群馬県高崎市で開業。DaySpa&WaxingReblank(デイスパ & ワクシング リブランク)は、知り合いのいない地で、3ヶ月で黒字化を達成しました。
どんなお店なのか。お客様とどう向き合っているのか。何を学び、何を伝えているのか。
オーナーセラピストの鈴木様にお話を伺いました。
目次
ニーズを満たす武器を持ち、毛を診てコミュニケーションする
DaySpa&WaxingReblankはどんなサロンですか?
スパというと、高級ホテルのマッサージをイメージする方が多いかもしれませんが、海外では1日で頭から足先まできれいにする文化があります。
日本にも海外のようなスパがあればいいなと思い、店名に「デイスパ」と名付けました。
施術はワクシングがメインですが、全身スッキリしてお帰りいただけるメニューを用意しています。
なのでワックス目的で来られた方にも、手や足のトリートメントパック、軽いマッサージをササッとさせていただきます。
トータルケアを意識してお店づくりをしています。
他の脱毛サロンとの違いはどんなところだと思いますか?
毛の状態から体調を診たり、様子をお伝えするところでしょうか。
毛を抜いて痛みがあったときは、「なんで痛かったんでしょうね」というところから、お客様の生活習慣を振り返ります。
「日々こういう姿勢でい続けていませんか?」などのお声がけから、日常生活を改善する提案をしています。
クチコミに「占いより当たる占い」とありますが、毛を見るとお客様のことがわかるのですか?
占いではないのですが、これまで25,000人以上の毛を抜いてきました。
お客様と会話しながら施術をするなかで、統計が取れてきます。
毛と肌の状態を見ながら「〇〇だったりしますか」「××じゃないですか」とお声がけしていて、これが占いみたいと言われるようですね。
施術で工夫していることはありますか?
正直に言うことですね。
「お客様が気を悪くするかな」と遠慮せずに、感じたことを正直に伝えるようにしています。
たとえば、ケアをサボって肌が乾燥している方がいたら、「サボったよね。なんでケアをサボったの?」と伺うと、「仕事が忙しくて、ストレスが溜まってYouTubeを見てたらお風呂に入る時間がなくなってケアする時間もなくて…」などお答えいただくので、「なんでストレス溜まっちゃたの?」と、習慣が崩れた要因を引き出していきます。
何がお客様に喜ばれていて、リピートに繋がっていると思いますか?
きれいに毛が抜けるからという場合もありますし、私と話に来てることもありますし、専門知識からなにか吸収したい方もいると思います。
いろんな目的で来た方に、それぞれ満足していただける武器を持っている自負はあります。
ワックス脱毛技術。毛と皮膚の知識。東洋医学。
野草(やそう)の勉強もしていますし、お客様と楽しく過ごすことも大切にしています。
施術中はどんなことをお話されているんですか?
なんてことない話なのですが、お客様に気に入れられようとする振る舞い、ゴマすりはしないですね。
親戚のおせっかいなおばちゃんみたいな感じかもしれないです。
最初は技術にも自信がないので丁寧に接客していたんですけど、施術をしているとお客様の反応から教わることがあって、「楽しく過ごしていただく」だけじゃダメだなと思ったんです。
楽しく過ごしたいだけじゃない——愚痴をこぼしたいとか、生理だから何もしゃべりたくないとか——その時々に感じた感情を素直に出せることが、 「気持ちよく過ごせた」ってことかなと思って、「好きな感情出しな〜」というスタンスのほうがいいなと、少しずつ変化してきました。
接客業だと、よくお客様の職業を聞くと思うんですけど、私は一切聞かなくて。何年お付き合いのあるお客様でも、どんなお仕事をされているか知らなかったりします。
毛や皮膚をもとに、その人が心の奥で本当に言いたいことに会話の焦点を当てています。
初来店の方には、まずどんなお声がけをしますか?
体に触れるので、体の声——毛の声、皮膚の声——を伝えるところから始めます。
「体はこう言ってるよ」というのをお伝えします。
施術時間は限られているから、毛や皮膚を使うことで、直球、ダイレクトに伝えます。
施術の知識のもとは、毛髪診断士の資格ですか?
きっかけは毛髪診断士が大きいです。東洋医学でブラッシュアップしています。
たとえば、毛を見て水分摂取量が多いなと感じたとき、西洋医学だと「お水を摂るのは悪いことじゃない」となります。
東洋医学の場合は、巡りが悪い・代謝が悪いにつながって、より生活に準じたアドバイスができます。
脱毛や美容に関しては、いまも学ばれていますか?
もちろんです。常に新人の気持ちです。
お客様が先生なので、「この毛、こう生えるとき、こうなるんだ」みたいなのを、毎日お客様から教えてもらっています。
美容の裏方からワクサーへ
鈴木さまの経歴を教えていただけますか?
最初は美容室が母体の会社に就職しました。
美容通販サイトの運営を始め、物流や経理など、美容の裏方の仕事をひと通り経験させてもらいました。
このなかのひとつで、店舗管理・店舗立ち上げがあり、ワックス脱毛に出会いました。
パートさんで回すワックスのお店の管理を任されたのですが、「どうやら、ワックスはパートでできる仕事じゃないぞ」と気づいたんです。
そこで自分が施術場に立ってやるようになったのが、ワックスのはじまりです。
ワックスはパートさんができるものじゃないんですね
できるといえばできるけど、本当にはできない。
何でもそうだと思うんですけど、奥は深いです。性病とか感染症とかも関わるお仕事なので、「やるからには専門性を持ってやらないと」、と思いました。
お店のホームページを見ると、オーガニックへのこだわりが見られますが、自然なものは何がいいですか?
自然のものは、究極、肌が一番喜ぶものだと思っています。もうこれに尽きます。
あとは自然をきれいにすることが昔から好きです。
美容って自然破壊をする産業だと思っていて、シャンプーひとつとっても、いろんな資源を犠牲にして私たちの美容が成り立っています。
「なるべく自然に迷惑をかけないように、私たちも楽しくきれいになることができたらいいな」という想いも、オーガニック志向につながっています。
抜きたい時が 抜き時
開業当初、新規集客はどうされていましたか?
クーポンサイトです。知り合いもいない、ゼロからの状態でお店を始めたので。
集客がうまくいき、3か月目で黒字化できました。
なぜうまくいったと思いますか?
クチコミを集めることは、前職のときからやっていました。
クチコミがあると、初回の方も怖がらずに来れる——来店のハードルが下がる——と思うので。
リピート予約の工夫はされていますか?
リピート予約の工夫は……してないです。逆にしていることといえば、「いつ来てもいいよ」「来なくてもいいよ」とお伝えしています。
また、「抜きたい時が 抜き時」という看板を、お客様の目につくところに置いています。
「ずぼらさん用のお店だから、いつ来てもいいんだよ。何年後でもいいよ」と伝えると、「(お客様が)あ、いつ来てもいいんだ」というほっとした感じになります。
リピート促進をすると「あー(どうしよう)」となるので、促進はせず、ほっとしてもらえるようにしています。
リサービアの良さは負荷(ストレス)がないところ
予約システムを導入しようと思ったきっかけは何になりますか?
きっかけは、クーポンサイトの継続利用に限界を感じたことです。
予約枠が埋まるようになり、(クーポンサイトの)プランダウンを考えていたとき、手数料が思いのほかかかることがわかり、それなら他によいものはないかと思ったのです。
いくつかシステムを見るなかで、リザービアは「手数料がかからない」「LINEやGoogleと連携できる」点に魅力を感じました。
また、お話した営業の方の熱意 —— 一生懸命なエネルギー —— を感じ、信頼してサービスを利用できると思いました。
予約システム選びは、細かい機能の差分よりも、(商談で)話したときのマッチする感覚を大切にされたんですね
(システムの)専門知識がなく、感じられる違いは金額や機能しかないので、働いている人たちの雰囲気やフィーリングで、選ばせてもらいました。
契約後の、導入研修はいかがでしたか?
導入研修はあってよかったです。自分ひとりで設定するのは難しいので。
「いつまでにやってください」だけだと中々進まないけど、「明日研修があるからやっておこう」となり、(導入研修は)準備を捗らせる助けになりました。
リザービアを使ってよかったことはありますか?
お客様を無事に引き継げて、営業を問題なく進められていることです。
あと、絞り込めたのもよかったです。
以前は「クーポンサイトだから予約する」人もいたと思うんです。手軽に予約できるから。
でもいまは、わざわざ新しいシステムに移行してまで行きたいと思う人が来てくれる。
よりうちのお店を好きでいてくれる人に時間の枠を届けられて、私もそのために命を使える。これがよかったなと思います。
便利に感じている機能はありますか?
正直、ないです。でもだからいいなと思っています。
(使い続ける)理由がないほうがよくないですか?
人を好きになるとき、ここが好きだからっていうより、なんか好きなんだよね、のほうが感覚として好きです。
ただリザービアは、オーソドックスな「こうあって欲しい」を満たしているんじゃないでしょうか。
リザービアに、使いやすさを感じていただけているのかなと思いました
使いやすさというよりは、負荷なところがない感じです。
使いやすさは、やっぱりクーポンサイトです。「(リザービアは)どうやったらいいかわからない」というお客様もいます。
でもリザービアは負荷がないです。
「これは使い続けられない」という致命的なものはない、感じです。人でいうと、もやもやすることがあっても、それでも一緒にいたいと思える人みたいな。
今後の展望はありますか?
スクールをやりたいです。
今年から本格的にやっていこうと思っていて、8年くらい準備してきました。
フェムケアだったり、ワックスだったり、お手入れに触れる機会を増やしていきたいと思っています。
お母さんが子どものおまたケアをやってあげたいとか、小さい悩みをなくしてあげられるようなワークショップから、脱毛サロンを開業したい人に向けたディープなスクールまで、段階を踏んでやっていきたいです。
編集後記
鈴木様は、毛に対して真摯で貪欲でした。
毛もワックスも、接客も研究も、本当に好きなのだなと、お話していて感じました。
DaySpa&WaxingReblankに興味を持たれた方は、サロンのホームページ 、Instagramをチェックしてみてください。