代官山の某ヘアサロンで10数年技術を磨き2015年4月に海から近い街、神奈川県藤沢にプライベートサロン「Venice Beach hair works」を立ち上げられました。
1つ1つの丁寧なご対応が好評で、今では地元のファミリー層の方を中心にリピーター様に愛されるお店になっています。
今回は「Venice Beach hair works」様のオーナースタイリスト外村様にお話をお伺いしました。
目次
サロンを立ち上げたきっかけ
お客様・自分自身のライフスタイルや価値観の変化
立ち上げる前は代官山のサロンで13年程働いていましたが、長く勤めているとメインのターゲットである2,30代の女性のお客様が引っ越しや、結婚、出産などのライフスタイルの変化で都心を離れ、ご来店しなくなるということを多く経験しました。
子育てをされる方は特に、代官山や都心の美容院に行く時間をかけることが難しくなりますよね。長年ずっと通っていただいた仲が良いお客様もご来店されなくなった、ということが多くなったんです。
僕も「独立するなら表参道や代官山のようなおしゃれな場所に」という想いも昔はありましたが、僕自身の結婚や子育てを考えたときに、自分も都心に昔ほど魅力を感じなくなっていることに気付きました。
お客様と長くお付き合いをしていくようなサロンを考えたとき、生活しやすい少し郊外の土地を見始めました。僕はサーフィンをするので神奈川の藤沢や湘南あたりの雰囲気が好きで、地元に根付きお客様の生活の一部になるサロンを今後独立してやっていきたいのかな、と考え始めました。
新しい土地での集客に不安はありませんでしたか?
もちろん集客はうまくいくか?ということや都心を離れることにも葛藤はありました。ただ、静岡で1年ほど前に僕たちと同じく夫婦で独立した同期が、最初の売上のあがりかたや集客の仕方など、色々とアドバイスやデータもくれたのでありがたかったです。同期のサポートもあり、思い切って環境のいいところでゼロからやってみようと決断しました。
僕の地元は練馬なのですが、ブランド力という部分で考えると「湘南ブランド」というのがあるので、ブランド力のある土地の方が打ち出しやすいと考え、湘南周辺に出店を検討し藤沢に決めました。
藤沢はちょっと遠い、というイメージがあるかもしれませんが、アクセスも良いですし鎌倉や江の島に観光に来たついでにご来店いただけたら良いかな、という気持ちでスタートしました。
今はクーポンサイトを脱却され、リピーターのお客様に愛されているサロンになっていますが、最初の集客はどのようなことから始めましたか?
一番最初はクーポンサイトをやらず、サロンが路面店なので歩いてる人にご来店いただけるようにポスティングや口コミを試行錯誤してやっていました。そんな中でフリーペーパーのような地域の雑誌に掲載されたのが最初の大きなきっかけでした。
一般的に地域のフリーペーパーを見る方って、地元の年齢層が少し高めの方だと思うんです。venice beachでも土地柄的に裕福なご年配の女性の方が多くご来店されました。
お一人ずつ丁寧に対応することを普段から心がけ、白髪染めを毎回してくださるようなお客様を獲得することに成功し、売上の基盤をつくってからクーポンサイトをスタートしました。
クーポンサイト開始
半年か1年間限定でクーポンサイトをやってみようと思い、それから2,30代の方や男性のお客様も増えました。年齢層の高い方ももちろんいらっしゃいますが、僕自身も子どもができたこともあり、接客中にお客様と子どもの話をする機会も増えたからか、お子さま連れのファミリー層の方も増えていきました。
クーポンサイトをやめようと思ったのはなぜ?
新規のお客様は増えましたが、サロンのコンセプトや自分が培ってきた技術を適正価格で提供したいという想いから、クーポンサイトをやめることを考え始めました。
クーポンサイトはどうしても地域の似たサロンの安いメニューに目がいきがちになりますよね。オープンしたての最初のうちは高い単価でもご来店いただいていましたが、徐々に新規集客が少しずつ落ちてきました。結局そうなると安いメニューを求めている人を受け入れていくしかなくなっていく。
ただ、安いメニューを求めている方はクーポンサイト内部のユーザーの方なので、次回はより安いメニューを提供している違うお店に行く、ということを感じはじめました。段々費用対効果が悪くなってきたんです。
このまま安くメニューを提供していくのは僕は嫌だった。ただクーポンサイトをやめると、リピーターのお客様もネットで予約する方が増えてきてる中で、電話予約になってしまうので、予約システムを探す中でリザービアに出会いました。
今は思い描いていたお客様がリピーターに
Venice Beach にご来店される方々は、昔都心で働いている時は代官山や都内のサロンに行っていたけど、地元でいいお店がなくて探していたという方が多いかもしれません。
色々忙しい、お子さんを置いてまで都心には行きにくい、技術レベルも都心で働いていた人に安心して切って欲しいという方もご来店されます。
そして、僕自身に子どもができたということが大きいかもしれないですが、自分の子どもと同世代の子を育てている地域の方がお子さま含めてご家族全員でご来店してくださるようになりました。
代官山で働いていた時に思い描いていた、都心を離れてもライフスタイルが変わってもずっとご来店いただけるようなサロンにしたいというのが叶ったように感じています。
どのような予約導線を意識されていますか?
リザービアを導入する前もWixというホームページ作成ツールで、サロンの住所やブログを掲載する媒体として簡単なホームページを作ってはいましたが、ホームページから予約をとるという導線はつくっていませんでした。
リザービアを導入してから徐々にリザービアでできることを理解し始め、「ホームページとリザービアを連動させたい」と思うようになりました。
業者にホームページ制作を外注することも検討しましたが、依頼費用やサイト維持費などを考えるとクーポンサイトをやめた分、別で費用がかかっても意味がない、と思い自分でできないかなと考えてホームページの自主制作をはじめました。
本屋に行きWordpressの教科書を買い、サーバーを選び、営業後にコツコツと制作を進めていきました。ちょうどその時にコロナが流行りはじめ、お店も落ち着いていたので一気にホームページ制作を進めていきました。リザービアがきっかけで新しい知識が身につきました。
クーポンサイトと自社のホームページの違い
クーポンサイトを利用していたときは、他の掲載店舗と同じフォーマットの中でいかに人を引き寄せ注目させる文言、写真にするかというのが勝負でした。
自分のサロンのホームページは自分で創意工夫して見せ方を変えられたり、検索して欲しいワードを発信してVenice Beach見つけていただく機会を自分次第でつくれることが違いかと思います。
Venice Beach は路面店なので、通りがかりの方がその場で「藤沢」「美容室」などで調べてホームページにたどり着く時、ホームページも気になってリザービアで予約したくなるように工夫しています。
サロンの外観、ホームページも「おしゃれ」「写真も綺麗」「ブログの情報もわかりやすい」「気になるお店」と思ってもらえるように見やすさやデザインもこだわっています。 今では生活圏にある近隣の方に多くご来店いただくようになりました。
Venice Beach hair works3つのポイント
①こだわりのプロダクト
店頭に置くものは何か武器になるものを置きたい、と考えてこだわってたくさん探しました。そして見つけたのがrolland O-WAY(ローランド オーガニックウェイ)というメーカーです。
「rolland O-WAY」はすごいメジャーなブランドでどこにでも置いてある、という訳ではないですが、オーガニックの商品に詳しい方や知ってる人は知っているようなブランドです。少しマニアックなブランドだが気を引くようなブランドを置きたい、と思っていたのでまさにVenice Beach にはぴったりでした。
この「rolland O-WAY」のブログ記事をたくさんあげたり、「rolland O-WAY」入荷のお知らせなど「rolland O-WAY」という言葉を意図的にホームページ上で使うようにしています。
SEOの知識もないですが、検索されたい言葉をたくさん入れるのが大切だと思っていたのでできることをやっていきました。
今では「rolland O-WAY」やオーガニックというワードを調べてご来店している方もいらっしゃるので、ホームページとブログからの集客がうまくいったと感じています。
②丁寧な技術
丁寧な対応をしてしっかりと金額はもらう、ということは意識しています。Venice Beachのメニュー価格は都内にいるときとほぼ変えていません。おそらく藤沢やこの周辺だとちょっと高い価格設定かと思います。
もともと都内にいた方や、都内の技術を求める地元の方をターゲットにしているので、適正価格かと思っています。割引はしませんが、ご来店時にポイントはつけるようにしています。
③お子さまと一緒のご来店大歓迎
もう子どもさんバンバン来てください!連れて来てもいいですし、お子さまカットも承っております。プライベートなお店というか、夫婦2人でやっているサロンなので席数も限られていますから、子どもがいても気兼ねがないようにというところは大事かなと思います。
僕も子どもができてから、外出の時に感じたこういうとこ嫌だな、居心地悪いなというところはなるべくサロン内では排除しようとしています。
なので、奥さまが最初のお客様だったけど旦那さま・お子さまも含めて家族ぐるみでご来店されることも結構ありますし、ご紹介から来ていただくこともあります。家族で外出できる場としてもお役に立っているのも嬉しい限りです。
リピートしてもらうために意識していること
新規のお客様とリピーターのお客様だと、圧倒的にリピーターの方が多いです。クーポンも発行していないですし、これといって意識していることはないですが、長年ご来店いただいているお客さまでも、ライフスタイルの変化や何かのきっかけでもうご来店いただけなくなることも全然あると思っています。
なので1回1回、次もご来店いただくだろうという安心感はなく、次はないかもしれないという気持ちでその瞬間に最大限のご提案・ご対応をしています。ご来店は当たり前ではなく本当にありがたいです。
その中でも、僕が意識してやってるのは新しい提案です。前回のことはメモしないでご来店されるお客様のその時の気持ちや気分を大切にしています。「前回と同じで」で全く一緒だとつまらないと思うんです。そういう意味で僕は細かい施術内容のことはメモしないのでどんな気分か教えてください、とお客様にはちゃんと伝えています。
それがリピーターに繋がっているのかはわかりませんが、お客様とのご縁や時間を大切にしたい、という気持ちが伝わっているのかもしれませんね。
予約システムリザービアで一番気に入っている機能は何ですか?
細かい時間設定
予約の時間設定や、席数の設定が細かくできるのが気に入っています。2人のサロンなのでここの時間、このメニューの時は予約被らせたくない、という場合に柔軟に設定できるのは重要なので考えられているな、と感じています。POS機能も使いやすくて気に入っています。
電話予約ではなくオンラインの予約だと、予約の段階で細かい相談がしにくい場合もあると思うんです。リザービアはメニューやオプションが無制限に登録できるので、予約時に細かくお客様の要望に応えられますし、細かく作ることで単価アップが図れていると思います。
一緒に働きたい人のイメージを教えてください
働く僕ら自体が楽しむのが大事かなと思っているので、スタッフとして働く方が何事も楽しめるような人間力や人を惹きつける魅力がある方がいいですね。
そして僕が都内からこっちに来たときに思ったんですが、自分の生活を大事にした上で休みもしっかりとることが大切だと思っています。子供の都合に合わせて働きたい、プライベートと両立しながら自由に働きたい、違う環境で自由に働きたいなど希望を話し合いたいと思います。
今後の目標や将来のビジョンを教えてください
美容ビルのような建物を作って、各部屋や階にそれぞれ個人事業主のような人が集まる場所をつくってみたいです。それぞれで集客力は上がると思うので美容サロンでもカフェでもパン屋さんでも雑貨屋さんでもいいんですが、集まる施設その中で、お互いの事業を盛り上げるようなことができたらいいな、と考えています。
一緒につくっていく人はこれから探しますが、家族のようにこの店もいいけど向かいの店もいいよ!とおすすめし合えるととても楽しそうだなと思います。
インタビューを終えて
今回インタビューをさせていただき、自分が培った技術を本当に届けていきたい方へ届けるためには?を考えて行動され、外村様のやわらかいお人柄の中に大切な思いを貫く芯の強さにお客様もついていきたくなるではないかと感じました。
ご自身のご家族や美容師としての人生を考える方、都会を離れて自分のサロンを持つ方に外村様のご経験をたくさん届けていきたいと思います。
取材を快く承諾していただいた外村様、貴重なお時間を本当にありがとうございました!
リザービアでは予約率のあがるメニュー作成、割引だけではないクーポン戦略、SNS運用など集客に関するサポートも行っております。下記フォームよりお気軽にお問合せください!