LUMDERICA(ラムデリカ)は、横浜の観光名所・中華街にほど近い元町仲通りにある美容院です。
今回はLUMDERICAのオーナー/スタイリストの長南様に、サロンの特徴や接客のポイント、予約システムを導入した背景をうかがいました。
スタッフにはボクサーも在籍。スタッフに合わせたお店作りを
LUMDERICAはどのようなお店ですか?
当サロンは、スタッフに合わせたお店作りをしています。
スタッフがやってみたいスタイルを希望されるお客様を担当したり、一番自信を持っている技術を売り出せるように工夫しています。具体的には、メンズカットの集客のためにGoogleマップの広告を出し、メンズカット用のページも用意しました。
他のスタッフもそのスタッフのやりたいことを理解し、得意な技術を学ぶことで、最終的にお店全体の強みが増すという考えです。
スタッフをブランディングするだけでなく、働きやすさもスタッフに合わせています。
たとえば、当サロンのアシスタントに、プロボクサーで世界チャンピオンを目指している人がいます。プロボクサーを引退しても、あるいは途中でケガなどでボクサーを断念してしまったときでも、当サロンで働けるように意見を交わしています。
ユニークなコンセプトですが、このアイディアに至ったきっかけはなんでしょうか?
産休や退職でスタッフが離れ、一年ほどひとりで店舗を運営していた時期がありました。そのときに、自分は先頭に立ってスタッフを引っ張るタイプではないな、と思ったんです。
自分が引っ張るよりも、スタッフに合わせられる経営者になろうとの思いから店舗コンセプトを作り、今に落ち着きました。
給与体系もスタッフによって異なります。
たとえば、美容師の他にもやりたいことがあるスタッフに、「いつでも休んでいいよ」とはいうものの、実際に好きなように有給を取ることはスタッフ本人が気まずいと思ってしまいますよね。時給制にしたほうが気楽に休みを取れるようであれば、時給制で働いてもらうなど、柔軟に対応しています。
開業当初は、どのようなブランディングをしていましたか?
最初は、ブランディングを意識していませんでした。目の前のお客様に一生懸命向き合っていれば、きっとまた来てくださるし、売上も自然と伸びるはずだと思っていたんです。しかし現実はそう甘くありませんでした。
経営者として考え方が変わったきっかけは、新型コロナウイルスです。
サロンの近くにカフェがあるのですが、コロナ禍に行った際、客層がガラッと変わっていることに気づいたんです。以前は見なかったリモートワークをする方が大勢いて、「このエリアにこれだけの人数がいるのなら、お客様として取り込めるのではないか?」と考えました。
このことに気づいたのは、忙しいなかで疲れて休憩に行ったからではなく、コロナ禍で時間ができ、自分に余裕があったからだと思います。自分が従業員の立場のときには、「社長は何をやっているんだろう?」と思うこともありました。
今となっては、経営者には少し暇がないと、視野が狭まり世の中が見えにくくなるのではないかと考えています。
インターネットでも同じことがいえます。目的がなくても眺めていると、何となくネットの仕組みや使い道が見えてきます。
たとえば、ブログを書くことは世間への発信ですが、同時に自分の考えや課題の整理にもなります。テーマを決めてブログ記事を書くことで、アウトプットしながらインプットもでき、発信している内容に共感したお客様に来ていただくきっかけにもなります。
反対にSNSは、やることがない暇なときにやるものだと考えているので、頻繁にやらないようスタッフに伝えています。
口コミで高い評価を受ける「気さくで、ひかえめなサービス」
リピーターを獲得するために工夫していることを教えてください
当サロンは、スタッフがやりたいことを前面に押し出してやっているので、リピート率が非常に高いです。
たとえば、メンズの施術が得意なスタッフをピックアップするのであれば、美容院を探している男性にアピールしなければ集客にはつながりませんよね。
今まで会社帰りに職場近くの美容院に行っていたけれど、在宅ワークになって家の近くで美容院を探している人を狙い、関東圏を網羅していたリスティング広告を、店舗の10km圏内に狭めて打ち出す対策を取って見つけてもらいやすくしています。
家の近くで探すとなると、大事なのはGoogleマップです。Googleマップでお客様に口コミの投稿をお願いするようにしました。また、ブログと同じ内容をGoogleビジネスプロフィールに投稿してマップの店舗情報からすぐ読めるようにしたところ、徐々に店舗周辺の方がいらっしゃるようになりました。
このように、スタッフが想定するターゲットに合わせた広告を出すことで、スタッフに合うお客様の来店につながり、高いリピート率をキープできています。
ちなみに、ターゲットの世代によってどんな集客方法を取るかは、私が考えています。スタッフが何を強みとするかによって、たとえば40~50代をターゲットとするならFacebookを利用するなど、リサーチしてから取り組んでいます。
高評価の口コミが多いですが、他店と比べてどんな強みがありますか?
お客様からご好評いただいているのは、技術力とスピード感です。たとえばメンズだと、カットのみでシャンプーまで含めて30~40分で終えるようにしています。
とはいえ、すべてを速くするわけではありません。当サロンには、パックやヘッドスパのようなリラクゼーションメニューもあります。リラクゼーションメニューは、30分のコースなら30分しっかり時間をかけてサービスを提供しています。
難しいところほどスピーディーに、簡単なところほどていねいに。メリハリをつけた施術を心がけています。ただし、素早く施術するからといって、雑になってしまってはいけません。スピーディーに、かつ、ていねいに施術をするのは高い技術力があってこそなので、設定した時間内にカットできるように練習も重ねています。
お客様には、どのようにサービスを提供していますか?
当サロンでは、「ひかえめなサービス」を心がけています。たとえば、美容院ではお客様に雑誌をお渡しして読んでいただくことが多いです。お客様から、「シャンプーで席を移動すると、スタッフが気を利かせて雑誌を片付けてしまい、戻ったときに続きが読めない」という声を聞くことがあります。
そこで当サロンでは、お客様の席を固定し、お客様が安心して自由に動けるようにしています。お客様ご自身に雑誌を取って来てもらい、充電しながらスマホを触るなど、好きなように過ごしていただく。スタッフが余計な気を回さないのが「ひかえめなサービス」です。
シンプルな操作性の予約システムで電話予約の負担を改善
予約システムを導入したきっかけや、リザービアを選んだ決め手を教えてください
予約システムを導入しようと思ったのは、電話予約を減らしたかったからです。先ほど、一人でやっていた時期があったとお話しましたが、レセプションの担当者がおらず、一人で業務をこなすのは大変でした。ネット予約を受け付けられるシステムを入れたい、というのがスタートです。
リザービアを知ったきっかけは覚えていないのですが、他のシステムと比較したときに、シンプルでわかりやすいと思いました。当時はクーポンサイトを利用しておらず、新規集客よりも既存のお客様がリピート予約をしやすいものを探していたんです。
リザービアのシンプルなわかりやすさは、お客様にとっても予約がしやすいのではと思い、導入を決めました。
リザービアを導入して良かったことはありましたか?
お客様に案内がしやすくて助かっています。
私は既存のお客様に対して、Webなどで「検索させない」ことがベストだと考えています。
Googleなどでサロン名を検索すると、クーポンサイトの掲載ページが一番上に出てきがちですよね。その点リザービアでは、お客様用アプリ サロンカードがあります。サロン検索をしなくても、簡単にリピート予約ができるところが、当サロンの方向性とマッチしていると感じています。
また、会員限定価格を作って、アプリ会員は少しお得にできる点も気に入っています。
「掲載していない美容院は信用されにくい」という話を聞きました。なので現在はクーポンサイトを利用しているものの、お店を支えてくれているのは常連のお客様だということは忘れないようにしたいと思っています。
リザービアは、新規集客に頼らず、既存のお客様をより大切にして長くお付き合いしたいサロンにおすすめしたいです。
編集後記
お店のブランドを個人に浸透させるのではなく、スタッフ個人の興味や強みをもとにブランディングすること。至れり尽くせりではなく、「気さくで、ひかえめなサービス」を提供していること。
この2つに技術力とスピード感が合わさることで、スタッフは働きやすく、お客様は満足してリピートしたくなるお店になっているのだろうと感じました。
LUMDERICAでは、現在スタッフを募集しています。ご興味をお持ちの方は、LUMDERICAのホームページ や、スタッフ採用ページ をご覧ください。