理容室・美容室の業務効率を上げ、売上をアップさせるためには正しい方法や手順に基づいて顧客分析を行い、業務改善やマーケット施策を実行していく必要があります。
しかし、一体どのように顧客分析をすればいいのかわからないという方も多いでしょう。
本記事では、顧客分析の手順や方法、有名な顧客分析の方法である4P分析の手法や注意点、効率的なデータ分析におすすめのPOSシステムについて紹介します。理容室・美容室の顧客分析を行うための方法について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
まずは資料をご覧ください
目次
理容室・美容室の市場全体の現状
美容業界全体の景況としては、コロナ前の水準にまで回復しているとは言えないまでも、徐々に回復基調にあります。今後の美容業界全体の盛り返しも期待したいところです。
まずは美容業界のリアルな現状について確認してみましょう。
美容業界の将来的な展望
民間市場調査機関が2022年に実施した理美容サロン市場に関する調査※によれば、新型コロナウイルス流行前後のマーケットの市場規模は、以下のようになっています。
※引用元
㈱矢野経済研究所「理美容サロン市場に関する調査(2022年)」2022年5月16日発表
注:事業者売上高ベース、2022年度は予測値
このように、2020年度は新型コロナウイルスの影響で理容室・美容室の売上は全体で1,500億円前後も減少しました。
しかし、対策強化やコロナと共存する生活スタイルが社会にある程度根付いたこともあり、2021・2022年度と売上が回復しつつあることがわかります。
理容室・美容室が顧客分析をする際の3つの手順
理容室・美容室が顧客分析を行う際には、ターゲットの選定や競合分析、他社に負けないお店の独自サービスについて思索する必要があります。
顧客分析には体系化されたいくつかの手順があります。具体的な手順を確認して、集客やブランディング戦略の構築に活かしてみましょう。
手順1.メインターゲットを選定する
顧客分析を行う際には、まず店舗が集客のターゲットにしたい客層を選定します。具体的には、以下のような属性別にお客様を区分けし、ターゲットをしぼるのが一般的です。
- 性別
- 年齢層
- サービスの好み
若い女性のお客様をターゲットにしたい店舗では、過去の予約履歴から若い女性のお客様がどのようなカラーリングやヘアカット、ヘッドスパなどのサービスをよく利用しているのかを分析し、サービスの内容を最適化していきます。
このように、顧客分析にターゲティングを活かすことで、お客様の満足度を向上するようなメニュー作り・サービスの充実化を目指せるでしょう。
手順2.キーワード分析で競合分析をする
インターネット広告やSNSなどを集客に利用するためには、同じ地域にある他社サービスをインターネットで検索して、マーケティングに使用されるキーワードを分析することが大切です。
インターネット検索で上位表示されるような記事や店舗広告の内容をリサーチすることで、どのようなマーケティング施策を講じればいいのかのヒントを得られるでしょう。
手順3.オリジナリティのあるサービスを作る
顧客分析をしてターゲット選定やインターネット上で競合他社を分析することで、他社のサービスにはない自社サービスの強みや伸ばすべき特徴が見えてきます。
具体的には、以下のような特徴が強みとして活かせるはずです。
- 他店よりも素早くサービスを提供できる
- ポイントを貯められる
- リラックスできる雰囲気
- サービスのクオリティが高い
自分の店舗だけがもつサービスの強みを活かしてみましょう。マーケティングや収益アップの方法については、下記の記事も参考にしてみてください。
理容室・美容室の顧客分析をする3つの方法
理容室・美容室の顧客分析の手順について知ったら、今度は具体的な分析の手法について知っておく必要があります。比較対象の基準や参考にしたいデータによって、最適な分析方法を選択、いくつかを組み合わせることで、マーケティングに活かしていきしょう。
方法1.セグメンテーション分析
セグメンテーション分析とは、不特定多数のユーザーをニーズや性別、年齢、購買履歴などの項目ごとに細分化し、ターゲットとなるグループを設定する方法です。メインターゲットとなるグループを選定する際に、よく使われる分析方法だといえます。
消費ニーズが多様化する現代においては、大ざっぱなターゲティングでは集客する範囲が広くなりすぎてしまい、マーケティングの効果がうまくあらわれないことも。
また、一人ひとりのお客様に最適化されたマーケティングでないと、ユーザーに響くマーケティングを行うことは難しいです。たとえば、大人数の人に宛てたターゲティングが曖昧なメッセージの一斉送信や広告では、ユーザーの心をつかむようなマーケティングはできないでしょう。
このように、顧客・市場を細分化して最適なグループを見つけるセグメンテーション分析を活用することで、より具体的なターゲットを設定するのに役立ちます。
方法2.RFM分析
RFM分析とは、R(最終来店日)・F(来店頻度)・M(平均支払額)の3軸でお客様を分析する手法です。分析表の右上に出てくるお客様ほど、来店頻度や支払金額が大きいことをあらわし、その客層に向けて先鋭化した集客を行い、店舗への来店を促す施策が求められます。
また、優良顧客の性別や年齢層、ニーズを分析することで、優先的に集客を行うべき客層のターゲティングやお客様にニーズがあるサービスの充実に活かせるでしょう。
方法3.4P分析
4P分析とは、商品・サービスの開発、価格設定、マーケティング戦略を考える上で効果的な手法です。4Pは「商品・サービス」「価格」「流通」・販売促進」を意味し、これらの基準に沿って分析を行います。
商品・サービスに対して適正な価格設定か、経営形態や認知度をアップするにはどうしたらいいかなど、多面的な分析に基づいてマーケティング戦略を決定できるのが特徴です。
具体的な4P戦略の進め方や注意点については、以下の章で説明します。
マーケティング手法の代名詞である4P分析の進め方
理容室や美容室が4P分析を顧客分析に活用する際には、下記に挙げる優先順位で4P分析を進めるのがおすすめです。
- Product:サービスやメニューの内容、販促商品、店舗の雰囲気など
- Price:メニューや追加メニューの価格、販促商品の価格など
- Place:理容室・美容室の出店場所・周辺環境
- Promotion:マーケティング
まずはお店のサービスとそれに見合う価格について考えましょう。ただし、新規で出店する場合には、出店場所がマーケティング戦略にとって最も重要な要素になります。
4Pを洗い出したら、それぞれに矛盾点がないかを確認します。たとえば、顧客単価を高く設定しているのに、キャンペーンでサービスを安売りするのは、設定に矛盾しているでしょう。
最後に、4Pの各項目を考慮しながらマーケティングに活かしていきます。
4P分析を有効活用して、売り出したいメニューに見合った価格設定や出店場所に合った集客方法を考案して、マーケティング施策を実行していくことが大切です。
4P分析を進める上で注意するべきポイント
4P分析を実行する上では、すべての要素を4Pに落とし込み、お客様のニーズを満たせるサービスかどうかを基準に、マーケティング戦略を考えることが大切です。4P分析の各項目をお客様目線で言い換えた4C分析も有効活用するのがいいでしょう。
具体的には、下記のように対応しています。
サービス提供者とお客様の双方の視点を分析に取り入れることで、より細かくお客様のニーズに対応するサービス提供を目指すことができるでしょう。
POSレジで効率的に顧客分析をするなら、美容サロンに特化した予約管理サービス『リザービア』がおすすめ!
美容室向けの予約管理システム「リザービア」では、顧客分析・管理だけでなく、予約台帳機能や外部のポイントサイトとの連携機能が利用できます。
理容室・美容室の店内業務の効率化や、マーケティング施策の考案に便利な予約管理システムの利用を検討している方は、参考にしてみてください。
顧客分析機能が豊富でマーケティング施策につなげられる
リザービアでは、来店日時や名前、電話番号、予約履歴などに基づいて、顧客情報をセグメンテーション分析に活かせるのが特徴です。店舗がメインターゲットとするお客様を選定して、集客やニーズのあるサービスを考案することに役立ちます。
予約台帳機能で予約の利便性がアップ
リザービアには予約台帳機能がついています。パソコンやタブレット、スマホなどのマルチデバイスに対応しており、BMSのオプションを追加すれば、各種の外部サービスからの予約も一括管理可能です。
予約サイトごとに予約受付・管理しなくていいので、ダブルブッキングを回避できます。
LINE予約やInstagramなど外部サービスとの連携オプションもある
リザービアには、Googleで予約などの外部サービスとの連携機能があります。また、追加オプションに加入することで、LINEやInstagramなどとの連携も可能です。
これらの連携機能を活用することで、ユーザーにとって利便性が高い予約方法を提示しやすいので、集客力や予約数のアップが期待できます。
理容室・美容室の顧客分析を効率化して、集客に向けた施策につなげていこう!
理容室・美容室が売上をアップさせるためには、顧客分析をうまく活用して、お客様に求められているサービスを提供し、集客方法を工夫することが大切です。
新型コロナウイルスの蔓延で需要が落ち込んだ美容業界ですが、徐々に需要が回復しつつあります。しかし、回復しつつある需要に対応するためには、競合他社にはない店舗独自のサービスや強みを売り出して、効果的な集客につなげることが大切です。
集客戦略を考案していくためには、セグメンテーション分析やRFM分析、4P分析などの手法を活用して、強みを発掘していきましょう。
また、予約管理や会計管理、外部サイトとの連携機能が備わった美容室向けの予約システム「リザービア」を活用すれば、業務を効率化し、売上アップできるはずです。
顧客分析を効率化して、集客や売上アップに向けた施策につなげていきましょう。