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アメリカでの施術経験を経て開業。リピート率80%をキープする技術とお客様との接し方

  • Bunch Of Peace / 小林 祐希様
  • 東京・門前仲町 / 3名

カリフォルニアでの美容師経験を経て、門前仲町で開業。

アメリカでの経験をどう活かしているのか。リピート率80%の秘訣は何なのか。何をお客様に伝えているのか。

Bunch Of Peace(バンチオブピース)の小林様にお話を伺いました。

海外の技術と日本文化の融合

お店のコンセプトや特徴を教えていただけますか?

ローカルに根ざしているので、ブランディングは老若男女幅広くなっています。

コンセプトは「海外の技術を日本に」です。

日本にいると、同じようなスタイルがメインになるじゃないですか。日本人は、みんなモンゴロイドでアジア系で、流行るものやスタイルが一緒になりやすいです。

色んな人種の方をカットしていると、毛の細さや動きが違い、国によって流行りも違うので、それを踏まえた上で、「これをするには、どうしてこれがいいのか」とか、この癖が出ているのはなぜなのかを追求しています。

技術特化がメインで —— 根底にあり —— お客様にいいものをより良く提供する。

食べ物でいったら成城石井じゃないですけど、「いいものをチョイスして厳選するのを、都心じゃなくてあえてローカルでする」のをコンセプトにしてます。

アメリカのスタイルや技術を受けられるのが、Bunch Of Peace様の特徴だと感じましたが…

全部をアメリカにしちゃうと、受け入れられない部分もあるので、同じものでも質がいいものを選んだり、同じことをするにしてもひと味変えたりしてます。

あと他のスタッフは着付けもやっていて、着付けができるサロンは少ないので、いい意味で融合 —— ミクスチャー —— してできていいればいいなと思います。

スタッフやお店で共有していることはありますか?

技術はどうしても一緒にはできないですが、与えられた時間を大事にしています。

時間って有限じゃないですか。施術の目安時間があるなかで、最大限満足してお帰りいただくことは(お店として)一貫しています。

あと、あまり聞こえがよくないかもしれないですが、甲乙を付けない。

「このお客さんが好きだから(丁寧にする)」じゃなくて、「この時間で満足させる」ことだけにフォーカスするようにしています。「やりづらいからこの人は長くやって」とか、「この人は髪が短いから早く終える」とかではなく、同じ施術をする。

アメリカ(の文化)とここが共通していて、アメリカでは時間をお金で買ってる。だからチップがある。

日本にチップはないですけど、1時間に対してこれだけやってくれたから「ありがとう」と言ってお金を払ってもらえる。あと、「この人にやってもらいたいから」の部分でお金を払ってもらう。

実際には言わないですが、ここまでお客様と共有できたらいい、というのはスタッフと話してますね。

Googleのクチコミにいいコメントが多いですが、クチコミはお願いされてますか?

クーポンサイトをやめた経緯もあり、GoogleやInstagramの更新に力を入れているところです。

「もしクチコミを書けるようでしたら、評価いただけるようでしたら、Googleのクチコミ書いていただけると有り難いです」と(お客様に)お伝えしています。

クチコミに「丁寧な接客」「論理的な説明」と書かれていますが、こちらは意識されていますか?

カウンセリングに力を入れてます。

どうこの方に納得にしてもらうか。髪について素人のお客様に理解していただけるよう、「なんで病気になったの?」じゃなくて、「この病気の場合はこの薬が必要で、なんで必要かっていうと…」というように、髪も体の一部なので、なんで癖が出てるのか、なんで傷んでるのか原因を話します。

施術に入る直前に(カウンセリングの)振り返りで、「耳出したいですよね」とか、「後ろは刈り上げて」とか、確認をしてから切るようにしてます。

たぶん、これが丁寧と言われるところでしょうか。

施術中に「やっぱりできませんでした」とか、「切りすぎちゃいました」とかは嫌なので、カウンセリング中に予約システムでメモを取ります。

今のスタイルに至ったきっかけはありますか?

美容室って、他の業種に比べてフランチャイズ化が無理だと思っていて。

マクドナルドや吉野家に行って、店舗によって味が違うことってないじゃないですか。

だけど(美容師の)技術って、私がアメリカで学んだからといって、ハサミの角度を前から入れるのか後ろから入れるのかによって2cm3cm変わってくるんですよ。だから同じことを教えても、同じ結果にならない。

「なんでこうしたの」「こうだからです」といっても、結局アートなんですよ。絵の具一滴違うのも、技術というか個性だと思うので、違うことが当たり前。

この感覚をすり合わせられるようにメモする。まったく一緒にはならないけど、極限まで近づけるように心掛けてます。

「お客様一人ひとりにあったいいものを提供するために、すり合わせが大事」ということでしょうか?

単身赴任中の方を含めて、いずれは私のもとを離れる方がいると思うんですけど、「私の解説をガイドブックや教科書だと思って、指名料を払ってください」とよくお客様に伝えてます。

1年間毎月来ていただいたら指名料が12,000円になるんですけど、地元に帰って髪を切ったときに、自分の髪質や癖をわかっていたら、切られているときに違和感に気づけて、違うと思ったら次回行かなければいい。

「このガイドラインになるものを、私が全部お伝えするので、指名料がかかることご理解いただければ」と、お客様に話しています。

すり合わせ —— お客様に納得してもらえるよう説明すること —— を大事してる理由のひとつはこれですね。

長く付き合うために髄まで伝える

クーポンサイトを使っていたときからリピート率が高いですが秘訣はなんでしょうか?

クーポンサイトを使っていたときから、リピート率80%を切らないようにしてました。

秘訣は、正直自分でもわかってないですが、たぶん、他の店では言わないような髄まで言ってたり、他にはない(ものを提供できている)からお客様が来てる。

さっき話した論理的説明もそうですし、長く付き合おうと考えて、お客様とコミュニケーションしてます。

日本人って、減点法で考えてる人が多いと感じるんですけど、私は加点法なんです。

そもそも、人のことを100で好きになろうと思ってなくて、対面というより横並びで人のことを考えるようにしています。

1年後も通ってもらうために、「ライザップと同じで、1日でも形はできるけど、1日で10kgは痩せないよね。ビフォーアフターにはちょっと時間がかかるけど、もう1回試してもらえない? 3回くらい通ってもらえたらうまさがわかるから」と伝えるようにしています。ここの差は他店とあるかもしれないです。

お客様と同じ方向を見るスタンスが、他と違いそうですね

一気に好きになろうというより、2回目でちょっと理解して、3回目でもっと理解して、というふうにしていて。

極端ですけど、「何の仕事をしていて」「何が好きで」というのをいきなり聞かないようにしていて、徐々に徐々に、その人のことをわかっていこうとするスタンスでいますね。

そしたら嫌いにならないじゃないですか。

最初から好きなろうとか、気に入られようとか思うと疲れちゃうんで。物の考え方は「基本的に70%」でいいかなと思ってます。

7割取れてたら、成功も失敗もないというか。「無理に生きなくていい」というのが私のモットーです。

頑張りすぎないってことですか?

そうですね、「全部を70%でやる」というのを心がけていて、結局100%になっちゃうんですけど、自分には「7割で」って言い聞かせてる。

お客様を10人施術するとき、朝一番の人に100でやって最後20になるくらいなら、常に70%くらいでやったほうが全員同じでいいじゃないですか。

「好き嫌いで甲乙つけない」ことを、仕事では心がけてます。

記憶に残る施術をするために

アメリカで美容師をしようと思ったきっかけはありますか?

サーフィンとかスケートとか、サブカルチャーが好きなんです。

アメリカの西海岸は雨が降らない暖かい街で、カルチャーが日本とは真逆です。多民族国家で、アジア人もいれば、白人、黒人、ヒスパニックもいます。

この多様性あふれるカルチャーのなかで挑戦したいと思ったんです。

ひとつのエリアに様々な要素が交わる文化に魅力を感じました。

アメリカで過ごすなかで価値観も変わりましたか?

変わりましたね。時間の有限性を感じるようになり、1日をフルで生きる、今日死んでも悔いがない生き方がいいなと思うようになりました。

「今日死んでも悔いがないように髪を切ろう」というのもありそうですね。

記憶に残る仕事がしたいと常々思ってます。

どうしたら記憶に残るんでしょうか?

技術じゃないですか。あと干渉しすぎないのもひとつだなと思っています。

その人のことを知りたくなればなるほど離れていくと思っていて、ある程度美容師とお客様の距離感は保っています。

10年20年かけて少しずつ距離が縮まる関係性がいいと思ってるんです。急に距離を縮めすぎない。

「あそこに行くと気がラクなんだよね」、と思ってもらえるほうが記憶に残る気がしています。

予約システム選びは人柄重視で

予約システム導入の決め手を教えていただけますか?

LINEから予約できて予約台帳があれば、どのシステムでもよかったんですけど、決め手は人柄ですね。

予約システムのお金の差って、均(なら)してみたら大したことじゃなかったりします。リサービアは「お願いしたいな」と感じた、人の部分が一番よかったです。

リサービアのスタッフのどんなところが良かったですか?

同じラインに立って向き合ってもらえるのが、大事かなと。

言い方が難しいんですけど、「やってあげたいな」と思ってくれてるところとご一緒したい。

「(店舗のために)やってあげたいから」と言ってもらえたり、思ってもらえたりする人と、何でも一緒にしたい。

知り合いにリサービアを紹介するとしたら、どんなふうに伝えますか?

前提、新規客を求めてるんだったらクーポンサイトがいいし、とにかく安いのがいいんだったら他のシステムのほうがいいと思います。

リサービアのスタッフの方は私と同じ目線でお客様のことを気にしてくれる。これって会社としてすごいことなんじゃないかなと私は思うんです。

この点が合いそうなら紹介できそうですね。

リサービアを使ってよかったことはありますか?

いまの時代当たり前かもしれませんが、24時間予約を管理できていることだったり、POSを問題なく使えていることだったり。

いまだにわからないことがあるので、(リザービアの方に)メールするのですが、その対応を含めてすごく助かってます。

今後の展望はありますか?

特にないですね。細く長く、派手にはしない。

野心があまりないかもしれないです。

店舗展開したりすると、目の前のお客様に100注ぎ込めなくなると思うんですよ。

私は年齢を重ねてもプレイヤーでいたいので、だから細く長く、お客様に選ばれ続ける自分でいたいですね。

 

編集後記

アメリカで身につけた技術と、日本の文化を融合させたお店づくり。長く関係を続けるために、少しずつ距離を縮めていく。

卓越した技術に加えて、小林様の距離感がちょうどよいから、お客様はまた来店したくなるのだろうなと感じました。

興味を持たれた方は、Bunch Of PeaceのInstagramをご覧ください。

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