サロン予約システム「リザービア」の予約データを集計したところ、業種別のリピート予約比率はリラクゼーション98.1%からアイ78.4%まで、20ポイントの開きがありました。全業種で7割を超えますが、この差はメニュー構造と施術サイクルの違いから生まれています。「リピート率80%を目指す」と一律に決めると、業種の実態から外れた目標になります。
この記事でわかること
- サロンの業種別リピート予約の比率はリラクゼーション98%が最高・アイ78%が最低で20ポイント差
- 全業種で7割超と高い水準だが、業種差はメニュー構造と施術頻度に由来する
- リピート率が高い業種は「同じ施術を短周期で繰り返す」構造が背景
- リピート率だけでは経営健全性は測れず、新規獲得力と組み合わせて評価する
サロン経営における「リピート率」の目標値は業種で全く異なる。リザービアのサロン予約データを2026年上半期6ヶ月分で分析したところ、業種別のリピート予約比率はリラクゼーション98%・理容室91%・ネイル92%・エステ90%・美容室84%・アイ78%と、全業種で7割を超える一方、最高と最低で20ポイントの差があった。この差はメニュー構造と施術頻度の違いから来ており、業種特性を踏まえた目標設定が必要だ。
最も高いリラクゼーション
98.1%
月1〜2回の定期メンテナンス型
最も低いアイ
78.4%
施術の持続期間が短め
業種間の開き
20pt
全業種とも7割は超えている
業種別リピート予約比率
業種ごとの目安値を持つほうが実務的です
リラクゼーション95%以上/ネイル・理容室・エステ88〜92%/美容室80〜85%/アイ75〜80%。自店がここから大きく外れたら原因を探ります。
業種別のリピート予約比率は、リラクゼーション98.1%・ネイル91.8%・理容室91.1%・エステ90.2%・美容室83.6%・アイ78.4%となった。全業種で7割超という高い水準だが、業種で20ポイントの開きがある。
なぜ業種でここまで差が出るのか

美容室の83.6%は低いのではなく、新しいお店を試したいお客様が常に入ってきている状態です。リピート率だけでは良し悪しを判断できません。
リラクゼーションが98.1%と極端に高いのは、施術メニューが「肩こり・腰痛のケア」という定期的なメンテナンス目的で、月に1〜2回の同じ内容で通うお客様が中心だからだ。同じ内容を繰り返す構造上、新規客が入っても比率としては小さくなる。
理容室91.1%・ネイル91.8%・エステ90.2%も同様に、施術サイクルが4〜6週間で固定される業態のため、リピート予約比率が高くなりやすい。特に理容室は「1ヶ月に1回のカット」が定着している男性客が中心のため、来店周期が予測可能で高いリピート率につながっている。
美容室83.6%は他業種より低いが、これは新規客の獲得が活発なためと読める。カット・カラー・トリートメント等のメニュー幅が広く、「新しい美容室を試してみたい」という新規需要が常に流入している。アイ78.4%は最も低いが、まつげエクステの持続期間 (3〜4週間) が業種内で短めのメニューと長めのメニューが混在し、リピート比率のばらつきが業種平均を下げている可能性がある。
サロン経営への示唆
業種の目安値を持つ
「リピート率80%を目指す」と一律に目標を設定すると、業種特性から離れた目標になる。リラクゼーションは95%以上、ネイル・理容室・エステは88〜92%、美容室は80〜85%、アイは75〜80%が業種の目安値と考えるのが実務的だ。自店の数字がこの目安から大きく外れていれば、業種平均と比較して原因を探る。
リピート率が高すぎるのは新規流入の停滞サイン
リピート率が業種平均より大きく高い場合、既存客だけで店舗が回っている可能性がある。新規客の獲得が止まると、いずれ既存客の離脱で売上が減少する。リピート率が98%を超える店は、既存客の満足度は高い一方で新規獲得を意識的に増やす施策 (ホットペッパー掲載・SNS発信・紹介キャンペーン) が必要な段階と読める。
リピート率が業種平均より低い場合は再来店動線を見直す
アイの平均は78.4%だが、これを下回る店は「次回予約の声かけ」「LINEでのリマインダー」「施術後のケア商品の提案」といった再来店動線が弱い可能性がある。会計時の次回予約獲得率を上げるだけで、リピート率は5〜10ポイント改善できる。
自店の数字をどう読むか
- 自店のリピート率は、業種の目安値の範囲に入っているか
- 目安より大幅に高い場合、新規のお客様が減っていないか
- 目安より低い場合、会計時の次回予約の声かけができているか
リピート率の使い方
ステップ1:業種の目安と比べる
一律の目標値ではなく、業種の目安値と自店を比べます。リラクゼーションの95%と美容室の85%は、どちらも正常な水準です。
ステップ2:高すぎる場合は新規を増やす
98%を超える店は既存客だけで回っている可能性があります。満足度は高い一方、新規が止まると離脱で売上が減ります。
ステップ3:低い場合は再来店の導線を作る
次回予約の声かけ・LINEでのリマインド・ケア商品の提案。会計時の次回予約獲得率だけで5〜10ポイント動きます。
まとめ
サロン業種別のリピート予約比率は、リラクゼーション98%からアイ78%まで20ポイント幅の差がある。この差はメニュー構造と施術サイクルの違いから来ており、業種平均を目安値として持つことが実務的だ。リピート率が高すぎる場合は新規流入の停滞、低すぎる場合は再来店動線の弱さを疑い、単一指標ではなく新規獲得力と組み合わせて評価する視点が必要になる。
調査概要
| 調査名 | サロン業種別リピート予約比率 2026年上半期 |
|---|---|
| 調査対象 | リザービアを利用中の稼働店舗のうち、会計時に「新規/リピート」が登録された予約 |
| 期間 | 2026年1月5日〜6月28日 (26週間) |
| 対象業種 | 美容室・理容室・ネイル・アイ・エステ・リラクゼーション の6業種 |
| 指標定義 | リピート予約比率=会計時に「リピート」と登録された予約の全予約に対する比率 |
本調査データの利用について
本調査のデータは「リザービア調べ」として引用いただけます。引用の際は、出典と本記事URLの明記をお願いいたします。
【出典記載例】
出典:リザービア調べ「サロン業種別リピート予約比率」
https://rsvia.co.jp/?p=71977