等の同意がないにもかかわらず同意があると偽る、または成年と偽って当院を利用した場合など、当院での契約や施術に関する一切の行為を取り消すことはできません。」
整体の免責同意書を作るときのポイント
次に、整体院の免責同意書を作るときのポイントを紹介します。
免責事項の表示はわかりやすく書く
免責事項では、特定商取引法など必要な事項がわかりやすく書かれているか、文字の大きさや色などが読みづらくないかを確認しましょう。
サインをいただく場合には記入しやすい記入欄を用意する
同意していただくための署名をしやすいようにレイアウトを作りましょう。また、同意した日付がわからずトラブルが発生することのないように、同意した年月日を記入する場所も必要です。
頂いた同意書は記入漏れが無いか確認しよう
作成した同意書は、サインや日付などが記入されているか必ず確認しましょう。漏れがあると、効力を発揮できない場合があります。
整体の免責同意書を作るときの参考になるテンプレートを紹介
ここで、整体院で免責同意書を作るときの参考になるテンプレートサイトを取り上げます。
bizocean
bizoceanは、ビジネス書類や企画書など2.8万点以上を無料ダウンロードできるサイトです。エステサロンの免責同意書があり、整体院で免責同意書を作成するときは、整体に合った内容に変更すれば十分活用できます。
※リザービアはbizoceanの代理店ではありませんのでご了承ください。恐れ入りますが、直接お問合せお願いします。
まずは資料をご覧ください
整体の施術を行う前に免責同意書でお客様に納得してもらおう
整体院では、お客様とのトラブル防止や万が一のトラブル発生時のために、免責同意書を用意することが重要です。事前にしっかりと説明し、お客様に納得していただいた上で施術を行ってください。
また、整体院ではお客様が健康保険を利用して施術を受けることができません。鍼灸院などで健康保険を適用して施術を行う場合には医師の同意書が必要であることも、忘れずに頭に入れておきましょう。
引用元:
はり、きゅう及びあん摩マッサージ指圧の同意書について|厚生労働省
医業類似行為に対する取扱いについて|厚生労働省