美容室では、お客様がしてみたいヘアスタイルの要望にただ応えるだけでなく、「似合わせカット」を提供することも大切です。しかし、似合わせカットとは一体どのような髪型のことなのでしょうか。
今回は、似合わせカットの概要や特徴を解説するとともに、似合わせカットをする上でのポイントや、上手な提案方法などもお伝えします。お客様に気に入ってもらえるようなスタイルに仕上げ、ファンを獲得しましょう。
目次
似合わせカットとは?
実は、「自分の好きな髪型」=「似合う髪型」とは限りません。「似合わせカット」というのは、髪の生え具合やクセ、ボリューム、骨格などを考慮し、個々のお客様に合わせて行うスペシャルなカットのこと。その人に似合うように魅力的に仕上げます。
好きな髪型にしてもいまいち自分に合わなかったという人や、自分にはどんな髪型が似合うのかわからないという人におすすめです。
以下では似合わせカットの方法を具体的に解説します。
意識すべきは縦横のバランス
髪型をお客様に似合うように仕上げる上で大切なのが、縦と横のバランスです。顔の形が卵型の人はどんな髪型でも似合いやすいといわれることから、髪のシルエットの理想は縦3:横2という縦長のひし形とされています。
そこで、縦と横の理想のバランスを意識しつつ、髪質やクセの具合、顔の雰囲気なども総合的に考慮してカットすることが重要です。
前髪のあり・なしだけでなく、ある場合の長さ・幅・ボリューム、ない場合の分け方や下ろし方などを考えるほか、ショート・ボブ・ロングどれが似合うか、お客様の希望と合わない場合はいかに希望に近づけるか、などいろいろなことを考えなければなりません。
次の章から、似合わせカットをするときにチェックすべき点や似合わせカットの施術のコツについて詳しくお伝えします。
通常のカットと何が違うの?
通常、カットのオーダーをするときには、お客様が希望の髪形を伝え、その要望に対して美容師からプロの目線で髪質などを考慮した提案をし、より希望のヘアスタイルに近づけるようにすり合わせて、完成のイメージを決定します。
一方で、似合わせカットの場合、お客さまの希望と髪質などを考慮したプロの意見をすり合わせるだけでなく、骨格やトータルなファッションイメージ、クセなども考慮した上で、どういった髪形にするのかを決定します。
似合わせカットは通常のカットよりも、深い知識や経験など、美容師の技量が大きく問われる手法です。
似合わせカットはどう作る? 押さえておきたい6つのチェックポイント
では、ここから、似合わせカットを作るために押さえるべき6つのポイントを紹介していきましょう。
1. 顔の形・頭の形
まずはお客様の顔・頭の形をチェックします。後述しますが、顔の形には卵型・面長・逆三角形・ベース型といったような種類があり、それぞれ特徴があります。似合わせカットをするには、顔の形に応じて似合うように修正しながら施術をすることも大切です。
また、頭の形(ハチの張り具合や絶壁かどうかなど)も考慮しながらカットをしましょう。
2. 髪質
髪質は千差万別で、お客様ひとりひとりがそれぞれ違う髪質を持っています。
髪の硬さや量が多いか少ないか、天然パーマやくせ毛の有無、ダメージ具合はどの程度かなど、お客様個人の髪質を総合的にチェックして、似合う髪型を作るためにどうすればよいかを見極めることも重要です。
いかにお客様の希望に合わせつつ似合わせるか、見せたい雰囲気を作り上げるかをしっかりと考え、提案しましょう。
3. なりたいイメージ
当然のことながら、お客様がどんな印象になりたいのか、どんなイメージを求めているのかを考慮に入れることも大切です。
お客様の希望や理想と「実際に似合う髪型」は違うことがありますが、似合わせカットをする上で、可能な限りお客様の「なりたい」に近づけるというテクニックも求められます。
4. 仕事
似合わせカットをする上で、お客様の職業も考慮しましょう。医療職や飲食業などの場合はきちんとまとめられる髪型にするなど、仕事に差し支えない髪型にすることも重要です。
5. ファッション
お客様が普段どんな服を好んで着るのか、どんなテイストのファッションが多いのかを考えた施術をすることも求められます。
かわいらしい印象であればゆるふわなフェミニンスタイル、大人っぽい印象なら落ち着いた雰囲気、クール系ならスタイリッシュ感を出すなど、普段の服装のイメージに合わせることも大切です。
6. 流行
似合わせつつも時代に合う髪型にするため、最新のトレンドスタイルを押さえておくことも大事です。時代遅れのカットでは、なんとなく垢抜けない雰囲気に仕上がってしまう可能性もあります。
さらに、流行のカットをするには、知識を身につけるだけでなく技術力も磨かなければなりません。ファンを増やすためにも、日々努力を重ねて腕に磨きをかけましょう。
顔型別! 似合わせカットのポイントとは?
似合わせカットをする際、顔の形に合わせて調整することが必要だと前述しました。そこで、主な顔型別に似合わせカットのポイントをお伝えしていきます。
丸顔
丸顔は、顔の縦と横が同じくらいの長さで頬に丸みがあるのが特徴。ふっくらしてかわいらしさを感じられる一方、「太って見える」「童顔といわれる」というような悩みを抱えている人も多くいます。そのため、コンプレックスをカバーするように仕上げることが大切です。
似合わせカットのポイントは?
丸顔の人に似合わせカットを施す際のポイントは、縦ライン(Iライン)を意識すること。トップにボリュームを持たせる・前髪を流す・シースルーバングにするなどがおすすめです。
また、頬に髪がかかるように毛束を作って頬を隠したり、襟足にくびれを作って縦長に見せたりする方法もあります。
面長顔
面長顔は、顔の横幅よりも縦が長い形状が特徴。大人っぽく見えやすいですが、「縦の長さが強調される」「きつい印象に見える」というような悩みを抱えている人もいます。そのため、やさしい雰囲気を作ってあげるのがおすすめです。
似合わせカットのポイントは?
面長顔の人への似合わせカットのポイントは、ひし形を意識してサイドにボリュームを持たせること。パーマをかけてカールさせるなど、頬骨の高さのあたりをふんわりさせてやわらかい印象を作るとよいです。
また、おでこが広く見えることで面長を強調させてしまうため、おでこを隠すように前髪を作り、トップのボリュームは抑えめにしましょう。
逆三角形
逆三角形は、頭の上部(ハチ)の幅が広く、顎に向かって細くなった形状が特徴。顎周りがシュッとしたフェイスラインなので、シャープな印象を与えますが、「きつそうに見える」「ハチの張り具合が気になる」という悩みも感じやすいです。
面長顔と同様に、やさしい印象作りを心がけてみましょう。
似合わせカットのポイントは?
逆三角形の人に似合わせカットをするときのポイントは、前髪の幅を狭くすることと顎周りにボリュームを持たせること。気になるハチ周りを細く見せるとともに、顎の高さにパーマを当ててふんわり感を出すとよいでしょう。
また、長めの前髪を分けてフェイスラインにかけ、おでこの横幅を狭く見せるような演出もおすすめです。
ベース型
ベース型は、野球のホームベースのような五角形の形状が特徴。ハチとエラの部分が張っており、骨格がしっかりしていて、意志が強そうでかっこいい雰囲気を持ちますが、一方で男性っぽさを感じられてしまうこともあります。
フェミニンな雰囲気を作り、やわらかい印象に仕上げましょう。
似合わせカットのポイントは?
ベース型の人への似合わせカットのポイントは、縦ラインを作ることとエラを目立たなくさせること。トップに高さを出す・エラの部分に髪をかけてボリュームを作るなどの方法がおすすめです。
また、顔の形が平面的に見えがちなので、シルエットに丸みを作ることを意識し、立体感を出してやわらかさを演出しましょう。
似合わせカットを上手に提案するには?
ここまでは、似合わせカットの特徴やポイントについて見てきました。では、お客様に似合わせカットを上手に提案するためにはどうすればいいのでしょうか。
カウンセリングが重要!
まずはカウンセリングをしっかりと行うことが重要です。施術を始める前に、ていねいにお客様の希望を聞き出します。
お客様の要望は、お客様には似合わない髪型である可能性もあります。そのような場合にどうすればいいのか、お客様の状態に適した似合わせカットにするために必要なポイントを考えながら、カウンセリングを進めましょう。
すべての要素を総合的に判断する
お客様の希望や顔の形だけでなく、骨格やファッション、雰囲気、流行などの要素をすべて考慮して、総合的に判断することが大切です。特に見た目で判断できることだけでなく、お客様の言葉の端々に現れる、言葉のイメージを捉えることがもっとも重要なポイントでしょう。
特にヘアスタイルのイメージを伝えたいときに、お客様がどんな言葉をチョイスされるかで、大まかな方向性を掴むことができます。たとえば、「落ち着いた雰囲気」「シュッとした感じ」「かわいらしい」「柔らかい印象」という言葉から、具体的な髪形を提案するのがおすすめです。
お客様にわかりやすく伝える
お客様がしたい髪型をベースに、施術の方向性を考えて似合わせカットを提案します。たとえば、面長のお客様が顔の縦ラインの強調されそうなスタイルを希望した場合は、やわらかさを出すためのカット方法を組み合わせるような提案をしてみましょう。
このとき、ただ「こうしましょう」と伝えるのではなく、なぜこの施術が必要なのかをお客様にわかりやすく説明することが大切です。
また、ひとつではなく複数の案を出し、お客様に選択肢を与えるとなおよいでしょう。さまざまな提案をすることにより、「自分のことを考えてくれている」「技術に期待できそう」という信頼感や安心感にもつながります。
顧客データや予約の管理などは予約システムで業務効率化しよう
美容室では、お客様の顧客情報やカウンセリングデータは日々蓄積されていくため、お客様が増えればその分管理作業は膨大になってしまいます。
また、ポータルサイトやホームページなど、さまざまな予約経路の予約枠管理や調整などで、なかなか接客や施術に集中できないといった悩みを抱える美容師の方もいるかもしれません。
そこで、予約受付や顧客管理を自動化して、業務効率化ができる予約システムがおすすめです。ここでは、美容室での導入実績が多い「リザービア」を導入するメリットを紹介します。
顧客管理機能でカウンセリングや施術情報を蓄積
似合わせカットは、お客様の背景にある情報が多ければ多いほど、満足度の高い施術が可能です。お客様の髪質やクセ、ファッションや仕事、希望される髪形の傾向など、接客で気づいたことや何気ない会話のポイントなどからヒントを得ることも。
そこで、重要なのが顧客データです。リザービアの顧客管理機能で、施術写真やメモを記録し、見た目だけではわからないお客様の髪のクセや施術の中で気づいたこと、会話の中でキャッチした潜在的なニーズなどをカルテに蓄積。それらを分析することで、よりイメージに近い似合わせカットの提案ができるでしょう。
また、顧客データを元にして、バースデーカードやお誕生日メッセージをお送りしたり、お客様にピッタリの新メニューの情報やクーポンの送信なども可能。お客様としっかりした信頼関係を築くことにも役立つはずです。
予約管理の負担を軽減
ネット予約が主流となってきているため、ネットによる予約受付に対応していないお店では集客に苦戦することが考えられます。ネット予約もその経路は一カ所ではなく、ポータルサイトやホームページ、SNSやGoogleなど、いろいろなところから入ることも想定しておかなければなりません。
それぞれの予約窓口から入った予約を手動で台帳に転記するのは、時間的なコストがかかるばかりでなく、記載の間違いや漏れなどのミスも起こりやすくなるというデメリットがあります。
リザービアを導入することで、これらのコストを一気に解消することが可能。自動でネットからの予約を受け付け、予約台帳で管理することができます。
スマートフォンでも利用でき、スマホで見やすいよう縦長に最適化された画面で、簡単に予約や顧客データを確認することができるのも便利です。
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予約の一元管理機能
さまざまな予約経路から入る予約は、ダブルブッキングしてしまう恐れもあります。そこで、リザービアの予約の一元管理機能「BMS」がお役に立てるでしょう。
オプション機能のBMSは、複数のポータルサイトや自社サイト、SNSなど、さまざまな経路の予約を自動で一元管理します。店舗側はリザービアで予約情報を確認するだけなので、これまで予約管理にかかっていたコストをその他の店舗業務にあてることが可能に。
システムが予約枠を調整するため、ダブルブッキングの心配もいりません。
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連携機能が豊富で予約率アップにも役立つ
リザービアは、集客ができるさまざまな媒体と連携できるのも魅力のひとつです。美容室経営で一番頭を悩ませるのは、継続的な集客でしょう。そのため、集客を予約につなげる仕組みを作ることが大切です。
そこで、GoogleのブラウザやInstagramを集客に活用し、予約に誘導できる連携機能を是非活用されてはいかがでしょうか。それぞれの連携機能を紹介します。
Googleで予約
Googleでサロンを探しているユーザーに向けて、検索結果に近隣の店舗情報を表示させるGoogleビジネスプロフィール。その店舗情報からわずか4ステップで、予約を完了させることができるのは、「Googleで予約」と連携できるリザービアの強みです。
Googleで予約は、予約システムとの連携が必須ですが、リザービアはGoogleのパートナー企業として連携が可能。Googleの検索結果からスムーズに予約につなげることができます。
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Instagram連携予約
Instagramは写真や動画を投稿できるSNSで、美容室の集客方法としておすすめです。すでに活用されている店舗も多いことでしょう。
そのInstagramで集めたファンを予約へとスムーズに誘導できるのが、リザービアのInstagram連携予約機能(オプション)です。投稿から一気に予約ページへ遷移させることができるため、予約率を高めることができます。
また、スタッフ専用の予約ページを人数の上限なく作成できるため、スタッフのモチベーションアップにもつながるでしょう。口コミも利用でき、気になった投稿から口コミを確認することで、初めてのお客様でも予約のハードルを下げることができます。
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LINE連携予約
トークアプリのLINEとも連携できます。LINEは国内ユーザーが人口の7割といわれるほど、広く普及しているアプリです。このLINEを予約アプリとして機能させることで、予約の受け付けやリマインダー通知、DMの送信やクーポン発行、スタンプカードや口コミなどが利用できます。
あらたにダウンロードする必要がないため利用していただきやすく、LINEで完結できることから、リピータ―の囲い込みが可能。固定客の獲得に活用できるでしょう。
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POSレジ連携で売上分析
リザービアはPOSレジのA’staff Cloud Smartと連携できるので、会計や売上管理もスムーズに行うことができます。さらに、売上情報をリザービアの顧客情報と合わせてあらゆるセグメントで分析し、顧客ごとに最適化されたDMの配信や集客のための効果的な方法を把握できるなど、売上アップのマーケティング施策にも活用が可能。
リザービアとA’staff Cloud Smartを連携することで、予約管理と会計管理・顧客管理を一元化して、さらなる業務効率化が実現でき、スムーズな店舗運営がかなうでしょう。
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キャッシュレス決済にも対応可能
A’staff Cloud Smartはオールインワン決済端末のstera packと連携して、豊富なキャッシュレス決済に対応できます。主要クレジットカード、電子マネーやコード決済などが、一台の端末で対応できるため、顧客のとりこぼしを防ぐことができるでしょう。
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お客様に喜んでもらえる似合わせカットをマスターしよう!
似合わせカットとは、お客様ひとりひとりの髪質やライフスタイルなどを総合的に考慮しながら、お客様個人に似合うヘアスタイルを提供するものです。お客様の希望を大切にしながらも、いかに似合わせるかをしっかりと考えて仕上げることが求められます。
顔の形別の似合わせカットのコツもお伝えしたので、ぜひ日々の施術に役立ててみてください。あらゆるタイプのお客様に満足してもらえるように、似合わせカットをばっちりマスターして集客に繋げましょう。
美容室の業務効率化には、集客を予約に誘導しやすい連携機能が豊富なリザービアがおすすめです。是非予約システムの導入も検討されてはいかがでしょうか。